栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

11/14,15の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

2020-11-17 09:12:35 | 共有クラブ

京サラの二次募集がスタートしていますが、一次につづいて募集馬の血統解説を書いていますので出資の参考にしていただくと幸いです

https://kyoto-tc.jp/club/index

一口好配合ピックですが、ロードは19日、ウイン二次は22日には必ずアップしますのでよろしくお願いします
※11/18追記、ロードから3頭ピックしました

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『一口馬主好配合馬ピックアップ(2019)』で栗山求が推奨し、『ディープインパクト好配合リスト(2020)』で望田潤と栗山求がダブル推奨したレッドベルオーブ(牡2歳)が土曜阪神11Rのデイリー杯2歳S(G2・芝1600m)を勝ちました。

★東京サラブレッドクラブ
父ディープインパクト
母レッドファンタジア(Unbridled's Song)
牡 募集価格:8000万円
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2018105366/
全姉レッドベルディエス(クイーンC-5着)、全兄レッドベルジュール(1戦1勝)に続き、全きょうだいを3年連続で推奨します。「ディープインパクト×Unbridled's Song」の組み合わせは出走16頭中14頭が勝ち上がる驚異的な堅実性を誇り、なおかつダノンプラチナが朝日杯フューチュリティS(G1)と富士S(G3)を制覇したように大きなところも狙えます。Unbridled Song の全妹アジアンミーティアもディープインパクトと相性が良く、子からダコール(新潟大賞典)、孫からブランボヌール(キーンランドC、函館2歳S)を出しています。3代母Phone Chatterは米2歳牝馬チャンピオンで、母レッドファンタジアはインランジェリー(米G1スピンスターSなど重賞3勝)の3/4妹。仕上がりが早く大レースでも期待できる好配合馬。芝中距離で大成が期待できます。(栗山)

レッドベルオーブ(牡・母レッドファンタジア)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2018105366/
東京サラブレッドクラブで募集価格8000万円。レッドベルジュール(デイリー杯2歳S)、レッドベルローズ(フェアリーS-3着)、レッドベルディエス(紫苑S-4着)の全弟で、全きょうだいを4年連続で推奨することになる。「ディープインパクト×Unbridled's Song」の組み合わせは出走20頭中18頭が勝ち上がる驚異的な堅実性を誇り、なおかつコントレイルが皐月賞(G1)とホープフルS(G1)を、ダノンプラチナが朝日杯フューチュリティS(G1)を制覇したように大きいところも狙える。3代母 Phone Chatter は米2歳牝馬チャンピオンで、母はインランジェリー(米G1スピンスターSなど重賞3勝)の4分の3妹。仕上がりが早く確実に走ってくる血統なので戦力的に計算が立つ。(栗山)

レッドベルオーブ(牡、母レッドファンタジア)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2018105366/
レッドベルジュール、レッドベルディエス、レッドベルローズの全弟で、スピンスターS(米G1・AW9F)勝ちインランジェリーの甥。3代母Phone ChatterはBCジュヴェナイルフィリーズに勝った北米2歳女王。ディープ×Unbridled's Song×Storm Catという輪郭はコントレイルと似る。レッドファンタジアの仔は年々出来がよくなっているし、ディープ×Unbridled's Songの黄金配合は牡のほうが更に走るイメージも。(望田)

土曜阪神9R岸和田S ポタジェ(ディープ・栗山)
日曜阪神8R2勝クラス ピッツィカート(一口&POG・望田)
日曜阪神11Rエリザベス女王杯2着 サラキア(ディープ・栗山)
土曜阪神11Rエリザベス女王杯3着 ラヴズオンリーユー(ディープ・望田&栗山)



レッドベルオーブは今最も熱いディープインパクト×Unbridled's Song×Storm Catの黄金配合で、全兄につづくデイリー杯制覇となりました
ちなみにディープインパクトとUnbridled's SongとStorm Catを血統表内にもつJRA出走馬は以下のとおり



あと久々にドゥラメンテ勝ち上がり産駒の分析表も更新しました
やっぱり緩メンテのネジを締めるには、ヌレサドいじりかテーストいじり、クロスはだいたいこの二択になってきた模様

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第45回エリザベス女王杯回顧~エヴァーグリーン・ハイペリオン(4)

