先日のパリの竜王戦第一局を興奮しつつネット観戦して、竜王戦第一局考察、書きました。
渡辺竜王が帰国後すぐに書いてくれた「第21期竜王戦七番勝負第1局。」で、本音を語ってくれています。
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実戦の△6六歩ならば△6四角までは一本道。▲2三角を打つ時点で「△6四角の局面になれば▲5六桂か▲4五桂打のどちらかで攻めが繋がるのだろう」と思っていたのですがいざ考えてみると、どちらもたいした攻めにはなりません。
△6四角なら繋がりそう、と感覚で判断するのではなく、しっかりと読まないといけませんでした。羽生名人の懐の深さを見せ付けられた格好です。
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これで良いはずだという読み。
攻めがつながるだろうという判断。
それが、たいした攻めにならなかった。
しっかりと読まないといけない、と自戒しています。
でも、我々とは違うのだから、そんなこと言ってはいても、
かなりしっかり深く読んでいてのことだと思います。
よく言う、読み落としとか、単純なうっかりなんてことでは当然ないはずです。
それが、図らずもこうなったというのは、
いろいろな方が指摘している「感覚の違い」、ということなんですね。
感覚が違うから、読みの精度、方向、種類、が、違った。
そこに落とし穴があった。
まさに「青春の蹉跌」です。
ssayさんは「続・現代将棋では羽生善治に勝てない」という記事で、こう書いてます。
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ここからは、ファンであるが故の思いっきり贔屓目での意見だが、
あきら竜王も、まだまだ「これから」の棋士であると同時に、
現在進行形で「渡辺明の将棋」を構築している最中であると思うのだ。
そうでなければ、竜王位4連覇や、竜王戦での康光先生との激闘の説明がつかない。
ブログの記事中の「△6四角なら繋がりそう、と感覚で判断するのではなく・・・」というのは、むしろ、現代将棋の感覚が、渡辺明の感覚を邪魔しているように思えるのだ。
今回、羽生先生を挑戦者に迎え、竜王御自身も、より一層の不安感と闘っておられる。
その不安感が、あきら竜王をして、現代将棋の「攻めが繋がりそう」→「勝てそう」という感覚を選択させてしまったように思えるのだ。
第二局以降は、現代将棋ではこれで良しという先入観をかなぐり捨て、
あきら竜王自身の才能と努力と経験から来る「読み」の力を信じていけば、
あの偉大なる羽生先生と対等以上に渡り合える可能性がある!
そう信じて、これからも、あきら竜王を応援し続けるぞ!!!!
どーよ?nanaponさん?
shogitygooさんに、優るわきゃないが劣らない程の分析でしょ(笑)?
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はい、これは、梅田さん、shogitygooさん、と並んで、竜王戦分析レポートの中で、明らかにベスト3ですよ。(笑)
((笑)は余計か!すみません。)
ssayさんの言われるように、
若き竜王はこれからますます進化するはずです。
羽生名人も、渡辺竜王の年齢の時と現在とを比べたら、
多分強くなっているはず、経験がもたらしたものが大きい、と語ってます。
たくさんのいろんな経験を積み、修羅場をくぐり、難敵、強敵の考え方や感覚を吸収し、自分の栄養にしていく。
(竜王ファンには申し訳ないけど)
仮に、(!!)
今回負けたとしても、
永世竜王位を先に獲られたとしても、
無冠になったとしても、
渡辺竜王は必ず一皮剥けるはずです。
もう一段階強くなるはずです。
(勝ったとしてもだけど。)
羽生という棋界最高峰の大きな山、高い頂に、
これだけ注目を集めた大きな舞台で真っ向勝負できることは、
24歳の次世代ヒーローにとっては本当に貴重な体験です。
そして、感じるのは、
渡辺明は間違いなく「強運の持ち主」だと言うことです。
(2年前でもなく、1年後でもなく)今と言う時。
どちらが勝っても永世竜王という大舞台。
トップ棋士同志なのに、ずっとなぜか当たらなかったのが、
ここでやっと迎える番勝負。
運命を感じざるを得ません。
今回、羽生と長い時間を共有することで、羽生の凄さを、オーラを、将棋観を、人生観を、間近で肌で感じられること。
自分と何が違うのか。
自分と何が同じなのか。
5年前、2年前の羽生とは明らかに違う今の羽生。
重み、深みを増し、アートの部分、哲学の部分が厚くなった。
けものみちを進み、混沌を楽しむ姿勢に凄みを増した。
この7番勝負を戦うことで、まだまだ伸びしろのある竜王は、
羽生や羽生世代の将棋とは明らかに違う、
「渡辺明の将棋」の構築に向かって一歩前進する。
羽生と羽生世代の厚い壁を破り、新たな棋界のリーダーになれるかどうかを占う意味で、本当に大きなこの対戦。
渡辺明は竜王位だけに固執している器ではないはず。
他のタイトルもどんどん取り、
渡辺名人、渡辺王将という呼び方が、自然な感じにならないといけない。
さあ、あさってからの第二局。
渡辺明が羽生と過ごす濃密な時間を、
