即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

遊び心の神髄

2014年10月29日 12時42分32秒 | 雑感
ついこの前、高校時代の同級生が亡くなった記事を書いたばかりだったけど、今度は好きだった赤瀬川原平さんが亡くなりました。

赤瀬川原平さん死去 「老人力」「超芸術トマソン」
「千円札事件、法廷が展覧会」 前衛バカ、赤瀬川さんが拓いた地平

境治さんも赤瀬川さんに大きな影響を受けたようですごく共感する追悼文を書かれてますのでご紹介します。
トマソンを通じて教わったのはつまり、自由とは何かについてだった?赤瀬川原平さんを悼んで?

赤瀬川原平さんについては、僕も少なからず影響を受け、かなり前だけどセミナーを聞きに行ったことなど、下記の二つの記事を書きました。

路上観察学会
第一感

路上観察会の発想、コンセプトには本当に目から鱗のような衝撃を受けました。

歩く、見る。
路上の観察から、
さまざまな考えが駆けめぐる。
そこで得られた知見は
思わぬ場所に飛び火する。


「路上観察学会とは、路上に隠れる建物(もしくはその一部)・看板・張り紙など、通常は景観とは見做されないものを採取・鑑賞する団体。
 学会という名前ではあるが実際には出版や講演を目的とした出版社(筑摩書房)による文化人のブッキング、マネジメントであり学会的な運営がされていたわけではない。」

「1986年、赤瀬川さん、藤森照信さん、南伸坊さん、林丈二さんらにより「路上観察学会」が結成されました。トマソン、古い洋館、ハリガミ、マンホールなど、それぞれの得意分野の観察で路上を流れていた方々が合流。さらにパワーアップされた視点で、日常からずれているモノたちを採集し始めました。」


こういうのって大好きです。
世の中に何の役にも立っていないこと。
無駄。意味がない。
ほとんどの人にはくだらないし、一生目をやらないで過ぎていくのだけど、
そこに何かしらの価値、意味を見つけて本気で面白がる姿勢。
変に目をギラギラさせて熱中するというよりも、普通に自然に日常の中で目を向けてハテナ光線を発射しつづける変なおじさんたち。

それぞれが、勝手に街を歩き、個々の基準で面白いと思ったものを写真に撮り、その晩旅館とかに集まって、皆で飲みながら品評会をする。
どんな視点をひけらかせて、どんな評価が下され、どんな真面目で変てこな会話が飛び交っているのか、実際に品評会に行ってみたいと常々思っていた。

ここで教えられたのは、真剣に、真面目に、遊ぶ姿勢。
遊びって本来楽しいものではあるけれど、子供の頃のように、集中して、熱中して、もっと楽しさを突き詰めていく中で、自分なりの遊びの魂を追及していくこと。
遊びを一段階昇華させていくこと。

レベルは違えど、そんなことに触発され、このブログでもライフワークとして取り上げている研究課題が下記。
線路内人立ち入り研究
世界前派後ろ派比較人類学研究
電車内生態研究
※特に線路内人立ち入りに関しては、先日も線路内に痴漢が逃げ込んだという事件があったようだけど、そういうことがあると僕のブログのアクセスが急上昇するということになっているくらい、影響力のある研究になっているようです。(笑)

とにかく、人が見たら一見冗談のようなことに、ごく真面目に熱中し、どんどん掘り下げて研究する姿勢。
言わば究極の遊び心。
仕事などはほどほどにしておいて、人生の意味を問い直すくらいにとことん遊びの真髄を極めたいと思っている今日この頃なわけです。

赤瀬川さん、本当にありがとうございました。ご冥福をお祈りします。
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