即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

竜王戦展望

2009年10月12日 21時26分15秒 | 将棋
いよいよあさって14日から始まる、今期の竜王戦
永世名人対永世竜王の5年越しのリターンマッチでもあり、去年にも増して話題沸騰です。

ここ3週に渡っての週刊将棋、そして、6日の読売新聞に竜王戦展望が出ていました。

毎年竜王戦に関しては、本当に熱中させてもらっていて、特に去年の3連敗4連勝の大熱戦は、思わず興奮してこんなにたくさんの記事を書いちゃいました。
我ながら、壮観。(笑)

俺って、結構暇かも。

スパゲティ・ナポリタンの謎
竜王戦第一局考察
竜王戦の行方
竜王戦第二局大盤解説会
3連敗かぁ・・・
「す」で書くこと
『常識』
竜王戦第四局大盤解説会
竜王戦第四局おまけ
竜王戦第四局大盤解説会おまけ
竜王戦第五局
ついに最終局へ
竜王戦第六局・その2
3連敗から這い上がる
覇権争い
竜王戦波及効果
前哨戦
天命を聞く
世論が求めるもの
七番勝負が残したもの
七番勝負が残したもの・その2
情熱大陸

さあ、いよいよ始まる竜王戦。

週刊将棋でこれまでの二人の対局結果をじっくり眺めました。

直近の王将戦リーグの対局を除くと18局で9勝9敗の五分。

そして、よくよくデータを見ていくと、なんと18局中8局が横歩取り8五飛戦法です。
そして、その8局全部が森内先手。

整理すると、森内先手の全9局のうち、8局が横歩取り8五飛戦法
つまり、森内先手なら必然的にほぼそうなる。

(※将棋世界11月号の付録がそれを意識したのかどうかわからないけど、村山五段による『最新の横歩取り△8五飛戦法』です。)

その8局の勝敗は4勝4敗の五分。

5年前の竜王戦七番勝負でも、森内先手の4局は、全局が横歩取り8五飛戦法。(2勝2敗)
指定局面戦のような感じで、『大学受験将棋』とも言われていたそうです。

そして、反対に渡辺先手の場合は、先週の王将戦の時もそうだけど、一手損角変わりか、矢倉がほとんど。

面白かったのが名人と竜王の戦いになった05年の銀河戦。
予選では森内勝ちだったが、結局二人とも決勝へ。
そこでもまた横歩取り8五飛戦法から後手渡辺が勝ち、渡辺にとってのトーナメント棋戦初優勝を遂げる。
同年には新人王戦も優勝し、時の森内名人と記念対局を行うというブラックユーモアのような事態にもなった。
(渡辺新人王の勝ち)

総合的に見ると、前回の竜王戦の最終局、そして、上記銀河戦の決勝、と、大事なところでは、渡辺に分がある。

しかし、横歩取り8五飛戦法を得意とし、多用していた渡辺も、去年の2月を最後に一局も指していない。

果たしてどういう戦型になるのだろうか。

森内と同世代の羽生、佐藤、そして渡辺と同世代の橋本、阿久津は、口を揃えて、すべては森内次第、と予想している。

『永世竜王への軌跡』を再度読み返してみました。

永世竜王への軌跡
渡辺 明
毎日コミュニケーションズ

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大局観の違いをまざまざと見せ付けられた、パリでの第一局。
人生観に続いて、将棋観も覆されてしまった、と語っている。

そして、自ら、ド完敗、と表現し、打ち上げを抜け出し、最終の新幹線でこっそり帰ってしまった平泉での第三局。

そんな一方的に3連敗の出だしから、「負けるにしても熱戦にしたい」と臨んだ熊本での第四局。
二転三転の末、打ち歩詰めで九死に一生を得ることになる。
そして、長く辛いカド番の日々を乗り切って、ついには棋界初の3連敗4連勝で、永世竜王位まで手に入れる結果になる。

この経験は、若い渡辺にとってどれだけ大きい蓄積、成長の糧になっているのだろうか。

話は変わって、メジャー9年目のシーズンを終えたイチローの今期終了後の記者会見。
『今年一年はいろいろなことがありすぎて、ほんと疲れた。』

胃潰瘍、怪我、サヨナラ安打、退場。
そして、日本最多3,086安打、9年連続200本安打。

何よりも大きかったのは、あのWBCでの極度の不振。
『あんな恐怖は今まで味わった事がなかった』、と。
そして決勝の韓国戦、10回表の決勝打。
『重圧と戦い、苦しみながらも打ったあのシーンを思い浮かべると、もう何も怖いものはない』と言い放つ。

 ―新しいことから得たものは。
「自分の感覚を信じていい。その考えがもっとかたくなりました」

渡辺も、少なからず、このイチローの心境に近いものがあるのではないか。
いよいよ本物の超一流の領域に達してきたのではないのか。
機会の窓を活かし、神の見えざる手によって、より崇高で神聖な高みに引き上げられたのではないか。

