即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

百貨店が復活する日

2010年09月15日 10時58分31秒 | 「デパート」研究
久々のデパ研ネタです。

ちょっと前の日経ビジネスオンライン松岡 真宏さんのコラム、百貨店が復活する日の中の「三十貨店」では魅力がなくて当然でしょうから引用させてもらいます。
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間違いの始まりは「選択と集中」にあった

 本連載のタイトルは、「百貨店が復活する日」です。
 え、復活するわけないだろうって?
 左様、現在、百貨店を取り巻くニュースは酷いものばかりです。有楽町で、池袋で、吉祥寺で、京都でと大消費地の店舗が続々と潰れ、リストラをやむなく慣行し、けれども日本の国内消費が一向に回復しないので、どの策も焼け石に水。
 ああ、かつて流通の王として君臨した百貨店はもはや見る影もない。

 けれども、涼しい顔で「百貨店、復活できますよ」とおっしゃる方がいらっしゃる。それが本連載に登場する松岡真宏さんです。
  
  <後略>
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長いので、後は本文をご覧ください。

整理すると、下記のようになります。

百貨店の業績は極めて悪いのは間違いない。
しかし、なぜ悪いのか、その理由を日本の消費市場が冷え込んでいるから、と一言で片付けているのは間違い。
※1990年のバブルピーク時の日本の消費支出と2006年とを比較すると、1990年100に対して、2006年は95。たった5%しか落ちていません。

ではなぜか?

その理由は、衣料に特化したから。

※1990年の日本の消費支出のうち、衣料アパレルの消費は7.4%。
それが2006年になると、なんと4.3%まで落ち込む。
この20年近くで、日本人のファッション市場は金額ベースで半分になってしまった。

その理由。
1つは中国の台頭で安価な衣料が大量に作られ、日本に輸出されるようになったこと。
もう1つは、ユニクロを筆頭とする「ファストファッション」の普及。

交通・通信は携帯電話やインターネットの発達もあり、2割前後伸びているのに比べ、。
この20年の間の日本人の消費のポートフォリオは、衣料だけが一人負けした。

結局、今の百貨店の苦境は衣料分野に特化したことが原因。

昔は、百貨店で家電もカメラも家具も扱っていたけれど、それぞれの商品を専門に扱う小売りが進化して、百貨店の売り場に競争力がなくなってしまった。
そこで、自分たちが得意とする衣料アパレル分野に経営資源を集中させてしまった。

「百貨」店から、「五十貨店」「三十貨店」になっていったほうが、サバイバルできる。
と勘違いしたのが敗因。

百貨店は、その名の通り、駅前立地の「百貨」店であるべきだった。

それは百貨店自身が、自分たちの業態が何であるのか、自分たちのコアコンピタンスが何であるのかを完全に取り違えてしまった。

では、百貨店とはどんな業態か。
何が他の小売りと徹底的に異なり、何がコアコンピタンスなのか。

答えは、
百貨店とは、
「都市部の駅前」に立地する、「多様な消費=百貨」に応える小売業態。


明快で説得力のある結論です。
デパートのことをいろいろ考えてきたけど、もやもやが少し晴れました。

そして、先日のニュースがこれ。
銀座三越が新装オープン 売り場面積1・5倍 (共同通信) - goo ニュース

かなり長いことじっと手を打てずにジリ貧状態に甘んじてきた百貨店業界。
このままでは死を迎えるだけと思ったのかどうかわからないけど、ここにきていろいろ動きがあるようです。

先週、NHK教育テレビのbizスポで取り上げられました。
三越銀座店増床 デパート決戦は?
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29か月連続で売り上げが前年割れし、不振を極めるデパート業界。今、独自の新戦略に踏み切り、生き残りをかけた決戦に臨もうと動き出しています。注目されるのが、9月11日に増床オープンする三越銀座店。その戦略は従来からの高級路線を強化する「原点回帰」。経営統合した伊勢丹のノウハウを取り入れて、テナント任せではない自主編成の売り場を強化することで集客を目指します。その一方J・フロントリテイリングは、主力の松坂屋銀座店で売り場の運営を取引先に任せる「場所貸し」路線を徹底。接客の人件費などの大幅削減を図ろうとしています。
さらに、近年増加する中国人観光客に狙いを定めた動きも活発です。高島屋日本橋店では、近隣のホテルと提携し、中国人客の送迎や商品の配送などを専門スタッフが行い、中国人客専用の商品パンフレットも作成する予定です。岐路に立つ各社の新戦略を通じて、デパート業界の再編や、消費スタイルの変化を考えました。
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三越は高級路線を強化する「原点回帰」。
一方の松坂屋は、若い女性をターゲットにして、売り場の運営を取引先に任せる「場所貸し」路線。

つまり、小売業でいくのか、不動産業でいくのか。

小売業としては、売り場、商品の自主編集能力を突き詰めていく。
これはバイヤーの生活提案力、編集力が重要になってきます。
欧米などの豊かな生活感覚を取り入れて、ハイクラスのターゲットに対して、どんどん新鮮な提案をしていくことが肝心。

一方の場所貸し路線では、どういうテナントをセレクトし、トータルでどういうコーディネートをしていくのか。
これもまた編集と言える。
ひとつの(百貨)店全体として、どういうターゲットにどういう価値を提供するのか。
街づくりのような感覚でしょうか。

どちらにしても、今までのような、中心立地だからということに甘えて、適当に商品を並べておいて、それなりのサービスをしておけば売れるという時代は終わった。
自分たちのコアコンピタンスをしっかりと認識し、自分たちで大きなリスクを取って、真剣勝負でけものみちを突き進んでいく覚悟がないと、復活はできないのだと思います。

ますます面白くなりそうな百貨店戦争。じっくり見守っていきたいと思っています。
コメント

百貨店のイメージ・その2

2010年04月16日 10時24分09秒 | 「デパート」研究
久々のデパ研ネタです。
ずいぶん前に書いた百貨店のイメージという記事に、下記コメントいただきました。

すっかり遅くなって恐縮ですが、Kさん、とらんとらんさん、ありがとうございました。

Kさんより    =Kさん    =nanapon
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うーん。深い洞察ですね。
しみじみ惨憺たる気持ちにさせられました。

私はせめてもの罪滅ぼしと恩返しのつもりで、1週間に1度は家族を連れて近くのデパートのレストラン街に出かけることにしていますが、焼け石に水の状況です。

Kさん、偉いです。罪滅ぼしという意識があること自体。
レストラン街もですね。デパートならではの、そういうところしかないレストランならいいのだけど、駅前でも、飲食店ビルでもどこにでもあるチェーン店が幅を利かしてることが、なんだかなあ、って思うのです。つまりデパートという立地の価値があるのかどうか。

レストラン街が廃れ、デパートがつぶれれば、近隣住民への有形無形のダメージは計り知れないのに、ともに少しずつ支えようという意識が薄いように思われます。想像力の欠如という要素も大きいのではないでしょうか。

そうなると地域社会全体の意識の問題ですね。
おっしゃるように“想像力の欠如”。 このことが現代社会すべてにおいて大きな歪みや不幸をもたらしている元凶なのでは、と思います。
川島さんがよく取り上げている車内や街中でのことも然り。

お金を置きにいく、という発想は、酒飲み特有なのでしょうかね。私も偉そうなことはとても言えないのですが……。

お金を置きにいく、ですか。そこまではないなあ。
税金も何もかも、信頼している政府に置いてあるので(ちゃんと使ってくれるだろうから)安心、という前に書いたオランダのおばあちゃんの話を思い出します。
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次にとらんとらんさんより。=とらんとらんさん =nanapon
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どうも、お久しぶりですm(__)m
ここ暫くメタメタに忙しくて、参上できませんでした。。

はい、いらっしゃいませ。こちらがどんな惨状であってもどんどん頻繁に参上してください。賛助会員でしょ?(笑)

自分もこの記事は、日経BO(だったか?)で少し前に読みました!
なかなか面白い表現で、引き込まれてしまいました(笑)。
買い物なんて、生活必需品以外は、雰囲気で買ってしまうことが殆どではないかなんて、昔から思っていました。
その思いを裏付けてくれる記事で、なかなか痛快でした。

