
▲現時点の木もちeデッキガーデン
弓削さんのお話によると、
「スペースプランニングで一番大切なことは、デザイン領域をできるだけ正確に把握すること。領域を把握することで、デザインの可能性が広がっていく」
とのこと。
約4年前、築80年の家をリノベする前は、家の外に風呂やトイレ、洗濯場がありました。
つまり水回りは外に設置した昔の家の間取りでした。
リノベの際に水回りは家の中に入れたので、建物をスペースを減らしました。
残ったスペースは駐車場になればベストだったのですが、
大人一人通れるくらいの狭い路地に建つ家だったので、車が入るのは無理でした。
そこで考案されたのが、この木もちeーデッキガーデンです。
個人住居としては贅沢なウッドデッキだと思いますが
木もちe-デッキの可能性を広げる意味では、効果的なデザインでした。
今回のリフォームでは、この木もちeーデッキガーデンのスペースを撤去し、
小屋を建てる予定です。コンセプトは要介護1の母親との同居、といえばよく耳にする言葉ですが、
施主である耕太郎さんは「木もちe-デッキ」のメーカーでもありますので、
デッキの効果的な使い方や楽しいデザインを期待しています。
路地(道路)からデッキへ入るアプローチ、
離れ(小屋)と母屋をつなぐ中庭デッキの導線などを慎重に検討したいと思います。
社内で遊び心を感じる構想が飛び交いましたが、
現実的に考えると 介助員にサポートしていただくといえども
毎日の暮らしは、仕事と介助と家事など平行して行われるため、
デッキの掃除まで手が届かない可能性が考えられます。
ちょっとした合間に気軽に楽しめるとなると「食」ではないかという流れにまとまってきました。
中庭デッキに、大きなテーブルを造作し
天候の良い週末にデッキでお茶したり食事をしたり、
勉強や仕事をしたり、多目的で使用できるアウトリビングをつくることにしました。
今日は介助用ベッドや歩行器など寸法を確認し、使いやすい導線を考えていきます。