2020-11-15 23:15:10 | 血統予想

阪神11R エリザベス女王杯
◎17.エスポワール
○4.ソフトフルート
▲13.サラキア
△11.ラヴズオンリーユー
×6.ノームコア
×8.センテリュオ
×12.ウインマリリン
×18.ラッキーライラック
阪神2200は4角奥のポケットからのスタートで、1角までが京都2200よりも長い。だからスタートダッシュが速くない馬でも、リスグラやゴルシのように長いホームストレッチで押し上げてポジションをとることは可能だ。阪神芝が日曜もこのまま高速インベタだと、ルメールやユタカや武史などは枠ナりに外を回らされるよりは1角までに前目につけてしまうかもしれないし、ミルコがスワーヴリチャードのような向正一気をやるかもしれない。いずれにしても、無敗の三冠馬やアーモンドのような存在はいないから、みんなG1取りのチャンスを虎視眈々と狙っているだろうから、意外に緩まず流れて、持続力や底力も問われるレースになるほうに張ってみたくなった。
エスポワールはアドミラブルの半妹で、リンカーンやヴィクトリーの姪で、アリストテレスのイトコで、オルフェーヴル×シンボリクリスエス×サドラーズウェルズはオーソリティと酷似した配合。血統的にみてもマイルより中距離だし、京都外より阪神内というタイプだ。絶好調ユタカがこの伏兵をこの外枠でどう乗ってくるか。確証はないけれど、馬券的にもレース観戦的にも楽しめる◎だと思う。

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例によって1~3着馬の血統解説とリード文をNETKEIBAより再掲

<今年は阪神芝内2200での施行なので、Nureyev≒Sadler's Wellsの血に注目>
今年は阪神芝内2200で行われるエリザベス女王杯。同距離でも京都外回りと阪神内回りでは求められる能力や適性はかなり異なる。
阪神内2200で行われる重賞は宝塚記念だけだが、近年の宝塚記念で連対した牝馬をあげると、クロノジェネシス、リスグラシュー、マリアライト、デニムアンドルビーの4頭。この4頭に共通するのはSadler's Wells≒Nureyevの血をもつことで、もともと宝塚記念はヌレサドの血が強いレースでもある。
取り上げた馬では、ウラヌスチャーム、エスポワール、サトノガーネット、ミスニューヨーク、ラッキーライラック、ラヴズオンリーユー、リュヌルージュ、ロサグラウカがヌレサド(Fairy King)の血を引く。

ラッキーライラック
母ライラックスアンドレースはアシュランドS(米G1・AF8.5F)勝ち馬で、ミッキーアイルやアエロリットも同牝系。母父Flower Alley(トラヴァーズS)はトーセンラーやスピルバーグの半兄でアイルハヴアナザーの父。母父フォーティナイナー系はエポカドーロと同じ。オルフェ産駒らしく古馬になってもうひと皮むけ、エリザベス女王杯と大阪杯を制覇。札幌記念から上積みもありそうで、4つ目のG1タイトルを視野に。(距離○スピード○底力◎コース◎)



サラキア
サリオスの3/4姉で、サンタフェチーフの姪。母サロミナは独オークス(独G1・芝2200m)勝ち馬。母父Lomitasは独年度代表馬で独リーディングサイアー。母方が強い体型体質でディープ産駒にしては斬れ味は並だが、ますますHyperion的に粘り強い脚質になってきた。気難しいAureoleの血を引くので馬群を嫌がる面はまだあり、ハナを切るか一番外から差すかが好走パターン。ここは多頭数がネックかも。(距離◎スピード○底力◎コース○)



ラヴズオンリーユー
リアルスティール、ラングレー、プロディガルサンの全妹で、欧2歳女王Rumplestiltskinの姪で、仏ダービー馬Study of Manとも7/8同血。母母MonevassiaはKingmamboの全妹。ディープ×Storm Catはキズナやエイシンヒカリなど活躍馬多数の黄金配合。力強く差し切ったオークスを見てのとおり、リアルスティールよりも長手で大箱向きの斬れがある。阪神内回りだと鳴尾記念のような差しになるだろう。(距離◎スピード○底力◎コース○)



今年のエリザベス女王杯は高速馬場の阪神芝内2200で行われ、おまけに確たる逃げ馬不在で、いったいどれがハナを切るのか、1角までの長いホームストレッチでポジションを取りにいく馬はいるのか、あるいは向正でスワーヴリチャードばりの進出があるのか、展開やペースが非常に読みにくくてそんな話ばかりしてました

押し出されるようにハナに立ったノームコアは、正攻法だとこの距離は少し長かったという大負けでしたが、59.3-12.0-59.0という平均ペースの逃げ

ちょっと馬が行きたがったのもあったものの、俺が逃げるんだからおかしなペースにはしないよというノリの逃げで、各馬途中で動きたくなるような緩みや淀みはなく、強い3頭が外を回って脚力の違いを見せつけて1~3着、終わってみれば非常に真っ当な結末でした

これでラッキーライラックは4つ目のG1タイトルを手中にしたわけですが、阪神JF(2歳)、エリザベス女王杯(4歳)、大阪杯(5歳)、エリザベス女王杯(5歳)、早期から素質を見せながらも最も活躍したのが5歳というのは父オルフェーヴルの成長曲線そのもの

何度か書いていますが、まだ未完成なまま春二冠をぶっこ抜き、夏休みを挟んで出てきた神戸新聞杯で腰やお尻がプリッとして顕著な成長を見せ、引退レースの5歳有馬が8馬身ぶっちぎりで最強だった…というのが名馬オルフェーヴルの最も凄みあるプロフィールなわけでね



