即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

途切れた記録の値打ち

2011年09月29日 21時48分13秒 | 将棋
あ~あ。
羽生さん、負けちゃいましたね。

渡辺竜王、強い!
3連勝で、20連勝、20連覇という長年築き上げてきた前人未到の大記録を木端微塵と粉砕してしまいました。

最近書いた記事は下記。
王座戦第一局大盤解説会
羽生二冠、王位獲得で三冠へ、そして、通算80期に

第一局解説の藤井九段が言ってました。
「19連覇といっても足かけ20年もタイトルを持ち続けているわけですから、もう当分現れないでしょうね、いや、これはもう無理でしょう。
挑戦者として出てくるのは一番調子がいい人なわけで、そういう人たちを19回も続けて退けるなんて考えられないです。
でも19期と節目の20期とはインパクトが違いますよね。」

その20連覇という偉業がかかった今期の王座戦。
挑戦者として現れたのはどんどん進化を重ねる一番嫌な相手の渡辺竜王。

第一局と第二局の間には、今棋界で一番若いタイトルホルダーをフルセットで下してまたも三冠返り咲くとともに、大山名人の記録に並ぶこれも人間業とは思えない通算タイトル80期を達成。大きなニュースになった。
そして、この王座戦を防衛すれば、新記録の81期。

2連敗したものの、いつかの竜王戦の仕返しをするべく、大逆転もあるかとも思っていたのだけれど、そうはならなかった。
第三局のまれにみる死闘を制したのは竜王戦だけしか強くないとずっと揶揄されていた渡辺竜王。
初の二冠。ついに渡辺時代の到来かとなる。
これを機に、羽生世代はどんどん追い詰められていくのか。

この一局、この王座戦を振り返ってみて、いろんな思いが交錯します。

羽生ファンも渡辺ファンも、それぞれの視点でいろんな複雑な思いを綴っています。
shogitygooさん渡辺が王座を奪取 2011王座戦第三局 羽生vs渡辺

ssayさん第59期王座戦五番勝負第3局はあきら竜王が勝ち、対戦成績3勝0敗で初の王座を奪取

英さん20連覇ならず、王座失冠

このブログを始めた頃(5年前)は、渡辺明ブログがきっかけで自分もブログを始めたという経緯もあり、渡辺竜王が将棋界にもたらす新風に対しては、すごく共感していたし、棋士の中で一番に声援を送っていた。
このブログでも熱い応援記事をたくさん書いてきた。

羽生世代だけしかタイトル戦に出てこないことで、渡辺竜王たちの若い世代がもっとがんばらないと棋界は面白くないよ、と書いてもきたし、思い続けてきた。

ブログがきっかけで将棋にのめり込んでくるうちに、羽生さんを筆頭に棋士それぞれの人間的な魅力に触れ、いろんな棋士たちに魅力を感じるようになった。

そして時を経て、巡り巡って、皮肉にも41歳の誕生日に失冠。
ほんの1週間でまたもや二冠に。

これで7つのタイトルは、1・2・2・2と季節ごとに割り振られてしまった。

春は森内、夏は羽生。
秋は渡辺、冬は久保。

これ、七五調になってます。

四季折々、色取り取り、群雄割拠の戦国時代。

しかし簡単にこの勢いのまま渡辺時代が訪れるとは思わない。
この王座戦の戦いを踏まえ、羽生・渡辺のさらにヒートアップした別の次元の戦いがこれからたくさん見られるはずです。

渡辺竜王の戦略的かつ合理的で、緻密で漏れ抜けがない読み。そこに自信も加わり、勢いに乗った集中力も充実している。
一方、一人マイペースでけものみちを歩き、茫洋とした独自の大局観でことにあたる羽生二冠。将棋の難しさを楽しむように、いろいろな思いをその一手に託していく。

