memories on the sea 海の記録

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東南アジアの気候変動が食の供給に影響する

2010-04-28 11:03:00 | 
東南アジアの食糧生産が気候変動で深刻な危機にあるという新しいレポートがある(4月19日、英Guardian)

世界資源研究所WRIとHSBC気候変動センターの共著によるインドおよび東南アジアにおける気候変動のもとでの深刻な脅威というレポートがある。これらの地区における農業、タイのエビおよびベトナムにおけるナマズ養殖は気温の上昇によって危機的状況にある。温度上昇はこれら漁業の収量を低下させる。
このほかの農業部門においても水の減少がリスクを招いている。こういったもののなかにはヤシ油のような植物油やサトウキビ産業も含まれる。インドではサトウキビの最大の産地が水不足に見舞われているとレポートは伝えている。

環境破壊を原因とする東南アジアのエビ養殖とヤシ油産業については英国ではすでに広く知られている。

このレポートの著者の一人であるDana Krechowiczはガーデイアン資源維持ビジネスに対してインドの投資家たちはWRIが国の水不足の状態の地図を見せたときの驚きの様子を語った。また彼女はインドや東南アジアから起業しようとする会社は水不足を認識し、灌漑を行い貯水技術を準備すべきであると。とくにインドでは灌漑が必要であるという。

事業会社は穀物収量の低下と価格の高騰について考える必要があるとKrechowiczはいう。WRIの予測によれば インドネシアにおける穀物収量の低下は気候変動により今後100年間で30~50%低下するという。Krechowicz 女史は食物不足による食料価格の高騰は各国の食料政策決定の上で難しい決定を迫ることになるであろうという。彼女はこの事例として2008年のフィッリッピン政府の米価格の事例をあげている。