今日から春の彼岸の入りなので、早々に帰郷し墓参を済ます。
ということで、今日の写真材料がなく、
昨日撮った満開の寒桜と、そこで出合った鳥専カメラマンの話を・・・・
普通に歩いていては見逃してしまうのだが、
あるピンポイントからの瑞雲寺の光景は、まるで古都の春のような佇まいで、
白梅、辛夷、寒桜が競演しているのが素晴らしい。
寒桜は昨日が満開のピーク(巻頭の写真)のようで、
僅かだがすでに散り始めているのもあった。
私が現地についたときには珍しく先客がいて(この場では初めてである)、
三脚に手持ちが不可能のような望遠レンズをセットして野鳥を狙っていた。
知人でもなかったのでやり過ごそうとして近くを通ると、急に挨拶を受けた。
戸惑ったが、一応の挨拶返しをし目的の場所へ移動。
この日は数十羽のヒヨドリが飛来してきていて吸蜜していたが、
私の撮りたかった目白は見当たらなかった。
帰り際に先客と目が合ったので情報を得ようと、
「目白はまだ来ないんでしょうかね」と声をかけたところ、
「とんでもない、沢山きていますよ」と・・・・さらに、
「沢山きているのだが、目白がやって来るとヒヨドリが意地悪をして追い払ってしまうんだよ」と。
「でも、またやってくる、その繰り返しで今はたまたま居ないだけ」と言葉を続けた。
流石に野鳥を専門に撮って居るだけに野鳥の生態については熟知しているようである。
さらに、
私のように短時間で撮って短時間で移動してしまうようなことはなく、
すでに数時間も撮っていて、1500枚(コマ)以上は撮ったと言うこで、
昨日は2200枚撮ったとも・・・・。
にわかには信じがたい撮影枚数ではあったが、先客の世界はそんな世界だったのだ。
撮影ポイントなどもレクチャーして戴いたが、その技量は確かで、
カメラ暦も長く、最近のナンチャッテカメラマンのマナーの悪さを嘆いており、
私も同感するところが多かった。
そんな話をしていると目白が数羽やってきた。
すると先客は連写で撮影を開始した。
私の目には目白がどこに居るのかわからなかったが・・・
鳥を専門に撮って居るカメラマンは、野鳥の居場所を早々に見極める目を持っていると言う。
僅か数分の間に数百枚を撮ったようである。
目白は5分もしないうちに飛び去ってしまったが、
「今日はこの繰り返しだよ」と・・・・先客。
で・・・余りの連射の早さにカメラの機種名を尋ねたところ・・
「秒11コマのディフォーです」と、
「えっあのフラッグシップの」と私。
ニコンのD4に800mm以上あるかと思われる望遠レンズ、
三脚には、照準用の機器も取り付けられまさに極みを行っている。
50万円以上のボディに100万円以上もするレンズ・・・・唖然である。
最初は1500枚も撮ったことが信じられなかったが、
1秒間に11コマ連写のペースで撮っておれば、
「昨日は2200枚撮りました」と言葉も真実だったのかと・・・・
D4やD4Sの凄すぎる世界がそこにはあったのである。
ちなみにD4Sは、
電池寿命が3200コマで、1秒10~11コマで連続撮影コマ数が200コマだった。
ヒヨドリと目白の写真は昨年3月に撮影したものです。