この成長力の根源が4×3でクロスするノーザンテーストの血、ノーザンテーストが3×2でクロスするLady Angela(父Hyperion)の血であることは今さら言うまでもなく、ノーザンテースト産駒も「三度変わる」とよく言われたもんです

「これ○○の1歳です」
「お~これまた○○の仔らしくなってきましたね(・∀・)」
「なんで中距離のスラッとした種つけても、コロンとして短足になっちゃうんでしょ(^ ^;)」
「○○の母母父ノーザンテーストが代を経ても威張ってるからですよ。短足で伸びのない体型で、持続力と我慢強さと成長力に富むのがHyperionです」
「なるほど…まさにテーストの特徴そのものですね」
「Hyperionは体高152cmぐらいだったそうですよ」

先日生産者とこんな話をしていたんですが、代表牡駒のエポカドーロこそ脚部不安から立ち直れないまま引退したものの、ラッキーライラックは5歳の今がまさに充実期、ジャスティンは4歳の今年交流重賞を3勝する大活躍、マルシュロレーヌは4歳秋にダートで覚醒し来年は牝馬交流路線の主役を張りそうだし、バイオスパークは5歳の今年ついにオープン入りし福島記念でついに重賞に手が届いた

春クラシック照準のノーザン帝国には未だにウケは良くないのかもしれませんが(^ ^;)、オルフェーヴルこそが今日本で最もノーザンテースト的な、Hyperion的な種牡馬なのです

「ダービーや桜花賞はノーザンに対抗するのはなかなか難しいけど、古馬になって成長が追いつけばオラんちのオルフェだって…」

今春日高からの種付が殺到した理由は、比較的リーズナブルな種付料だけではないでしょう

以下はMahmoudさんの個別ラップ(後半1000m)
ラッキーライラック 57.1-11.7-11.5-11.2-11.1-11.6
サラキア 57.0-11.8-11.5-11.4-11.2-11.1

内回りの3~4角を11.2-11.1で捲り上げるのがラッキーライラックの真骨頂で、上がり11.7-11.3-11.2-11.7の大阪杯で最内をすくうのも真骨頂といえますが、このコーナリング性能や内回りでのフケのよさはまさにアメリカン、フォーティナイナー×ステラマドリッドのライラックスアンドレースの真骨頂ともいえます

このアメリカン・オルフェで京都外2200や沙田2400をフレンチに差してしまうスミヨンがヘンタイなのであって、ルメールやミルコはノーマルプレイでラッキーライラックの持ち味を十分に引き出したといえ、昨年スミヨンが神ヘンタイ騎乗で勝たせてるだけに、連覇を期待されたルメールとしては内心期すものがあったんじゃないかと(・∀・)

ラッキーライラックの配合についてはデビュー時からずっとほめてきたのでもう詳しくは書きませんが

・母がフォーティナイナー系のマイラー(中距離×マイラー)
・母母にだけNorthern Dancerが入らない「3/4Northern Dancerクロス」
・エレクロトアート≒Sadler's Wellsのニアリークロス(そこにMr.Prospectorのクロスを重ねNantallah≒Nashua的パワー増幅)
・Flower Alleyの母プリンセスオリビアがハイハット≒Aureole4×5で、これがノーザンテーストのLady Angelaと呼応(Hyperion+Swynford+Pretty Polly)

ひとまずオルフェーヴル産駒として考えられるベストな配合で、教科書とすべき配合やと思います

サラキアはいつも書くように母母父Tiger Hillに入るAureoleの血の影響で馬群がダメで、一番外から差すか逃げたときは距離馬場コース不問でオール好走

Aureole魂百まで、もう来年は6歳ですからもうこの気性はなおらんでしょうが、北村友はこの馬に乗ったら必ず一番外から差すのでそれだけでも正しい(3歳夏の青島でも外捲りで勝ってます)

ラヴズオンリーユーは矢作師が言うように、満点のオークスまではいかなくても今年ベストの出来で、全兄リアルスティールより脚長でディープ×Storm Catらしいストライドで差す馬ですから、この出来で京都外だったらもっと肉薄できただろうし交せたかもしれません

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日曜のボツ予想~ドゥラメンテが爆発

2020-11-15 09:36:18 | 血統予想

ニホンピロマリブはストライドで走るジャンポケ産駒で小回りがききにくそうなので、黄菊はアドマイヤザーゲ→クインズラベンダー→スタッドリーの1点で





クインズラベンダーはクインズミラーグロの下、母からTom Rolfe肩やClever Trick早期締まり体質を引いて、阪神内2000が一番合っているのはこれやと思いますが、今の阪神芝は最高速度が問われるので、ルメールがドゥラメンテを直線で爆発させるとみました

他のレースはこれから考えますが、NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」ではエリザベス女王杯と福島記念とオーロCを、競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」ではエリザベス女王杯を予想していますので、日曜もよろしくお願いします


http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop
http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html