自分もnanaponさんと同じで、どうしても欲しいものなんて、そんなに無いんですよ~モノを買う基準が結構厳しい上に、消費しまくる体質が元々、好きではないんですね。
自分みたいな消費者ばかりだと、日本の消費はかなり冷え込んだままで、もう回復しないだろうな~なんて思います、親にも時々言われます(笑)。

日用品以外に、今何がほしいと言われて考えてみても浮かんでこない。
本が溜まってきたので、(まず売る!のが先決!)本棚を買いたい。イケア
FAX付き電話のFAXのインクが廃盤になりもう使えないので、新しいのを買う。ビックカメラ
服は要らない。もし買うとしてもせいぜいユニクロ

そして百貨店に欲しいものなんて、何も無いんですね、商品もサービスも。。
欲しい商品が無いのは、自分だけでなく、多くの消費者の思うところなので、今回は「サービス(接客等)」について、書かせて下さい。

以前にも書きましたが「百貨店で王様気分」を味わいたい人は、昔に比べると少数派ではないかと思っているんです。
私たちの親の世代は、何も無いところから、高度成長期を体現して、みんなが貧乏だったから、気分だけでも王様になりたいという願望が強かったこと、そして時代がその方向に向いていたから「王様気分の接客」を受けることに、何の違和感も無かったのではないかと思います。
自分も子供の頃、親に連れられて百貨店に行き、いつも優しい母が、百貨店にいるときだけは、何故か威張っている光景を今でも覚えています。
その事を、少し前に母に話したら「そう言われたら、、そうやったなぁ~」って笑ってました。
でも、今はそんなことは無いそうです(笑)。

王様気分かあ。そうですね、昔はそうだったかも。
ほんの一時でも王様気分に浸れる心地よさ。
それがデパートの本質的価値。

現在の接客事情はどうなのでしょうか。。

自分が思う事は、そんな王様気分の接客を受けること自体が「正直、恥ずかしい」ことがあります。
自分は、王様のような身分ではないし、どことなくこわばった笑顔を見せられても、どうも違和感が漂ってしまって、居心地が悪いのですね。。

昔はそんな気分に皆が浸りたかったし、とてもいい関係が成り立っていたのだけど、今はそんなことされたらこそばゆい。いや、うざい。
そんなこといいから、早く売ってよ。
そんなサービス要らないからその分安くして、なーんて。

こんな事を言ってしまえば、身も蓋もないのですが「結局はカネの為に、無理矢理な笑顔と言いたくも無い歯も浮くような褒め言葉」を投げかけられることが、すごく苦痛でした。
だから、自分から百貨店に買い物に行くなんて事は、基本的にありませんでした。
その自分が、百貨店で「されたくない接客」を強要される立場になるなんて・・人生はなんて残酷なんだろうと思うこともしばしば有りましたよ(笑)。

うーん、皮肉だし、面白い話です。
因果応報じゃなく、盛者必衰。いや、諸行無常かな。(笑)

例えば、こんな事もありました。
どうしても開店時間に、百貨店に訪問しなくてはならないのに、従業員に大袈裟に迎えられる(みんなが自分に向かって頭を下げる)のが苦痛なので、少しだけ、わざと遅れて訪問したことがありました。
自分は変わり者なので、みんながそうであるなんて思わないのですが、モノが有るのが当たり前の時代に育った世代には「自分は、そんなに偉くないんですがね・・」という感覚が無意識に有るのかな~なんて思うことがあります。

あー、両側にずらっと並んで満面の笑顔でお辞儀されるあれ、ね。
今でもやってるのかな?
紳士服売り場とか行ったときに、誰もいなかったのに一斉に店員がどこからか湧き出てきて、「いらっしゃいませ、お客様、何をお求めですか?」なんて。
歓楽街の客引きの「よっ、社長!いい子がいますよ、どうぞどうぞ!」みたいな近寄りたくない強烈な匂いがする。

カネにものをいわせて、威張りたい人種には、パラダイスなのでしょうが、そんな恥ずかしいことは、されたくないと思っている消費者が多いのではないでしょうか。
なぜ、そう思うのかというと、やはり「笑顔はカネ」だと認識している人が増えたのでしょう。

時代が明らかに違うんでしょうね。
昔は王様気分とか、皆が偉そうな雰囲気を味わいたかったけど、もう今は誰もそんなもん鼻にも引っ掛けない。

以前に少しだけ触れましたが、「笑顔はカネやっ!!」って叫んでる、接遇のカリスマに代表されるように、「基本は、カネなのね・・」ということに、消費者が気づいてるのではないでしょうか。
その意識が、接客態度の端々に現れるので、受ける側も、言葉では表現できないけど、居心地が良くないなぁ~とか、あるかもです。。

百貨店勤めの時に、その接遇のカリスマが講演に来たことがあります。
言われる事は「ごもっとも」なことがあるし、それに心酔する従業員もいることでしょう。
でも、自分が「笑顔はカネ」と言い放つ接客を受けてみたいかと尋ねられたら、答えは否ですね。
自分は、百貨店よりホームセンターが似合う男なのでした(笑)

まだそういうサービスがうれしいと思う人はある程度いるでしょうけど、昔ながらのあの百貨店というイメージは三丁目の夕日的な幻想になっています。

TVでも大々的に流されたし「YOU TUBE」でも、いつでも見れるので、目にしたことがある方も多いと思います。
親の世代で、王様気分に浸りたい人は、支持するのでしょうが、あまりのわざとらしさに気分が悪くなる人が、意外にも多いことも事実ではないでしょうか。
そんな接客を実践している百貨店(でなくても)で買い物がしたい人は、昔に比べれば少なくなっているのでないかと思うのです。

はい。そう思います。
でも、百貨店でも衣料品好調なところもあるというニュースもありますね。
どうなっていくのでしょうか?

本当に長くなってしまって、申し訳ありません。。
m(__)m

いえいえ、いつもありがとうございます。またこの件、話し合いましょう。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
そういえば最近デパートに行きました。
妻がまだ骨折中で動けないのでデパ地下で買い物を頼まれて。
そしたら、やってました。
百貨店のキラーコンテンツ、「北海道フェア」

歩くのも大変なほどの賑わい。老若男女が冷やかしだけでなく、しっかり並んで買っている。

どの店も賑わってるし、並ばないと買えないのも結構ある。
こうなると、人間ってものは不思議。
購買心理が急に高揚してくる。
んなわけで、ソフトクリームの列に加わり立ち食いし、そして、この海の幸がこぼれるほどのお弁当、15人ほど並んで買っちゃいましたよ!
あー。デパートっていいもんだ。楽しいところだよ、ほんと。
どうだあ!(何がどうだあ、だよ!)
コメント

百貨店のイメージ

2010年03月09日 00時41分16秒 | 「デパート」研究

書店に行ったらこんなですよ。もうすっかり渦中です。

前にもご紹介しましたし、Danchoさん取り上げている日経ビジネスオンライン小田嶋 隆「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明

今回は、デパ研としてかなり注目の内容、百貨店で不景気を語るなかれというコラムです。
ほんと、面白いので(長いのだけど騙されたと思って全文)読んでみてください。
ここではたまらなく受けた部分だけご紹介させてください。
その中でも特別気に入った部分=赤字
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平日の百貨店を一時間ほど歩くと、それだけで確実に意気消沈する。

好きな子が風邪で休んだ日の教室みたいな、色の褪めた感じ。
 あるいは、梅雨時のスキー場でリフトが雨に打たれている景色に似ているかもしれない。
 とにかく、平日の百貨店の広い通路には、枕草子の中で清少納言が「すさまじきもの」として列挙した無残さが横溢している。

 たとえば、たどり着いた海辺で、テトラポッド(うむ、商標登録名だ)が波に洗われている風景を思い浮かべてみてほしい。
「オレは、紀伊半島のこんな果てまで来て、テトラポッドの海を見なければならないのか?」
 と、遠来の客は目前の景色に意気阻喪する。
「オレの旅の最後に待っていたのは、この非人情なコンクリートの構造物なのか?」
 旅愁もなにもあったものではない。
 14時間のロングドライブの果てにああいうものを見せられると、日本はもうダメだと、われわれは、つい手近な絶望に走りたくなる。