まだまだ目の離せない戦いは続く。
そう、この二人の戦い、お楽しみはこれからなのだ。

それぞれの季節に、それぞれの棋士たちが繰り広げる個性豊かな戦い。
棋界のまた新たな季節の到来を桟敷席で見守っていられる我々は本当に幸せです。

折しも今朝の朝日新聞天声人語です。
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途切れた記録の値打ちは、メディアの騒ぎぶりが語る。平幕から横綱まで、足かけ4年の負け知らず。双葉山の連勝が69で止まった時は街に号外が出た。名勝負を伝えるNHKラジオは「70は古希、古来まれなり」と始まる。和田信賢アナウンサーによる伝説の実況だ
▼「……双葉山敗る双葉山敗る。時、昭和14年1月15日、旭日(きょくじつ)昇天まさに69連勝。70連勝を目指して躍進する双葉山、出羽一門の新鋭、安芸ノ海に屈す」。国技館には煙草(たばこ)盆やミカンが飛び、和田アナは座布団を被(かぶ)って放送した
▼より静かに、されど厳かに尽きるのは、イチロー選手が大リーグで続けるシーズン200安打だ。最終戦を残しあと16本。空前の延長戦にでもならぬ限り「11年連続」はない
▼オリックス時代の1994年から続く打率3割台も終わる。あれほどの打者である。昨季までとの違い、すなわち来月38歳になる肉体の近況については、当人の弁を待つしかない
▼200安打も3割も、一球ごとの集中を点描画のごとく重ねての労作。それを何年分も積んだ高みで、彼はバットを振る。敬意を込めて、記録の途絶ではなく確定としたい。04年の最多安打262本に次いで、しばらくは誰もさわれない「古来まれ」なる数字が固まった
▼双葉山の偉業に白鵬が挑戦し、あと6勝に迫った興奮は記憶に新しい。イチローが残す記録も、夢多き後進たちが挑むべき、真新しい壁だ。塗り立てのペンキも香(かぐわ)しく、フィールド・オブ・ドリームスにそそり立つ。
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イチローが11年連続200本安打、18年連続3割の記録がここで潰えた。
38歳という年齢のことを本人はどう語るのだろうか。

古来まれなる20連覇が途切れた41歳の羽生さん。
そして、11年連続200本安打が途切れた38歳のイチロー。

自分も歳を重ねてきたこともあり、どのように経験値を生かしていくのか、また若い人たちとどう渡り合っていくのか、いろいろ重ね合わさるものもある。

まだまだ戦いは続いていくのだから、途切れてしまった記録のことはとりあえず隅に置いておいて、目の前の一局、一打席に最善を尽くすということしかないのだろう。
歳は関係なく、将棋が好き、野球が好き、将棋が強くなりたい、野球がうまくなりたい、という強い思いがあればこそ、明日の進化を作っていけるのだと思う。

まだまだ書き足りないし、思いは尽きないのだけど、とりあえずは古来まれなる大記録を作った羽生さんとイチローの二人に大いなる敬意を表します。
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台風暴走後の房総風景

2011年09月27日 01時11分58秒 | 
先週、鴨川へ出かけた時の写真集。
その1.海・温泉・グルメ編
その2.花編

そして、今日は3回目。大山千枚田です。

もう稲刈りも終わっちゃいましたね。

おー、二毛作か。

いたのはアマチュアシニアカメラマンばかり。
皆真剣にナイスショットを狙ってます。
この年代のパワーはどこに行っても感心する。
なんだい、オレもかあ。


亀山湖。この静かなひととき。

何してんの?このおじさん。

この時間の流れが都会には絶対ない。

カヌーか。いいなあ。

帰りにはいつも立ち寄るJA小櫃で新鮮野菜をたっぷり買いこんで、久々の房総を満喫しました。
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外房に咲く

2011年09月25日 10時49分16秒 | 
鴨川は家からも遠くないので、年に2度くらいは行ってます。
以前も書いてますね。
外房の海
海岸線のプレッシャー
外房の朝
海よ・・
光の海

前回は、海と温泉とグルメの写真をアップしましたが、先週行った鴨川の続編です。

癒されてくださいませ。


こんなに明るい外房の光を浴びてるから、さらに輝いているわけですね。






さらに続きます。
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敬意を払う

2011年09月24日 01時01分43秒 | 雑感
毎週説得力のある日経ビジネスオンラインの連載コラム、河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学から、「上司は尊敬に値しない!」 こう言い切るモンスター部下の正体:ヤジる国会議員を反面教師に礼節を取り戻せ

ダメな上司も確かに多いのでしょうけど、最近の若いモンは、目上の人や上司にまるで敬意を払わないという話です。
使えねえ。
うざい。
一言の元に切り捨てて相手にしない。
そんなバラバラな組織、自分も経験があるけれど、世の中にかなり多いのではないでしょうか。

部分的に引用させてもらいます。
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私の母は祖母から、「子供の前で『お父さんはダメな人』などと言っていると、どんな父親でもダメな父親になっていく」と言われて育ったそうだ。

