最新の治療法など、地元の医療情報を提供する「メディカルはこだて」の編集長雑記。

函館で地域限定の医療・介護雑誌を発刊している超零細出版社「メディカルはこだて」編集長の孤軍奮闘よれよれ・ときどき山便り。

函館五稜郭病院はIBDセンターを開設

2024年04月18日 12時35分53秒 | メディカルはこだて
第88号では函館五稜郭病院消化器内科の小林寿久IBDセンターセンター長を取材した。

函館五稜郭病院は道南初となるIBDセンターを開設した。腸に炎症が起き、しばしば腹痛と下痢が繰り返し起こるIBD(炎症性腸疾患)は、主に潰瘍性大腸炎とクローン病の2種類の病気がある。若年者を中心に増加していて、全国の患者数は潰瘍性大腸炎が約22万人、クローン病は約7万人と推定される。
IBDセンターのセンター長は小林寿久医師が就任。副センター長(消化器内科主任医長)は古川滋医師、センター医長(消化器内科医長)は平山大輔医師が担当する3人体制だ。古川医師は札幌東徳洲会病院で治療の経験を有し、平山医師は札幌医科大学附属病院の消化器内科IBD専門外来担当とIBD研究を行ってきた。小林医師は「IBDは個人差が大きな病気で、診断や治療には専門的な技術や知識が必要です。私の他にIBD診療を専門とする二人の医師が着任し、きめ細かな医療を提供する体制が整ったことから、IBDセンターを開設しました」と話す。
潰瘍性大腸炎とクローン病は共に厚生労働省の難病対策における「特定疾患」に指定されていて、未だに原因がはっきりしていない病気だ。「潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜にびらんや潰瘍ができる大腸の炎症性疾患です。特徴的な症状は腹痛や下痢、血便で、病変は直腸から連続的に、そして上行性(口側)に広がる性質があります」。一方、クローン病は口腔にはじまり肛門にいたるまでの消化管のどの部位にも炎症や潰瘍(粘膜が欠損すること)が起こる。「潰瘍は浅いものから深いものまでありますが、深い場合には発熱や貧血、体重減少、痔の悪化による肛門病変もあるなど、消化器内科の医師の診断が必要になる難しい病気です」


「症状の改善や寛解の状態が継続しても、治療を放棄しない
こと」と話すIBDセンターの小林寿久センター長
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