 百貨店の不況感には、波消しブロックの景観破壊と相通ずるものがある。
 
「こりゃ、ショッピングどころじゃないぞ」

 と、なぜか買い物に来たはずの人間に、節約と貯蓄を促す結果をもたらしている。
 これは、非常に深刻な事態だと思う。

われわれをデフレ・スパイラルに引き込んでいるものの正体は、いつだって不況そのものではなくて、「不況感」というヌエの如き「気分」だ。

その男によれば、浜松や富山の百貨店の閑散ぶりは、サンシャイン60のワールドインポートマートの3倍ぐらいキツいのだそうだ。

「その比喩はオレにはあんまりよくわからんのだが」
「じゃあアレだ。ヤクルト-広島戦の三塁側外野スタンド。でなければ、小雨降る火曜の朝の小石川植物園の温室ぐらいかな」
「……閑古鳥が飢え死にするレベルだな」
「東京のデパートは上の階がスカスカでも、地下の食品売り場はなんとか商売になっている。それに、店内が閑散として見えても、外商が意外に大きい商売をやっていたりする。その点、地方の百貨店の窮状は掛け値無しだ。空気を売っているという言い方があるが、それどころじゃない。あそこでは真空が販売されている。客は窒息して動けなくなる」

デパートで買い物をすることは、昭和の子どもたちにとって、単なる日用品の購入とは別建ての、一個の独立した娯楽だった。であるから、当時のデパートには、休日の家族が一日を楽しむための要素がオールインワンでパッケージされており、買い物は、そうした一連の祝祭的なイベントのうちのひとつとして、楽しまれていたのである。

 そう。百貨店で商品を買うという行為が、まさしくフェスティバルの熱気をはらんでいた時代があった。それほど真摯にわれわれは貧しさから立ち上がった自分たちの暮らしを祝福していたのだ。なんとけなげでいたいけで、そしてあわれな昭和の庶民。ううう。

 百貨店では、下の階から上の階に向かうに従って、ファンタジーの度合いが高まる。
 
 地下の食料品売り場から、婦人服、紳士服、子供服、本、スポーツ用品、楽器、おもちゃ……と、商品の質もより夢に近いものにエスカレートして行く。8階の催事場では化石と昆虫の展示が繰り広げられ、9階の食堂には世界のメニュー(といっても、「イタリア代表、スパゲッティ」というレベルなのだが)が揃っている。そして屋上には天国がある。ペットショップと遊園地。観覧車がまわり、電気式のゴーカートが走り、ピンボールマシンとコイン式のパンチングボールが並んでいる。まさにワンダーランド。東京ディズニーランドができる前までは、家族がひととおり楽しめるポイントとして、デパートはまだまだ命脈を保っていたのである。

だから、ある程度以上の商品が集積されると、そこにはパッションが宿る。質ももちろん大切だが、量も重要だ。酒と同じ。ある一定量を超えると、陶酔は忘我に変わり、忘我は失神に至る。

 その意味で、百貨店は、商品の酒池肉林だった。
 かつて、彼らは、買う前の段階で、顧客をうっとりさせることができた。
 先端の品揃えと、先端の文化の窓となることで、演出はばっちり決まっていた。

たとえば、東京西部の商業集積地でまもなく閉店する百貨店がある。
 ここに出店する婦人用品店に取材した知人の話によれば、閉店が発表されて以来、東京の反対側からもお客さんが来て、連日盛況が続いているそうだ。こうした例は、ほかの百貨店でもテレビや新聞でよく報道されている。

「だけど、そこの店長さんによると、特に値段は下げていないんだそうです。それでもどんどん売れている」

 もうじきこの店で買い物ができなくなる、という心理が演出されるだけで、興奮が生まれ、理性はたやすく酔っぱらう。百貨店に限らず、買い物はもともと理性を飛ばし、酔わせる要素を持っている。ちょっと大胆に言えば、かなり多くの人がその感覚をまた味わいたくてたまらないと、今も潜在的に思っている。どこで飲めば気持ちよく酔えるのか、慎重に探しているところではないか。

 そう考えると、激安ブームの盛り上がりは実は「安さ」が理由ではないのだと思う。
 「安いものを見つける」ハンティング中のような興奮が理性を酔わせるのだ。
 百均にはじめて入ったときの驚きと高揚感は、獲物がうじゃうじゃいるポイントを見つけた猟師の気分と、たぶんよく似ている。

レイモンド・チャンドラーは、主人公のフィリップ・マーロウにこう言わせている。

「カリフォルニアは百貨店と同じだ。あらゆるものが揃っているが、価値のあるものはひとつも無い」と。
 これは、チャンドラー一流の韜晦で、本当のところ、マーロウが住んでいた40年代のカリフォルニアの人間は、百貨店とカリフォルニアと商品に酔っている人々だった。
 
 われわれは、おそらく、現在、酔いから醒めた状況にある。
 人によっては二日酔い由来の頭痛を抱えているかもしれない。
 が、酔いが醒めたということは、次の酒のための準備ができたということだ。
 酔っぱらいの文法ではそうなる。

 総体として、百貨店はお客を酔わせることができなくなっている。従って業態の大変貌を余儀なくされるのはやむを得ない。が、立地と人材と経験と資産があるうちに新しい陶酔を生み出す演出を考案できれば、よみがえることはできるはずだ。
 百貨繚乱とか。うん。安っぽかった。撤回。

ちなみに私は、まだ酒抜きで酔う方法を身につけられずにいる。
 長い二日酔いの過程にあるので。
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どうです?
ほんと、独特のユーモアとシニカルな表現、意味不明さがたまんないでしょ?
やあ、好きだなあ、こういうの。
小田嶋さんの本、買おうっと。
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百貨店と専門店

2010年02月25日 00時17分35秒 | 「デパート」研究
デパ研ネタです。

朝日新聞の2月14日朝刊、経済コラム/補助線より、
多賀谷克彦さんのコラム「中産階級の崩壊」
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▼有楽町西武が12月25日に閉店する。

多角化を進めていたグループの「情報発信拠点」の役割を担い、モノだけではなく金融商品、旅行、映画・演劇チケットなどのコトも扱った。

呉服系老舗とは違う新興百貨店の「非物販」、「モノからコトへ」の挑戦。

話題となった宣伝コピー「不思議、大好き」から3年、グループ絶頂期の店舗であった。

年内の百貨店の閉鎖は10を数え、そごうが破綻した2000年の15店に次ぐ。

<略>

▼上野千鶴子教授(東大・社会学)は80年代半ばのグループ史の取材を通じて、

流通業界の人々から「消費者が見えなくなった」という証言を聞いていた。

「今から考えれば、大衆消費社会の終わりの始まりだった」

88年の西武百貨店の宣伝コピーは「ほしいものが、ほしいわ」。

売り手よりも消費者が先を走り始めたことを意味する。

それは今も変わらない。

▼90年代、百貨店は短い安定期に入る。

「まだストックリッチ(資産富裕)の層に支えられていた。

90年代初め、女性労働者の非正規社員の割合は3割。

そのほとんどが中高年の既婚女性だった。

▼ところが06年のデータには大きな変化が生じていた。

非正規の割合は6割にも達し、うち3割がOL世代。

百貨店が最も得意とした中心顧客層が崩壊してしまった。

「三越からおつかいものが届いたわよ」という言葉の意味する「付加価値神話」は消えた。

それを支えていたのが、中産階級の価値観だと、上野さんはみている。

▼これまで百貨店の店舗閉鎖といえば地方の不採算店だった。

今後は吉祥寺伊勢丹、京都・河原町阪急、有楽町西武など都市型店舗の閉鎖が相次ぐ。

この現象は、業態としての百貨店の行き詰まりと都市部における中産階級が崩壊していることをしてしている。
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次は、「日本の百貨店に未来はないのか!」ということで、
EC研Blogより、各賞最終選考委員の意見を紹介しています。
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1.「日本の百貨店は上層の催事階と下層の食品階のみが利用されるコの字型になってしまっている」(A委員)
2.「現代のラグジュアリー(贅沢品・高級品)というモノやコトの中身を、内部の人たちが、どこまで深く理解しているか疑問に思う」(B委員)
3.「中国やアセアンなど今まさに百貨店やショッピングセンターが求められているアジアの国々への積極的な展開で、ぜひその未来を切り拓いて行って欲しい」(C委員)
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ほんと行き詰ってますね。

大体、百貨店=何でもありますよ、というのがこの時代にフィットしてないのですね。
何でもある=何もない。
ありそうと思って行ってみると、意外とない。
何でも、って何なんだろうか?
どういう基準の何でもある、なんだろうか?

