即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

ボロ儲けのこつ

2011年11月28日 22時56分33秒 | 仕事
ヨーロッパもそうだけど、いつになっても経済は上向きにはならない。
ビジネスはうまくいかない。構造不況は続く。

そんな中でちょっと前の記事だけど、日経ビジネスオンラインの、
最後に言うよ!「ボロ儲け10箇条」応用編:利益3割を割り込む商売はダメですな

この中に出てくる「ボロ儲け10箇条」、これ、受けました。
こうすれば誰でもボロ儲けできる。
誰しもが聞いてみたくなるフレーズですけど、かなり本質突いてるのでご紹介します。(一部引用させてもらいます。)
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 例えば、鹿児島県鹿屋市にパナソニックの系列販売店チェーン、セブンプラザがある。周辺にはヤマダ電機やベスト電器など大手の家電量販店が多いが、セブンプラザの粗利益率が突出している。

 なぜか。要するに販売単価が高いのだ。それでも顧客は、この店から買っている。

 この会社では電化製品に付随するサービス(例えば電球の取り換えや、リモコン電池の交換、電化製品のセットアップなど)を無料で積極的にやっている。こうした無料奉仕が顧客支持に繋がるまでは経営方針として正しいかどうか半信半疑だったと想像するが、成功してみると後付けで理論構築はできる。こんな具合いだ。

 「お客さんの潜在ニーズに耳を傾け、カネにならないニーズに応えることを行った結果、顧客との接触頻度が多くなり、それがザイオンス効果(見る機会を増やすと好意を持つ可能性が高くなる)を生み、アフターサービスの安心感と販売店への信用が高まり、他社へのスイッチングコストを高め、価格が高くても売れるようになった」

 結果論から成功している経営を科学すると、経営学で一般的に言われているところと逆になるのではないだろうか?

 そこで、「ボロ儲け10箇条」を披露しよう。

(1) 会議をしない会社ほどうまく行く
→ 孤独にやるからこそ美意識と責任感が出る

(2) 上司の言うことを聞くほど失敗する
→ 不確実な時代に、成功談は一時的でしかない

(3) ロジカルシンキングからはビジネスは生まれないし、育たない
→ 誰もができることは戦略として採用できない

(4) 失敗を怖れることが最大の失敗となる
→ 経験とは失敗である

(5) 最も失敗数の多いトップが最も成功する
→ 最も成功数の多い人は最も失敗している

(6) 賢そうな人より、偏執狂が役に立つ
→ 他人の成功体験をなぞるより、自分のビジネス経験を増やし、センスを磨く

(7) 知識よりも想像力が役に立つ
→ 知識は過去のもので、想像力は未来の設計図となる

(8) 論理よりも直感を大切にする
→ 直感を試し、論理を後付する方法もある

(9) 機能より美意識の高さが重要である
→ 顧客の感動が評価基準となる

(10) 巧緻より拙速がいい
→ すべての情報が揃ってから意思決定しているようでは競争に勝てない

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いいですね、よくできてますね。
簡潔で具体的でわかりやすい。
世間一般に言われていたり、普通のビジネス書に書かれてることと反対のことをやればいい。いかにも簡単そうです。
というか、この失われた10年(20年?)ですっかり浸透していた常識を覆せばいいってこと。
我々が直感として、何だか変だな、これでいいのかな、となんとなく不可思議に思っていたこと、つまり、今までのしみついていた汗、成功体験の元になった垢を洗い流せばいいってことでしょうか。

もひとつ似たような話がこれ。
栃木県のサトーカメラというカメラ販売店。
これもシンプルで頷ける話です。

喧嘩上等のカメラ店が「ど素人」に教わった商売の極意

一言で言うと効率を求めない店です。
効率とビジネスの教科書に完全に逆行してる。

効率は考えなくていいからお客さんに対して時間をかけて完全に納得するまで話をするという姿勢。

カメラや写真を通じて、お客さんの「思い出をきれいに残そう」という合言葉で、接客の仕方から売り場も棚も全部変えた。
もう効率は追い求めなくていいから、思い出をきれいに残すために仕事をすることに全面変換した。

