昭和ひとケタ樺太生まれ

70代の「じゃこしか(麝香鹿)爺さん」が日々の雑感や思い出話をマイペースで綴ります。

ナナカマド(七竈) 

2009-09-25 18:03:17 | じゃこしか爺さんの見て歩る記
 先日の秋彼岸の中日に、例年通り家の菩提寺と親戚筋のお寺二つのお参りを無事に済ませての帰りのことですが、久しぶりに気温が22度までにもなった陽気に誘われてお寺の周りでも少し散歩でもと思った。
 秋の五連休の間にお参りを済ませた人が多かったせいなのか、駐車場は彼岸中日にしては珍しく空いていたから、少しぐらいなら停めたままでも良いだろうと勝手に決め込んで老妻と歩き始めた。 
 歩き始めたものの膝の悪い老妻の歩みに合わせた散歩だから、もともと歩くことよりもどちらかと云うと日光浴のつもりだった。
 殆ど車が通らない裏通りをのんびりと進んでゆくと、街路樹に下に数組の老人が佇んでいて、お互いに木の上を指差しながら話しているのを目にした。
 その様子を見ながら近づいてみると、老人たちは鈴生りのナナカマドの実を見ていたのだった。老人たちが立ち止って見入るだけのことがあった。
 一人の老人が指差す先のナナカマドの実は、真紅に熟れて折からの初秋の青空に映えていた。
 もとより絵のことなどにはまったく無知な私だったが、その見事さはまさに日本画そのものだった。さっそくカメラに納めたしだいです。  

 今年は天候不順からか、いったいにして野の花などの出来が悪いと思っていたのだったが、ことナナカマドの実だけは例外かもしれない。
 現に市内のあちこちを走っている時にも見掛けるのだが、何処も見事な生り具合であったと思う。           
               
 なお以前にも似たようなことを書いたことがありますが、このナナカマドの謂れについて付け加えますと、
 (1) とても硬くて燃えにくく七度も竈に入れても燃え尽きない。
 (2) 庭木にすると七度も竈を返す(破産する)。
 我が家の迷信?ですのでどうぞお忘れください。

秋空に映える真紅のナナカマドの実~私のカメラ技術で本当の良さが出せないのが残念です

  同上

  同上


はなはな広場  

2009-09-19 15:46:57 | じゃこしか爺さんの見て歩る記
 今日は曇り日の予報だったので、気晴らしの外歩きは近くの河畔公園でと思ったのだが、歩きの途中から空模様は予報に反して空いっぱいにあった雲が切れ始めて、陽さえ射し始めてきた。
 その晴具合が直ぐに変わる気配が見えなかったので、河畔の歩きは途中で切り上げて、先日から気なっていた柳町公園の{はなはな広場}の花壇の花たちを見に行くことにした。
 公園沿いの道路を走りながら気付いたのだが、それぞれ隣り合う公園は何処も閑散としていることだった。
 特に一番意外に思ったのは、プレーヤーたちでいつも混雑しているパークゴルフ場で、今日はその人たちも数えるほどしか見当たらなかった。
 以前には、花の写真でもとそれぞれの公園に来た時とか、偶々所用でこの道路を走った時などは、何時もごった返していたものだった。
 それに駐車場は何時だって溢れかえるほどの混み様だったのが、今日のほど良い天候の昼日中だと言うのに、何故か車の数はまばらで空きさえ見られた。
  
 はなはな広場の駐車場は良く整備されているのだが、他よりことのほか狭かったかたので、どうせ今日だっていっぱいだろうと、一つ手前の公園の駐車場に入れてそこから歩いた。
 はなはな広場の公園は、他の公園とまったく同じように駐車場こそほぼ一杯になって居たのに、ざあっと見渡しところ花壇の周りばかりか他の処にも人影は見られなかった。
 やはり予想したとおりに駐車場の車は、近くの住民の駐車場代わり使われているに違いない。
 花壇の前に立ったのだが、花数も例年に比べて全体が寂れて見えた。花壇ばかりかその周りも同じで、昨年は色とりどりの釧路市の花キンレンカが賑やかに咲いていて周りには老夫婦とか親子連れが花を楽しんで居たのに、今日は広い公園は閑散としている。