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土曜のボツ予想~Aureole魂疑惑はあるが…

2020-11-14 10:12:51 | 血統予想

ユートピアは◎エクセランフィーユ
レクセランスの半姉で、デインヒル3×3のFrankel産駒ですがHopespringseternal≒Sir Ivor5×5とBlushing Groom5×6が出たストライドは明らかに大箱向き
芝良では[3-1-0-0]ですから、前2走を無視して狙えます



ただこの馬Aureole魂疑惑はあるので、フルゲート内枠で何もできず終わってしまうリスクは承知の上で、走るならアッサリだろうということで単と○ドナアトラエンテとの馬連ワイド
あとは▲アラスカがここ2走の内容が強いので気になるんですが、400キロの牝馬ですからパドック見てから一考したいです

他のレースはこれから考えますが、NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」ではデイリー杯と武蔵野Sとオキザリス賞を、競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」では武蔵野Sを予想していますので、今週もよろしくお願いします


http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop
http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html

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「一口好配合ピック」ノルマンディー、京サラ、グリーンからピック

2020-11-11 16:01:12 | 共有クラブ

BCのVTRをちゃんと見る時間が全くとれませんが、ジュヴェナイルのEssential Qualityはロードクロサイトのイトコで、Unbridled≒Jeano3×3の痺れるニアリークロスも同じ



Weekend Surprise≒Secrettame≒Terlingua(Secretariat+Tom Fool)のニアリークロス4×4・4なのもポイントで、ディープインパクト×ロードクロサイトとやってることは似ているわけですな

JフィリーズのVequistは母がWeekend Surprise3×4、自身はStorm Cat≒Summer Squall4×4、Terlingua≒Weekend Surprise5×4・5



A.P.IndyもStorm CatもUnbridledも名血名種牡馬ですが、それよりもWeekend SurpriseやTerlinguaやCharediや、BusandaやSomethingroyalのほうがエライのです

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おかげさまで今期も好評をいただいている「一口馬主好配合馬ピックアップ(2020~21)」、本日栗山がノルマンディーオーナーズクラブから3頭ピックしました(1頭はダブルピック)
現在キャロット(19)、シルク(14)、ジーワン(11)、東サラ(7)、ユニオン(5)、ターファイト(4)、ノルマンディー(4)、ラフィアン(4)、ウイン(3)、京サラ(2)、グリーン(2)、YGG(1)、ワラウカド(1)、ローレル(1)から計78頭ピックしています
これからは繁殖セールと配合診断を片づけ次第、ウイン二次とロードにとりかかる予定です

栗山求・望田潤の「一口馬主好配合馬ピックアップ(2020)」
https://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/6e668464efadfe6147953e340773e45a

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11/3~8の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

2020-11-09 19:21:43 | 共有クラブ

5歳秋の東京2500は最大のチャンスや頑張れ極!と◎を打ったサンレイポケットは荒れたインに突っ込んでいくし、阪神は雨予報やったのに一滴も降らないし…
日曜は思ったとおりにいかないことが多く、イラッとした感情にまかせたコメントをついつい書き殴ってしまいましたm(_ _)m
長年にわたって積み重ねられてきた持論や認識や価値観などは、それが確固としたものであればあるほど、反するものや外れるものを受容できなくなり、つい感情的にディスってしまう
これはまさに老害の構造で、そんな年になったんやなあ…と自戒
何が起こっても、どんな結果になっても、競馬は楽しいのだ、血統は面白いのだということをまず発信していかないといけないのに
思ったとおりにならないときこそ、その面白さを伝えないといけないのにね

『一口馬主好配合馬ピックアップ(2017)』で望田潤と栗山求がダブル推奨し、『望田潤のPOG好配合馬リスト(2018)』で推奨したクリソベリル(牡4歳)が火曜大井10RのJBCクラシック(Jpn1・ダ2000m)を勝ちました。

★キャロットクラブ
父ゴールドアリュール
母クリソプレーズ(エルコンドルパサー)
牡 募集価格:5600万円
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104458/
クリソライト(ジャパンダートダービー)の全弟、マリアライト(宝塚記念、エリザベス女王杯)、リアファル(神戸新聞杯)の4分の3弟にあたる良血です。母クリソプレーズは近い世代にSadler's WellsとRivermanを併せ持っていますが、父ゴールドアリュールの代表産駒となることが期待されるエピカリス(北海道2歳優駿、UAEダービー-2着)は、その母の父カーネギーが「Sadler's Wells×Riverman」なので配合構成がよく似ています。母の全弟アロンダイトはジャパンCダート(G1)の勝ち馬で、おそらく全兄クリソライトと同じくダートで活躍するでしょう。現時点で498kgという堂々たる体躯は砂の大物を予感させます。(栗山)
9/4追記
ゴールドアリュールのダート馬として間違いない配合。実馬を見ても十分な豊富なパワーとスタミナを感じさせ、ダートの長いところでオープン級は疑いないところ。今年の募集馬の中でも「外さなさ感」ではこの馬が最右翼と言っていいのでは。(望田)

