栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

イモータルヴァースImmortal Verseの血統

2011-11-15 19:22:08 | 血統予想

キャロットクラブの会報12月号ではいつもの「血は水よりも濃し」の他に拡大版コラムも書くことになり、そこでアヴェンチュラについて「兄姉は古馬になってスランプに陥ってしまったが、ジャングルポケットはHyperionの塊のような配合で、トーセンジョーダンやジャガーメイルやクイーンスプマンテやアプリコットフィズやダイワファルコンやバトルバニヤンなどなど、古馬になってもう一皮むけるような成長力も間違いなく伝えており、この馬も来年は更なるパフォーマンスをみせてくれるかもしれないという期待があるし、特に東京の中距離でどんな競馬になるか、今から楽しみだ」と書いてエリ女の前に入稿しておいただけに、この骨折の報は本当に残念です…

秋華賞馬アヴェンチュラが骨折
http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=59853

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イモータルヴァースImmortal Verse
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a011c5e/

イモータルヴァースの母Side of Paradiseは芝2100mの仏G3で2着の競走実績があり、その母Mill Princessはラストタイクーンの母でもありますから、Side of Paradiseはラストタイクーンと3/4同血ということになります

こちらは父がサドラーに替わって、Sadler's Wells×Mill Reefの有名なニックス配合で、Bold Reason≒Never Bend3×3のクロス

父のPivotalはナンソープS(英G1・芝5F)に勝ったスプリンターで、日本ではウエストエンドが500万下で手堅いレースを続けていますが、まあ目立った産駒はいません

Immortal Verse自身はNureyev≒Sadler's Wells3×2で、母がBold Reason≒Never Bend3×3となるとサドラーを増幅した配合といえるだけに、京都の高速馬場はど~なの?という疑いをとりあえずかけたくなります

ただしCozzeneとMill Reefを通じてのナスキロクロスを持っているだけに、この斬れがどの程度ONになっているかがポイントで、サプレザSahpresaにしても父母Salsabil、母父Pleasant Tapとここだけみるとなかなか重々しい血統ですが、ミスプロとナスキロとRound Tableの京都向きの柔軽い斬れがONになっているからこそマイルCSで軽やかに追い込んでくるわけです

で、ジャックルマロワ賞やコロネーションSの映像を見た感じでいうと、この馬追い込み一辺倒といってもズブいわけではなく持続力でジワジワ差してるわけでもなくて、他馬が止まって見えるぐらいの鋭い脚で、十数完歩で一気に抜き去っているんですよね~

欧州の力の要る馬場とはいえ、ゴーサインが出ると柔らかく俊敏に反応してああいう脚が使えるということは、CozzeneとMill Reefのナスキロ的斬れがかなりONになっているのだろう…と

サプレザのように速い時計の決着の経験がないのがどうかですが、スミヨンが乗ってくるし、ま~あとは追い切りを見てですが、アッサリ差しきられても驚けないかなあ~とは思います

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土日競馬の雑感~母系のナスキロで東京向きに

2011-11-15 14:45:29 | 血統予想

モンストールは1400mが少し忙しいのはたしかでしょうが、坂の上りで内にモタれて新潟のように加速できなかったのはちょっと後肢に非力なところもあるからで、現状は平坦のほうが斬れる馬なのかもしれないなあ…とも

日曜東京のダ1300mの新馬は、フェアエレン(母父Pulpit)、アスターコリント(父父Pulpit)、リアライズナマステ(母父A.P.Indy)と、A.P.Indy持ちのワンツースリー
Pulpitはピットファイターの父でテスタマッタの父父で、よく書いているように東京ダートは軽くて直線が長いのでナスキロ的な斬れもモノを言い、A.P.IndyやシンボリクリスエスなどSeattle Slewが強いコースで、オーブルチェフをプラタナスで◎にしたのも同じような理由でした

というわけで武蔵野はダノンカモン&ヒラボクワイルドのボルキロ馬券をちょっと買って観ていたんですが、ヒラボクが東京ダ1600mでベストパフォーマンスを出すのもは母がSeattle Slew×Storm Catでボルキロのクロスだからで、シーキングザダイヤはStorm Cat×Seeking the Gold×Seattle Slewでした
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006101235/