 市の財政は年々逼迫しているのは良く判るのだが、余りの変わりようにがっかりさせられた。
 公園全体からすると街中の公園としては、札幌の大通り公園よりも大きいといわれているのにと思うと、残念でならなかった。

花数も少なくて淋しげだった花壇

花壇の花の一つ

花壇の周りにこの花だけが咲いていた

花壇の周りにも他の処にも人影は見当たらない


時間つぶしに・・・

2009-09-14 20:11:07 | じゃこしか爺さんの見て歩る記
 老妻と買物に行く場合、手術前まではいつも一緒に店に入ってカートを押したりして手伝うのが普通だったが、術後の今は体力が極端に衰えていたから、とにかく今流行の新型インフルエンザが怖かった。
 だから今は、老妻の買物が済むまで車で待つことにしています。この間、その日の天候と体調にあわせて、駐車場の周りを歩いたり本を読んだりして時間潰しするのが常です。
 その日は、一日中曇りの予報でしたが、いつもの買物時刻になると雲が切れ始めて青空さえ現れたのです。
 せっかく天気が良くなったのに車でじっとしている手は無いとばかりに外に出たのですが、出入りの車に気をとられながらの駐車場内の歩きも詰まらなく思えたので、店の裏側に拡がる住宅街をのんびりと散歩しようと思い立った。
 どうせ老妻の買物は小一時間ほどかかるだろうから、それに合わせて車に戻れば良いだろうと、車も人通りも割り合い少ない通りに向かった。
 歩き始めて直ぐに気付いたのは、河畔や公園などの野性の花に比べて花の数が多いことで、各家ごとの庭は何処も華やかだった。
 各種のダリアなどが競い合って咲いていたが、他所様の家に向かってみだりにカメラを向けるのは憚られたので、写真は諦めて見るだけでその場を離れた。

 陽が照っている内は暖かくて気持ちが良いのだが、太陽が雲に隠れると一変して風が急に冷たくなって来る。
 やはり季節の移ろいは確かなようである。その風に追われるようにして急いで車に戻った。

ちょうど良く庭に出ていた住人に話して撮らせて貰った・・・アジサイ  

道端の植え込みに咲いていたユリ        

同じくコスモス


久しぶりに湿原コースへ  

2009-09-10 14:13:14 | じゃこしか爺さんの見て歩る記
 この一週間はずうっと曇りとか雨続きだったが、その日は朝から雲一つ無いほどの快晴だった。いつに無く体調も良かったので、少し遠出をしようと思って、久々に自転車道路の湿原コースに向かった。
 もとより体調が良いからと云ってもどれだけ歩けるか分からなかったが、とにかく行けるところまで行こうと出かけてみたのです。
 常々家人からは決して無理しないようにと云われていましたから、当然私もそのつもりで家を出たのです。
 ただ毎回河畔ばかりでは、事実飽きも来ていたのでした。

 駐車場はちょうど昼近くだったせいで、昼食と昼休みに利用する工事関係者の車で一杯だったが、せっかくここまで来たのにと思うと直ぐには諦められなかった。空きを待とうと暫らく待ったが、直ぐには空きそうな気配はまったく無かった。
 しかしやはり諦めきれなかったので、入り口近くの駐車区域外の空間に、車の出入りには支障の無いことを見極めてから駐車した。
 
 車の駐車には随分と戸惑ったが、諦めずに歩き始めた甲斐があって、湿原コースは最高だった。
 幹線道路のアンダーパスを抜けて緩やか坂を登り切ると、視界が一気に開け青空が広がった。その遥か先には厚い雲を頂く雌阿寒岳が見えた。しかし残念なことに今日の好天が災いしてか、靄に霞んでいた。
 ただ晴れているにも関わらず陽射は柔らかいうえに、湿原特有のいつもの風も無く、ぶらぶら歩きには打ってつけで、何時もより倍近く歩けた。
 