クリソベリル(牡・父ゴールドアリュール・母クリソライト)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104458/
名繁殖クリソプレーズの息子で、マリアライトやリアファルの3/4弟で、クリソライトの全弟。Nureyev≒Sadler's Wells3×4・5のゴールドアリュール牡駒で、全兄よりマッチョでいかつい馬体。夏の札幌ダ1700が目標とのことで、順調にいけば北海道2歳優駿と兵庫CSを狙えそう。(望田)

『ディープインパクト好配合リスト(2020)』で望田潤が推奨したグレイイングリーン(牡2歳)が日曜阪神6Rの新馬戦(芝1400m)を勝ち上がりました。

◎グレイイングリーン(牡、母リトルゲルダ)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2018105454/
さかのぼるとナリタキングオーなどが出る牝系で、母リトルゲルダはセントウルSと北九州記念に勝ったスプリンター。母父Closing Argumentはケンタッキーダービー2着、母母父BuddhaはウッドメモリアルS(米G1・ダ9F)勝ち馬。母系にUnbridled's SongとStorm CatとIn Realityが入るのでコントレイルなどと似たアウトラインで、最近のディープ産駒の走るパターンといえる。

『一口馬主好配合馬ピックアップ(2019)』で望田潤が推奨したヒストリアノワール(牡2歳)が土曜東京3Rの未勝利戦(芝1600m)を勝ち上がりました。

★シルクホースクラブ
父エイシンフラッシュ
母ガルデルスリール(ダイワメジャー)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2018104996
牡 募集価格:1500万円
母母バシマーの仔たちは上級で堅実に走っていますが、母ガルデルスリールもJRA2勝で5000万円近くを稼ぎました。そこにエイシンフラッシュが配されて、本馬はSpecial=Thatch6×5など薄い父母相似配合に。母やダイワメジャーの影響も感じられる体つきからして、母方のマイルのスピードで1800~2000mを先行するイメージで、エイシンフラッシュ産駒はマイルドなAureole魂を受け継いでいることが多いので先行脚質が出世します。古馬になってもジワジワ成長しつづけてタフに長く走れる馬だろうし、母以上の活躍は十分見込めるとみて、お安いところではこれを推奨したいです。(望田)

『望田潤のPOG好配合馬リスト(2020)』で推奨したソーヴァリアント(牡2歳)が土曜東京4Rの未勝利戦(芝2000m)を勝ち上がりました。

ソーヴァリアント(牡・父オルフェーヴル・母ソーマジック)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2018104662/
マジックキャッスルやソーグリッタリングの下。母ソーマジックは桜花賞3着。「オルフェーヴル×シンボリクリスエスで母母にSadler's Wells」というパターンは、JRAに3頭が出走しオーソリティ、エスポワール、アプルーヴァルといずれも活躍馬。本馬は母母父にSadler's Wellsの全弟Fairy Kingが入る。オーソリティよりは小脚がきいて1800ぐらいになりそう。(望田)

土曜福島5R障害未勝利 グローブシアター(POG・望田)
日曜福島6R1勝クラス クィーンユニバンス(POG・望田)

海外の繁殖セリがスタートして多忙なので今週も軽めに…
グレイイングリーンはパドックを一周見ただけで体質が抜きん出てるのがわかるほどで、ディープ×Unbridled's Song×Storm CatらしいA級体質です…リトルゲルダ仔なので距離延びてどうかですが



ヒストリアノワールは推奨コメントでも書いたとおりダイワメジャーがわりと強く、東京でどうやろな~と内心思ってたので「アオイカツマが良馬場で変わりそう」と書いておいたんですが(^ ^;)、ルメールはさっさとハナを切ってダイワメジャーのケイバをさせてました



ソーヴァリアントは新馬戦のパドックを見て「馬はいいが中山っぽいタイプ」と書いておいたんですが、昨日も楽勝の勢いで抜け出して最後際どくなったのはそのあたりで、マジックキャッスルが秋華賞でベストパフォを叩き出したのとイメージは近いかなと
ちなみに推奨コメントでも書いた「父オルフェーヴル×母父シンボリクリスエス×母母にSpecial」、最近のデータは以下のとおり

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日曜のボツ予想~Aureole魂な鞍上鞍下

2020-11-08 10:01:06 | 血統予想

錦秋は◎ププッピドゥ
最近の岩田父は専ら逃げジョッキーと化していて、騎乗中のテンションも何だかおかしいので“オリオール岩田”と我々は呼んでます(^ ^;)



本馬は前走その岩田を背に圧巻の逃げ切り、血統表を見ると母系にVaguely Noble様の名がたしかに確認でき、逃げたときは[2-0-0-1]でここは同型不在

東京最終は◎レッドクレオス○ジュニパーベリー
ジュニパーの母エキナシアはスニッツェル娘らしいパワースプリンターでしたが、そこにゴールドシップでこの馬はもうちょっとストライドで走るので、直千のあとでかからなければ東京1400で好位差しのイメージなんですよね