赤松賞は8人気トーセンベニザクラが勝って1人気のトランドネージュは3着でしたが、トランドネージュが逃げ切った未勝利戦は中山開幕週のイン伸び馬場で、出遅れてしまったトーセンベニザクラは腹を決めてイン差しに徹して2着を拾いましたが、直線半ばまでは前が開かず追い出したのはほとんどゴール前だけで、だから実はあの2馬身半ほどの力の差はなく、そこは人気の盲点になっていたように思います…という私も無印でしたが(^ ^;)
トランドネージュはダイワメジャー×トニービン×リアルシャダイ×ノーザンテーストでノーザンテースト3×4、トーセンベニザクラはダイワメジャー×ホワイトマズル×リアルシャダイ×DanzigでHalo≒Drone3×5・5
ダイワメジャー産駒はパワーと粘りで走るので基本的には東京より中山のほうが勝ち味があると思っていますが、同じダイワメジャー産駒同士ならば、母系にナスキロが3本あるトーセンのほうが東京では斬れた…というのも納得ではあります
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009102231/

ジョワドヴィーヴルは内回りの4角ではちょっとモタついて、それでも直線の斬れだけで楽勝でしたが、トーセンレーヴと似た柔らかすぎるほどの体質とマツパク厩舎の牝馬らしい柔らかストライドで、外回り向きのストレッチランナーには違いないし、距離ももう少し延びたほうがいいでしょう

スノーフェアリーは2000mか2400mかといわれると2000mのほうがベターかなあという気がするし、だから東京2400mならばブエナビスタやアヴェンチュラで負かせるチャンスもあるんじゃないかとも思いますが、叩き2走目で中山1800mならば勝つのはアパパネだろうというのが私の見解で、ま~どれもなかなか実現不可能な設定ではありますが(^ ^;)

土曜新潟最終で穴をあけたデーヴァローカはアイムユアーズと同じファルブラヴ×エルコンドルパサーで、この組み合わせはFairy King=Sadler's WellsとSeattle SlewとRibotのクロスになり、中央に出走した5頭のうち4頭が勝ち馬となっています
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102942/
デーヴァローカは母母に入るChieftainがSeattle Slewと絡むのでボルキロ(Bold RulerとPrincequillo)的柔さで走りますが、アイムユアーズは母母が持つNorthern DancerとHail to ReasonとHyperionとFlaresがFairy King=Sadler's Wellsと絡むので、Fairy King的なパワーと粘りで走る馬です

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京王杯2歳S回顧~アドマイヤムーンはラトロパワーな牝馬がお好き

2011-11-14 21:34:47 | 血統予想

東京11R 京王杯2歳S
◎14.モンストール
○12.ダイワインスパイア
▲1.ナイスヘイロー
△7.レオアクティブ
×5.ゲンテン
×13.エーシンブラスター
注4.オリービン
◎はオークス馬イソノルーブルの孫で、全体の血脈バランスが絶妙でアドマイヤマックス産駒としては満点の配合だとほめてきた。距離はもう少しあったほうがベターだが、ここでもモノが上だろう。新潟2歳Sに続いて◎としたい。○の母はフィリーズレビュー勝ち馬で、ダイワメジャー×フォーティナイナーだからパワーで突進する血統だが、母母父がミルリーフ系でここからナスキロ的柔さを補っているのがいい。1400mはベストで前走の勝ち方も良く、問題はハナ切れなかったときにどうかだけ。

東京8R 3歳上1000万下
◎1.マリアヴェロニカ
○12.ビコーペグー
▲11.コスモバタフライ
△6.ペンテシレイア
×7.サクセスシルエット
×9.マイネオーチャード
◎は春は使うたびに馬体が減って、3戦目に未勝利を勝ったときは鶏ガラのような体つき。前走は+24キロも全然太くなく好馬体で、軌道に乗ればここらで頭打ちになる器ではないだろう。母はフサイチエアデールの全妹でナスルーラ≒ロイヤルチャージャー5×4・5、その母ラスティックベルがレイズアネイティヴ2×3で、ジャンポケ×サンデーの場合は母母にこれぐらいスピードが欲しい。かがやき賞時よりタフな馬場になって○▲の巻き返しが相手本線。

