栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

「2歳勝ち馬評価」先週分と先々週分をまとめて更新&雑感

2015-09-23 22:51:43 | POG

先ほど「望田潤の2歳勝ち馬評価」先週分と先々週分をまとめて8頭更新しましたが、しかし秋競馬になると、血統表も走りも説得力のある馬が次々と勝ち上がりますな~

ロスカボスは現時点ではアプリコットフィズを緩く柔く重厚にしたようなイメージの走りで、緩くて柔いので出遅れただけでなく二の脚も緩慢で、だからあんなに離されてしまったわけですが、ゴール前が12.9かかってみんな脚が上がったところを持続力で差し切り
現段階では課題は山積みですが、キンカメ産駒でPasadoble≒Allegedのニアリークロス4×4ですから今後はパワー型にシフトしてくるはずで、頑強さを増して緩さが解消されてくればなかなか面白い馬になりそうな…マンハッタンカフェやダービーフィズやエアウルフなどを見てのとおり、サトルチェンジ牝系の男馬は晩成で成長力十分ですから

スマートオーディンはパッと見ダノンシャンティに似てるんですが、よりマイラーっぽい体型加速なのは母系に入るHabitatの影響で、エピファネイアがマイラー体型になって1800mのスローを唸りながら抜け出してきたという勝ちっぷりでしたが、Habitat由来のトモの甘さが感じられないのはいいですね
姉のタガノミュルザンヌも新馬勝ちしたときは一目ぼれで騙されたので、レディアップステージの仔はどうも斜めに構えてしまうのですが(^ ^;)、これはなかなか走る馬やと思います

カイザーバルは一見するとエンパイアメーカーらしいパワー型中距離馬で、これは外マイルの斬れ勝負では怪しいんやないの?と消したらあの大楽勝(^ ^;)
カイザーバルもフェデラリスト(エンパイアメーカー×ダンスパートナー)もたしかに母よりはパワー体質なんですが、脚捌きがTom Fool的なので芝でも速い脚を使えるという点が似ていて(Tom Fool6・7×6)、ワンダーアツレッタは母父キンググローリアスがTom Fool4×4ですが、何かややこしい揉め事があって話がまとまらないときでも、Tom Foolをクロスしてしまえば、Tom Fool的になってしまえばだいたい解決してしまうという便利なやつです
カイザーバルもフェデラリストみたいな中距離馬なので、間違いなく距離は延びたほうがいいでしょう

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ディープ×Fappianoのニックス、カギはSir Ivor≒Cequilloのニアリークロスか

2015-09-23 10:10:14 | 配合論

ディープインパクト×Unbridledは血統を見る人ならば周知のニックスで、母系にUnbridledを引くディープインパクト産駒は14頭が出走し11頭が勝ち馬、そこにはダノンプラチナ、ダノンバラード、ダコール、ブランボヌール、アンドリエッテなどが含まれます
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012103193/

Unbridledの父Fappianoともまずまず好相性で出走26頭中20頭が勝ち馬、つまりUnbridled経由以外でも12頭中6頭が勝ち馬で、ラキシス=サトノアラジン姉弟の母母父がFappianoですね
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010104304/

Fappianoの3代母Cequilloは下記のようにSir IvorとPrincequillo、Mahmoud、Man o'War、Sir Gallahad=Marguerite de Valoisが共通するので、ディープインパクトとFappianoのニックスはSir Ivor≒Cequilloニアリークロスで説明できそうです

┌○┌Princequillo
│└△
Sir Ivor
│ ┌Mahmoud
│┌○┌Sir Gallahad(Teddy×Plucky Liege)
└△└△
 └△┌Man o'War
  └△

Princequillo
Cequillo
│┌Mahmoud
└△┌Man o'War
 └△
  └Marguerite de Valois(Teddy×Plucky Liege)

ちなみにブラックタイド×Fappiano持ち牝馬の組み合わせは2頭出走でクイーンバレットが勝ち馬、オンファイア×Fappiano持ち牝馬の組み合わせはTARGETの検索では引っかかりませんでした

同じように「Sir Ivorを引く種牡馬×Fappiano持ち牝馬」の組み合わせを他にあれこれ調べてみましたが、下記のように少なくとも日本においては概ね良好な結果(5の2とは5頭出走し2頭が勝ち馬の意)

Cape Cross=1の1(オールステイ)
Curlin=3の3(エーシンエポナ、ディルガ、セトアロー)
Elusive Quality=1の1(ブルーラヴ)
Medaglia d'Oro=5の2(メダリアビート、エーシンゴールド)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006110050/
キングヘイロー=4の2(エイワジョリー、スガノキング)
スピニングワールド=3の1(サジターリオ)
ジョリーズヘイロー=4の2(フミノトップヘイロ、レンダ)
ストーミングホーム=1の1(ワクワクキリシマ)

Unbridled's Songの配合で注目できるのは、自身がCequilloの血をニアリークロスしていることで、その3代母Incantation(A.P.Indy会のオープン馬じゃないですよ)はPrincequillo、Mahmoud、Man o'War、Bull Dogの組み合わせなのです

 ┌Princequillo
┌○┌Bull Dog(Teddy×Plucky Liege)
│└△
Incantation
│ ┌Mahmoud
│┌○
└△
 └△┌Man o'War
  └△

つまりUnbridled's Songは、Cequillo≒Incantationのニアリークロス5×3

ディープインパクト×Fappianoの中でもUnbridled経由が高確率なのはUnbridledの血が優秀だからやと思いますが、Unbridled's Song経由が更に高確率なのはSir Ivor≒Cequillo≒Incantationのトリプルニアリークロスで説明できるでしょう

母系にUnbridled's Songを持つディープインパクト産駒は該当4頭で、ダノンプラチナ、サイレントソニック、ミュゼリトルガールの3頭が勝ち馬となっています

これにUnbridled's Songの全妹アジアンミーティアもカウントすると、ダコールとその全妹リボンフラワー(現役未勝利)、そしてダコールの姪ブランボヌールが該当するのです
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013101835/

2歳の未出走馬では、ダノンプラチナの全妹リボンフラワーとダコールの全妹ヨシノザクラが母系にUnbridled's Song=アジアンミーティアを持っていますね

ちなみに名繁殖トーホウガイア(トーホウジャッカルとトーホウアマポーラの母)はUnbridled's Songの娘で牝系がCequillo、つまりCequillo≒Incantation4・6×4ですわ
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2001110162/

コメント (9)
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