結果として、お客さんはきちんと反応してくれて、ロイヤルカスタマー、生涯顧客になってくれるようになる。
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 例えば、うちで、ある商品を初めて知ったお客さんは、他の大手量販店に値段を調べに行く。でも、7割の人は「やっぱりあんたのとこで買うわ」って、うちに戻ってくる。もしも他の店が安かったら「ここで買うから安くしてよ」って言ってくるし、「高くてもいいよ」って言う人もいる。そして8割のお客さんはリピーターになる。

 以前はうちも「こんなに安いですよ。ポイントがこれだけ貯まりますよ」ってやってたんだけど、2年前にポイント還元制度もやめちゃった。

 ポイントは結局、カネで釣るってことでしょ。我々は金で釣るんじゃなくて、思い出をきれいに残すための商品でお客さんに来てもらう。そうするとポイントをやめた段階で、一瞬、お客さんが離れるんだけれども、最後は戻ってくる。

普通の中小企業は、大企業や大手メーカーの話ばかり聞くじゃん。えらい人の話だけ聞いて、それに習おうとする。そして、どんどん敷居を上げていって、いつの間にかマニアばかり相手にするようになる。ターゲットを絞って高く売ることが「生き残る術」だっていうわけだ。

 でも、我々は逆。ど素人のおばちゃん、ど素人の小学生から学ぶ。時にはおばちゃんから怒られるよ。あんた、分かってないわねえって。でも、ああ、なるほどなあって思うことがいっぱいある。我々はそうやって学んでいる。
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いいでしょ、この姿勢。

上記2つの例を見ていくと、ビジネスを成功させるのは簡単そうにも思えてくる。

上司のバカな指示にやる気なくしたり、長い会議に辟易したり、数字数字がすべての正義になったり、そんな会社の有り様に対して違和感を感じていたことに素直に従えばいい、組織の風土に歯向かえばいい、自分の心地いい気持ちのままにすればいいってこと。

このようにして世の中回していけば、不況から脱却できる、ボロ儲けできる、仕事が楽しくなる、ってこと。

失われてるだなんて、勝手に自分から失ってるだけじゃん。
限られた人生だし、失ってなんかいないで、お客さんに喜ばれて、楽しく儲けて、自分のやりたいようにやればいい。
はい、明日から牛なわれずに、馬くやろうぜい。
来年は辰年?ってことで、今まで続いてきた流れをバシっと絶つ年にしたいですね。
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知らん振りシリーズ

2011年11月25日 14時10分02秒 | スポーツ
キムヨナは出てないけど、グランプリシリーズ佳境です。
今日から始まる最終のロシア大会。
浅田真央は、トリプルアクセルを完全封印して臨むとのことです。
さあ、ファイナルに行けることになるのかどうか、注目です。

トリプルアクセルと言えば、あの忘れられないバンクーバー五輪でのキムヨナとの戦い。
誰しもが、何であんなに得点差があるの?と不思議に思ったことを思い出します。

こんなサイトがありました。(何故か僕のブログへの閲覧元だったので知りました。)
どうです、すごいです、このしっかりした分析や意見。
ただものじゃない、マニアの鑑です。
(結構マニアのそこのあなたも、そちらのあなたも、負けてるでしょ?)

浅田真央が戦ってきたもの

まじめな話をしておいてなんだけど、いきなり話は変わって、これ。
いいでしょ?
懐かしいです、ジェームズボンドのこのポーズ。

思わずこう叫びたくなります。

 “感じるヨナ?” “オー、ダめ。”

 “キムちいいヨナ?” “オダやかではないな”

そして、全然別のネタだけどfacebookで見つけたおまけ3つ。

さあ、これは至難の業。


これはモヤモヤした頭を整理するにはマトリックスが一番という好事例。


最後にこれ、かなりやり手の蕎麦屋です。
正直で誠意もあり、潔さがたまりません。
お見事!