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レオアクティブの母はNorthern Dancer3×4、Bold Reason≒Never Bend4×5、ヴィミー5×4の相似配合でオペラハウス×プリンスオブバーズのパワーを増幅していて、アドマイヤムーンはこういうクロスがうるさい力馬っぽい牝馬と合いそうだということは、下記エントリで書きました

スノードンとアルキメデスで見えてきた「アドマイヤムーンの成功形」
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/5e95c532ad9a0b86e03c2c93e722384e

現時点でのアドマイヤムーン産駒のベスト3、レオアクティブとファインチョイスとスノードンは、母がLa Troienne絡みのクロスを持つという点が共通しており、ここから「アドマイヤムーンが伝えるサンデー×ミスプロ的なしなやかさ、これを支えるパワーの血を相手牝馬からいかに補うか」という方向性が大まかにですがみえてきます

ステイゴールドがBuckpasserやRibotやDanzigやAlydarを引く力馬っぽい牝馬の配合で大物を出すのと、理屈はまあ同じでしょう

くるみ賞は重め残りに加えて直線で不利もあって届きませんでしたが、今日は馬体が絞れて外伸び馬場でノリの決め打ちもハマって、みごとな差し切り勝ちでした

この馬のガーッと行きたがる気性や大きなストライドは母のヴィミー5×4の影響、例のWild Risk的な狂気の影響に因るところが大と考えられ、脚を小出しに使うような競馬はできないので、こういう大ざっぱな大外一気も合っているのでしょう

モンストールは予想コメントにも書いたようにほんとうは1800mぐらいがベストの馬で、1400mは少し忙しいのに出遅れて気合いをつけて押し上げていったこともあって、直線ではちょっと苦しがって内にモタれてしまい、新潟2歳Sのような弾けるような脚は使えずじまい

1400mベストのアンシェルブルーが1200mだと楽に追走しているようでも追い出されて反応しないのと同じで、モンストールも1800mぐらいでもう少し息を入れて走らないと、あの鋭い斬れ味は発揮できないのではないかと思いますね~

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血統クリニック~エリザベス女王杯

2011-11-14 10:17:33 | 血統予想

競馬総合チャンネルでは「血統クリニック」と題して、毎週のメインレース(2歳3歳戦中心)の出走予定馬の血統解説をしています(木曜更新)
エリザベス女王杯はこんな感じです(Snow Fairyの血統については下記エントリも参照していただければ…と)

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 スノーフェアリーは父系がRed Ransomで母父系がウォーニングで、クロスがRoberto3×5だから一見するとパワー型に出そうな配合だが、Zienelle≒ラストタイクーンのニアリークロス3×4や母系の重々しいハイインロー血脈により、ナタのような斬れを武器とする中距離馬に出た。今年も世界有数の斬れ味を見せつけそうだ。

 レーヴディソールはレーヴダムール、アプレザンレーヴ、レーヴドリアンの妹。母は仏G1サンタラリ賞勝ち馬で、Sir Gaylord4×4を持ちナスキロ柔い斬れ味を強く伝える。京都外回りは最も斬れを発揮できる舞台で、課題は休み明けだけだろう。スローの斬れ味勝負ならアッサリも。

 アヴェンチュラは秋華賞は最高にロスのない競馬で、一番強い馬が一番上手く立ち回ったのだからあの完勝も当然。ここは逃げ馬が外国馬ダンシングレインだけで、スローの上がり勝負になったときにどうかという点がひとつ引っかかる。斬れより持続力が取り柄の血統だから、自ら動いていって持続戦に持ち込めるかどうか。外回りに替わること自体はプラスだ。

 ホエールキャプチャはBlushing Groomのしなやかさが出た走りが大好きで、スピードも斬れもスタミナも兼備したオールラウンダーで、牝馬三冠すべて◎にしてほめてきた。G1を勝ちきるだけの決め手が少し足りないかもしれないが、とはいえ秋華賞も外を回らされてあの差だから、世代トップクラスの地力があるのは間違いない。

 アパパネは1800m中心のオールラウンダーだと評してきたしヴィクトリアマイルも安田記念も◎にしたが、昨年のエリ女やオークスをみると長い距離は少し割り引きで、G1で◎を打てるのは1600~2000mだろう。

