大町公園(市川市大町)に通じる農道で、
葉の色が美しく別名「サマーポインセチア」の「猩々草」を見つけ、
写真を撮った(巻頭の写真)。
スナップ写真的に葉の色の美しさを撮った心算だったが、
そこには、下の写真のように猩々草の花と花蜜を採取する蟻が写っていた。
目を近づけて確認しなければ見えない世界でもある。
ということで、そんな小さな昆虫の世界の一部を紹介。
一見しただけではゴミか塵のようにしか見えないが、
目を近づけて観察すると昆虫の幼体だったりするのである。
この小さな生き物を300mm(35mm換算450mm)マクロレンズで撮るのだが、
これがなかなか撮れるものではなく、
マニュアルフォーカスを基本として、ピントが合致したら直ぐにシャッターを押したり、
補助光を使って瞬時の動きを捉えたりするのである。
が、ピントぴったりの成功率は1割程度でかない。
擬木を結ぶ直径1cmほどのロープに、数ミリの虫が止まっていた。
以前撮ったことのある「チビタマムシ」のようだった。
PCでピクセル等倍でトリミングしたのが下の写真で、
小さな虫の正体は生まれて間もないカメムシのようで、
その特徴から「アオクサカメムシ」のようであるが・・・・
更に近くのロープの上では、ロープの綿で出来たようなゴミに、
上の写真と同種と思われるカメムシが包まれていた。
が・・・・
これは草蜉蝣の幼虫の巣であり(蓑虫の蓑のようなもの)、
草蜉蝣に捕食されているカメムシだったのである。
草蜉蝣の幼虫は、身辺にある苔や食べ物粕などを身に付けてカムフラージュしているが、
生息場所に寄って、その姿が異なるのも面白い。
下の写真は、錆びた鉄管の手摺にいた草蜉蝣の幼虫で、
個体の上部には牙のようなものが見えている。
下の写真は、蟷螂の脱皮した抜け殻を食べていた草蜉蝣の幼虫。
白いものを纏っているが、これは恐らく羽衣の幼虫を捕食していたと思われ、
羽衣の繊維状の食べかすを身に纏っていたと考えられる。
下の写真がスケバ羽衣の幼虫。