そして、当然ながら何でもあり、でなく、何かに特化した専門店の方が元気だし、百貨店は専門店に押されるとともに、専門店の集合体になりつつある。
つまりショッピングセンター、ですね。

物理的、機能的な、買い物。
ワクワク、とか、高揚感、とか、ステイタス感があるかどうかの問題か。

どういう業種、業態でも、今は特徴を出さないと、そこだけしかない独自の専門性を持たないとダメなんでしょうね。

これについてはまかしといて。
品揃えから、商品知識から、お客様の求めることへの対応は、どこにも負けないから。

以前書いた記事、浜口隆則さんの戦わない経営に通じます。

戦わない経営
浜口 隆則
かんき出版

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NO.1になることは大事。
そのための市場の中の自分の存在位置をどう決めるか。
誰もいない真っ白な場所に自分を置く。
探すのは大変だけど、戦いのない真っ白な場所。
誰もいないから、一番の場所が取れる。

どこに自分の旗を立てるか。
そして、旗色鮮明にできるかどうか。

NO.1の部分を作ること。
社内で一番。
クラスで一番。
町内で一番。
業界で一番。

自分は何だったら一番になれるのか。
自分の会社はどういう場所に旗を立てるのか。

単純にひとつのキーワードで一番になるのは大変だけど、
二つ、三つと組み合わせていけば、絶対一番になれる場所は見つかる。

例えば、総合広告代理店という業種がある。
総合なので、何でもできますよ、と言ってる。

実際にあるのだけど、パチンコの広告なら任しといて、というパチンコに特化した代理店が現れ、最近上場したとのこと。
最初に一番の場所を取ったものが勝ち。
仮にまた真似するところが現れたら、北海道におけるパチンコの広告なら一番、とすればいいけど、最初にそれで売ってしまえばそう簡単には負けない。

百貨店の今後、さらに厳しさを増しているし、ますますその動向を注目していきたいです。
コメント

デパートの変化

2010年01月31日 14時36分47秒 | 「デパート」研究
先日の記事、デパートネタ2題に対して、デパ研首席コメンテーター、とらんとらんさんからコメントいただきました。
相変わらず切れのいい発言です。
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百貨店の売り上げが、どこまで落ちていくのか、底が見えませんね。
不景気というものが前提としてあるのでしょうが、景気回復したら以前のような売り上げに戻るのかと聞かれると、もう無いと思います。

いくつかの理由は有りますが、主に百貨店自体の役割が、時代にマッチしなくなったこと挙げられますね。

・「お金があるから、何か高いものを買いにいこう~それがステイタスだ」
・「私たちは客(神様)だから、百貨店でもいって、王様気分に浸ろう」
・「百貨店に行けば、何か良い物が有るに決まってる」

なんだかどれも前時代(私達の親の世代)の典型的な動機付けです。
でも、今の消費者がこんな動機で百貨店にいくことが、そんなにあるとは思えないんです。
全く無いとは言いませんが、上に書いたような感覚で買い物に行く人は、今はそんなにいないのではないでしょうか。。

百貨店でこんな消費の仕方をしているのは、日本に観光でやってくる大金持ちの中国の方が主力になっています。
私が勤務していた頃、店が閉店した後に1時間だけ、中国からの団体観光客が貸しきり状態で買い物をしていた時がありました。
~全くの余談ですが、「ビッ○カメラ」を貸切したマイケルはスゴいなぁ!とか今更ながら思います(笑)

思うんですが、日本人って、おカネの使い方が、あまり上手ではないのではないかと。
本来は、おカネの有る無しに関わらず、必要なものを必要な分だけ買って、無駄遣いはしないというスマートは考え方なのではないかと。
不景気が良いきっかけになって、本来のスマートな消費者に戻っていけるのかな、っと。

物産展~これは、他にネタが無いので客寄せパンダ的な催しの色合いが強いのかもしれません。
これも勤務していた時の体験ですが、ネタに詰まると物産展を芋づる式に開催していたような気がします。
北海道を筆頭に、九州(鹿児島や宮崎)、沖縄、石川(加賀)~その他もろもろでした。
自分がいた同フロアに催しコーナーがあったので、毎度毎度こればっかしという印象しか残ってないんですね^^;
特に北海道と九州は「これでもか!」ってくらいにやってました。

百貨店のバイヤーが頑張ってるという見方も出来ますが、別の角度からみると「テナントに丸投げ」という感じにも受け取れます。
なぜかというと、毎回同じ顔ぶれの出店が殆どだからです。
本当の意味での企画力が無いのです。
もっとアタマもカラダも使って、本当の意味での「企画」を出さないと死期を早めてしまいます。。

「ネットショッピング(通販)」についても、同じようなことがいえるのではないでしょうか。
今になってしまっては、後の祭りですが・・・。

通販において、何が不安かと言えば「信用」があるかどうかという部分ではないかと思うのです。
代金を振り込んだのに「モノが送られてこない」とか「アフターフォローが無いに等しい」という相手が見えない故の「信用不足」がネックで通販を躊躇するユーザーは多かったはずです。
本来はここで、百貨店のネットショッピングが「信用」を前面に展開していけば、楽天やヤフーにも匹敵する顧客を掴んでいた可能性も有りました。
ところが各百貨店が展開していたネットショッピングは「しょぼい」の一言でした(今はだいぶマシにはなりましたが)。
ネットショップをきっかけにリアル店舗にも、来店してもらうチャンスもたくさんあったのに、ただ指を銜えて、そのチャンスを逃してしまったのは、私から見たら怠慢でしかありません。

こんなことを書いてる間に「松○屋」に「フォーエバー21」が入るというではありませんか。。
本当に、もっと真面目に企画しろ~どこまで丸投げやねん^^;
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そんなデパートの旧態然とした体質。
物産展しか頼れるコンテンツはない。
何でもかんでも自分たちで考えたり汗をかいたりせず、丸投げ体質の極致。

お役所もそうでしょうけど、銀行、JAL、テレビ局新聞社、などもかつての成功体験の状況のまま、時間も思考も停止してる状態なのではないかと思います。

なんてことを書いてたら、続けざまに有楽町西武四条河原町阪急の閉店のニュースが!
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有楽町西武閉店 百貨店はどう生き残るか
(1月28日付・読売社説)

 日本の商業の中心地にある店も、顧客離れを止められなかった。百貨店業界の厳しい状況を象徴する閉店といえる。

 大手流通グループのセブン&アイ・ホールディングスが、傘下の百貨店、西武有楽町店を12月で閉める。長引く消費不況で赤字が続き、今後も黒字化は見込めないと判断した。

 昨年は、三越池袋店が閉店し、伊勢丹吉祥寺店の閉鎖も発表された。それに続く今回の閉店は、立地のいい店舗すら、淘汰(とうた)の例外ではないことを示している。

 <中略>

 デフレや少子化で消費全体のパイが増えないなか、低価格で品ぞろえも豊富な衣料、雑貨、家電などの量販店が台頭している。インターネット通販も、百貨店の顧客を奪っている。

 ブランド力を武器に顧客を呼び込む百貨店の経営手法は、壁に突き当たっている。生き残りには、売り上げが減っても着実に利益があがる体質への改革が急務だ。
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阪急が京都・河原町店を閉鎖へ 店舗リストラ加速
1月28日14時56分配信 産経新聞

 エイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)は28日、傘下の阪急阪神百貨店の「四条河原町阪急」(京都市下京区)の営業を今秋に終了すると発表した。

 同店は1976年に開店し、阪急電鉄・河原町駅のターミナルに立地。阪急百の京都での旗艦店だった。若者向けのファッション用品を中心にした品ぞろえが特徴。2009年3月期の売上高は56億1400万円だった。