ステイゴールド系とフォーティナイナー系の組み合わせはラッキーライラックやエポカドーロやウインプリメーラなどなど意外にナスペリオン的ストライドに振れるし、クロノメーターなんてゴールドシップ×ブライアンズタイムなのに東京マイルで斬れますからね(母系にフォーティナイナーの3代母でもあるナスペリ血脈Courtesyが入る)

NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」ではAR共和国杯とみやこSと百日草特別を予想していますので、日曜もよろしくお願いします(競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」は栗山さんの担当)


http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop
http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html

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土曜のボツ予想~ヘニーキセキがうなる

2020-11-07 10:08:27 | 血統予想

BCJフィリーズのVequistは、母がWeekend Surprise3×4で自身はStorm Cat≒Summer Squallのニアリークロス4×4
最高のラインを通じてSecretariatの血を受け継いでいて、競走馬としても繁殖としても有能な配合です
父Nyquistは初年度からG1馬を2頭出し好発を決めたといえますね



ノベンバーは▲サトノウィザードが斬れるんですが、カナロアにCozzeneでいかにもSir Gaylord的な前輪駆動で、最も斬れるのは京都外、次に斬れるのは新潟外かなと
ここは多頭数ですが行く馬は△サンライズとコマノぐらいでスローになりそうで、ふつうに出ればその直後をとれそうなのが◎オメガラヴィサン
Storm Cat≒Bluebird3×3でこれも大箱良では末脚手堅く、前走長岡も▲とは僅差でしたから展開一つでしょう



東京最終はこんなに人気ないなら◎ヤークトボマー、デビュー戦がこの東京マイルでフィードバックの2着
前走直線外に出してからうなりをあげて伸びた脚がなかなかで、東京良マイルの外枠ならもっと爆発しそうなヘニーキセキです



NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」では京王杯2歳SとファンタジーSと精進湖特別を予想していますので、今週もよろしくお願いします(競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」は栗山さんの担当)


http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop
http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html

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10/31,11/1の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報&京サラとグリーンから栗山がピック

2020-11-03 10:49:50 | 共有クラブ

まずはお詫びから、あまりにも多忙で…を言い訳にしてはいけないのですが、今週のNETKEIBAの重賞血統解説、ファンタジーSとみやこSを例年どおりの京都施行で書いてしまってます…うっかりしてました m(_ _)m
ついでにお詫びですが、配合診断(JBBAの申込期限が迫っているので…)とキーンランドのセリとキャロ会報特集が重なって今週もとてつもなく忙しくて、来週の重賞血統解説はエリザベス女王杯と武蔵野Sの二つに減らしてもらいました…デイリー杯と福島記念はお休みさせてもらいます m(_ _)m

「一口好配合ピック」昨日栗山が京都サラブレッドクラブとグリーンファーム愛馬会から1頭ずつピックしました。よろしくお願いします(今日はノルマンディーに取りかかっているようです)

そんなわけで今週はザッと報告のみで…アヴェラーレは募集時から小さいけど運動神経抜群やったし、ステラリアも外1800ならこれぐらいは斬れますという完勝で、いつも書いてますがMotivator肌は優秀やと思っています

JBCや2歳優駿も予想する時間はとれそうもなく、知り合いの持ち馬や生産馬が出てるので応援馬券ですかね~

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『一口馬主好配合馬ピックアップ(2019)』で望田潤が推奨したアヴェラーレ(牝2歳)が土曜東京5Rの新馬戦(芝1400m)を勝ち上がりました。

★シルクホースクラブ(追加募集)
父ドゥラメンテ
母アルビアーノ(Harlan's Holiday)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2018104910/
牝 募集価格:3000万円
母母Anticsはスーパー名繁殖Courtly Deeに一流種牡馬がかけられてきて代々の配合もよく、世界的な名血名繁殖だろうとアルビアーノが走っていたことに書きましたが、その後北米3歳女王Confefeも産んでいます。Harlan's Holidayは特別優秀な種牡馬とは思いませんが、Anticsの娘の重賞勝ち馬というだけでアルビアーノにも大きな期待がかかります。そこへドゥラメンテが配されて、Mr.Prospector4×5、Halo4×5、ノーザンテースト≒Storm Bird5×5など父母相似配合に。現状は小ぶりで薄手で緩さも残りますが、それでも坂路で時計が出ているように、走りや歩きから体質の良さや運動神経の良さは明らかです。おそらく本領発揮は古馬になってからで、春クラシックに間に合わなくてもいい、という人ならばオススメできる才気あふれるマイラーです。(望田)