 どんなにデキの悪い父親でも、子供の前では「お父さんは偉いんだよ」と言わないとダメだと。そうしないと、子供は父親をバカにするようになり、本当に「ダメな父親」になってしまうと。

 部下と上司の関係でも同じだ。上司が、「ウチの部下はデキが悪い」と言い続ければ、部下は本当にアホになる。部下が、「ウチの上司は使えない」と言い続ければ、上司だってバカになる。相手を必要以上にバカにしているうちに、自分もバカになっていってしまうことだってある。
----------------------------------------------------
まるで尊敬できない上司だからといって、みんなでバカにし続けているうちに、上司だけでなく、チーム全体もダメになっていってしまったという話。
いかにもありそうな展開だと思える。

以前書いた記事、人生は使っている言葉通りになっていくというのととても似ていますね。

政治家はバカだ、ダメだ、と皆で言っているうちに本当に(さらに)そうなる。
さらにパフォーマンスが落ちる。
これ以上日本がダメになっちゃったら困るよ。

どんな“経緯”があろうとも、“軽易”に“敬意”を払うことをやめちゃだめ。

明日全取っ替えってわけにはいかないのだから、さあ、皆揃って現在の政治家たちに敬意を払おうではないか。

鳩山さんも菅さんも素敵。素晴らしい!
小沢さんもお金持ちだし頼りがいあるし尊敬できる。
野党の自民党だって骨があるし筋が通ってるしかっこいい。

永田町は、世界に誇れる優秀な人ばかりだよ。

ほんと、恵まれた国民なんだ、僕らは。
ラッキー

はい、最後に、野田さん、最高大好き~ 
頑張ってね、期待してますよ~~。
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海よ~、俺の海よ~♪

2011年09月23日 17時09分46秒 | 
先週、鴨川に行ってきました。
久々の海。

天気も良く、というかまだまだ続く猛暑で、海岸を散歩するなどもできませんでした。

とはいえ、ボーっと見てるだけで癒されます。

小さくて見えないけど、サーファーたちも楽しんでいます。

そして、海を見ながらのお風呂。

眼下には小湊湾。有名な吉夢の天空露天風呂です。

鴨川に行くといつも立ち寄るイタリアン、キッズのランチです。


グランドタワーの生簀篭のランチ。


海を見ながらゆったりした時間を過ごし、すっかりリフレッシュできました。
またいろいろ前向きに考えたり、積極的に行動したりできるよう、元気をたくさんもらってきました。
その2に続きます。
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「線路に人が立ち入った・痴漢・隠語」でアクセス急増

2011年09月20日 10時45分37秒 | 「線路内人立ち入り」研究
ここ数日、まるで更新してなかったというのに、3連休で普通だと平日よりもアクセスは少ないはずなんだけど、おととい、昨日と久々にIPで1000を越えました。

2011.09.18(日) 4611 PV  1070 IP  284 位 / 1633766ブログ
2011.09.19(月) 3320 PV  1092 IP  336 位 / 1634177ブログ

突然、なんなんだ、これは。

英さんがこのブログのことを取り上げてくれたり堀公夫さん鰻屋本舗さんも取り上げてくれたりして訪問してくれた人もかなりいるのだけど、それにも増して集中したのは、やっぱりこれか。

「線路内人立ち入りは痴漢の隠語」っていう都市伝説。
また最近twitterでかなり噂になったせいなのだろう。

調べてみたら最近のこんなtweetが。
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朝の電車でよく聞く「線路に人が立ち入ったため」というアナウンスが鉄道業界の陰語で「痴漢が出た」って意味だと知って打ち震えてる。
このtweetが1日だけで2000もRTされたみたいです。)

電車での「線路に人が立ち入ったため~・・・」っていうアナウンスが鉄道業界の陰語で「痴漢が出た」ってことだったのか・・・。えぇ・・・怖い・・・。

いつもの電車が運行見送りになってて、違うのに乗ったら、線路立ち入りで止まっちゃった~あれ、線路立ち入りって痴漢発生って意味だったっけ?どっちでもよいですが、早くお家に帰りたいよぉ。

赤羽で電車止まってなんか起きたと思ったら、痴漢が線路立ち入りしたとかまじすか

痴漢が線路に逃げただと?轢かれて死ね

乗り換えしたら今度は痴漢だってよー!勘弁してくれ!ヒイイ(^o^)一回痴漢ってはっきりアナウンスしたのに線路立ち入りって言い直したよ!みんな苦笑だよ うわさは本当でした
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18日にこのブログに来た人の「検索ワード」BEST20。

