栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

Tom Rolfeで突進せよ

2009-06-26 23:55:21 | 血統予想

「マンハッタンカフェはステイヤーやったのに、子供はけっこうスピード馬が多くないか?」というような質問をたまに受けます
回答としては、
・スピード型牝馬との配合が成功しやすい
・Tom Rolfe系(母父Alleged)のスタミナは伝わりにくい
という、主にこの二つで説明できると思うのですが、Tom Rolfeは母の父が凄いパワーを誇るRomanなので、ここにスピードを持ってくると短距離を突進するような馬が出ることがけっこうあるのです
JC2着のアレミロード(父Tom Rolfe)がマリーゴッドやユキミザケや出したのと同じで、フォーティナイナー(母父Tom Rolfe)がミスプロ系ナンバーワンのスプリントを誇るのも、主にTom Rolfe譲りの筋力で突進しているのです

とはいえ、マンハッタンカフェやアレミロードは根は中長距離血統ですから、純粋な短距離のスピードに上限はあって、マリーゴッドやユキミザケが洋芝や道悪を稼ぎ場所としたのも、裏を返せば良馬場の高速決着ではやっぱり時計面の限界があったからです
これまでマンフェ産駒は(新馬・未勝利を除く)芝1200mで(9.5.2.56)という成績を残していますが、これを勝ち時計1分8秒5を境に振り分けてみると、
1分8秒5以下だった場合は18戦(2.1.0.15)勝率11%,連対率17%
1分8秒5以上だった場合は54戦(7.4.2.41)勝率17%,連対率20%
1000万下以上の高額条件で馬券になった5例を取り上げてみても、ジョーカプチーノのファルコンSが1分8秒9(良)、アーバニティのオーシャンSが1分9秒2(稍)、アーバニティの韓国馬事会が1分8秒7(稍)、キルシュブリューテの吾妻小富士が1分8秒7(良)、ツルマルジャパンの小倉2歳S3着が1分9秒3(良)で、いずれも1分9秒前後に落ち着いています。ちなみにアーバニティの3代母の父ChieftainはTom Rolfeの半兄ですね
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2004103336/

つまりマンカフェ産駒にTom Rolfeで突進するようなスプリンターが出ても不思議はないのですが、そういうタイプは高速決着よりも時計一つかかる馬場で狙いましょう、ということですな

朝里川特別のテイエムオーロラはマンカフェ×Caerleonの黄金配合ですが、母系の奥に入るHabitatのOccupyがTom Rolfeを刺激したのか短距離突進型に出ました
前走こでまり賞の走破時計が1分9秒0で、先週ケイアイアストンが勝った礼文特別が1分9秒0ですから、洋芝の1200mならマンカフェのスプリンターでも間に合う計算
中館さんがハミかけてガリガリ行かせすぎると若干の心配もあるのですが(^ ^;)、まだまだラチ沿いが有利の札幌芝だけに、イン番手で辛抱できれば、という狙いで

コメント
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