じゃ、お後がよろしいようで。。。
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運に恵まれた一日

2011年11月24日 01時15分32秒 | 日記とニュース
昨日のこと。

朝、駅までの道で、こんなのに出くわした。

ボーっとして歩いてて、踏んづけそうになり、おっとっとと、日頃からジムで鍛えたフットワークで素早く身を交わした。
危ない、危ない。
あらっ、犬の糞にしては、ずいぶんとつるっとしてるし形もいい。
あっ、なんだい、糞じゃないじゃないか。

と分かった途端に恥ずかしくなった。
このオヤジ、傘の柄を糞だと間違えて、すんでのところで身を翻してかろうじてよけたよ。
何やってんだろ、バカだなあ、という周りの視線。

かなり照れくさい。
一度立ち去ったけど、
あっ、そうだ、この思いをfacebookネタ、ブログネタにしなきゃ、と咄嗟に思い、ちょっと戻って携帯を取り出してパチリ。

そんなことしてたので、電車一台乗り遅れた。
糞だり蹴ったり。
何やってんだろ、自分。

ということで偶然仕事で出かけた先がここ。

某ビール会社の方と会ってランチ。
いくつかのメニューの中から、これも偶然だけど、選んだのはカレー。(写真なし)
午後もいろいろ予定があり、昨日は糞刻みのスケジュール。

ということで、運には恵まれたものの、オリンパス並の糞色決算の一日でした。

ちなみに昨日は11月22日でいい夫婦の日。
僕にとってはいい糞糞の日ってことで、食事中の皆様には申し訳ないけど、お後がよろしいようで。
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確信

2011年11月23日 16時53分22秒 | 雑感
ブログ更新がままならず。
たくさん書きたいことは山積みです。

最近読んだ本や記事、会った人の話、セミナーのこと、将棋のこと、そしてメディアや報道のこと、そうそう、サッカーやバレーやフィギュアスケートのこと。
もうありすぎて整理する時間がない。
前からそんな感じでやっていたのに、以前はちゃんと更新していた。
facebookやtwitterのせいもあるのは間違いない。
仕事が忙しいのもあるし、スポーツクラブにも時々行って体調管理を欠かさないようにしてるってこともある。
新たな仕事の関係者との飲み会や様々なコミュニケーションもある。

と、言い訳はこれくらいにして、長年生きてきて最近やっと確信したこと。

地位も男女も年齢も関係なく、僕がつきあいたい人、信頼する人のひとつの判断基準は、“笑顔の素敵な人”、そして、“ちゃんと目を見て話す人”。

多分これ間違いないと思う。裏切られたことないと思う。
この人からの仕事を受けようか、断ろうか、あるいは、この人の言うことを信じようかどうしようか、などの局面。
いろいろな判断基準はあるし難しいのだけど、この基準はかなり正確だと思う。

もうひとつ。

いい会社かどうかを見極めるには、売れてる商品があるとか、財務状況がいいとか、経営者のリーダーシップが優れてるとか、いろいろあるんだと思うけど、絶対に確信するその条件とは​、“現場がやる気に溢れ、生き生きしてること”。

これも一概には言いにくい部分もあるけれど、例えばその会社から仕事の話がきて迷った時、あるいは、その会社の高額な商品やサービスを購入しようとする時の決定要因として、絶対に間違わない条件じゃないかと確信する。

どちらの場合も、“笑顔”、とか、“明るさ”、とか、“輝き”、ってこと。

単純なことみたいだけど、以前書いた記事、人生は使っている言葉通りになっていくということですね。

愚痴や不満を言ってる人とつきあうとこちらにも伝染する。
「売れない」、「つまらない」、「景気のせい」、「政治のせい」、などと、人の悪口や暗いことばかり言ってると、本人だけでなく周りも影響される。
逆に、「ありがとう」とか「面白い」「楽しい」など、いつも口にしている人のところには幸運が訪れ、そういう言葉をまた言いたくなる出来事が次々に訪れてくる。

ということで、今日も一日充実した休日。
ご飯もおいしかったし、コーヒーもおいしかった。
facebookも楽しいけど、ブログもまた楽しい。
仕事も充実してるし、今度のプレゼンも楽しみ。
そして、これからお風呂に入って、ビールがほんとに楽しみです。
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「線路内人立ち入り」は続くよ、いつまでも~♪