 レディアルバローザの母はカナダ最優秀古牝馬に三度選ばれた活躍馬。自身はThe Dancer=Kazadancoa4×4などなかなか凝った配合をしていて、両親のパワーと持続力を受け継いでバテずにいい脚を長く使えるのが長所だ。ヴィクトリアマイルや中山牝馬Sのように、直線長いコースで上がりがかかるとしぶとい馬で、ここも持続戦になれば上位食い込みは十分ありうる。

 アニメイトバイオは母がVice Regent≒ノーザンテーストとナスキロのクロスなのでパワーと斬れを兼備しているが、G1級をまとめて差し切るほどの破壊力はないので今回も善戦までか。

 フミノイマージンは北米G1を勝ちまくった名牝Serena's Songの近親。母はNorthern DancerとDelta JudgeのクロスでHyperion血脈が豊富で、“女アクシオン”というイメージの配合だ。今年の充実ぶりは素晴らしいが、どちらかといえばパワー型で坂のあるコースがベターかもしれない。

 イタリアンレッドは母がプシケ賞(仏G3・芝2000m)勝ち馬で2000m前後が合っているが、ネオユニ産駒らしい小回り向きの捲り脚質で、外回りで府中牝馬のようにうまくハマるかどうかだ。

 エリンコートは母のナスキロ柔さで走るので外回りに替わるのは歓迎。鋭い脚に欠けるのが弱点で、時計や上がりがかかれば。

 ダンシングレインの父Danehill Dancerはデインヒル×Sharpen Upの粘着型マイラーだが、母は英ダービー馬ドクターデヴィアスと3/4同血の妹で、こちらのスタミナがONになったしぶとい中距離馬だろう。

エプソムでもカラでも、淀でも超一流だった雪の妖精
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/38db9118f8655553630251bf14c83e3d

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エリザベス女王杯回顧~「競馬の日常」を切り裂くチャンピオン

2011-11-14 10:04:47 | 血統予想

京都11R エリザベス女王杯
◎18.スノーフェアリー
○2.イタリアンレッド
▲8.レーヴディソール
△1.アヴェンチュラ
△3.ホエールキャプチャ
×4.アパパネ
注9.レインボーダリア
ダンシングレインはそれほどスピード豊かな馬には見えず、これの単騎ならスロー濃厚だろう。◎は昨年は馬場の悪いインに突っ込んで圧勝したが、直線追い出しての加速がアパパネやメイショウベルーガとはまるで違っていたし、続く香港Cでは小回りのスローを驚愕の追い込み勝ち。この牝馬は世界トップクラスの斬れ味を誇るが、その斬れは軽い芝で更に威力を増す。スローの上がりの競馬になっても、また目の覚めるような脚で差しきってしまうだろう。エリ女は上がりだけの競馬になるとファレノプシスやダイヤモンドビコーやオースミハルカのような小回り向きの小脚がモノを言うことが多いから、府中牝馬Sを小倉を捲るように勝った○はまたまたチャンスだ。そして京都外のスローの外差し馬場というのは▲にとっても最高の舞台で、斬れだけで勝てるレースになればアッサリがあって驚けない。持続型脚質の馬たちの評価を下げて、大穴にはクイーンS好走組のイメージで札幌1800mをきれいに捲ったレインボーを。

東京9R 赤松賞
◎18.コリーヌ
○13.クイーンアルタミラ
▲12.トランドネージュ
△10.ラリエット
△17.ラフレーズカフェ
×9.ウイングドウィール
×16.パストフォリア
注1.ハナズゴール
注3.ハイリリー
◎は初戦の勝ちっぷりはなかなか垢抜けていたし、スペシャルウィーク×デインヒルはデルフォイと同じだが母母の血脈構成からこちらのほうが好配合だ。オープン級の素材だとみているし、こんなに人気がないのならばここから入ってみたい。

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「血統クリニック」はスノーフェアリー、レーヴディソール、アヴェンチュラ、ホエールキャプチャ、アパパネの順で書いたんですが、どうみてもダンシングレインはスピードのある逃げ馬とは思えず、「スローのエリザベス女王杯」で書いたような上がりの競馬を想定してアヴェンチュラの印を下げイタリアンレッドの印を上げレディアルバローザを消しレインボーダリアを追加したわけですが、シンメイフジの大逃げで2分11秒台の持続力も問われる決着となり、ゴール前の叩き合いはなかなかの見応えでした

