今年初めてのジャンボ宝くじは2月19日に全国一斉に売り出され、抽選日は翌月の3月9日とのことだったから、まさか10日も経たない内に売れ切れるなどとは少しも思わなかった。
ところが今日の買物に出掛けた折に、そのまさかに出くわした。先日の買物でうっかり買い忘れた物がすっかり切れてしまっていたのを、昼近くになって気付いた老妻に急かされて、とりあえず昼飯は後にまわして急遽市内一番店に向かった。
目的の買物を無事に済ませ、折からの月末特売コーナーを一廻りして店を出た。その時店前の宝くじスタンド前の、老人たちを交えた人々を目にして、今回発売された宝くじを未だ買っていなかったことに気付いた。
「あんたの今日の運勢は最高だから・・・」
と、毎朝テレビの占いを楽しんでいる老妻に云われて、さっそくその人たちの後ろの並んで申し込んだのだが、まさにまさかのまさかが的中、早々と数日前に売れ切れていた。
ジャンボ宝くじは、これまで売り出されるたびに、たいした数ではないが買っていた。しかし今までにこれといったほどの当りくじに出合ったことは無く、せいぜい3千円止まりだった。ただ10年ほど昔のことだが、偶々買った10枚の中から1万円を当てたことがあった。そもそもその時当った1万円が、後々まで後を引き、これまで十数年も毎回買い続けて来た元なのである。
年末ジャンボの時だったが、一緒に並んだ人たちの中に、「バラ券・連番」で70枚も買う老人がいるかと思えば、「バラ券」を3枚と小声で申し込む若者もいた。
1等とか2等とかが当ればそれに超したことは無いのだが、北国の田舎都市ではそんな僥倖は夢の中でも無いことは明白だからと、その時もたいした期待もせず抽選日までの一時の夢として買ったのだった。
せいぜい3千円の支出で見られる、また見ようによっては途方も無いほどに膨らむ夢は、気の持ちようで実に楽しいものなのだ。
しかし今回は、その束の間の夢にさえ与れなかったのだ。よもやの思いから自ずと招いた己の不運を、車中ずうっと老妻と愚痴り合い帰途に着いた。
ところが今日の買物に出掛けた折に、そのまさかに出くわした。先日の買物でうっかり買い忘れた物がすっかり切れてしまっていたのを、昼近くになって気付いた老妻に急かされて、とりあえず昼飯は後にまわして急遽市内一番店に向かった。
目的の買物を無事に済ませ、折からの月末特売コーナーを一廻りして店を出た。その時店前の宝くじスタンド前の、老人たちを交えた人々を目にして、今回発売された宝くじを未だ買っていなかったことに気付いた。
「あんたの今日の運勢は最高だから・・・」
と、毎朝テレビの占いを楽しんでいる老妻に云われて、さっそくその人たちの後ろの並んで申し込んだのだが、まさにまさかのまさかが的中、早々と数日前に売れ切れていた。
ジャンボ宝くじは、これまで売り出されるたびに、たいした数ではないが買っていた。しかし今までにこれといったほどの当りくじに出合ったことは無く、せいぜい3千円止まりだった。ただ10年ほど昔のことだが、偶々買った10枚の中から1万円を当てたことがあった。そもそもその時当った1万円が、後々まで後を引き、これまで十数年も毎回買い続けて来た元なのである。
年末ジャンボの時だったが、一緒に並んだ人たちの中に、「バラ券・連番」で70枚も買う老人がいるかと思えば、「バラ券」を3枚と小声で申し込む若者もいた。
1等とか2等とかが当ればそれに超したことは無いのだが、北国の田舎都市ではそんな僥倖は夢の中でも無いことは明白だからと、その時もたいした期待もせず抽選日までの一時の夢として買ったのだった。
せいぜい3千円の支出で見られる、また見ようによっては途方も無いほどに膨らむ夢は、気の持ちようで実に楽しいものなのだ。
しかし今回は、その束の間の夢にさえ与れなかったのだ。よもやの思いから自ずと招いた己の不運を、車中ずうっと老妻と愚痴り合い帰途に着いた。