■『POG種牡馬別好配合馬リスト(2022)』で栗山求が推奨したタスティエーラ(牡3歳)が日曜中山11Rの弥生賞ディープインパクト記念(G2･芝2000m)を勝ちました。
タスティエーラ(牡・サトノクラウン・母パルティトゥーラ)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2020103532/
父サトノクラウンは宝塚記念(G1)や香港ヴァーズ(G1･芝2400m)など芝中距離で6つの重賞を制覇した。その全姉ライトニングパールはイギリスの2歳G1勝ち馬。母パルティトゥーラは芝1600mで3勝。3勝クラスまで出世した。2代母フォルテピアノはダートテイストの強いスピード型の配合で、父サトノクラウンは欧州寄りの重厚なタイプなのでバランスが取れている。芝向きの中距離タイプ。(栗山)
■土曜中山7R1勝クラス ハチメンロッピ(一口・望田)
■土曜中山8R1勝クラス ホウオウプレミア(POG・望田)
「パーフェクト種牡馬辞典」の人気コーナーの冒頭の鼎談では、社台スタリオンの三輪さんがタスティエーラもトップナイフも推奨していたのはさすがで、日高のセリでは他所の種牡馬の産駒を冷静に観察されてますからね
「パーフェクト種牡馬辞典(2023-24)」は3/13に全国書店で発売になります。今年も新種牡馬には力を入れてます
タスティエーラはサトノクラウン×マンハッタンカフェですからかなり重厚な中長距離血統といえますが、母母フォルテピアノがフレンチデピュティ×ノーザンテースト×クラフティワイフで強力な相似配合のパワーマイラーで(ダ1200～1400で3勝)、中距離×中距離×マイラーの「1/4マイラー」というのがまずポイント
またクラフティワイフはMr.Prospector×Secretariat×BuckpasserなのでMiswakiとニアリーで、タスティエーラはMiswaki≒クラフティワイフのニアリークロス4×4とも表記できますが、重厚な中距離型が多いサトノクラウン牡駒だからこそ、ジョコンダⅡのHopespringseternal≒Sir Ivor3･4×4のスピードを活かした配合が奏功したともいえるかと
私が種牡馬辞典で「Gone WestやStorm Catのスピード(ナスキロ＋Tom Fool的なスピード)と合わせたい」と書いたのはこういうことなんですよね
ただサトノクラウン産駒はナスキロ的柔さに寄せすぎると緩慢さのほうが際立ってくるので、そのあたりのさじ加減が難しくて、栗がいうようにダ1400でうなるパワー型フォルテピアノを1/4マイラーとしているのが絶妙なのかと
タスティエーラはパルティトゥーラの仔ですから、父よりもBold Ruler的な脚捌きで中山でスルスルッと捲る脚はあるのですが、最大の長所は持続力とか燃費の良さやと思うのでね、今年も弥生賞は菊につながる可能性はあるのでは
TARGETによると3/5終了時点でのリアルインパクト産駒のJRA成績は、163頭が出走して44頭が勝ち馬となっており勝ち馬率27.0%、1頭当たりの平均賞金は885万円です
そして母系にStorm Catの血を引くリアルインパクト産駒は、13頭が出走し8頭が勝ち馬で勝ち馬率61.5%、平均賞金3647万円と圧倒的に走っており、ラウダシオンとモズメイメイの重賞勝ち馬も母系にStorm Catをもっています
このようにリアルインパクト×Storm Catが成功するであろうことは、初年度産駒がデビューする前に種牡馬辞典(2019-20)で予言されておりました
ちなみに母系にフレンチデピュティをもつリアルインパクト産駒はJRAに13頭が出走し5頭が勝ち馬で、勝ち馬率38.5％、平均賞金1165万円、代表格は母父フレンチデピュティのエイシンチラー
リアルインパクト産駒の獲得賞金はラウダシオンが1位でモズメイメイが2位でエイシンチラーが3位なので、日本での代表産駒3頭は母系にStorm Catかフレンチデピュティをもっているということになります
