即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

竜王戦波及効果

2008年12月14日 17時15分52秒 | 将棋
昨日の記事でも書いたんですけど、またまた竜王戦の話。

というか、これは竜王戦に限らず、タイトル戦の話。

羽生挑戦者の3連勝で、第3局までが終わった時、

関係者は皆、まさか最終局までは行かないな、と思ったことでしょう。

というか、可能性の問題として、ストレートはともかくとしても、第五局か六局には終わるだろうと普通は考えます。

そして、それを前提にいろんなスケジュールを立てますね。

当然ある程度前に、そんな前提で大して深く考えずに(こんなことになるなんて予測もせずに)立てた予定なんだと思います。
(万が一にはその可能性もあるだろうとは思ったんですかね。(笑))

shogitygooさん記事のコメント欄にあった、

明日の朝日オープンとか、
最終局翌日(19日)の順位戦B級1組対久保戦とか、
今度の囲碁将棋ジャーナル(20日)のゲストが羽生名人だとか。

このうちの順位戦は物理的に無理なので、延期されたようですが、問題はあとの二つ。

朝日オープンは、竜王ブログによれば、羽生名人の午前中の相手、堀口七段が体調不良のため不戦敗だそうで、渡辺竜王が畠山(鎮)七段を破ると、午後からまたこの二人の顔合わせです。

新潟から帰京して、また天童に出かけるこの3~4日の間に、またまたこの二人が持ち時間40分の対戦をするって、なんなんでしょうか?
当の本人たちは、どういう思いなんでしょうか?

まあ、建前的には、当初から決まっていたことだし、別に普通の一局として自然体で臨むということなんでしょうけど、

疲れもある、最終局に望む心構えや準備もあるし、
またもしこれを前哨戦としていろいろ試すとか、細工をするとか、複雑な戦略を練っていたら、もう疲れちゃって、
『もういい加減勘弁してよ!』になる。

こういうの、下衆の勘繰りなんでしょうかね?

そして、もっとたまらないのは20日の囲碁将棋ジャーナルのゲストが羽生名人という件。
いやあ、対局が終わり、翌日が移動日。そして、翌々日の昼ですよ。
ゲストが竜王戦最終局の解説するんですよ。
可愛そうなんじゃないですか?
今からでも急遽変更してあげてくださいよ。

もし勝っていたら、
『この度、おととい見事フルセットの末竜王位を奪取し、永世竜王位の称号を獲得、史上初の永世七冠になられた羽生五冠です。
おめでとうございます!』
という紹介になります。

しかし、もし負けていたら、
『今日のゲストは、おととい竜王戦第七局で、惜しくもタイトル奪取に失敗してしまった羽生四冠です。お疲れのところようこそいらっしゃいました。残念でしたねえ。』
となるんですかね。
司会も中井さんもどう言っていいか、気を遣っちゃうんじゃないですか?
周囲も可愛そうです。

それにしても皮肉なスケジュール設定です。
いたずらがちょっと過ぎませんか?将棋の神様!

あと、スケジュール関係のことで気になったこと。

もし、第四局で終わりになってしまったら、

旅館はどうするのかな?
旅館だけでなく、前夜祭で、市長が来るとか、その地域での周りを巻き込んだ準備があったはず。

新聞社の担当が、事前に打ち合わせに行き、下準備は全部きっちりやっていただろうし、全部パーになっちゃったら、今までの苦労が水の泡。
当然そうなるかもしれないという前提ではあるだろうし、第七局の場所は、半々より少ないかなと思ってるだろうし、第六局のところでも、ひょっとしたら、出番が来ないかもしれない、と思ってるはず。

そういう意味では恨みっこなしけど、

キャンセル料とか、
当然そこまで準備した実費、
など、主催の新聞社が負担しているんだろうか。

旅館としても、地元にしても、PRになる、ブランド価値が上がるということで、まあまあその辺はいいですよ、また来年ぜひ、ってことでやってるのでしょうか?

しかし、いろいろ準備していたのに、突然(1週間前に)すべてがキャンセルになってしまった(損害)分はどうなっちゃうんでしょうか。

対局者関係者が宿泊予定のかなりたくさんの部屋と、前夜祭などやる予定の宴会場、解説会をやる予定の大広間、控え室にする予定だった部屋などが急に空いちゃった。
食事にしても、各種スタッフの手配にしても、いろいろ準備していたはずだろう。

第四局で終わりになった時と最終局まで行われた時と、経済効果のギャップはかなりのもんじゃないかと推測されます。

もし、第五局とか、六局で、終わってしまったら、新聞社はどうしているのだろう?
『すみません、終わっちゃったので、また来年ってことで。』、って(対局者のせいにして)電話一本で済ませてたりはしないだろう。

お詫び方々泊まりに行って、少しでもお金落としてくるのかな。

でも、1週間前にすべてキャンセルになり、無駄になってしまうんだったら、

『竜王戦早期終了記念、特別将棋イベント企画』
はいかがでしょうか。

1.竜王戦の行われる日に、将棋ファンが安く泊まれて、雰囲気を味わえる。
そして、プロ棋士による指導対局とか、竜王戦の総合解説会とかに参加できる。
2.旅館はすっかり空いてしまう分を多少でも埋められる。

行く予定にしていた、立会い人とか、解説とか、記録の棋士たちも、ぽっかり予定が空いて困っちゃうことも避けられて、いいのではないでしょうか?