 ただ、景気低迷に加え、近隣の大型百貨店や専門店との競合も激化し、赤字に陥っていた。売り場面積が約8900平方メートルと、一般的な大手百貨店の半分以下と小さく、H2Oリテイリングでは「競争の厳しい都市中心部で事業を継続することは困難と判断した」と説明している。
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これだけ売り上げが減ってくれば、当然ながらこういう流れになりますね。

先日、とてもタイムリーに某大手アパレルメーカーのえらいさんに会いました。

nanapon『アパレル業界大変ですよね。』
えらいさん『そうねえ。』
『デパートも大変ですよね。どんどん閉店みたいで。』
『はい、ほんとに。』
『ここのところの御社の業績はどうなんですか?』
『それがですね、かなり上がってきてるんですよ。』
『へ~。それはすごいです。』
『うちの商品はかなりデパートに卸してるんですけど、最近デパートの姿勢が変わってきてね。
前は、置いてやってもいい、とか、売り場小さくてもいいなら作ってあげてもいいよ、とか、掛け率は○●%じゃないとだめ、とか偉そうに高飛車に言ってたのに、最近は、商品出してくれますか?売り場広く作りますよ、とか、掛け率もそちらの希望でいいですよ、とかまるで態度が変わっちゃって・・・。(笑)』
『へー、そうなんですか。』
『だから売り場も拡大したし、利益率も上がってきたんで、特に何か新しい手を打ったということでなく、結構いい状況なんですよ。
それに競合が皆力が弱くなってる事もあるし。』
『はあ、それはよかったですねえ。』
『デパートがいくらダメだと言っても、まだまだスーツを始めとして、服はデパートで買うと言う人もいるんでねえ。』

とらんとらんさん、どうですか?
面白い現象ですね。
ずっと売り手市場で強気一点張りで来たデパートが、やっと弱腰というか普通になってきた。
「おせーんだよ、もっと早くそうしてれば、今みたいになってねーんじゃねーの?」
と言う声も聞こえてきそうだけど、この先、どうなっていくのやら。

この前テレビでそんなデパートの話をやっていて、スズキ自動車の鈴木会長が、
『当然ショッピングセンターになっていくんでしょ。』
って言ってましたけどね。
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デパートネタ2題

2010年01月24日 00時47分14秒 | 「デパート」研究
デパート関連のニュース2題。

百貨店 24年ぶり7兆円割れ 09年売上高
1月22日20時11分配信 毎日新聞
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 日本チェーンストア協会と日本百貨店協会は22日、スーパーと百貨店の09年売上高をそれぞれ発表した。スーパーの売上高は前年比4.3%減の12兆8349億円、百貨店は同10.1%減の6兆5842億円に落ち込んだ。スーパーの売上高が13兆円を割り込むのは1988年以来21年ぶり。百貨店の7兆円割れは85年以来24年ぶりで、過去最大の下落率だった。

 年間売上高の減少はスーパーが6年連続、百貨店は13年連続。雇用不安や所得減を背景に消費者の節約志向はリーマン・ショック後の08年末から鮮明になった。昨年12月単月の売上高は、スーパー、百貨店がともに5.0%の減少となり、消費抑制の動きはなお続いている。

 スーパーの部門別では、消費者の「巣ごもり」現象が追い風となった食品が前年比2.6%減にとどまったが、衣料品は10.8%減、住宅関連品は4.8%減となり、全体では01年以来8年ぶりの落ち込み幅となった。価格競争の激化で、客足が一時的に回復しても、単価下落で売り上げは反転しないデフレの状況が続いている。

 百貨店も、食品部門は4.6%減だったものの、主力の衣料品は13.2%減、宝飾・貴金属が15.3%減など高額品ほど落ち込みが激しく、全体では初めて2ケタの減少率となった。今後も業界再編や淘汰(とうた)の動きが広がることが確実だ。

百貨店の売上高の推移

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そして、もうひとつ。

百貨店とネット通販がタッグ 西武池袋本店の物産展に2万人
1月21日20時44分配信 産経新聞
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 百貨店とインターネット企業が手を組んだ物産展が相次いでいる。西武池袋本店(東京都豊島区)はヤフーのネット通販に出店する店舗を集めた物産展を21日からスタート。東武百貨店も楽天と組み、同様の物産展を3月に開催する。ネット企業が扱う人気商品を“リアル”の店舗で取り扱うことで、集客に役立てるのが狙いだ。販売不振が続く百貨店業界で、同様の動きが広がりそうだ。

 西武池袋本店で始まった「人気グルメ&スイーツお取り寄せ市」には、ヤフーが運営するネット通販「Yahoo!ショッピング」で菓子や生鮮品などを販売する人気の全国44店舗が集結した。

 ネットでは経験できない試食や小分け購入などが可能なこともあり、21日は平日ながら、通常の催事初日の平均を大きく上回る約2万人(午後5時現在)が来店。売り上げも当初目標比で2割増を達成するなど、幸先のいいスタートを切った。同店は今後「定期開催も検討する」(販売促進部)としている。

 一方、東武百貨店は楽天と共同で、池袋店(東京都豊島区)で3月25日から30日まで「楽天市場うまいもの大会」を開催する。仮想商店街「楽天市場」で人気の約50店舗を集める。

 ネット通販の出店者は、百貨店とまったく取引のないケースも少なくない。このため、百貨店にとっては「新たな商材の発掘につながる」(東武百貨店)との思惑もある。

 さらに集客効果も魅力だ。ネット通販の利用者が実際に商品に触れようと来店すれば、新規顧客の掘り起こしにもつながる。ネット企業にも自社サイトへの注目度アップが期待できる。百貨店という“リアル”とネットという“バーチャル”の組み合わせは、新たな消費スタイルを生み出す可能性もある。
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もうどうにもとまらない落ち込みの中で、このwin×winになりそうな組み合わせの発想はなかなかだと思います。
川島さん「アイディアは既存のもの同士の組み合わせ」だと言ってますし、僕も同感の記事を書いてます。

試食とか、試着とか、ネットではできないことができる。
そして、日頃ネットを見ないようなシニアターゲットを開拓できる。

そして、
デパートでは普段の品揃えと違うものを展示販売できる。
結果、集客、売り上げ増につながる。

その場でネット通販のクーポンを渡すとか、お互いの活性化につながる。

今までリンクしてなかったデパートとネット通販の組み合わせ。

それぞれが足りないものを補完するこのアイディアは今後に向けての一つの光になるかもしれない。

こういう発想で取り組んでいけば、まだまだいろんな可能性が考えられるのではないでしょうか。
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デパ研

2009年11月22日 14時35分21秒 | 「デパート」研究
「デパートの凋落」と言う記事を書き、またまたとらんとらんさんより、タイムリー!とのコメントいただきました。 部分的に引用させていただきます。
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こんばんはm(__)m
今日、覗いたらタイムリーにデパートネタ(私的にはデパ研と呼んでます^^)をアップされてたので、立ち寄らせていただきました。

ご指摘の通りに「お役所」的な体質が全く抜けていないと言うか・・。
事なかれ主義もまんまで、先の詐欺事件でも戦えばいいのに「裁判に勝ってもイメージが悪くなるから、止めときましょう~」と言いつつ、賠償はテナントに全額負担させる傲慢さです、百貨店ってとこはね。。

  <中略>

前回、接客でも問題がたくさんあることも指摘しましたので、根本的な部分に少し触れてみたいと思います。

百貨店に寄せられるクレームで、大きなウエイトを占めているのが「接客態度」についてです。

まぁ、ほとんどが「いちゃもん的」なクレームです。
この「いちゃもん」に関しては、今日のニュースで「鉄道の駅員などに暴力や暴言を加える事件」がかなり増加しているとの事です。
その原因は「不況、不景気で八つ当たり」のようで、これは百貨店の店員にもかなり前から、起こっていた現象です。
どちらもそうですが、本来はどうでもいいようなことを挙げて、無抵抗なものに対して、一方的に攻撃を加える卑劣な行為です。