『一口馬主好配合馬ピックアップ(2019)』で栗山求が推奨したアナンシエーション(牡2歳)が土曜東京6Rの新馬戦(ダ1600m)を勝ち上がりました。

★シルクホースクラブ
父Union Rags
母Acquant(Giant's Causeway)
牡 募集価格:4500万円
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2018110064/
母Acquantは米16戦3勝で、その半弟Force the Pass(父 Speightstown)はベルモントダービー招待S(米G1・芝10f)の勝ち馬。まずまず活力のあるファミリーだ。父Union RagsはベルモントS(米G1・ダ12f)とシャンペンS(米G1・ダ8f)の勝ち馬で、種牡馬としても成功している。JRAでは過去3頭の産駒が走っており、すべて勝ち上がっている。芝適性がないわけではないがダートのほうがいいタイプ。アメリカではこれまでに出した4頭のG1馬のうち3頭は母方にStorm Catを持っている。本馬の母の父はStorm Cat系のGiant's Causeway。したがってこのパターンに当てはまる。「Union Rags×Giant's Causeway」は父の代表産駒の一頭Free Drop Billy(米G1ブリーダーズフューチュリティS)と同じ。3代父Dixieland BandはRobertoとニックスの関係にあるが、本馬は母がRoberto4×3なので好ましい。父の代表産駒の一頭 Union Strike(デルマーデビュータントS)は母方に Roberto を持つUnion Rags産駒だ。走りはパワフルだが血統的には芝をこなしてもおかしくない。いずれにしてもマイル前後で力を発揮するタイプだろう。(栗山)



『望田潤のPOG好配合馬リスト(2020)』で推奨したステラリア(牝2歳)が土曜京都3Rの未勝利戦(芝1800m)を勝ち上がりました。

ステラリア(牝・父キズナ・母ポリネイター)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2018105554/
英ダービー2着Jack Hobbsなどが出る牝系で、母ポリネイターはメイヒルS(英G2・芝8F)勝ち。キズナ産駒はCaerleonやフレンチデピュティを使ってStorm Catの血脈構成を増幅した配合が成功しているが、本馬はStorm Cat≒Bluebirdのニアリークロス3×3。Gone WestやWelsh Pageantが入るのも良く、今年のキズナはこれでいきたい。(望田)

土曜京都11RスワンS3着 アドマイヤマーズ(POG・望田)
日曜福島8R1勝クラス ビオグラフィー(一口・栗山)
日曜京都8R2勝クラス シルヴェリオ(POG・望田)
日曜東京11R天皇賞・秋2着 フィエールマン(ディープ・栗山)

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第162回天皇賞回顧~大横綱、フレンチの土俵でも難なく

2020-11-02 10:05:07 | 血統予想

東京11R 天皇賞
◎9.アーモンドアイ
○4.ダノンキングリー
▲7.クロノジェネシス
ここ2年の秋天の勝ち時計は1分56秒台。最初の1Fは必ず13秒ぐらいかかるから、そこからゴールまでの1800mを1分43秒台で、残り1600mを1分32秒台で走破しなければならないレースだ。ダノンプレミアムやアエロリットやサングレーザーといった1600~1800の実力馬が好走しているのもうなずける。ダノンキングリーはディープ×ストームキャットらしいしなやかストライドで、東京1800ではアエロリットとアドマイヤマーズをナデ斬って完勝。マイルを1分32秒台で走破する戦いでクロノジェネシスがスピード面の限界をさらけ出すとしたら、割って入るのは東京1800最強のこの馬だろう。

例によってNETKEIBAの全頭血統解説より

アーモンドアイ
母フサイチパンドラはエリザベス女王杯の勝ち馬で、3代母Sex AppealはEl Gran Senorやトライマイベストを産んだ名繁殖。本馬はトライマイベスト≒ロッタレースの3/4同血クロス5×2を持ち、父のしなやかさと母の強靭さを足して割ったような体質が絶妙すぎる。東京は実績どおりベストパフォーマンスを発揮できる舞台。今は1800が最適距離だろうが、昨年の圧勝を見てのとおり東京2000の高速決着は望むところ。(距離○スピード◎底力◎コース◎)



フィエールマン
母リュヌドールはリディアテシオ賞(伊G1・芝2000m)勝ち馬で、他にルヴォワールやラストヌードルを産んでいる。母父Green Tuneは仏2000ギニー馬。母母父Noir et Orはディクタスと似た仏スタミナ血統で、重厚なフランス牝系のディープ産駒だから大箱向きの斬れ味が本領だ。母系にPrincely Giftが入るので前駆のいい走りで、京都長丁場には確たる自信。ここは2000のスピード決着に対応できるか。(距離○スピード○底力◎コース○)



クロノジェネシス
母クロノロジストはビーチサンバと同血の間柄で、本馬の他にもノームコアやハピネスダンサーなどを産んだ名繁殖。母母インディスユニゾンはフサイチエアデールの全妹にあたる。昨秋から馬体充実とともに本格化を辿り、タフな馬場の宝塚を粘着力とパワーで大圧勝。Halo5×4で機動力も十分だが、良馬場でレース上がりが34秒台のときは[2-1-1-1]で、G1では[0-1-1-1]。東京で高速馬場だとまたまた惜敗かも。(距離◎スピード○底力◎コース○)