1 線路に人が立ち入ったため 痴漢
2 線路に人が立ち入ったため 痴漢
3 線路に人 痴漢
4 線路に人が
5   尾木ママ バッシング
6 線路に人が立ち入ったため
7 線路内に人が立ち入った 隠語
8 線路に人が立ち入った 痴漢
9 線路に人が立ち入った 隠語
10 線路 立ち入り 痴漢
11 線路内人立ち入り 痴漢
12 線路内人立ち入り 隠語
13 線路に人が 痴漢
14 線路内立ち入り 痴漢
15 線路に人が立ち入った 痴漢
16 線路に人が 隠語
17 線路 人 立ち入り 痴漢
18   尾木ママバッシング
19 痴漢 隠語
20 線路内に人が立ち入ったため

2つだけ違うのがあったけど、あとは全部線路関係です。
その違う二つはこれ。
尾木ママ バッシングとはというニュースサイトに僕の記事「モンスターペアレント」が取り上げられていましたね。

そして、このブログの「ページ毎の閲覧数」BEST20です。

1 「線路内人立ち入りは痴漢の隠語」都市伝説 2010-11-10 11:59:13 2 1 388 PV
2 線路内人立ち入り痴漢隠語都市伝説・その3 2010-12-24 23:17:58 0 0 292 PV
3 トップページ 286 PV
4 線路内人立ち入り痴漢隠語都市伝説・その2 2010-12-09 13:10:46 0 0 151 PV
5 久々の線路内人立ち入りネタ 2008-08-30 18:10:05 2 0 92 PV
6 羽生二冠、王位獲得で三冠へ、そして、通算80期に2011-09-15 00:22:00 4 1 87 PV
7 線路に人が立ち入りました 2010-11-10 01:23:27 0 0 63 PV
8 モンスターペアレント 2011-02-26 00:49:02 3 1 60 PV
9 線路内に人が立ち入る研究の反響 2007-10-23 21:55:06 5 2 57 PV
10 線路内人立ち入りカテゴリーの記事一覧 47 PV
11 線路内人立ち入りと隠語のお勉強 2010-11-23 12:52:13 2 0 45 PV
12 “線路内人立ち入り”が教えてくれること 2011-08-01 14:04:52 1 0 43 PV
13 アーカイブ 28 PV
14 朝日新聞be「フロントランナー」に渡辺竜王が 2011-09-11 15:19:02 0 1 27 PV
15 線路内に人が立ち入った 2006-12-01 01:47:23 3 0 20 PV
16 王座戦第一局大盤解説会 2011-09-09 12:41:44 1 1 16 PV
17 線路内人立ち入り研究 2008-06-22 16:51:32 7 3 14 PV
18 線路内人以外立ち入り近況 2011-07-05 21:25:17 2 0 14 PV
19 マウンティング体質 2011-07-09 10:22:30 1 2 14 PV
20 電車遅延は時代と共に 2011-08-28 14:16:21 3 0 14 PV

どうです。ズラーっと線路内人たち入り関連記事が並んでいます。
それもほとんどが1年前とか3年前とか古いやつ。
twitterやfacebookではこんなことないけど、突然、1年以上も前の記事が検索で引っかかって、すごいアクセスになる。
ブログのストック力ってすごい。

皆、ちゃんと検索するんですね。
twitterで見たけど、痴漢っていうのは本当かよ?
気になるし、ちょっと調べてみっか、って感じで。

こう注目されるとますます研究したくなります。

ちなみにこのブログでいつまで経っても安定的にアクセス数が多いのはこれらの記事です。

サムアップの意味
「妻の小言。」出版企画
竹を割ったような性格
4つのじんざい
将棋ボクシング
などなど。

いい記事だから繰り返して見られているということでなく、「サムアップ」「妻の小言」「竹を割ったような性格」「じんざい」「将棋ボクシング」というワードがそれだけ多く検索されているということなのでしょう。
どういうワードが多く検索されているのか、ということ。
今の時代を反映しているし、社会心理やマーケティングの勉強という意味でも、ブログをやってることの楽しみのひとつと言えます。

とにもかくにも古い記事がこれだけ見られていると思うと、下手なことは書けないと気が引き締まります。

ということで、またまた線路内人立ち入りの研究心、探究心がふつふつと沸いてきました。
コメント (2)
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ブログ開設5周年

