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最新の治療法など、地元の医療情報を提供する「メディカルはこだて」の編集長雑記。

函館で医療・介護雑誌を発刊している超零細出版社「メディカルはこだて」編集長の孤軍奮闘よれよれ・ときどき山便り。

腹部超音波検査を用いた「便秘」の病態分類

2021年04月11日 10時59分10秒 | メディカルはこだて
第77号のトピックスリポートは「腹部超音波検査を用いた「便秘」の病態分類。便秘者と非便秘者の便局在部位を比較検討」。

国立病院機構函館病院(加藤元嗣院長)は2019年5月、消化器内科の専門外来として「便秘外来」を開設した。担当する常勤の専門医は北大病院から着任した津田桃子医師だ。診察はCTやエコー検査、大腸カメラなどの画像評価を加えながら、患者一人ひとりにあった内服の調整など、専門的な治療を行っている。
2017年10月に慢性便秘症診療ガイドラインが発行され、ガイドラインに基づいて便秘診療を行うことが可能となった。医学的に便秘とは「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」と定義された。
「便秘に伴う症状は排便回数減少や排便困難、残便感など様々です」と津田医師はいう。「排出すべき便がない場合は『便秘』ではありません。便秘は専門的検査による病態分類によって、排出障害型、大腸通過遅延型、大腸通過正常型の3つに分けられます」。CT検査での直腸ガスは排出障害型を示唆し、大腸通過遅延型は右側結腸便通過遅延が原因であるなどの既報があり、それぞれの病態によって治療方針も異なる傾向にあると津田医師は指摘。そのため、便秘患者を病態で分類することは重要で、津田医師は腹部超音波検査と腹部レントゲン検査を用いて便秘の病態分類を試みた。
津田医師は2019年5月から2020年9月に同病院便秘外来を受診した患者のうち、便秘治療介入前に腹部レントゲン検査、腹部超音波検査を施行した127症例について検討した。


便秘外来で患者の訴えに耳を傾ける津田桃子医師
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