栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

第81回桜花賞回顧~蜜月の正攻法、クロフネ娘の先行で

2021-04-12 11:17:04 | 血統予想

阪神11R 桜花賞
◎8.メイケイエール
○5.アカイトリノムスメ
▲18.サトノレイナス
△4.ソダシ
△13.エリザベスタワー
×2.ファインルージュ
×11.ジネストラ
アカイトリノムスメは兄たち以上に母アパパネ似で、俊敏自在でセンス抜群でしかも追って斬れる。とはいえ、クイーンも赤松もバキューンと爆発してアッサリ決めてしまったというほどの華麗な勝ち方ではなかった。好走の可能性が一番高いのはこれだと思うが、何でもできる馬だけに色気満々の武史が途中で動かしすぎてしまうような気もする。桜花賞は思い切って行くか直線まで我慢して追い込むか、どっちかにメリハリつけたほうが勝ちやすいレースだ。
サトノレイナスとエリザベスタワーは母方が奥行きのある中距離血統で、これからまだまだよくなる雰囲気があるが、マイラーではなく中距離馬だから、今の高速馬場で前半も後半も速いラップになって中距離馬の斬れで全部差せるかどうか。ソダシは完成度が高く乗りやすいし勝負強い。白くて操縦性の高いアエロリットというイメージだが、操縦性が高くて好位でふつうに乗れることが、好位でふつうに乗って勝ってきたことが吉田隼人としては意外に難しいのでは。
阪神JFで◎にしたときからずっと同じことを書いているが、今年の牝馬路線で“ハッとする脚”を見せて華麗に勝ったのはファンタジーのメイケイエールだけだ。JFも例によって行きたがってしまったが、それでも残り400~200のみんながスピードに乗るところで最も加速していたのはこの馬。今はもうゴールドシップで大向こうをうならせた頃のノリではないが、ケンカせずにハナに立ってしまえばあとは抜いて走れるし、桜花賞史上最速の馬場を46秒-46秒で走破できればレースレコードだ。
3歳春の牝馬が外マイルで天賦の才を爆発させて勝つのが桜花賞なのだから、体質や可動やしなりやバネやアクションや加速が一頭だけ違うメイケイに◎。他に考えることなんかないと思います。美しく勝つだろうし美しく負けるだろうと思います。

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例によってNETKEIBAの前走血統解説より1~3着馬を

ソダシ
ユキチャンの姪で、ハヤヤッコのイトコで、メイケイエールも近親。ちなみにハヤヤッコはキングカメハメハ×クロフネ×シラユキヒメで、本馬はクロフネ×キングカメハメハ×シラユキヒメ。白毛とダート上級が出ることで有名な一族だが、本馬はNureyevやHalo≒Droneのニアリークロスで芝もOK。マイラーというよりは1800タイプに見えるが、完成度が高くパワー十分で勝負強い。操縦性の高いアエロリットというイメージ。ここも好位差しで主導権を。(距離○スピード○底力◎コース◎)



サトノレイナス
サトノフラッグの全妹で、ダンサールの3/4妹で、亜2000ギニー馬Le Bluesの姪。母バラダセールは亜オークス(亜G1・ダ2000m)や亜1000ギニー(亜G1・ダ1600m)に勝った。母系に重厚なスタミナ血脈が強く、ディープ牝駒らしいしなやかな斬に加えて地力や持続力も感じさせる。兄と似たタイプの奥深い中距離馬で、マイル戦ではうなりながらの追走というほどではないから、JFより緩みないペースで流れたときにひと脚使えるかがポイントに。(距離○スピード○底力◎コース◎)



ファインルージュ
レンプランサやエストの下で、ザラストロの姪で、メイショウチタンのイトコ。母パシオンルージュはJRA3勝(1000~1200m)。牝祖ココパシオンはシェーヌ賞(仏G3・芝1600m)勝ち馬でココナッツパンチの母。母父ボストンハーバーはクロコスミア、ベルカント、ラプタス、イベリスなどの母父。フェアリーSでHペースを中団からアッサリ差し切りは評価できるが、キズナ×ボストンハーバーだからG1で大駆けというタイプではないかも。(距離◎スピード◎底力○コース○)



