即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

東西格差

2009年10月09日 01時26分24秒 | 雑感
今月2日の毎日新聞のコラム、ピーピングしのすけのふしあなから世間

『ホタルの点滅速度』の話です。

知ってました?
全然知らなかったです。
へ~。

引用させてもらいますね。
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  数年前、大分の湯布院の宿に泊まったとき、敷地内の一角でホタルがそれはそれは見事に点滅している光景を見せてもらいました。

 幻想の世界。

 このとき、女将が、東日本と西日本ではホタルの点滅の速度が違うことを教えてくれました。

 へえ、またなんで、と興味が尽きません。

 女将が言うには、フォッサマグナを境に、電源が60kHzと50kHzに分かれるのと関係があると言うのです。

 不思議に思った私は、広くみなさんに質問をする某週刊誌のコーナーに、このことを問いかけてみました。

 すると、親切な皆さんからいろんな意見がくるわくるわ。

 「私も何度か湯布院温泉に泊まりますが、あそこの女将さん連中はユーモアがあって、真面目(まじめ)な顔して、そういう面白い冗談をいうんですよ」とまずは女将さんに注目する方、「電力の周波数の東西での違いは全く無関係でしょう」と諭してくれる方、「あれは電気的な光でなく、化学的な光ですから」と明解な説明をしてくれる方、「要約すると関東と関西ではホタルの遺伝子型が違う。それで発光パターンが違うという説」を教えてくれた方、「このことに最初に気づかれたのは、横須賀市自然博物館にいらっしゃった大場信義先生です」と述べた方からは、ゲンジボタルが天竜川以西で4秒間隔の点滅、以東は2秒間隔であるという研究結果が。そしてなんと静岡で3秒間隔のホタルが発見された事実のあることを教えてくれた方もいました。

 さすがネット時代、メールでのお答えが多かったのですが、手紙も嬉しいものですね。

 西と東の違いでは、マクドナルドを西ではマクド、東ではマックと呼び、エスカレーターを急ぐ人のために西では左をあけ、東では右をあける不思議。

 世界の西と東になると、女性が裸を見られた際に西洋では顔を隠し、日本では下腹部を隠す。

 理屈では、わからないことだらけ、わかってることの方が実は少ないんですがね。
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いやあ、人間の生活の中では、東と西でいろんな違いがあるとは思っていたし、《今夜はケンチキパーティ》なんていう記事も書きました。

だけど、ほたるの点滅速度なんてものが、東と西で違うなんて。

ここに出てきたほたるの権威の大場信義先生ほたるのことを書いたたくさんの本を出版しています
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ホタルの発光は求愛行動なのですが、ゲンジボタルのオスは、メスを探すときに一斉に点滅発光をします。集団同時明滅と言いますが、その発光の間隔について研究を続ける中で、西日本と東日本で違うという事が分かったんです。ストップウォッチで発光の間隔を計るだけでは分かりませんが、コンピュータで波形解析を行う事でその違いが見えてきました。
それで九州から青森まで、一度に回れるのは年数カ所程度ですから、20数年かけてホタルの調査を始め、解析したデータを並べたところ、やはり西と東で発光パターンが全く違っていたんです。西日本のゲンジボタルは(およそ)8秒間に4回「ぴかーぴかーぴかーぴかー」と光り、東日本は8秒間に2回光る。西はせっかちで、東はのんびり型なんですよ(笑)。では、東と西の境はどこにあるのか? 面白い事に日本列島を分断するフォッサマグナ周辺にあたるんです。ホタルは水系に依存しているので、河川の氾濫や地殻変動などの影響を受けるため、完全にこの帯に一致しているわけではありませんが、共同研究の結果、遺伝子的にも違いがあると分かったんです。
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すごいなあ、やっぱり、研究者は。
20数年の地道な調査、解析活動の末のこの成果。

西はせっかちで、東はのんびり型。
境目はフォッサマグナ周辺。

いやあ、ほんとにすごいなあ。

でもこういうのって、ほたるだけ?

他の動物とか昆虫とか、ほたると同じように西と東でなんか違わないのかな?

蝉の鳴き方が違うとか、蛙のジャンプの仕方が違うとか。

こういう話になると、線路内人立ち入り問題と並ぶ僕の一大研究テーマである、
「あなたは前派?後ろ派?」問題を思い出します。

もしも、フォッサマグナの東側は「後ろ派」、西は「前派」、ということだったりすると、
これは文化人類学分野でのノーベル賞ものですよ。

久々に思い出したので、またこの研究に少し精を出そうかな。
コメント (3)
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