2011年09月19日 17時10分53秒 | ブログ
ついに5周年です。

5年前の今日(2006.9.19)、何が何だかわからないけど、ブログというものをやってみようか、ということで、初めてアップした記事がこれ。
初めてのブログ
なんとも初々しい。
3日坊主かもしれないし、とりあえずお試しでちょこっとだけやってみようと思い立って、早5年。
毎年振り返って書いた記事がこれ。
ブログ1周年(2007)
ブログ開設2周年(2008)
ブログ開設3周年(2009)
ブログ開設4周年(2010)

あんまり更新できなかった時もあったけど、それほど長期離脱もなく、よく続いたもんだ。
継続は力なり。

Danchoさんssayさん川島さん風屋さん、そして振られ飛車さん英さん、など、当初の頃からのブログ仲間が盛り立ててくれたのが大きいです。
途中からメインのようにもなった将棋関連だけでなく、線路関連、テレビやメディア関連、震災関連などの記事もつれづれなるままにいろいろ書いてきて、コメントやTBをいただくことも含め、たくさんの方々に遊びに来ていただきました。

数えてみたら、5年間でちょうど1500の記事を書いていました。(この記事を入れて)
5で割ると、300/年。
年間300かあ。
よくできました。

5年間も、こんなにずっと記事を書いてきて、それだけ膨大な時間使ってきて、
一体何になったの?
なんかの役に立ったわけ?

これ、人から言われる事もあるし、いつも自分に問いかけてるテーマです。

他にやること、やらなければならないことは山ほどあるし、そんな時間を犠牲にしてまで、毎日のように書き続ける意味ってなーに?
それほどの代償を払ってまで一生懸命書いたところで、誰が見てるかもわからないし、たいした内容でもないわけだから仮に見てくれたとしてもどうってことないし。
それほど大事なことなの?

いつもこれ考えてます。
ブログだけでなく、twitterやfacebookも同じ。
そんなことに時間を使ってていいわけ?
もったいなくないの?
と絶えずもう一人の自分が問いかける。

発信することは、そのことをより考えさせてくれる。
より自分の中で意識させてくれる。
未消化であってもどんどん思いついたら発信してしまうことにより、いろんな意見、いろんなレスポンスがあって、それが刺激になり新たな気づきもある。
より広く深く多角的に自分の中で消化、定着できるようになる。
熟成して昇華する。
まるで違う世界が見えてきたりもする。

最近はfacebookでのやりとりが楽しくってそっちが主戦場みたいになっているのだけど、どちらにしても発信すること、発信し続けることが、大げさに言えば自分を高めてくれる、自分を大きくしてくれる、と実感しているし確信しています。

今までにもこんな記事を書いてきた。

とりあえずアウトプットすること
シンプルに、お気軽に

そして、羽生名人講演会という記事の中で、天下の羽生さんもこう言ってます。
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「現代は何もしなくてもどんどん情報が入ってくる。
知らないうちにインプットされてしまう。

つまり現代人は“情報メタボ”になっている。

情報メタボにならないようにするためには、どんどんアウトプットしていかないといけない。
インプットされた情報を自分なりに咀嚼して、しゃべるのでも書くのでもいいので、アウトプットすることが肝心。
その出力パワーを上げることがメタボにならないこつ。
そのバランスは、インプット2割、アウトプット8割くらいでもいい。
------------------------------------------------

情報メタボとはうまい表現です。

普段から、運動(アウトプット)する習慣を身につけて、新陳代謝をよくしていかないといけない。
どんどん汗をかく。発散する。
そして、大事なのは基礎代謝を上げること。
メタボが進んでいくと、悪玉も善玉も含め、情報まみれの重いカラダになり、動きが鈍くなる。

それにしても、ブログを始めたこと、続けていることで、たくさんの方々とのご縁をいただきました。
中でも身に余る光栄だと思っているのは、プロ棋士をはじめとする将棋関係者の方々とずいぶんと親しくさせていただくようになったこと。
実際にお目にかからせていただいた方もたくさんいます。
それを考えると、ブログの力って恐るべしです。
ブログをやってなかったら多分、いや、絶対に実際会うことはなかっただろう方々。
初めて会ったプロ棋士から、見てますよ、なんて言われることもある。
観戦記者Kさんは会うたびに、毎日見てますよ、と言ってくれるだけでなく、いろんな棋界関係者にnanaponさんのブログは面白いから見るように、とPRしてくれてるようです。