 やはり此処でも感じたのは、河畔や自転車道路などと同じように花の数が少ないことだった。温暖化と云われながら、今年の道東には夏日がたったの一日だったことからも納得できた。
 そんな中で目を惹いたのが、色づき始めたナナカマドの実が青空に映えていたことだった。
 ただそれを目に出来ただけでも、今日のコースには充分に満足できた。

天気が良過ぎて霞んで見えた雌阿寒岳

色付き始めたナナカマドの実が青空に映えて・・・

妖しげな色で目を惹くエゾトリカブト

燃えるような色合いで湿原に蔓延っていたハンゴンソウ


台風前夜

2009-09-06 15:40:43 | じゃこしか爺さんの見て歩る記
 先日のことですが・・・

 台風11号がいよいよ関東に近付いたようで、その進路には東北の太平洋岸から本道の太平洋岸とあった。
 特に道東方面の大雨と大風の被害が心配されるとのことだったが、釧路はもともと平地の多い所だから土砂災害よりも洪水が心配らしい。
 しかし洪水の被害があったのは、これまでにも市内の低地の一部だと聞いていたから、洪水の心配は取りあえずしなくて済んだ。
 ただ大風ともなれば別のことで、特に夏場の家の周りには花の鉢とかプランターが多いし、またそれらに付随するスコップやじょうろなどが多く散らばっているから、それらが大風に乗って飛び回ることで起す事故が心配だった。
 我が家だけの被害で済めば諦めも付くのだが、例えば歩行者に当たるとか、他所様の窓ガラスを割るとか、駐車中の車に当たるとかでは大変なことになって仕舞うからです。

 こうして色々と書き並べると恰も私一人が立ち働いて居るように思われますが、殆ど老妻が一人でしたことなのです。
 闘病中の私がしたことは、ただ老妻の傍にただ突っ立って、あぁしろとか、それじゃ心配だとかなどの口先きだけでした。

 窓ガラスに映る夕焼けに気付いて外へ飛び出して撮った台風前夜の夕焼けです。 
 厚くたれ込めた黒雲の焼けたのが格別でした。



投票を終えて               

2009-09-02 17:56:28 | じゃこしか爺さんの見て歩る記
 先日の衆院選(第45回衆議院議員総選挙~2009年8月30日投票)の投票には、初めて歩いて行くことにした。もともと投票場は家に近いところにあったのだが、老妻の膝の疾患からこれまでずうっと車で行っていた。
 会場の駐車場は駐車場とは名ばかりの狭さだったが、これまで駐車に苦労すことは無かった。しかし今回の選挙は、巷の噂からもきっと込み合うだろうからと、それに曇勝ちながらも時おり陽が射すほどのまずまずの天気だったこともあって、ウォーキングがてらに歩いてゆくことにしたのです。   
 近所の家族連れの人たちに混じって歩くこと10数分、会場に着いてみると会場の駐車場は予想通りの混みようであった。引っ切り無しに鳴るクラクションに混じって、場所を取り合う怒鳴り声も聞かれた。
 やはり今回に限って徒歩で来たのは、正解だったとつくづく思ったのでした。

 無事に投票を終えて家に戻ろうと歩き始めたが、昼飯にはまだかなりの時間があったので、少しぶらついてから家に戻ろうと近くの児童公園に向かった。
 たとえ日曜日でも来園者の少ない処だったが、その日はいつに無く家族連れで賑っていた。これもとにかく珍しいことだった。やはりこれも選挙せいなのかも知れません。

 家族連れで混み合う遊具の在る中央帯を避けて外周の遊歩道を歩き始めたが、何故か花壇や植え込みなどには惹き立つものが無かった。
 河畔に行った時にも思ったのだが、やはりこれも今年の天候不順の所為なのだろう。せっかくカメラを持って来たのにと、やっと見つけて撮ったのが下の二枚の写真です。

何だかひ弱そうに見えたアザミの花

竹久夢二の詩では宵待草とありますが、待宵草が本当だそうです。
見付けたのたった一輪のこの花だけでした。