めったに起こらない事ではなく、百貨店では日常茶飯事です。
抵抗もできず、ただひたすら「申し訳有りません・・」と頭を垂れるようなことを頻繁に強要されると、あまりの理不尽さに、ある日「キレます」。。
ですが、ここでひとつ問題があります。
それは「百貨店の人間」なのか「テナントの人間」なのかです。
客側には、どうでもいいことですが、ここは大きなポイントです。

私が知る限りでは、テナントの人で「自分が望んで百貨店の店頭に立った人」は殆どいないんです。
私もそうでした。

お客さんは、よくこんな事を言います~「三越なんだから、それくらいしなさいよ!」とか「天下の大丸ともあろうものが!」。。
こう言われると、テナントの者はどう思うか~。。
「私は三越じゃないしっ!」とか「こんなときだけ、天下とか言うな!大丸も高島屋もあるか!」
ほとんどが、こんな思いが頭の中でグルグル回るそうです。

百貨店側は、入店時とその後に1,2回くらいは接客研修をテナントに課しますが、それっきりです。
これでは、どうにもならないでしょう。
私が在籍していた百貨店では、年間で40パーセントの人員が入れ替わるとのことでした。
とてもじゃないけど、それで高級な接客を維持するなど夢物語です。

もうひとつの問題は報酬にもあるようです。
お金だけで働いているのではないと言われる方もおられますが、百貨店で働いてるから、そこそこ貰っていると思う方が多いようです。
実際の手取りは、コンビニでバイトしてるのと、あまり差が無いような報酬です。
店に入っても「いらっしゃいませ」すら言わないコンビニの店員と同じくらいの報酬で、高級な接客や知識を要求されるような場所では、態度が悪くなったり、辞めてしまったりということはかなり多いのです。
これは、高額なテナント料を課する側にも、テナントの経営陣にも問題があると思うのです。

中には百貨店の体質に合致した人もいるんですが、年間4割の人員が入れ替わるという事は、それだけ人員に対する負担が大きいことのようです(まるで派遣みたいですね)。

媚びる接客を強要するのではなく、本当のサービスとは何かを追求した接客であるならば、ここまでの凋落は無かったのではないかと、辞めてから思っています。
もっともっと書きたいですが、今日は眠気が襲ってきたので、このへんで(笑)
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なんか、臨場感溢れる楽しい(関係者は楽しくないでしょうが)情報です。
現場のやり取りが目に浮かびます。
とらんとらんさん、ありがとうございました。

「百貨店の人間」なのか「テナントの人間」なのか。
そこがいろんな問題の根っこがあるわけですね。
いろいろ興味深いです。

遅ればせながら、とらんとらんさんが指摘してくれたタイムリーなニュース。
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10月の百貨店売上高、過去最悪の下げ幅に

 日本百貨店協会が19日に発表した10月の全国の百貨店売上高は約5135億円で、前年同月比10.5%減少した。20か月連続のマイナスとなる。

 去年の「リーマンショック」から1年がたちながらも、消費の落ち込みに回復の兆しは見えず、10月としては過去最悪の下げ幅となった。特に、紳士服、婦人服などの高額商品を中心に、一段と厳しい状況だという。また、台風18号などの影響で、関東、中部、東北では2%前後売り上げが落ち込んでいる。
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そしてもうひとつ。
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全国百貨店の売上高7兆円割れ確実に 24年ぶり低水準

 全国の百貨店の09年の売上高は、85年以来24年ぶりに7兆円を下回ることが確実となった。低落傾向が続くところに、昨秋から高額の宝飾品や衣料品の販売は不振を極めている。

 日本百貨店協会が19日発表した1~10月の全国売上高は、前年同期比11.1%減の5兆2786億円。閉店などの影響を除いた既存店ベースでは10.6%減だった。10月は10.5%減と、同月では過去最悪の落ち込み率だった。11月と12月に前年並みに売れたとしても6兆7千億円程度にとどまる。だが、11月は冬物衣料が苦戦し、協会の飯岡瀬一専務理事は「この基調が続けば7兆円割れは確実」と話す。


 百貨店の売上高は79年に5兆円を突破。ピークの91年には9兆7130億円だった。98年以降は11年連続で前年を割り込んでいる。「ユニクロ」など低価格の専門店の台頭もあり、08年はコンビニエンスストアに逆転された。先行きも市場縮小は避けられず、高島屋の鈴木弘治社長は「5兆円台まで縮小する可能性がある」と話す。

 百貨店各社の危機感は強い。リストラや品ぞろえの抜本的な見直しに、生き残りをかける構えだ。三越伊勢丹ホールディングス(HD)は首都圏の店に集中投資する一方、不採算の小型店を閉店。セブン&アイ・HDも「百貨店が高級という法則はない」(村田紀敏社長)として、傘下のそごう・西武の店でスーツや食品の低価格戦略を加速。大丸も格安紳士服の量販店を誘致した。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
この最後のところ。

セブン&アイ・HDも
「百貨店が高級という法則はない」(村田紀敏社長)として、傘下のそごう・西武の店でスーツや食品の低価格戦略を加速。大丸も格安紳士服の量販店を誘致した。

はいはい。不況には勝てない。
消費者の財布の紐が固いし、価格にシビアなので、デパートも低価格路線で行く。
まあ、高級なものを売ってるのがデパートと決める事も無いけど、ドンキみたいになってもいいのかしら。
というか、売れるならドンキみたいになりたいということなのかしら。
何でもあり。
まあ生き残りのためにはそれでも仕方ないのだろうけど、じゃ、デパートって何?
社会にどういう価値を提供するつもりなの?
安売り屋に変身するのであれば、もう三越とか、高島屋とかの看板下ろしたほうがいいんじゃないの?
せっかく一世を風靡した優れたブランドが可愛そうなんじゃない?
時代の中で、しっかりその役割はやりきったのだからね。
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デパートの凋落

2009年11月18日 23時43分07秒 | 「デパート」研究
デパート3部作に続き、またもやデパートネタです。

内部にいらっしゃったとらんとらんさんからのコメントです。
とらんとらんさん、ありがとうございました。
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今回も自分が感じていることを書き込んでみたいと思います、宜しくお願いします。

百貨店というところは、基本的に何をするにも対応が全て遅いんですよね。
最近はあまり見かけませんが「ホリエモン」がいつも言っていた「ビジネスはスピードが全て!」~自分も本当にその通りだと思います。
また好きでいつも見ている「ガイアの夜明け」や「カンブリア宮殿」に出てくる伸びてる企業は、殆どがスピード感を感じさせる部分がたくさんあります。
対して百貨店はどうか?
内部にいればわかりますが、「本当に遅い」の一言に尽きます。
あまり具体的には書けませんが、ある時、店頭で詐欺事件が起こりました。
同じような事件が起こらないように、具体的な対策が現場で実行されるようなったのは、「なんと約1年後」ですよ(^^;)
どう思います?
アホらしくて何も言う気が起きません。。。
やる気あんのかと・・・。

百貨店側の人間は問題(現場責任)の矢面に立つのが嫌なので、次の人事異動までジリジリ引っ張って「じゃあ、あとは宜しくねっ」って感じで他の部署に行ってしまいます。

前回のコメントにも少し引っ掛けますが、保身が全てを停滞させているんです。
「顧客のニーズが掴めない」とか「お客様の意見と訊いて」とか~随分と昔から使い古された言葉(何年くらい言ってるのかな?)を並べて、言い訳ばかりしている経営陣と現場の百貨店の人間も根本は同じ体質です。
ようは、「俺たちは場所を貸してるだけだから、面倒な問題は起こすな」みたいな事を考えてる訳です。

12年間も対前年より、売り上げだの、経常利益や営業利益が落ち続けている企業が、未だに大きな面してることが不思議でなりません。

普通ならとっくに退場をさせられてると思います。
では、なぜ生き残っているのか?
答えは簡単で、「場所貸し(デベロッパー)」として成り立っているのであって、「小売業」では無いからです。
店子を入れて、賃貸料を取り立ててるだけだからです。
だから「ユニクロ」に入ってもらって~などという発想が簡単に出てくるんですね。
そのうち「ドンキホーテ」や「サイゼリア」や「かっぱ寿司」なんかが入ってるかもしれませんね(笑)

百貨店の凋落は、他にもまだまだ原因があります。
接客などもそうですが、これはまた別の機会に~どんどん出てきます(汗)本当に本一冊が書けそうな勢いです(笑)
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ほんと、本書いて欲しいです。(笑)
凋落の原因をしっかりと掘り下げて、そのソリューションの方向についての考察も加えたら、かなり売れると思いますよ。
危機感を持ってる人が多ければ、デパート業界にいる人は皆買うのだろうけど、もしかして、そんな人あんまりいないのかな?