2011年11月18日 00時28分47秒 | 「線路内人立ち入り」研究
ずいぶんご無沙汰の「線路内人立ち入り」ネタ。
それでも毎日毎晩、線路内には欠かすことなく人が立ち入っている。
そして、それはJRの痴漢の隠語だと、twitterなどでいまだに噂になっている。

なぜ、人は線路内にこれほどまでに立ち入るのか。
そして、線路内にはどんな魔物が住んでいるのか。

このところブログ更新を滞っていても、突然のようにすごいアクセスになることがある。
最近は単なる「線路内人立ち入り」だけではなく、「線路内人立ち入りは痴漢の隠語都市伝説」関連も多い。
ちなみに14日の月曜も1876 PV、664IPにもなってて、その検索ワードは下記。
ベスト20が全部線路関連ワードです。

1 線路内人立ち入り
2 線路に人が立ち入った
3 線路 立ち入り 痴漢
4 線路内立ち入り 隠語
5 人立ち入り 痴漢
6 線路内人立ち入り隠語
7 線路に人が立ち入ったため
8 線路内人たち入り
9 痴漢 隠語
10 線路立ち入り 隠語
11 線路内立ち入り 痴漢
12 線路内人立ち入り 痴漢
13 線路内 立ち入り 隠語
14 線路内
15 線路に人 痴漢
16 線路に人 隠語
17 線路 立ち入り 隠語
18 なぜ 線路に立ち入る人がいるのか
19 痴漢 隠語
20 線路内立ち入り

そして、ページ毎の閲覧数は、見てください、この通り。

1 トップページ
2 「線路内人立ち入りは痴漢の隠語」都市伝説
3 線路内人立ち入り痴漢隠語都市伝説・その3
4 「線路に人が立ち入った・痴漢・隠語」でアクセス急増
5 “線路内人立ち入り”が教えてくれること
6 最新将棋関連記事
7 久々の線路内人立ち入りネタ
8 線路内人立ち入りカテゴリーの記事一覧
9 線路内人立ち入りと隠語のお勉強
10 線路内人立ち入り痴漢隠語都市伝説・その2
11 線路内人立ち入り研究
12 線路に人が立ち入りました
13 他の記事
14 線路内に人が立ち入った
15 線路内に人が立ち入る研究の反響
16 将棋関連記事
17 今朝、山手線で線路内人立ち入り
18 他の記事
19 他の記事
20 線路内人以外立ち入り近況

ずらっと線路関連記事が並んでます。
この中には五年前のも含め、昔の記事がたくさん含まれてるけど、いまさらながらこれだけ見られてるというのはすごい。

さすがに線路内人立ち入り研究にかけては日本の第一人者!
我ながら大したもんです。
すでに55本の関連記事、研究成果を発表しています。
線路内人立ち入りカテゴリーアーカイブ

これは僕のライフワークなので、もっと日々新たな研究に取り組まなければいけない。
さらに深化させなければならない。

仕事なんてしてる暇はない。
大盤解説会なんて行ってる場合じゃない。

さらに研鑽を重ね、線路内人立ち入り研究に日夜没頭しなければいけない。
将来的には学会での論文発表、著作、新聞雑誌などでの社会時評的なコラムやテレビのワイドショーのコメンテーターなど、このテーマを掘り下げることによりさらなる研究の成果を出し、この不思議な事象についての誰にも考え付かないような考察を示し、世の中の人にあきれられることが僕の儚い望みだ。(爆問学問(爆笑問題のニッポンの教養)で取り上げてくれないかな?)

2006年12月、すべてはここから始まった。
線路内に人が立ち入ったという記事が出発点。

この原因となったのは川島さんの2006.11.28の記事、「線路に、入るなよなぁ!」という記事。

そう、もともとの火付け役は川島さんなんです。
そして線路内人立ち入り研究会の現名誉会長でもあります。

ここから始まって苦節5年。
JRに何度も電話し、メールし、線路内人立ち入りの記事を書いた新聞社にも問い合わせをし、机上の研究だけでなく、汗と涙のフィールドワークにも力を入れてきた。
そして、最近では、「痴漢隠語都市伝説」にも発展し、噂やデマ、都市伝説にかけては第一人者の中央大学の松田美佐教授ともコンタクトし、そちらの方の研究もリンクさせてきた。
うわさを科学する