たいがーさんオジサン、ぐーちゃんなど、仲良くさせていただいている(単に呑み仲間なだけ?)将棋ファンの方々もそうだけど、将棋関連の記事よりも、どうも他のジャンルの記事が受けてるらしい。
たまに会った時の将棋関係者との会話は、本当なら将棋の話なわけだけど、
『線路のことでメディアに問い合わせした結果はどうなったの?返事来た?』
『nanaponさんのお友達の軽井沢のカフェは、なんでやめちゃうの?』
『あの旅行の写真、よかったよねえ。』
など、こういうつきあいができるのは全部ブログのお陰。

先日の王座戦第一局大盤解説会の後、仲間の将棋ファンと一杯やった後の別れ際、オジサンが笑顔で手を振りながら、

『nanaponさん、またね。ちゃんと更新してよね~、楽しみにしてるよ~。』

と一言。

いや、もうこういう風に言われちゃうとだめです。
振り絞って、老体に鞭打って、頑張って書き続けなきゃと気持ちが引き締まります。

これもまたブログを通じて知り合えた境治さんの話も印象的でした。

地道に書き続けていたブログ記事のひとつをあの佐々木俊尚さんがtwitterで取り上げてくれ、数十人だったアクセスが一気に数千人になったという話です。
ぼくのソーシャルメディア体験〜広告の新たな地平線・その11〜と言う記事にそのことが詳しく出ていますが、境さんはそんなきっかけもあって、『テレビは生き残れるのか』という本を出版されるなど幅広く活躍されています。

一期一会。
たくさんのご縁に恵まれて感謝に絶えません。
本当にありがとうございます。


たまたま今日は敬老の日ということもあり、今後ともこのブログ、元気ではつらつとして長生きしていけるよう、カラダに気をつけて頑張っていく所存です。

このブログもはや5年も経ち、最近はずいぶんパワー、情熱、文章力、構成力など、衰えたんじゃないの?とか言われているようですけど、まだまだ大丈夫です。

過度な期待はせず、目の前の一局一局(ひとつひとつの記事)を自分らしく力を出し切る、という羽生三冠の方針でやっていくしかないと思っています。
日々ゆるゆると楽しみながら一生懸命やって、結果として6周年、7周年にたどり着けたらいいと思っています。

皆さま、今後とも引き続き気軽に遊びに来てください。
そして、(いつもレスが遅くて申し訳ないけど)コメント、TBなども気軽にいただければうれしいと思っています。

ということで、不完全でも、未消化でもいいので、なんとか自分らしい発信を続けていけたらとつくづく思う敬老の日のブログ開設5周年記念日でした。
コメント (7)
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羽生二冠、王位獲得で三冠へ、そして、通算80期に

2011年09月15日 00時22分00秒 | 将棋
強いです。さすがです。
渡辺竜王よりもさらに若い広瀬王位をフルセットの末に下して、ついにタイトル80期という呆然とするような大偉業を達成しました。
渡辺竜王も、想像を絶すると言っていますが、まだまだ全然行けそうですから、無人の荒野を一人行くという形になるのでしょう。

羽生、通算タイトル獲得数歴代1位タイに

100期も夢ではないとまわりは騒ぎ立てています。

「100期も夢ではない」羽生の強さの秘密
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羽生善治棋聖・王座(40)が13日の第52期王位戦で、タイトル獲得通算80期の歴代タイ記録を達成した。単独で最多だった大山康晴十五世名人(故人)が、80期を獲得したのは59歳の時。27日で41歳となる羽生三冠に、周囲からは「100期も夢ではない」と期待がかかる。
 終局後、会見した羽生三冠はほっとした表情を浮かべ、「20代の若手が台頭し、1局勝つのが非常に大変だな、としみじみ感じます」と本音をチラリ。今後の目標を聞かれると、「棋士生活は長い。過去のことはこだわらずにやっていきたい」と気を引き締めた。
--------------------------------------------
羽生新王位の強さについてはいろいろな見方があります。

下記、棋士のコメントです。

勝又六段「独特の大局観と構想力が特に優れている」

谷川九段「気持ちの切り替えの早さがずぬけている」

ここで、田坂広志さんのメルマガより。
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この一瞬の重み

 将棋の羽生善治棋士が、
 ある対談で、次のように述べています。

  いまでは、パソコンを使って、
  簡単に棋譜研究をすることができます。
  しかし、興味ある局面は、
  実際に駒を使って、盤に並べてゆっくり考えます。

  駒を盤に並べて見るのは、
  パソコンだと、
  クリックするだけで次々と進んでいきますから、
  次を早く見たいという気持ちで駒を進めてしまって、
  その一手の重みを実感できないからです。