対応まで1年。
保身がすべて。
事なかれ主義。

すべてお役所が言われていた事のようだけど、
もはやお役所の方が進化しているかもしれない。

そうか。
いい場所を押さえているから、知恵ややる気がなくても、場所貸し業としてやっていけちゃうのかあ。

その時その時で儲かっている店子を入れて、高い家賃取っていればいいんだもんねえ。

それで退場もせず、反省もしないで、相変わらず大きな顔してのさばっているわけなんですね。

まあ、僕が迷惑蒙ったわけでもないし、人のことだからどうでもいいんだけど。

もしデパートが場所貸し行だとすると、
駅ビルとか、ショッピングセンター(モール)と同じ事になりますね。
そうなると、三越とか、高島屋とかのブランドはどういうことになるのか。

仮に、三越と高島屋にユニクロが入っているとしたら、
その二つは、同じなのか、違うのか。
三越風のユニクロというようには、多分ならないのだろうね。

そうなると、三越のイメージに合うようなテナントを集めた、ということか。
三越、高島屋の存在価値はどこにあるのか。

なんていろいろ考えていくわけだけど、
ちなみに「デパートの凋落」、と入れて検索すると、こんなにたくさん興味深い情報が載ってます。

こんな本もあります。
実録・老舗百貨店凋落 〈流通業界再編の光と影〉 (講談社文庫)
北海道新聞取材班
講談社

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そして、植田正也さんは広告革新塾というブログで、
「今のままだと、広告会社は、百貨店と同じ衰退の運命をたどる」と指摘しています。
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いま改めて、広告業界の行く末が、百貨店業界の現状とぴったりと重なってならない。
事態が酷似しているからだ。特に、世の中の景気に関係なく、経営のモデルが、時代と業界の仕組みにおいて、ずれ始めてているいるという点である。これは、一種の不条理というほかはない。

この難関を救う唯一の道は、新しい環境に適合することである。時代のニーズに合わせることだ。
まさに生き残るのは、強者ではなく、変化に対応した者のみである。それが、自然の摂理である。
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広告界の多くの人たち、特に経営トップは、いまこの事実を転換する行動を取っていない。
恐らく頭ではわかっているのだろうけれども、過去の成功体験を捨てられないのだろう。
頭を低くして、未曾有の広告不況の嵐の過ぎるのを、じっと待っているとしか見えない。
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だが実際は、日本の広告界は、むかしのまま推移しているようにしか見えない。
みんな見て見ぬ振りをしているのでは、ないだろうか。自分で自分を誤魔化しているのだ。
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とらんとらんさん、どうでしょう、似てないですか?

そんなわけで、デパートの行く末については、他の不振業界のヒントになる事も多いので、今後ともさらなる研究、考察をしていきたいと思っています。
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デパートの行く末

2009年10月28日 17時49分35秒 | 「デパート」研究
デパートの衰退について、《デパートって何なの?》《デパートの再生》という記事を書き、デパートについて考察するカテゴリーまで作ってしまいました。
いろいろネット調べていたら、ほんと、たくさん出てますね。
「デパート 衰退」とでも入れて検索してみてください。

エキサイトのニュースがこれ。
百貨店の魅力はもうなくなった?
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 週末だというのに客の姿はまばら。以前なら人ごみをかき分けながらやっとのことで歩いていた通路が、今はやけに広く見える。東京・池袋の某百貨店に何年ぶりかで足を運び、様変わりに驚いた。

 三越池袋店、大阪のそごう心斎橋本店だけでなく、全国各地で有名老舗百貨店がバタバタ閉店している。百貨店売上高は12年連続で減り、もうすぐコンビニに抜かれそうだとか。このまま百貨店は衰退しちゃうんだろうか。将来を危ぶむ声は、教えて!gooにも寄せられている。

「百貨店の将来」

「池袋 三越の閉店」

 閉店の原因として挙げられているのは「消費者の百貨店離れ」「保守的で遅れてるイメージ」「経営陣の判断の誤り」「集客努力の不足」など。百貨店は衰退に向かうと言い切る人もいる。

   「(百貨店は)衰退傾向に有ると考えます。これだけ消費者の節約志向が強く高い物を買おうとしない以上、衰退の方向に向かうと考えます」

節約志向に合わせて、最近は百貨店でも3000円均一セールとか、スーツ2着で10,000円とかのチラシを見かけるようになったが

   「百貨店が激安になると言う事はその百貨店の地位や名誉を棄てる事を意味していると考えます」

とこの回答者は言う。確かに、「高級感」は百貨店の大きなウリだったはず。スーパーとは違う百貨店の魅力が語られているQ&Aもある。

「「デパート」「スーパー」の違いは?」

「デパートとスーパーの違い」

   「私の母(70才)の世代ですと同じ商品なら普通の店より大手デパートで買った方が安心だと言っています。どこの包装紙であるかも大切な要素だったのです」

   「松○屋(私の住んでいる名古屋では○坂屋がナンバーワンブランドです)の包装紙で包んであるだけで、『おぉー!』と思います」

そうそう、お世話になった方や親類への手土産は、中身はともあれ某老舗百貨店の紙袋を下げていくだけで喜んでもらえた。しかしそんなブランド信仰は崩れつつあるのか?と思わせるのが

「高級百貨店と言えばどこ?」

という質問に対して寄せられたコメント。

   「すでに百貨店は多くの消費者にとってめったに行かない場所になっていて、デパ地下だけが最後の砦となっています」

   「こういったデパートではすでに格といったものはほとんどありません」

 景気が良くなれば持ち直すのか、それとも一度離れた客はもう戻らないのか。
私自身は今でも百貨店の中を歩き回るのが好き(買うかどうかはともかく)。
独特のあの雰囲気も、店員の丁寧な物腰も(時にはうっとうしいこともあるけど)、ほかでは味わえない良さがあると思う。

だからこのまま衰退の一途をたどるとしたらやっぱり寂しい。何よりも、ブランド信奉者への手土産やギフトを安直に選べる場がなくなると困るから。
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この中のリンク貼ってあるところ、見てください。
勉強になります。
そもそも「スーパーとデパートって、どこが違うの?」っていう素朴な疑問が「教えて!goo」に取り上げられていますね。

そして、下記、二つのブログ。

百貨店衰退はジェネラリスト不要時代の象徴か?
マスコミも今のままでは早晩百貨店と同じような道を辿るような気がしますがどうでしょうか?

今のままだと、広告会社は、百貨店と同じ衰退の運命をたどる
いま改めて、広告業界の行く末が、百貨店業界の現状とぴったりと重なってならない。

今、デパートというものを具に見ること、考えることは、とても時代の勉強になると思うのです。
デパートというものが、どのように手を打って、結果どういう行く末になっていくのか。
デパ地下と包装紙の価値ゆえに生き延びている今のデパートが、今後どうなっていくのか、しっかり時代というものを見守って行きたいと思います。
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デパートの再生

2009年10月26日 00時06分41秒 | 「デパート」研究
先日、《デパートって何なの?》という記事を書いて、時代に置き去りにされているデパートについてちょっと問題提起しました。

それに対して、下記コメントいただきました。皆様、ありがとうございました。

凡人さん、こんばんは。

>だいぶお怒りのご様子。

というか、真面目に考えているんだろうか、とあきれ気味。

>nanaponさんは、どんなデパートだったら、楽しみにして行けるんでしょうか。

もうあんまり、デパートというものに、期待したり、ワクワクしたりすることないなあ。
トイレに駆け込みたくなった時、あったら便利、ってくいらいで。(笑)

疑惑のデパートというような使い方の方が、現実よりも身近かも。(笑)

>-そんなこと、知ったことか。来てほしけりゃ、デパートのほうで考えろ
ってこと、でしょうか。

いや、そうでもないです。
こんな風にしたら面白い、というアイディア、頭のどこかで考えてます。
デパート関係者が必至になってないようだし、あきらめてるのかもしれないし。

>ちょっとおもしろい 夢のある、らしいご提案 楽しみにしています。

皆でアイディア出して考えましょうよ。
ネット上でやりとりしながら、企画作って、デパートに提案する。
いかがでしょうか?