さて、年末に向けて少し忙しい時期ではあるけど、こういうあわただしい時期に限って、線路内に人が立ち入り、電車が遅れるというわけだ。
酔っ払いも含め、年末は特に線路内に人が立ち入る最盛期。
毎日、ジョルダンライブ!やgoogle alertで、線路内人立ち入り情報は本当にたくさん入ってくる。
これだけ研究を重ねていても、時代とともに、景気や生活感覚、あるいは季節や曜日や時間帯ともリンクし、線路内に立ち入る人や原因や傾向もどんどん変化する。
興味、探究心は尽きることない。

こうしてブログを書いている今この時でも、ほら、また誰かが立ち入ろうとして虎視淡々と線路内を覗っているのです。
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竜王戦第三局大盤解説会

2011年11月11日 19時01分08秒 | 将棋
久々に大盤解説会、行ってきました。


前も言いましたが、僕にとって解説者ランキングのAクラス御三家は、藤井九段、木村八段、そして渡辺竜王です。

逆に言うと他の解説者の場合は、よほど対局者や聞き手などに興味関心がない場合は行かないということも言える。

それほど解説者の力量というのが我々にとって大きな意味を持つ。
解説会の充実感で天と地の開きがある。

さてこの竜王戦第三局、結果から言うと、王座戦からずっと続いた渡辺竜王の圧倒的な強さが途切れてしまいました。

相変わらず絶好調の木村八段のトーク。
「山口さんとは初めてだと思ったら、さっき二度目だと聞いて、こんなにも味の悪いことはない」、という掴みから始まって、これ、オフレコじゃなくていいの?って思うギリギリのところまでネタを繰り出す。
自虐的ネタも含め、聞き手の山口女流初段をうまく絡ませながら盛り上げていく。


今までに何度聞いたかわからないけど、この間合いや説得力、エンターテイナーとしての実力は天下一品です。

後手丸山九段の一手損角替わりの戦型に。
丸山さんは、なんで角替わりばかりやるの?と聞いてもニヤッと笑うだけでいつも何も答えてくれない。
昔、若くて一人住まいをしてた頃、毎日何を食べてるのか聞いても教えてくれなかった。

指し手はどんどん進み、横道にそれてのネタも縦横無尽で会場は笑い声で溢れる。

第一局、天童での加藤九段との解説の話。
自分がいたって9割以上一人でしゃべってるんだから、自分のいる意味がない。
某Yさん(女流)が言ってたけど、人間誰しも呼吸をするので息をする瞬間を捕まえてしゃべらないといつまでたってもしゃべれない、と。
そうか、と思って、その瞬間を捕まえて話をするけど、それでも全体の5%もしゃべれない。

話題にことかかない加藤九段の話はどんどん脱線していく。

昔はあの手つきで駒を打って、駒を割ったことがあった。
盤も割ったと週刊将棋に書いてあったけど、空手チョップで割るんじゃないから、それは考えられないけど。

そして、AKB48には滅法強いという高橋九段のネタ。
久保、行方、木村で飲んだ時にAKBの中の誰が好きかの話題になったことがあるという自己嫌悪ネタ。

マンゴー、パパイヤのトロピカル戦法。
夕方のカツサンド戦法。
そして、カロリーメートやお菓子を一分将棋の終盤戦で繰り出すダメージ戦法。
得意の冷えピタ戦法はいつ出るのか。

一日目からずっと渡辺竜王が優勢だった局面が少しずつ変わっていく。
香を取って駒得して馬ができて悪いはずはない。
▲7三銀成りと飛車をいじめにいくタイミングを逸した。
△8九飛と打たれてから形勢が変わった。
△4一香が攻めにも守りにもあまりにもぴったりの手。
結局竜王の桂香は3枚が働いてないのに比べ、丸山九段の駒で働いてないのは9一香だけ。

渡辺竜王は、これといって悪手はなかったはずなのに、すっかりいい気分は吹き飛んでいる。
あきらかにおかしくしてしまって、やっちまったか、という感じ。
清算して▲3五角と打ったところでは、△4四香と幸便に浮かれて、1三に成るしかない。
▲3二歩と打ち、▲3一銀と打って玉を追うところではもうどうにも悪い流れは変わらない。
あやを作ろうとしたのだろうけど、もう光は見えてない。
あとは丸山九段の激辛の寄せで完璧に仕留められてしまった。