  パソコンで棋譜の研究をしていると、
  どうしても、この先を早く見たいと思ってしまって、
  自分で考えることをしなくなるのです。

 この羽生棋士の言葉は、
 決して将棋の世界だけを語っている言葉ではありません。

 いま、この世の中には、
 「この先を早く見たい」という願望が、
 溢れています。

 そして、その願望のために、
 我々は、
 大切なことを忘れてしまうのです。

 「この先を早く見たい」と思うあまり、

 「この一瞬の重み」を忘れてしまうのです。
---------------------------------------------------
早く先を見たいと焦る気持ち。はやる思い。
それを絶ち、日々できることを淡々と積み上げていく。

「私自身は研究、勉強をしながら、個性もプラスして出していければいい」

「記録を目標とするのではなく、一生懸命やって、結果としていろいろな記録にたどり着けたらいいというスタンスでいます」

こういう自然で柔らかなメンタル、見習いたいものです。

先を早く見たい気持ちがどんどん余計なことを考えて力が入る。
わかってはいるけど、凡人には難しいのですよね。
16番ホールを終わって、いい調子で来てるから、あと、ボギーペースでいけば、目標スコアを出せる、なんて考えた途端に大たたきする。

準備という意味ではもちろん先のことをいろいろ読んで備えていかなければならないけど、そこで考えなくてもいいことまでついつい考えてしまうのが我々の常。

どちらにしても、羽生三冠の今後の活躍や言動は、単にファンだからというだけでなく、いろいろな意味で我々に大きな影響や刺激を与えてくれる。
81期の新記録に向け、そして前人未到の100期という大記録に向け、羽生三冠の進んでいく道は皆が注目しています。

さて、王位復位、そして通算80期のタイトル獲得を記念して、かねてから暖めている企画、そろそろどうでしょうか?

伊藤園とタイアップして、王位お茶、というラベルの限定品を作るという企画です。
その続編・具体案もあります。

王位就位式の記念品としても、羽生王位の揮毫した特別限定ラベルの《王位お茶》、いいと思います。(伊藤園さん、よろしく!)

羽生新王位、本当におめでとうございます。

目先の一局一局に真摯に立ち向かうことが、81期、82期と前代未聞の記録につながっていくよう、一歩一歩日々着実に前進、進化していってください。
そして、さらなる将棋の面白さや醍醐味を作り続けていってください。
心から期待しています。
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朝日新聞be「フロントランナー」に渡辺竜王が

2011年09月11日 15時19分02秒 | 将棋
昨日の朝日新聞のbeのフロントランナー。

村上記者の記事、《「羽生を震わせた男」の勝負勘》がよかったです。



すごーくいい記事ですね。

渡辺明というトップ棋士の魅力をいろいろな角度からしっかりと伝えています。

序盤に時間をかけないなどの合理性、をはじめとした将棋に関する考え方。
普段の生活。中心になる研究の仕方やこつ。
今後の目標、進化するコンピュータのこと、棋界の将来像、自身の役割、そして、ブログのこと、などなど。
聞きにくいことも含め、的確に竜王の棋風や人間的魅力を描いています。


他社主催の竜王戦、王座戦のこともしっかり書いてるし、朝日の立場で言えば、名人戦、順位戦をアピールすることに重きを置きそうだけど、そういった計算は一切なく、棋界全体のこと、将棋の魅力についてしっかり取材しています。

8年ぶりの挑戦者として迎えた王座戦、そして来月から8連覇を目指す竜王戦、秋競馬でなく、秋将棋の主役は間違いなくこの人です。

羽生世代とは明らかに違う考え方、生き方の27歳の若者。
竜王というタイトルが、彼の将棋や人間的な器を一段と大きくしたのだと思います。

兵が勢揃いの羽生世代、そして後からどんどん迫ってくる広瀬王位たちの若手をも押しのけて、果たして、棋界の主役となることはできるのでしょうか?
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王座戦第一局大盤解説会

2011年09月09日 12時41分44秒 | 将棋
下記、王座戦関連、過去記事です。
17連覇!!
18連覇
王座戦第一局
19連勝19連覇!