「46秒-46秒で走破できればレースレコード」と書きましたが、桜花賞史上最速馬場で行われた今年は前後半45.2-45.9、1.31.1はもちろんコースレコード

それを3番手から直線先頭に立って押し切ったソダシで45.7-45.4ぐらいで、決してHペースというか前傾ラップではなく、ソダシにしてもスタート直後はうなってて吉田隼人がなだめていたほどでとにかく馬場が速い

カレンチャンの高松宮の通過順が2-2、スプリンターズが6-6、スリープレスナイトのスプリンターズが5-4、アエロリットのNHKマイルが2-2、ホエールキャプチャのヴィクトリアマイルが3-3、フサイチリシャールの朝日杯が2-2-2、クラリティスカイのNHKマイルが5-5、ホワイトフーガのJBCレディースが4-3-3-1

クロフネ産駒は基本的にはパワーで押してナンボで、こうしてみるとG1勝ちは全部マイル以下で、ほとんどが先行押し切りで、そして牝馬に偏ってます

ソダシは解説で書いたようにハヤヤッコと血脈構成がほとんど同じで、母系にNureyevが入るのはアエロリットと同じで、まあアエロリットほどNureyevが強く表現されてはいないですが脚質としては似ているというか、白くて操縦性と完成度が高いアエロリットというイメージですかね

毎年桜の季節になるとパンツとアンカツの話をするんですが、アンカツさんが外回り桜花賞マスターといわれるほどの良績を残したのは、決して牝馬が上手やからではないと思うんですよね

繊細な牝馬を繊細に乗ることが得手ではないからこそ、ゴリゴリ先行するか後ろからバキューンと差すか、天賦の才を外マイルでいかに爆発させるかというレースなのだから、その二択で乗るしかないんやで…という胆力と開き直りなんですよねたぶん



デアリングタクト(13-12)とレシステンシア(2-2)、グランアレグリア(3-1)とシゲルピンクダイヤ(15-12)、アーモンドアイ(15-16)とラッキーライラック(3-3)、そして今年がソダシ(3-3)とサトノレイナス(15-16)

外回り桜花賞はだいたいこういう二択で決まるもので、桜花賞を勝つような天賦の才は一筆書きで爆発させるべきで、小出しに使ってはいけないのだ…というのが名人の教えなのだろうと

ソダシは操縦性が高くてレースが巧すぎるので、JFみたいに好位差しで手堅く乗ったら、ノリが離して逃げてルメールや川田が後ろで決め打ったら、離れた4~5番手でレースが一番難しいのは吉田隼人ではないか…と私は思ってました

だから好発から迷わず3番手、アエロリットのように正攻法で押し切ろうとしたのがまず素晴らしいし、デビュー戦からずっとコンビを組んできた吉田隼人だからこそ、大一番のここで正攻法で乗れたのでしょう

土曜の阪神牝馬は47.1-44.9の超スローになり、中距離馬のデゼルが中距離馬の追走で上がり32.5でナデ斬りましたが、Darshaanのフレンチな牝馬の斬れでスローを差し切るのはシゲルピンクダイヤ的でデンコウアンジュ的といえます

サトノフラッグの全妹でディープの中距離馬のサトノレイナスが桜花賞で好走するには、いかにこのデゼル的なフォーマットに落とし込むかだろうと思っていて、そこはさすがルメール、4角16番手から唯一上がり32秒台の末脚で追い込んでもう少しでした

桜花賞初騎乗でアカイトリノムスメが回ってきた横山武史はインタビューでも勝つ気満々で、きょうだいのなかでも最も母アパパネ似でTom Fool機動力でセンス抜群で何でもできて、しかも追ってからディープ産駒らしく斬れる才媛

だからここも好走は間違いないけれど、何でもできるアパパネの娘に、今最も馬を動かせる新進気鋭のジョッキーが勝つ気満々で乗るとなると、これはソダシを負かしにいくケイバになるだろうという読みもできました

脚を小出しに使って負かしにいってこの着差ですから力負けではなく、アンカツさんならルメールと同じポジションから2着に追い込んだかもですが、初めて乗る桜花賞で勝ちにいくと宣言して勝ちにいく武史も末恐ろしい

