昭和ひとケタ樺太生まれ

70代の「じゃこしか(麝香鹿)爺さん」が日々の雑感や思い出話をマイペースで綴ります。

ウォーキング中毒

2004-04-29 19:32:50 | 日々の雑記
もうかれこれ7・8年前にも成るだろうか。一職員として入社していた私が大抜擢の末、組合の参事を経て組合長に推薦されていた。横割りの構成は一般の会社とは余り違いは無いが、それが縦割りとなると上層部の違いは、実際に組織の中で過ごして見なくては、そのお互いに繰り広げる組合員(企業主)の軋轢は量り知れない。その業種には全くの素人であるのに、過去にとある企業(炭砿)の総務部関係の経験があったからである。いわゆる雇われ社長としてのトップの仕事は並大抵のもので無かった。来る日も来るも気の休まる事が無く、緊張感とストレスの真っ只中に居た。そんな頃の春季の健康診断の結果、境界型糖尿病と脂肪肝である事を知らされた。どうせ或る幹部組合員の二代目が成長するまでの間のトップの席、業績も都合よく上向いていた事も有り、「命あっての物だね・・と」相談役を引き受け常勤を外して貰った。
 それから間も無くである、医師とか病院内で知り合った知人の進言を取り入れ、流行のウォーキングを毎日の生活に取り入た。もともとが凝り性の私のことだから直ぐに熱中し、万歩計を買い入れ一日一万歩を目標にした。その後の月毎の検査で数値が少しでも良くなるに連れて歩く事に専念した。少しぐらいの雨など気にせず、仲間も居る事だから休む事など滅多にしなかった。しかし冬季間には参った、雪道や氷付いた道に年齢の事も有り危険で如何しようも無かった。それでも一日に一度でも歩かなければ気が落ち着かない。歩き仲間の一人が冬道で転倒した事が起きた。それから誰とも無しに室内歩きを始めた。妻にはゴミが立ちその上絨毯が毛羽立つと苦情を言われながらも、その「家歩き」は止めなかった。そんな頃である知人の一人が「俺たちは歩く中毒者さ・・」と呟いた。全くその通りで誠に妙を言い得た事と感心させられた。正に私もその一人に他ならない。かくして本日今年一番の暖かさになると聞いては、「歩く中毒者」としては狭い家にじっとは居られない。早速く妻と街なかの公園に出掛けた。いまだ冬枯れの残る公園内には「蕗の薹」が多少目に付く程度だっが折からの祭日の事もあって親子連れなどで賑わっていた。本格的なウォーキングを約一万歩ほどこなし、久し振りに中毒を癒やして帰宅した。