くっち~さん、こんばんは。

>高い商品ばかり揃えてみてはどうでしょうか。

はい、その手もありますね。
しっかり品揃えして、リッルカールトン並みのサービスにして、富裕層、セレブの人たちの集まる場所にする。

>でも、化粧品と婦人服とブランド物、こういうものは不要ですね。
人口の半分である男性には無用の長物ですから。

はい、どういうジャンルの商品に力を入れるのか、無視するのか。

とらんとらんさん、こんばんは。はじめまして。
ようこそいらっしゃいました。

>百貨店は、10~15年位したら消えてると思いますよ。
まぁ、名前は残るでしょうが・・。

そういう意見もよくわかります。もっと早いかもしれません。

>基本的に単なる場所貸し業になってますからね、経営陣はおおっぴらには認めませんが、現実はそのような状況です。
自らは企画力も行動力もないし、何でもテナントに丸投げが当たり前。
私は時計修理として、テナントで入ってましたが、百貨店側の店員なんか商品知識すら無いですよ。

そうなんですか。
結局、自分で汗流して、必死に取り組もうとせず、楽して人任せにしてなんとか凌ごうという根性では長くはないです。

>「もっと商品知識を!」とか言っている百貨店側の店員達が、一番知識が無いですから、どうにもならんでしょうな。

実際に体験されたんですね。
昔のプライドとか思い上がりが抜けないわけですね。
成功体験から脱却するのは難しいです。

>いつも掛け声だけで、高い給料とボーナスがもらえるのですから、楽なモンです。

こんな状況でもまだ給料いいんですかね?

>こんな話しもありました~店長朝会で「市内の全世帯に当店のクレジットカードに入会していただけるよう、キャンペーン強化だ!」~おいおい、どこかの国の将軍様みたいな事を言うなよ・・。と。。

何考えてるんでしょうか?
時代錯誤というか、マジに言ってるとしたら、あまりにも間抜けで笑っちゃいますね。

>まぁ、他にもいろいろあるんですが、書き出すと一冊の本が書けるくらいです(笑)

ぜひ書いてくださいよ。そういうの売れますって。

>私は百貨店で働くのがイヤで、数ヶ月前に退職しました、もともと百貨店の存在価値もわからないし、自分の体質にもまるで合わないので、ドロ舟から逃げ出しました(笑)

そうでしたか。
ドロ船ねえ。
お疲れ様です。

>過去の栄光と保身に縛られた百貨店という存在は、もう暫くの命かと思います。

まあすべては中にいる人たちの考え方次第ですね。
本当に、危機感を感じて、一丸となり必死で変わろうとすれば、なんとか道は作れるような気もします。
築き上げてきた財産はまだあると思うので。

とらんとらんさんの例に則って「時計を買う」という事例で整理すると、
まず、仮に僕が時計を買おうと思ったとしても、デパートには行かないですね。
(このブログ見てる人で、いますでしょうか?)

どこのブランドのどんな時計を買いたいと決まっているのなら、ドンキその他のディスカウントショップ、あるいはネットショッピング、kakaku.comで調べて一番安い方法、店で買う。ネットオークションという手もある。
保証その他のことはあるけど、誰しも基本は値段が安い方がいい。
(何でもかんでも値段が安いことが第一優先順位ということではないけど。)

もし、どんな時計を買おうか、知識も何もなく、何もわからない人であれば(シニア層に多いのだろうけど、これだけネットで情報が集まればそんな人もそのうちいなくなるはず。)、『信用』、ということで、デパートに行くのかもしれない。
いろいろざっくりした希望を述べ、相談しつつ、選んでいって買う。
高島屋だから、三越だから、信頼できるし、間違いない。

いわゆるホテルのコンシェルジェのような機能ですね。
(外商とか、営業とか、そういうパワーも昔に比べて落ちてるような気がするけど)

10月20日放送のガイアの夜明けでもやってました。
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格安の激震 第2波~百貨店・スーパー大転換~

物価の下落が止まらない。全国消費者物価指数は過去最大の下落率となった。
「とにかく安いものしか買わない」という消費者の志向は強まるばかりで、衣食住を扱う総合スーパーは“業態疲労”し、値下げ競争などで食品スーパーも振るわない。「小売業界の雄」だった百貨店も、今年上半期の売上高が、過去最悪の減少を記録。切羽詰った状況にある。まさに、これまでの小売業界の成功モデルが、存亡の危機を迎えるなか、新たな業態を築き上げようとする模索が始まった。
百貨店の大丸東京店では、これまでの高級路線から一転、「単価より客数」を求め、多彩なセールなどで集客策を模索する。生き残り策として進めてきた経営統合効果も未だ見えない中、この“なりふり構わぬ”戦略で新たな「百貨店モデル」を築くことができるのか‥。一方、老舗スーパーの長崎屋は、2年前にディスカウントストア大手のドン・キホーテに買収された。ドン・キホーテ側は、業績不振店を閉店し、青果や鮮魚、総菜を“驚安価格”で売る「MEGAドン・キホーテ」へと全面改装。中高年が客層の長崎屋と、若者が軸のドンキが融合した新業態で混迷の時代を生き抜こうとしている。
 冷え切った消費を掘り起こそうと模索する小売業界。“新業態”によって、復活の糸口を掴む事ができるのか?その新たな潮流を追った。

【“なりふり構わず”セールを放て!「新・百貨店モデル」とは‥】
都心百貨店はリーマン・ショックから1年、売上げの大きな落ち込みが一巡する「10月商戦」で、前年実績を超えることができるのかが焦点だという。いち早く“低価格志向”を鮮明にした大丸東京店は、この9月に前年実績を上回り、店舗を活気づかせる考えだ。9月前半に早くも秋冬物の大バーゲンを展開。昨年までは考えもしなかったプロパー商戦序盤にあたるこの時期に、全館セールを打つ。さらに商品売り場では低価格を前面に出して弁当やスイーツを販売。セール拡大へと明確にかじを切り、9月の前年比増収を目指す‥。
一方で、売上げ不振の大きな原因である婦人衣料の改革にも乗り出した。従来の大手アパレルメーカーなどの取引先を見直し、新たな取引先を開拓、アラフォー向けカジュアル衣料のブランドを立ち上げた。百貨店の品質をキープしながら、価格帯は大丸に展開する標準的ブランドの半額に設定した。
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まず上記大丸のような、なりふりかまわずの低価格志向で行くのなら、デパートの存在価値はない。
東京駅前の便利でちょっとおしゃれなスーパーということに鞍替えすればいい。
もし西武であれば西友に変えたらいい。

デパートとしての目指すべき大きな戦略や方向があり、それを達成するための一つの戦術として、安売りをスポット的にするのなら百歩譲ってまだいい。

デパートは世の中にどういう価値を提供するのか。
どういうメッセージを発信するのか。

一つの方向で無くとも、いろいろな方向のグランドデザインを描くべきと思う。
練りに練ったグランドデザインについて、できるだけ精密に具体的にシミュレーションして、小規模実験や調査を行ってみればいい。
そして、修正をかけつつブラッシュアップしていく。

各社とも、いや業界を挙げて、生き残りをかけ必死に、社内に再生プロジェクトを作り、社外のコンサルでも広告代理店にでもしっかりと相談し、衆知を集めて、取り組もうとしているのでしょうか?
とらんとらんさんの指摘するように、単なる場所貸し業としてやってればいいや、と、知恵も汗も出さず、あんのんと過ごそうとしているのでしょうか?

デパート業界の事はあまりわからないので何ともいえないけど、とらんとらんさんの話のように、時代の空気が読めない最右翼の業界なんじゃないかと思えて仕方ないのです。

今後ともいろいろ考えつつ、具に見守って行きたいと思っています。
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