デビューからソダシとコンビを組みつづけてきた隼人がクロフネらしく乗り、同じくサトノレイナスとずっとコンビを組みつづけてきたルメールがディープらしく追い込んだのに対し、当日初めてメイケイエールに跨ったノリは、メイケイエールらしさとは何なのか、メイケイエールとはどんな馬なのか、そこすら手探りだったかもしれません

出遅れからハナに立つまでの大立ち回りでもう馬券は諦めてましたが(^ ^;)、いつもそうなんですがパドックでは猫のように大人しいし、調教や返し馬では何とか制御がきいてるし、レースでも暴れながら先頭に立った瞬間に嘘のように力が抜けて、惚れ惚れするほど美しいフォームになるんですよね

今日も先頭に立った直後のフォームとストライドは群を抜いて美しくて、ああもうダメやろうけど本命にしたのは間違いではなかった、いや間違いなんやろうけど、何回やっても俺はメイケイエールが◎でいいわ…と思えるような走りをね、400mぐらいは見せてくれました(^ ^;)

周りに馬がいるとパニックになって無我夢中で走ってしまうのは、エピファネイアなんかと近いAureole魂の亜種じゃないかとも考えられ、締まりの強いマイラーのミッキーアイル×緩い中距離馬のハービンジャーの組み合わせが絶妙で身のこなしや歩きは父より美しいのですが、スタートが遅いのは多分にハービンジャーの影響で、そこがまた難題すぎますね…

ソダシの配合についてはJFの回顧を参照してくださいということで、そこで書いたようにこのウェイブウインドの牝系はNureyevの血を得ることで成功してきたとも言え、ソダシの母もメイケイエールもそのパターンですよね

第72回阪神JF回顧~純白の女王、白いパンツは見えたか
https://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/59fa3bc68ae39ad0a2cc9fa1c83318b3

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日曜のボツ予想~桜花賞馬の息子ですが…

2021-04-11 10:33:39 | 血統予想

やることがいろいろ多くて、日曜のレースはまだ4鞍しか予想していませんが、大阪-ハンブルグは人気ですが◎ヒートオンビートですかね…他の有力なステイヤーたちはジリ脚なので高速馬場だと強気に狙いにくい



桜花賞馬マルセリーナの息子ですが、マルセリーナは繁殖としてはBurghclere≒Welsh Flameのスタミナをよく伝えていて兄のラストドラフトも長いところの馬、でもディープ肌だけに速い馬場上がりにも対応できるタイプ

他のレースはこれから考えますが、NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」では桜花賞と忘れな草賞と春雷Sを予想していますので、日曜もよろしくお願いします(競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」は栗山さんの担当)


http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop
 http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html

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土曜のボツ予想~新潟外回り、ドゥラとゴルシで

2021-04-10 10:05:05 | 血統予想

ひめさゆりは新潟外回りで更に末脚が活きそうな◎アリーヴォと○ヴェローチェオロ、人気どおりですが…





他仕事が多忙につき土日の予想があまりはかどっていませんが、NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」ではNZTと阪神牝馬Sと船橋Sを予想していますので、今週もよろしくお願いします(競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」は栗山さんの担当)


http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop
 http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html

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4/3,4の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

2021-04-08 00:06:36 | POG

■土曜阪神8R三木ホースランドパークジャンプS グローブシアター(POG・望田)
■土曜中山11Rダービー卿CT3着 ボンセルヴィーソ(POG・望田)
■土曜阪神12R2勝クラス ヴェルテックス(一口・望田&栗山、POG・望田)
■日曜阪神10R淀屋橋S ビオグラフィー(一口・栗山)
■日曜阪神11R大阪杯3着 コントレイル(ディープ・望田)

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日曜は静内、月曜は浦河に宿泊してあちこち彷徨い、夜は生産者と飲むといういつものパターンでした
静内では岡田総帥のお別れ会に参列、総帥の描いた絵が何点か飾ってあったんですが、ロージズインメイなど馬の絵がほんとに上手で、こみ上げるものがありましたね…
浦河では愛しのクロコスミアちゃんと対面(・∀・) サトノダイヤモンドの当歳も傍にいたんですがチョロチョロするので写メれず…