レースが近づくとTL上でみんな展開やペースをあれこれ予想するんですが、「良馬場の秋天って、各馬の通過順位がほとんど変わらないまま直線までくるんよ。ようするに途中でポジションを劇的に上げられるような余地はほとんどない」という話をしてました

今年もそんな様相になったわけですが、スタートで安目を売って接触して思ったより後方になってしまったクロノジェネシスも、8-9-9という通過順から上がり2位の32.9で追い込んだものの3着

ホエールキャプチャを逆さまにしたような“逆クロペリオン”というべき配合で、古馬になってNashwanの母系に流れるイギリス最高峰の重厚なスタミナが完全に発現してきて、タフな馬場の宝塚を持久力で圧勝した名牝です

いっぽうでBlushing Groomの父系ですから、ホエールやマヤノトップガンなどがそうだったように様々な条件への対応力に優れるオールラウンダーでもあり、上がりのケイバで惜敗したとはいえ秋天も大阪杯も内容は非常に強かった

もちろんアーモンドやフィエールマンを相手にするのならば東京良より阪神重のほうが分がいいことはたしかだし、「父スタミナ×母スピード」ですからできればアーモンドの前でアーモンドの差しを受けてHyperionを振り絞るレースに持ち込みたかったところですが、それにしても今回も実に強い3着でした

「残り1600mを1分32秒台で走破しなければならない高速秋天においては、マイラー的なスピードが少なからず要求される」という見解で予想したものの、今年は道中12秒台のラップがつづく異例のスローで後半1600mは1.33.4(前後半60.5-57.3)、これなら中距離馬が楽に追走できて斬れで差せます

秋天のパドックを見ながら「けっきょくどっちに決め打つかで、私は流れると読みましたが、キセキが出遅れて戸崎が超スローにしたらフィエールマンが届いてしまうかもしれない」という予防線も張っておきました(^ ^;)

Mahmoud計測ではフィエールマンの前後半は62.0-55.9だからすごいですが、フィエールマンにとっては春天の後半2000mのようなレースを、Wild Risk的なナタのストライドとPrincely Gift的な前輪駆動で、フランス牝系特有の斬れでしなやかに追い込んでみせたのです

各馬について解説するとき、限られたスペースにおいては特に、どうしても既成のワードに頼ってしまうことになり、ステイヤーとか中距離馬とかマイラーとかスプリンターとか力馬とかダート馬とか、スピードとか瞬発力とか持続力とか斬れ味とか、みんなに馴染んだ共通ワードを多用するしかないんですよね

フィエールマンがどんな馬なのかを血統表を用いて事細かに説明するならば、母父にマイラーのスピードが入るディープ産駒としてはオーソドックスな好形で、母母のところにサッカーボーイやステイゴールドとよく似た組成のフランス中長距離血脈が入るので、ディープをWild Risk的ナタのストライドにしPrincely Gift的に前駆が出るフォームにしたような体質走りは大箱向き

12Fのスタミナも十分で、日本の大レースだと京都外回り長丁場が最も斬れ味を発揮しやすい条件といえるが、Wild Risk系特有の激気性も秘かに受け継いでいるようで、ちょっと前は追い切りでかかり気味になるシーンがよくあったし、凱旋門賞ではあの極悪馬場でも行きたがってしまったように、ズブくて行けないのではなく燃え上がらないように後方でジワリと乗るのが合っている

…まあだいたいこんな馬やと思ってるんですが、でも毎回全馬についてこんなレポートを全部書いてられないので(^ ^;)、一言でいうとフィエールマンをステイヤーというのか中距離馬というのかスタミナ型というのか斬れ型というのか、一言でいうのは簡単なようで難しい

アーモンドアイはNureyevとトライマイベスト≒ロッタレースのクロスですから、これもHyperion的La Troienne的に強靭で、Storm Catの高速巡行能力を牝馬とは思えない強靭さが支えているという馬で、地面をしっかり強く踏みしめてズレずブレず走りつづけるからこんなすごいパフォーマンスを発揮するんですが、だから1回実戦で走るとかなり疲弊してしまう

昨年の秋天を見てのとおり、後半1000mの高速巡行能力こそが彼女の最もスーパーな能力であり、だから今日はベストパフォーマンスを叩き出せる質のレースではなかったんですが、超スローのフォア賞のようなフランス競馬的な上がりのケイバになって、フィエールマン得意の左四つがっぷりになって、土俵際まで寄られても右上手出し投げで難なく凌いでしまう大横綱

キセキはそういう意味ではフィエールマンと対極の脚質で、ずっと同じストライドで同じラップを惰性で刻みつづけられるのが最大の長所ですから、今日はスタートが決まってオオッと思ったんですが緩急を要求されるレースは向いていないです

ダノンキングリーもStorm Catなので根っこは高速巡行、しかも母母父がHonour and Gloryですから高速巡行かつダラッと流れ込む脚質で、これもレースの質が合わなかった部分はあるのでしょうが、それにしても大阪杯と比べてみても負けすぎで、戸崎は直線早々と諦めてたし心配な負け方ではあります

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