全員でなくてもいいので、予定通りに現地に行って、指導対局その他の将棋イベントを行う。
対局(予定)室が見られる。もちろん、使用(予定)盤、駒、も含め、本番通りの部屋。
ファンはそこに座ったりして、記念写真が撮れたりする。(盤や駒にも触れる。)
特別料金を払えば、そこで対局もできる。記録がついたり、封じ手までやってもいい。

まあ、ジャストアイディアだけど、そんなことで、旅館のキャンセルの穴を埋めると共に、コアなファンに受けるような企画になるのではないでしょうか?
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4 コメント

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確率論 (くろわっさん)
2008-12-15 00:10:16
すでにご存知の人もいるかもしれませんが、7番勝負の確率の話です。
引き分けがないと仮定した場合、次のようになります。

4勝0敗・・・12.5%
4勝1敗・・・25%
4勝2敗・・・31.25%
4勝3敗・・・31.25%

暇な人は、樹形図を書いて計算してください。
忙しい人は、ネット検索。

第6局と第7局で終わる確率は同じで、かつ一番可能性が高い(初めて知った)。
しかし、第5局で終わる確率もそれほど変わらない(これも意外)。

旅館(ホテル)の責任者は、第何局を選ぶのがベストなのでしょうか。

やや本文と異なる内容ですみません。
返信する
優先権 (神代)
2008-12-16 00:16:53
タイトル戦の開催予定地がどこまで決まっているかはわからないが、少なくとも空いてる場所を旅館側などで選べる、くらいはできないでしょうかね?
例えば七番勝負がストレートで決まってしまった場合、五局目予定だった施設から選んでもらう。これで確実にくるところを選んでもいいし、きたら一番盛り上がる最終局を再び選んでも良い。ただしその場合、再びこずに終わっても開催したと同じと見做して、次のチャンスを待つこととする、みたいに(そうしないとオーラスを選び続ける施設がでてきそう)。
何度も開催している場所は別として、これなら初めて選ばれて色々準備した施設も、遠からず開催できるので準備が全く無駄になるようなことはならない気がします。
返信する
囲碁将棋ジャーナル (RAY)
2008-12-22 02:24:57
こんばんは。

19日の金曜サロンで植山先生が「明日はどういう話をすれば良いのかうちのと一緒に悩んでるんですよ。」と言っていました。
中井先生は初め、ちょっと戸惑っていたように見えましたが、無難に終えましたね。
羽生名人のゲストの予定はかなり前から決まっていたと植山先生は言ってました。
もしかしたら挑戦者に決まる前から、予定されていたのかもしれませんね。
返信する
コメント、ありがとうございました。 (nanapon)
2008-12-24 18:41:36
★くろわっさんさん、こんばんは。

確率論の話、ありがとうございました。

>第6局と第7局で終わる確率は同じで、かつ一番可能性が高い(初めて知った)。
しかし、第5局で終わる確率もそれほど変わらない(これも意外)。

へ~。そうなんですね。
旅館を決める新聞社の担当の人は、確率論わかった上で交渉してるんですかね?(笑)

>やや本文と異なる内容ですみません。

いえいえ、また気軽に遊びに来てください。

★神代さん、こんばんは。

>何度も開催している場所は別として、これなら初めて選ばれて色々準備した施設も、遠からず開催できるので準備が全く無駄になるようなことはならない気がします。

前はこんなこと考えたこと無かったのだけど、選ぶ方も選ばれる方もいろいろ大変だなあ、と今回認識しました。
気心も知れて、慣れたところでやるのがいいのでしょうけど、いつも同じようなところだと飽きちゃうので、少しは新規のところも採用して、新風を巻き込む工夫も必要だと思います。

★RAYさん、こんばんは。

>19日の金曜サロンで植山先生が「明日はどういう話をすれば良いのかうちのと一緒に悩んでるんですよ。」と言っていました。

羽生名人も大変だとは思うけど、中井さん始め周りもかなり気苦労で大変だと思います。
つまりここは、早めに決まっていた予定を、第六局終了時に変更するのが最善主ではないかと個人的には思っています。
もし羽生名人が勝っていたなら、番組がかなり盛り上がったのでしょうけど、それを期待してのスケベ根性はいかがなものかという気がしてしまいます。
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