下記エントリにて「名種牡馬Invincible Spiritの配合のツボは母Rafha(仏オークス,名繁殖)がもつMixed Marriage≒Sunset Gunのニアリークロス4×4にあり、だからInvincible Spiritの父系はSharpen UpやMixed Marriageのクロスが代々成功している」という話を書きました
https://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/f738b0015bc48b5a6a6ff7a3d5d0844c

そこに追記すると、3年連続豪リーディング2位の人気種牡馬I Am Invincibleや、Invincible Spiritの3/4弟で種牡馬として成功しているKodiac(欧2歳リーディングサイアー)なんかもね、以下のようにやはりSharpen Upのラインのクロスで代表産駒を出しているんですよね

I Am a Star(豪G1VRCエンパイアローズS)


Loving Gaby(豪G1ウィリアムレイドS)


Fairyland(英G1チェヴァリーパークSほか)


Tiggy Wiggy(英G1チェヴァリーパークS)


Campanelle(仏G1モルニ賞)


Oxted(英G1ジュライC)Maysonの代表産駒


向こうの血統オタは「チェヴァリーパークは毎年Sharpen UpクロスのKodiac買ってたら当たるんや!」とか言ってるかも

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第65回大阪杯回顧~重のフレンチ、手先の強さで逃げ圧勝

2021-04-07 11:38:59 | 血統予想

阪神11R 大阪杯
◎2.サリオス
○7.コントレイル
▲12.グランアレグリア
△8.レイパパレ
サリオスは母方に入るデインヒルの血脈構成を増幅した配合で、父ハーツクライにも母サロミナ(独オークス)にも全く似ておらず、配合どおりデインヒルを巨大にしたような馬だ。このようにデインヒルが表現されたハーツ産駒は、その強大なパワーを受け継ぐがゆえに、グラティアスやワーケアやグレイルのように中山をパワーで捲れるような脚質になりやすい。土曜のダービー卿で2着に追い込んだカテドラルもハーツクライ×デインヒルだ。
今春は安田記念が大目標ということで、陣営は今でもマイラーという見立てのようだが、大きな馬で肉付きもいいが走りや加速などはやはり中距離馬に見えるし、だからコントレイルを負かすとしたら皐月賞しかないだろうと◎にした。結果はストライドロスなく大外をグルッと回したコントレイルに差し切られたのだから完敗だが、あの日の中山はインがかなり悪くて、そこを走ったヴェルトライゼンデやディープボンドは掲示板にも載れなかったがダービーや菊で巻き返した。あの悪いインをスルスル押し上げてコントレイルと叩き合ったのだから、終日雨予報の阪神内2000でイン有利なバイアスも想定するのならば、逆転不可能な半馬身差ではないだろう。姉サラキアも重は巧かった。ここで勝てなければ、ほんとにもうコントレイルには勝てないよ。
グランアレグリアはタピットの影響が強い爪や繋ぎだから道悪そのものは巧者。ただしタピッツフライ似のマイラー体型で、タフな馬場で時計のかかる決着になると2000のスタミナの問題が出てくる。レイパパレは424キロのディープ牝駒とは思えない手先の強い走りで、スローだと折り合い面は心配だが道悪を苦にするとは思えない。他となると、道悪だけで埋まる能力差ではないだろう。重馬場でもすごいレースを期待して。

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昨日まで日高に足を伸ばしていたので回顧が遅れました m(_ _)m

土曜の阪神芝は相変わらずイン有利でしたが、日曜は午後から降りはじめて、9R明石特別が稍重で行った行った行った、10R淀屋橋Sはやはり稍重でしたが逃げ粘るサウンドカナロアを8枠15番ビオグラフィーが差し切り、そして大阪杯を前に重になり、雨量が多く馬場が加速度的に悪化し、それに伴い内のほうが悪くなっていったとみるべきかと

レイパパレはこの馬場でも闘志満々で持ったままでハナに立つと、折り合いを欠かないようペースを緩めず逃げて前後半のラップは59.8-61.8、川田が直線で馬場のいいところに持ち出して追うと後続を突き放してしまう圧勝でした