僕らも味わい、楽しんで行きたいと思います。
渡辺竜王が帰国後すぐに書いてくれた「第21期竜王戦七番勝負第1局。」で、本音を語ってくれています。
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実戦の△6六歩ならば△6四角までは一本道。▲2三角を打つ時点で「△6四角の局面になれば▲5六桂か▲4五桂打のどちらかで攻めが繋がるのだろう」と思っていたのですがいざ考えてみると、どちらもたいした攻めにはなりません。
△6四角なら繋がりそう、と感覚で判断するのではなく、しっかりと読まないといけませんでした。羽生名人の懐の深さを見せ付けられた格好です。
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これで良いはずだという読み。
攻めがつながるだろうという判断。
それが、たいした攻めにならなかった。
しっかりと読まないといけない、と自戒しています。
でも、我々とは違うのだから、そんなこと言ってはいても、
かなりしっかり深く読んでいてのことだと思います。
よく言う、読み落としとか、単純なうっかりなんてことでは当然ないはずです。
それが、図らずもこうなったというのは、
いろいろな方が指摘している「感覚の違い」、ということなんですね。
感覚が違うから、読みの精度、方向、種類、が、違った。
そこに落とし穴があった。
まさに「青春の蹉跌」です。
ssayさんは「続・現代将棋では羽生善治に勝てない」という記事で、こう書いてます。
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ここからは、ファンであるが故の思いっきり贔屓目での意見だが、
あきら竜王も、まだまだ「これから」の棋士であると同時に、
現在進行形で「渡辺明の将棋」を構築している最中であると思うのだ。
そうでなければ、竜王位4連覇や、竜王戦での康光先生との激闘の説明がつかない。
ブログの記事中の「△6四角なら繋がりそう、と感覚で判断するのではなく・・・」というのは、むしろ、現代将棋の感覚が、渡辺明の感覚を邪魔しているように思えるのだ。
今回、羽生先生を挑戦者に迎え、竜王御自身も、より一層の不安感と闘っておられる。
その不安感が、あきら竜王をして、現代将棋の「攻めが繋がりそう」→「勝てそう」という感覚を選択させてしまったように思えるのだ。
第二局以降は、現代将棋ではこれで良しという先入観をかなぐり捨て、
あきら竜王自身の才能と努力と経験から来る「読み」の力を信じていけば、
あの偉大なる羽生先生と対等以上に渡り合える可能性がある!
そう信じて、これからも、あきら竜王を応援し続けるぞ!!!!
どーよ?nanaponさん?
shogitygooさんに、優るわきゃないが劣らない程の分析でしょ(笑)?
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はい、これは、梅田さん、shogitygooさん、と並んで、竜王戦分析レポートの中で、明らかにベスト3ですよ。(笑)
((笑)は余計か!すみません。)
ssayさんの言われるように、
若き竜王はこれからますます進化するはずです。
羽生名人も、渡辺竜王の年齢の時と現在とを比べたら、
多分強くなっているはず、経験がもたらしたものが大きい、と語ってます。
たくさんのいろんな経験を積み、修羅場をくぐり、難敵、強敵の考え方や感覚を吸収し、自分の栄養にしていく。
(竜王ファンには申し訳ないけど)
仮に、(!!)
今回負けたとしても、
永世竜王位を先に獲られたとしても、
無冠になったとしても、
渡辺竜王は必ず一皮剥けるはずです。
もう一段階強くなるはずです。
(勝ったとしてもだけど。)
羽生という棋界最高峰の大きな山、高い頂に、
これだけ注目を集めた大きな舞台で真っ向勝負できることは、
24歳の次世代ヒーローにとっては本当に貴重な体験です。
そして、感じるのは、
渡辺明は間違いなく「強運の持ち主」だと言うことです。
(2年前でもなく、1年後でもなく)今と言う時。
どちらが勝っても永世竜王という大舞台。
トップ棋士同志なのに、ずっとなぜか当たらなかったのが、
ここでやっと迎える番勝負。
運命を感じざるを得ません。
今回、羽生と長い時間を共有することで、羽生の凄さを、オーラを、将棋観を、人生観を、間近で肌で感じられること。
自分と何が違うのか。
自分と何が同じなのか。
5年前、2年前の羽生とは明らかに違う今の羽生。
重み、深みを増し、アートの部分、哲学の部分が厚くなった。
けものみちを進み、混沌を楽しむ姿勢に凄みを増した。
この7番勝負を戦うことで、まだまだ伸びしろのある竜王は、
羽生や羽生世代の将棋とは明らかに違う、
「渡辺明の将棋」の構築に向かって一歩前進する。
羽生と羽生世代の厚い壁を破り、新たな棋界のリーダーになれるかどうかを占う意味で、本当に大きなこの対戦。
渡辺明は竜王位だけに固執している器ではないはず。
他のタイトルもどんどん取り、
渡辺名人、渡辺王将という呼び方が、自然な感じにならないといけない。
さあ、あさってからの第二局。
渡辺明が羽生と過ごす濃密な時間を、
僕らも味わい、楽しんで行きたいと思います。