去年も行った日経での大盤解説会。
久々にssayさんも忙しい仕事をほっぽりだして、いや、抜け出して、いや、調整して、上京→参加の状況ということもあり、今年も行くことにしました。

前代未聞の20連覇、20連勝がかかる注目のタイトル戦。
そこに出てきたのが、羽生王座の天敵に近い存在になっている渡辺竜王。
初めて羽生さんの手が震えた、あの8年前の渡辺五段との王座戦の再戦。
現在79期。王位戦次第では大山名人の通算タイトル80期という記録を破る可能性もあるこの王座戦。
そして、解説にかけては木村八段とともに棋界ではダントツの永世名人、藤井九段の登場ということも含め、これだけ話題になる対局も珍しいのではと思います。
(そうだ、挑戦者と解説者が、去年と入れ替わってるというわけだ。聞き手も同じだし。)

藤井九段の解説会での名調子に関しては、過去いろいろ体験して満喫してます。
王位戦第七局大盤解説会(2009)
王将戦第五局大盤解説会(2010)
名人戦は最終局へ(2011)

去年はギリギリに行って、長時間ずっと立ち見に近い状態だったし、大きな柱でステージが見えにくかった反省もあり、今年は早めに到着。
整理券をもらってかなり前の方の席がGETできました。
会場には将棋クラスタはじめ、なじみの方々もかなり顔を見せています。

さて、写真はご法度のためないのですが、藤井九段と上田女王のテンポのいい会話でどんどん盤面が初手から現局面まで進んでいきます。

そして、次の一手。
84手目で、正解は△4三銀。
320人ほどの応募数の中で120人強が正解。
順当な一手だったので正解できました。

そして、抽選。
賞品は、羽生王座、渡辺竜王、藤井九段の色紙が10枚ずつ、計30人が当選します。
もし当たって、選べるのだったらどうしよう、とまず考えた。
羽生王座の色紙はもってる(去年の名人戦第二局の解説会でGET)ので、今回は渡辺竜王の色紙がほしいと思った。

そして、当選者が自由に選べるというのではなく、羽生王座の色紙10人から順番に抽選が始まった。

不思議なんだけど、なぜか今日は当たると思ってました。
なぜかそういう予感、というか確信が。
それも、自分がほしいと思った渡辺竜王の色紙が当たるだろうと。
そして、渡辺竜王の色紙の番になり、3人目に僕の名前が呼ばれました。
渡辺竜王の色紙は(その時点で)5種類あって好きなのを選べたのでこれを選択。

ありがとうございました。
うれしい。。。

さて、局面は、中盤の▲3五歩を見て羽生王座が固まってしまったあたりから渡辺竜王の優勢が続く。
そして、▲9ニ龍でさらに優位は広がって、これは早めの終局か、と思われましたが、終盤は大熱戦、羽生王座のかなりの追い込みでハラハラドキドキの展開にまでなり、大いに楽しめました。

それにしても休憩以降の藤井九段の鮮やかな炸裂トークには、完璧に投了です。
自虐ネタ、断言、責任転嫁も含め、ひとつひとつの手や局面の説明にしてもあの手この手のサービス精神全壊、ではなく、全開。
会場全体が腹を抱えて笑った場面が何度あったことでしょうか。

詳しくは堀公夫さん【日本経済新聞社】「第59期王座戦第一局」藤井猛九段という記事に書かれてますのでそちらをご覧ください。

タイトル戦で早めに終わってしまったら関係者に申し訳ないし、そのプレッシャーがすごいという話。
負けそうではあっても夕食休憩になった時点でなぜか安心してる自分がいる。
「安心してないで、逆転の筋を探せよ!」(笑)

続々と達人戦に出られる年齢になった。
自分は達人戦ではなく新人王戦に出たい。加古川清流戦でもいいし。

何と言っても一番受けたのは、
今期竜王戦の挑戦者になるかもしれない丸山九段の冷えピタの話。
藤井九段が渡辺竜王とのJT杯の打ち上げの際に、(丸山九段がやってきたら)竜王もやり返せばいいのに、と言ったそうだ。
「角替わり同型で、相冷えピタ!」
これには会場大爆笑。
(両方のほっぺに貼って顔を振って、振りピタ?)

上田女王の見事な突っ込みもあり、大盛り上がりの解説会会場。
最後まで冷静に勝ち切った渡辺竜王が緒戦を制した終局はなんと10時近く。

おい、もう飲む時間ないじゃないか。
ということで、オジサン、ぐーちゃん、おさまこさん、TEDさん、ssayさん、かなり遅れて仕事から駆けつけたたいがーさんたちと総勢7人で1時間半しばりのアフターを満喫。
よく笑った一夜でした。それにしても将棋って楽しい。
コメント (2)
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