当日パドックを見て「サリオスはベタ爪なので滑る馬場はアカンかもしれないが、レイパパレは鬼ではないか」と書いておいたんですが、422キロの小さなディープ牝馬でも全く非力なタイプではなく、しなるとか弾むというよりも手先の回転の速さと強さが印象的な走りで、脚元を見てもノメらず走れそうなイメージはあったんですよね

ディープ×クロフネとかディープ×フレンチデピュティには道悪巧者がよく出ますが、レイパパレの走りや脚元はフレンチデピュティとマルゼンスキー(Buckpasser)の影響を強く感じるもので、少頭数道悪ならドイツ血統やろと私は思ったんですが、北米パワーで先行圧倒という大阪杯でしたね

フレンチデピュティはDeputy Minister系屈指の優秀な種牡馬で、サウンドトゥルーやゴールドドリームのようなダートの鬼はもちろん、エイシンデピュティやレインボーラインのような重の鬼を出す血としても知られます

フレンチデピュティが伝える硬く立った繋ぎはIn RealityやEight ThirtyなどFair Play系由来と考えられ、Deputy MinisterはLadder≒Good Example6×4・4、フレンチデピュティはGood Example≒Eight Thirty5×4



小岩井農場の基礎輸入牝馬フロリースカップ(1907年輸入)にさかのぼる牝系で、牝祖ヤマニサクラはHarina=プリメロ4×4とNearco4・4×4という当時の日本では最高レベルの血統配合をしています

そこにHyperion3×4のトウショウボーイを配してナムラピアリスはNearco5×5・5・5、そこにウイニングチケットを配してテスコボーイ4×3としたオイスターチケットはファンタジーS3着のオープン馬



そこにNorthern Dancer≒Icecapade4×3のクロフネを配したブラックシェルはNHKマイル2着ダービー3着と活躍、ブラックシェルの全妹シェルズレイはローズSとチューリップ賞で2着し、ディープインパクトとの間にレイパパレとシャイニングレイを産みました

然るべき種牡馬を配し然るべき配合をつづけていけば、いつまでも牝系は色褪せないのだと、そんなことを教えてくれるレイパパレの血統表ですが、これもしかしオイスターチケットから金子血統なんですよね

モズベッロは返し馬で全くノメっていなかったのが印象的で、クロノジェネシスが圧勝したタフな宝塚でも3着に追い上げており、当時サートゥルナーリアに先着したのと今回コントレイルに先着したのはだいたい同じ意味合いで考えていいと思うし、私は道悪になっても上位人気で決まると思ってましたが、巧拙で順番が入れ替わるぐらいには急速に悪化していたとみるべきでしょう

あとこの馬はディープ×Storm Catらしい柔ストライドで走るので根は大箱向きで、もちろん雨は歓迎やったんですが、3~4角で外々を追い上げられるバイアスになっていたのもプラスだったかと

コントレイルはしなやかかつ強靭なストライドで爆発するには上滑りする馬場はプラスではなかったのはたしかで、古馬になって馬体に厚みを増し、斬れ味とスタミナの両方を殺がれてしまったような敗戦でしたが、東京1800良でグランとやったらすごい勝負になるんかなあ~と思いながら観てました

グランアレグリアはTapitの影響が強い脚元ですから道悪はこなすし、好位で折り合って直線半ばまでは手応えもあるように見えましたが、タピッツフライ(芝マイルの米G1を2勝)似のマイラー体型なのでさすがに最後は苦しかった…

あと前から書いてるように、この馬は母系にAureoleの血が入るので揉まれると気弱な面を見せるところがあり、完敗したのはアドマイヤマーズに捲られて萎んでしまったような朝日杯、直線でぶつかり合って戦意喪失したようなNHKマイル、そしてコントレイルに捲ってこられてプレッシャーかけられた今日の大阪杯、祐一と池添はマイルCSでも交代でグランの外に張り付いていましたね(グランに乗ったことがあるのはルメールと池添だけ)