多分気持ちの充実度、自信が前期までと絶対的に違うのではないかと、確信する。
前期前々期は、秋から冬の竜王戦の時期以外は肝心なところで負けることが多く、勝率も5割台であったのが、今期はなんと8割にもなっていることもその証。

一方の森内。
永世名人の称号を手にしたというのに、しばらくの間無冠を余儀なくされた。
他の一流棋士と違い、30歳を過ぎてから初タイトル、という遅咲きの森内としては、余計にこのままではいられない。
今回の挑決、対深浦戦第二局。
見事に後手四間飛車から圧倒的な強さを見せ、誰もが驚いているように、ここにきて、気持ちは充実しきっている。
(何故ここで突然四間飛車を繰り出したのか。そこで大成功した事が、今回の竜王戦に影響があるのかないのか。)
A級順位戦でも、谷川九段の二番手につけ、名人挑戦、奪回を虎視眈々と狙っている。
相手は五年前の若干二十歳の若者ではなく、一気に永世竜王位も手にして、棋界を席巻しようという勢いの強敵渡辺。
佐藤も羽生も崩せなかった渡辺の牙城をどう崩すのか。

さあ、5年前とはまた違う、どのような将棋を見せてくれるのか。
そしてどちらが勝つのか。

我々を魅了してくれたここ何年かの竜王戦の戦い。
今年はそれを上回る番勝負を見せて欲しい。
(できれば年末までのフルセット!

『神が降りた』と思わせてくれるような絶妙手、新手、熱戦を期待して、
あさってからの戦いに向け、日々体調を万全に整えている今日この頃である。
コメント (5)
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サッカー中継は、解説して!

2009年10月12日 01時14分41秒 | スポーツ
サッカー日本代表、8日の香港戦、そして昨日のスコットランド戦、見ました。
そして、14日(水)にはトーゴ戦があります。

川島さんの記事、「サッカー中継は、解説しろ!」

いやもう、おっしゃるとおーーーり!!

調べてみたら僕も、《オリンピック実況中継》《スポーツ実況中継の今後》などで、大きなフォントまで使って、
実況がうるさいです。とか、
騒ぎすぎです。
とかなり怒って書いてますね。
まあ、サッカーに限った事じゃないんですよ。
ほんと、我々視聴者の気持ちをどうして理解しようとしないでしょうかね、テレビ局さん。

まず、川島さんの言うように、トータルの実況の人数が多いよ。
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キリンチャレンジカップ2009 日本×スコットランド
2009年10月10日(土) 19:17 ~ 21:18
【出演者】ナビゲーター:川平慈英
解説:セルジオ越後、松木安太郎
ピッチ解説:名波浩
実況:角澤照治(テレビ朝日アナウンサー)
進行:前田有紀(テレビ朝日アナウンサー)
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いつも思います。
テニスでも、バレーでも、陸上でも、オリンピックでも。
スタジオと会場でのダブルでのスタッフ配置。
大声で応援だけしてる不要なにぎやかしタレント。
いいんじゃない、もっと人員整理しても。
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人数を、アナウンサーひとりと、
日本代表の偉大なレフティー名波氏にしぼって。

せいぜい、ハーフタイムと終了後に、セルジオ氏の
「辛口 生コメント」があればいいです。
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賛成
アナウンサー一人と、解説一人で、いいんじゃない?
NHKBSのMLBでそうじゃなかったっけ?
それでいいよ。十分。
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出演者が大勢いたほうが盛り上がる?
スポンサーのついた試合だし、地味になんかできない?

表面的な「盛り上げ、ショーアップ」ではなく、
サッカーの面白さが伝わって、サッカーファンが増えるのが
本来だと思うけど。(違うんでしょうねー「番組」としては。)
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スポンサーの手前、(しょうもないところに)金使って、派手に演出して、大騒ぎする事で盛り上げて、本来のサッカーの面白さ、醍醐味を伝える、ということとは別の(金儲け主義のための)放送業務をやっている。
そうした方が視聴率が取れると信じ込んでいる。
一度、川島さんが提案しているような(地味な)体制でやってみてよ。
多分、視聴率変わらないから。いや、上がるかもよ。
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叫んでばかりいないで、ちょっとゆっくり見せてよ。
サッカーの技術や戦術の「解説」をしてよ。
選手の名前を呼びながら、
ボールの動きや人の動きを教えてよ。
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こう思ってる人、多いと思うよ。
一度、アンケートとか、ネット調査でもいいから、してみてよ。
絶対にこっちの方が多いはずだよ。
ねえ、テレビ局さん。
文句言ってるわけでなく、親切に視聴者としての本音の意見を伝えているのだから。
ね、お願いです。
検討してみてくれませんか?
コメント (8)
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