予想コメントに書いたように、スノーフェアリーは世界で指折りの斬れ味を誇る中距離馬ですが、その斬れは日本の軽い芝で更に威力を増すというのが私の見解で、まあ想像の域を出ませんがたとえば京都外2200mや東京2400mでやればSo You ThinkやMiddayより強いんじゃないだろうかと思っています

「やっぱり中距離の持続力ならアヴェンチュラだよねえ~」
「アパパネ姉さんは叩き2走目はいつも本気出しよるなあ」
「ホエールは行っても差してもあとワンパンチが足りないんだよねえ…」
「イタリアンの捲りは長い直線で緩みないペースだとハマらんなあ…」

このような我々が普段どっぷり浸っている競馬の日常の、そのまっただ中を、今年もスノーフェアリーは切り裂いて突き抜けていきました

世界のチャンピオンはこういうものなのだということを、初めて競馬場に彼女を連れてきた大学生も、物産展の行列に並びたおしてるオバチャンも、第一旭で飲んだくれてるオッチャンも、あのレースを観た人たち全員が同時に体感できたというのは、うまく説明できないですがやっぱり素晴らしいことなのだろうなあ…と

競馬場からのアクセスが便利になった京阪電車に揺られながら、そんなことを考えてました

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日曜のボツ予想~Six Crowns4×3、待望の京都外回り

2011-11-13 10:30:49 | 血統予想

ジョワドヴィーヴルは柔すぎるぐらいに柔い体質はトーセンレーヴと似てて、キャンターにおろすときに地面の上でウニャウニャッとしなって他とは動きが全然違いますが、そのへんブエナビスタは前捌きはゴツゴツしてるし、もうちょっと適度に硬かったんですよね~
それは同じサンデー系との配合でも、ナスキロが一つ多くなるか、La Troienneが一つ少なくなるか、の違いなのでしょう

京都7Rは◎タマモグランプリ
Six Crownsの4×3はアビ(ディープスカイの母)を思わせるし、母はサンデー×クラシックラウンですからリーチザクラウンと3/4同血で、このイメージ通りの外回り向き柔らかストライドで、ちょっとパワーの血が足りないので急坂は苦手ですが京都外は[1.1.1.0]、2着はシャルルヴォア(次走1000万下も連勝)と僅差、3着は馬場の悪いインに入ってしまった賤ヶ岳特別(このときも◎で狙った)で、あれも外に持ち出せれば勝ち負けだったはず
▲ファタモルガーナはディープにナスキロラトロとAureoleをもってきた教科書配合で、末脚の持続力ならここでもヒケはとりませんよ

黄菊は◎ヴィルシーナ
フレールジャックと3/4同血で間にMachiavellianが入ってより柔らかくなったぶん、フレールと比べると反応が緩慢なところがあって新馬戦も4角でズブいところをみせてましたが、そういうタイプだけに京都外回りは合うでしょう
○メイショウグラハムと▲ラフィングインメイが相手で、このタテ目も買いたいです

女池は◎ウィルパワー
1400mはベストですが、母の米血パワー全開の走りで長い直線は不向きで、つまり急坂小回りの1400mがベスト条件
1400mなら阪神内>新潟内>東京&京都外の順にパフォーマンスが良いはずで、ここは前々走ぐらいは計算できるでしょう
しかし▲アフロディシアスは芝1400mの新馬でエーシンハーバーを差した(当然後続は6馬身ちぎれた)かなりの素質馬で、これのアッサリは考えておくべきでしょうね~

もう出かけないといけないので時間切れですが(^ ^;)、みちのくはミオリチャンとキヲウエタオトコが気になります
アーバンストリートが典型ですが、スウェプトオーヴァーボードのスプリンターは平坦芝1200mで時計や上がりがかかったときに穴を出すので、その呼吸で上手いこと拾えば高回収率の恩恵にあずかれるのでは…と