丸山九段の強さが出たと言う感じではなかったのに、スパッと寄せようとして、着地を誤った負け方。
さあ、この悪い流れをどう払拭できるのか、第四局が注目です。
こういう流れを引きずらず、すぐに忘れるのが羽生さん。
いつまでも引きずってしまうのが自分。(木村八段自虐)


渡辺竜王はこの敗戦をどう切り替えてくるのか。
将棋とは、二人の共同作業で一緒に名局を創っていく、という考え方があるけれど、竜王にとって、今回の竜王戦は勝っても負けても一人相撲という感がする。
丸山九段は感想戦でも口数が少ないし、木村八段のトークでもあったように、将棋のみならず本音はなかなか開示しないので、どうにも気持ちが噛み合わないということはないのだろうか。

羽生二冠とはかなり対局を重ねてきて、ジェネレーションギャップによる将棋観や感性の違いはもちろんあるものの、大分お互いの気心も知れてきたというところだと思う。
その点では竜王にとってこの対丸山九段戦は、冷えピタの件もそうだし、心理的な陥穽があるのではと思えてしまう。
すべては盤上に集中して、目の前の一局ということで竜王らしい将棋を指せればこのところの充実振りから見て、防衛、8連覇ということになるのだろうが、さてどうなることか。
第四局もそんな見所が増え、すっかり楽しみになりました。

アフターは久々のオジサン、ぐーちゃんたちと楽しく日本酒を。
先崎八段、矢内女流四段の第四局解説会にもまた来たくなった夜でした。
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必要とされる存在になること

2011年11月07日 23時28分46秒 | 雑感
今日は日経ビジネスオンライン、武田斉紀さんのコラム、反省なきトップは退場、反省あるトップは続投という記事について。

ちょっと前の話になっちゃったけど、九電のトップのしらじらしさはあまりにもひどかったです。
政府だって、枝野さんだって、今回の福島原発のことは全然責任とってないでしょ、そんな人たちに辞めろなんて、偉そうに言われたくないよ、あんたたちは辞めないでのうのうとしているのに、なんで自分だけ辞めなきゃいけないんだよ、と顔に書いてある。(顔に書いてあるって表現、最近使わないかな、ひょっとして死語?昔はよく使ったような気がするけど。)
そういう気持ちもわからないわけではないけど、発言、態度など、反省の仕方ですべて本音、本心、体質が見えてしまいますね。

一部、引用させてもらいます。
---------------------------------------------------
我々は別に、不祥事、事件、事故のたびにテレビに流れる、トップと幹部が雁首(がんくび)をそろえて頭を下げる姿を見たいわけではない。日本の世間が求めているのは、「本気で反省しているか否か」だ。

<中略>

最初から本気で反省して信頼回復への努力を誓うならば、一度や二度の失敗を許すのもこの国の人たちだ。経営者の続投は認められ、一日も早い信頼回復を期待される。白黒の程度よりも、「本気で反省しているか否か」が運命の分かれ道なのだ。

<中略>

 それでも「本気で反省しているふりをし通せばいい」と、いまだに思っている人たちがいる。「いくらネットが発達したからといって、心の中までは見通せまい。ふりを続けていればだまし通せるぞ」

<中略>

 例えば石原プロモーションによる『西部警察』ロケでの事故(2003年)後の渡哲也社長(当時)の対応や、ジャパネットたかたによる大量の顧客情報漏洩事件(2004年)後の高田明社長の対応。これらは「リスクマネジメント」のあり方を説明する事例として、「リスクマネジメント」業界では有名だ。

