「命にかかわる暑さ」と形容される梅雨明け以降続く酷暑の中を島根県太田市を訪ねました。先ずは大田市南郊の川合町にある物部神社に立ち寄りました。今まで知らなかったものの、石見国の一の宮であったという大きな神社でした。この日は夕刻から鎮火祭、翌日にはお田植祭の祭礼があり、境内では早朝からその準備が進められていました。〔7月19日(木)〕
↓ 石見国の一の宮であったという物部神社です。鳥居の奥に大きな拝殿、本殿が望めました。
↓ 祭神の宇摩志麻遅命(うましまじのみこと)は文武両道の神、鎮魂の神、勝運の神として崇敬されてきたといわれています。鶴に乗って近くの鶴降山に降臨し国見をされたことから境内では鶴の造形が多く見られました。
↓ 勾玉が埋め込まれた手水場「富金石」(ふきんせき)。
↓ 春日造りでは全国一の規模といわれる本殿です。確かに近くに立つと圧倒されそうな規模でした。
↓ 広い境内には多くの摂末社や叢林がありますが、これは「夜なき椨(たぶ)」と呼ばれる樹木です。夜泣きをする子をこの樹の空洞に一晩寝かせておくと夜泣きが治るといわれています。現代では虐待として罰せられるかも知れません。
↓ 物部神社を訪ねた最大の目的は境内の樹木に着生しているフウラン(ラン科フウラン属)を見ることでした。花の盛りは過ぎていましたが、まだ鑑賞に耐え得る花にも出逢えました。
↓ 樹の枝の下側に着生した株です。下向き出た茎の先に上向きの花が付いています。花の下には長い距が伸びて特色のある花の形を作っています。
↓ これも樹の枝の下側に着生して咲いた花ですが、ここでは下向きに咲いています。距がかた苦しげに湾曲しています。
↓ 花には僅かに赤紫色を帯びるものもあるとのことですが、ここの花はすべて純白でした。
↓ 着生した環境に応じて健気に咲く花たちです。
↓ 花弁は5枚でやや細目の倒卵形で反り返っています。ランらしい唇弁は小さいながらも前に突き出し三つに割れているようです。花は実に甘い香りを放っていました。
↓ 蛇足ながら、広島から太田へのアプローチには高宮、作木を経由して式敷大橋で江の川を渡りました。
↓ 式敷大橋から見た朝霞の江の川です。今年3月末で廃線になった三江線の鉄橋がすぐ下流部を渡っていました。