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スローのエリザベス女王杯

2011-11-12 18:54:20 | 血統予想

ダンシングレインは「重厚なダイワエルシエーロ」というイメージの馬で、京都の高速馬場で緩みないラップを刻むようなスピードはおそらくないと思われます
これに続く先行勢もそれほどスピードのある馬はおらず、となると今年はスローのエリ女だろうということで、過去の外2200mのエリ女で、上がり3Fで11秒前半のラップが二つ以上あったレースをピックアップしてみました

07年 11.1-11.4-11.6 ダイワスカーレット、フサイチパンドラ、スイープトウショウ
05年 11.5-11.1-12.1 スイープトウショウ、オースミハルカ、アドマイヤグルーヴ
02年 11.6-10.8-11.2 ファインモーション、ダイヤモンドビコー、レディパステル
00年 11.4-11.2-11.3 ファレノプシス、フサイチエアデール、エイダイクイン
98年 11.4-11.2-11.2 メジロドーベル、フサイチエアデール、エガオヲミセテ

ファレノプシスとフサイチエアデールは内回り桜花賞の1,2着馬で、エガオヲミセテは阪神内1600mの重賞を二つ勝った馬で、オースミハルカとダイヤモンドビコーとエイダイクインはクイーンSや中山牝馬Sの好走馬

京都外2200mのエリザベス女王杯は、上がりだけの競馬になるとマイラー寄りの小脚で十分好走可能で、というよりラスト2F目で11秒を切るぐらいのラップで加速するには、中距離馬のストライドよりマイラーのピッチのほうが有利なのだと、ザックリ言ってしまえばそういうことではないかと

「血統クリニック」ではイタリアンレッドの評価はかなり低めに書いたんですが、スローの府中牝馬Sを小倉を捲るかのような仕掛けでギリギリ勝ちきったこの馬にとって、上記のような上がりになればその小回り向きの捲り脚がもっと活きる可能性は多分にあり、というわけで印は○に上げることにしました

他も「血統クリニック」とはだいぶ順番をいじってます

日曜の予想があんまり進んでないので(^ ^;)、レース回顧は月曜にまとめてやります~

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土曜のボツ予想~1200mのせいにしてしまえ

2011-11-12 09:20:38 | 血統予想

社台がWorkforceを買ったそうで、えええ~キンカメもエイシンフラッシュもいるのにどうして…というような声も上がりそうですが、もちろん血統を考慮してないはずはないにしても、まあとにかくチャンピオンが買えるチャンスがあれば買っちゃうんだと、そういう方針のもとにサンデーもトニービンも(賛否両論のなか)買ってきたわけで、だから私は別に驚かないというか、あ~社台なら買うんだろうなあ…と
Miesque≒Soviet Moon3×1といってもいいぐらいの強力な相似配合で自己主張は強く、走りや配合からすると受け継いだもの伝えそうなものはエルコンやキンカメというよりアルカセットに近いように思いますが、まあでも長打力は間違いなくあるでしょう

もうひとつ、イレギュラーな仕事が重なったのと京都移動でバタバタしてて書くチャンスを逃しましたが、レッドディザイアが引退ということで、桜花賞もオークスも◎ブエナ○レッドで、しかしブエナに勝てるのは内回りのここしかないと秋華賞だけは◎レッド○ブエナで書いたのはいい思い出です、いい仔を産んでください

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パラダイスは◎アンシェルブルー
いつも書くようにこの馬はピュアスプリンターというにはナスキロ柔さがありすぎてベストは1400mで、オープンの1200mのペースだと微妙に息が入らないので追って反応せず流れ込むだけ
前走は外を回らされるロスも大でしたが、ここ3走の食い足りない内容はすべて距離1200mのせいにしてしまえば、1400mのオープン特別で54キロは儲けた感すらあり

衣笠は赤ヘルやから△ヒシカツじゃないか…とメタボ博士が眠たいことを言ってましたが(^ ^;)、この馬はやっぱりダイワメジャー一族らしいパワー押しなところがあって、いつも書くように中山1600~1800mで力を込めて買いたい馬です
◎はもう一度ペルレンケッテでいってみたいですね~
前走はあの内伸び馬場で4角大外では届きようもなく、同じような競馬でも今度は圏内という見方は可能だし、トモが非力な馬で(だからスタートダッシュがいつも鈍い)、下りで惰性をつけてスパートできる京都外はベスト