<中略>

 渡さんにしても、高田さんにしても、それぞれに信じる考え方が明確にあり、その判断規準に従って行動したからこそ迷わなかったのではないだろうか。渡さんの判断規準は「ファンあっての自分たち」であり、高田さんの判断規準は「どれだけお客様に必要とされる存在になれるか」だった。
------------------------------------------------------------------
利権ということにも通じるのだろうけど、政治家やお役所や大企業のみならず、この国は今までと変えたくない、昨日と同じ今日が来てほしいという基本体質があると思います。
今まではそれでもよかったのかもしれないけど、もうそうはいかないです。
価値観も発想も常識も変わっていかないと、この国はどんどん沈没していくはず。
このところのTPPの論争も、既得権益を守る、今までと同じ暮らしを守る、変わるのは嫌、というすべてディフェンス中心の話になっている。

この中に出てくるジャパネットたかた、高田明社長の話、とても共感します。
日頃からブレない判断基準を持っていることの重要さもそうだけど、
《どれだけお客様に必要とされる存在になれるか》を第一優先順位として考えること。

この言葉、トラブル対応とかそういうことだけでなく、企業活動も、我々の存在意義も、すべてこの言葉に言い尽くされているのではないかとしみじみ思う。

どれだけ社会に必要とされているのか。
社会から必要とされることを突き詰めていけば、企業で言えば、多分利益確保や企業の存続に困ることはない。
この商品やサービスがどれだけ社会にとって必要なのか。
広告はどうなのか。テレビはどうなのか。将棋はどうなのか。

そして個人でも同じ。
自分は、どれだけまわりから必要とされているのか。
家族、地域、友人、組織、会社、仕事関係の人、クライアント、社会。
どれだけ自分の存在、自分の力を必要としてくれているのか。
生活の中で、そして、仕事を通じて、自分は日頃どういう形で役に立っているのだろうか。
さらに必要とされるべく、弛まぬ努力をしているのだろうか。

日々反省、日々自戒。次回がんばります、でなく、いかに今日一日を頑張るのか。
目先の利益や自己満足でなく、どれだけ着実に必要とされる階段を登っていけるのか。
常にブレない自分、ブレない存在感、ブレない仕事を創っていきたいと思っています。
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情報満載

2011年11月05日 00時50分22秒 | ネット
facebookやtwitter、ブログ、メルマガなどで見つけたり、誰かに教えてもらったりした興味深い情報や面白ネタ。こういうのはネットやってないと一生目にしないで終わるのかもしれないです。
以下、十分にご堪能あれ。

これはかなり笑えます。
Don't Judge too Quickly
早とちりってやつ、すぐに実は違ったことに気がつけばちょっとしたジョークで済むけど、そうでない場合は一生とちられた判断のままで記憶される。
そしてネット上でも噂になる。
ねえねえ、すごいもん、見ちゃったのよ、ってことで。
世の中にはこういうことたくさんあるんだろうなあ。怖いです。

今話題のTPPネタ。
フジテレビ・とくダネ!での中野先生。
いや、この先生の言い方、態度、すごいです。
この番組かなり長いのに、そこに引きずられてしっかり見ちゃいました。
あとの全員、食われててまるで存在感なし。
これからメジャーになりますね、きっと。

Japan marks 6 months since earthquake, tsunami

311から半年という時間。
3枚ずつの写真がいろんなことを感じさせてくれます。
重くのしかかってくる迫力。
思わず立ちすくんでしまいます。

ずいぶん前にここでも紹介した岩手の友人が関係している《復興の狼煙ポスタープロジェクト》
最初は釜石の13種類だけだったけど、知らないうちに大槌町、大船渡など、ずいぶんと数が増えました。
がんばってますね。


こいつはすごい。
ええセンスやな、まちがいなく大物になるで。


つぶやきかさこ : 絶望から希望を見い出した離島の奇跡~田代島レポート

大したもんです。国や行政をあてにせず、小さな島でもこんなことができてしまうとは。
それにしても、「猫」っていうのがこれほどの反響を呼ぶことが驚きです。

原発推進、原発容認の方も、反原発、脱原発の方も、
みんなで決めよう「原発」国民投票プロジェクト
かなり大きなムーブメントになりつつあるようです。
即、署名しました。

素晴らしい。文句なし!
林家三平結婚披露宴のビートたけし祝辞全文: シンジの“ほにゃらら”賛歌

これ面白いです。やってみてください。


一目瞭然。海が大変です。

太平洋の放射能汚染図

実際にこの光景に出会ったら、最高に幸せだな。
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