サリオスはデインヒルが強い大型馬ですからパワー十分で、皐月賞では荒れたインをスルスル押し上げていたし、サラキアの弟なので道悪もプラスだろうと考えたのですが、ベタ爪なので上滑りする馬場はよくないようで、ノメっているからこそ松山くんはラチ沿いを走らせたんかなあと

例によってNETKEIBAの全頭血統解説より(モズベッロは想定リストにはありませんでした)

レイパパレ
シャイニングレイの全妹で、ブラックシェルやアンコールプリュの姪。母シェルズレイはチューリップ賞とローズSで2着。母母オイスターチケットはファンタジーS3着。ディープ×クロフネはステファノスやカワキタエンカと同じ。420キロの牝馬だが、カワキタエンカを小柄俊敏高速にしたようなイメージで非力ではなく、5戦5勝は全てエンジンが違うという勝ちっぷり。楽しみなG1挑戦だが、チャレンジCのようにスローになると押さえるのが大変かも。(距離○スピード◎底力○コース◎)

コントレイル
母母フォルクローレは北米2歳女王。母系にUnbridled's SongとStorm Catが入り、母はUnbridled≒Jaano2×3とIncantation4×5。まさにド真ん中のディープ黄金配合だ。ダノンキングリーなどと似たタイプといえるが、こちらのほうが3歳時から強靭で完成度も高かった。ディープ×Storm CatらしいしなやかさとWild Risk的ナタの斬れで走り、皐月賞でサリオスを差し切っているが本来は内回りより外回りベターだろう。(距離◎スピード◎底力◎コース○)



グランアレグリア
母タピッツフライは芝8Fの北米G1を2つ勝っており、牝系はマリスターやゴールデンフェザントと同じで芝向き。母父Tapitは北米リーディングサイアーでラニやラビットランの父。ディープインパクト×Tapitはアルーシャやプライドランドと同じ。母似のマイラー体型でしなやか体質で、高速巡行能力に優れた最強マイラーだが、脚元はタピット的で繋ぎは短く爪は小さく渋った馬場も巧者。2000のG1だとスローがベターだろうし、スローを折り合いたい。(距離○スピード◎底力◎コース○)

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日曜のボツ予想~ワールドエース×Storm Cat

2021-04-04 10:06:45 | 血統予想

BCジュヴェナイルのEssential Qualityは昨日G2ブルーグラスSも制して無傷の5戦5勝、Kダービーの大本命になりそうですが、これディープ肌につけたらコントレイルとグランアレグリアの合わせ技みたいな配合になりますな(・∀・)



両国は◎オータムレッド
前々走は48.4-47.2を番手から流れ込んでカラテの2着、前走も同じケイバでしたがリンシャンカイホウがビュンビュン行ってレースラップが46.7-48.5ですから前は苦しかった
ワールドエースはディープ×ドイツ×Hyperionですから、北米スピードの強い繁殖に配して「母のスピードで先行し父のスタミナで粘る」脚質にするのがセオリーといえ、本馬の母ティッカーコードはStorm Cat≒Chapel of Dreamsの3/4同血クロス2×4とRoberto4×4ですね





他のレースはこれから考えますが、NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」では大阪杯と美浦Sと山吹賞を、競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」では大阪杯を予想していますので、日曜もよろしくお願いします


http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop
 http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html

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土曜のボツ予想~ジリ脚オルフェの溜まり場

2021-04-03 09:50:17 | 血統予想

中山7は◎ヴィクトゥーラ
体型はわりと母父ロックオブジブラルタルも強く、His Majesty=GraustarkとNever Bend≒Bold Reasonのクロスらしい立ち肩で、この馬は東京より中山のほうが差しやすいパワーマイラーやと思います





安房は△ノーチカルチャートはいかにも大箱向きっぽいナスペリなジャスタなので◎アスティで
母はエリ女を逃げ切ったクィーンスプマンテですから本馬もスタミナは十分、中山芝2500の2~3勝Cはオルフェとゴルシの溜まり場になりつつありますな

NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」ではダービー卿CTとコーラルSとアザレア賞を、競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」ではダービー卿CTを予想していますので、今週もよろしくお願いします


http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop
 http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html

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