アンドロメダはアドマイヤメジャーが取り消したので、サンデー×ミスプロで母系にHerbagerも入るせいか外1800mの斬れ勝負では何だかピリッとせず、2000mの平均ペースをどこで速い脚を使うでもない好位差しで何となく好走する◎ダノンバラードでいいかなあ~と思いますが、内回り小回りで崩れたのは前走だけの○プロヴィナージュと絞って買わないと妙味はなさそうな…

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新馬戦の小ネタ

2011-11-10 18:21:39 | POG

今年もG1と紅葉に合わせての京都帰省です~
新千歳→関空、そこから「はるか」で京都まで75分
寝るには微妙な時間なので、例によってオヤジ3点セットを買い込んで…



文春をパラパラめくってると、山野さんの30年ぶりの書き下ろしSF小説の書評が載ってました

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日曜東京6Rの新馬に出てくるケイアイセイラはメイショウボーラーやレッドスパーダと同じタイキシャトル×Storm Catで、この組み合わせはこれまで中央に20頭が出走し16頭が勝ち馬となっていて、そのうち9頭は2勝以上をあげており、Caerleon≒Storm Catのニアリークロスの威力だけでこれだけの高確率を残しています

スウェプトオーヴァーボード産駒は新馬戦で穴を出すことが多く、新馬戦成績は[26.23.19.170]単回値134,複回値125ですから新馬戦だけ全馬の単複を買いつづけても儲かるんですが、これを芝1200m以下に限定すると[13.8.4.57]単回値271,複回値172と更にパワーアップ
日曜の新潟直千の新馬はスウェプトオーヴァーボードが2頭出ているので、人気がないならちょっと手を出してみても面白いかもですね~

POG関係では、土曜の京都芝1600mの新馬にジョワドヴィーヴル(血統屋「ディープインパクト好配合馬リスト」○評価)とペリクレス(同アグネスタキオン◎評価)が出てきますね~
ペリクレスはタキオン×Kingmambo×Nashwanで「サンデー×Lyphard×ハイインロー」的な粘着型に期待したくなる配合ですが、パドックに間に合うように出かけるかなあ~

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先週の雑感~京都編

2011-11-08 21:16:02 | 血統予想

クロフネとHyperion
カレンチャン(母父トニービン)やスリープレスナイト(母父Nureyev)のように、クロフネは血脈構成の1/2がHyperion的な牝馬との配合が成功しやすい…ということは下記エントリでも書きましたが、保津峡でナムラオウドウに横切られて追い出しが遅れたのによく伸びてきたサフランディライトは、母父がHyperion4・5×6・6のミスターシービー
日曜の新馬で上がり11.1-11.0を差しきったトリップは、母ビーポジティブ(クイーン賞勝ち)がトゥザヴィクトリーの全妹で、母母フェアリードールはHyperion4・6×5・5・6・6
母ビスクドールのバトードールと同血の間柄ですが、こちらはフサイチパンドラやサイレントディールのようなイメージの中距離馬で、芝ダ兼用で大らかなストライドは東京や外回り向きで、泥んこダービーで3着あたりに流れ込んできそうなイメージ

長岡京は2強が外伸び馬場で外を回って叩き合って順当でしたが、太かったマジンプロスパーや馬場の悪いインを走らされたトーホウシンバルはあの着差ならば、たとえばイン伸び阪神内1400mで着順がひっくり返ってもまったく驚けません

ワイルドラズベリーはやっぱりファルブラヴ牝駒のスプリンターやんと思わせるに十分な行きっぷりで、1200mであれだけ行けるとは北友も思っていなかったようで、最初出していったぶん行きっぷりが良すぎて最後止まってしまいましたが、1200mや1400mで差しに回れればそのうちハマそうな予感はあります

ロードカナロアは春よりも体型が長手になってスピードの乗りがナスキロ柔くなったようにも見え、この感じだとだんだん距離を延ばしていってみるのも面白いんじゃないですかね~
たしかにStorm Catが強いしBold Ruler的な手先の軽さもあるんですが、でもジュニアCでも◎にしたように、典型的なスプリンターにも見えないんですよね~この馬は

スプリンターズS回顧~今年も「クロフネとHyperion」
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/e534a740dd0deee1533f6d9534c5b284

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