昆明に多様に展開する体験 マッサージ店の続きです。
【サウナはお金持ちのリラックスゾーン】
「桑拿」と書いて、中国語で「サンナ」と発音する。サウナの当て字である。このように書かれたサウナ&マッサージ店は大型施設で、レストランやスポーツジムが併設されていることが多い。市郊外の4車線道路の脇に大型駐車場つきでドーンと建っていて、団体の観光客が大型バスで乗り付ける姿もよく見られた。中国のツアーガイドに連れられた日本人観光客の団体も、よく立ち寄ると店の人から聞いたこともある。
私が住んでいた昆明市西側の環城西路から西側の環城南路沿いにも、そういう店がたくさんあった。
【アポロサウナへ】
その一つ「アポロサウナ」に入る。まず市営プールの着替え室のようなところに通される。そこですべて脱いで、荷物をロッカーに預け、サウナ場へ。渡されたタオルを使って温水シャワーで体を洗い、サウナ室へ。そこで気のすむまで、ポタリポタリと汗を流す。居合わせた女性たちも苦行のようにジーッと汗を流しつづけている。彼女たちは見たところ、ちょっと太めの裕福なマダム層のようだ。サウナ室を出たところで冷たいおしぼりをもらい、冷水のプールを好みで浴びる。これは日本でもよく見られるごく普通のサウナと同じである。
ただ15年前、上海の安ホテルで共同シャワーを浴びたときは、違っていた。私が一人、当たり前のようにすっぽんぽんでシャワーを浴びていると、後からきた中国の女性たちが下着を着たままシャワーを浴び、洗濯まで始めた。そしてお互いに慌てふためいた。
中国が変わったのか、雲南という土地柄なのか、お金持ちという階級の違いなのか、ともかくお客たちの見事なぬぎっぷりに圧倒された。
【楊貴妃も大満足? のマッサージ】
次に案内されるままにサウナ場内にある施術台で、力自慢のおばちゃんにたっぷりの専用オイルまたは塩で揉みしだかれる。施術台は隅にあるとはいえ、カーテンすらないのに、身にタオル一枚かけることも許されない。ふと横を見ると、壁には薄衣をまとった楊貴妃のカラーの水墨画が掛けてある。そういえば白楽天の唐詩に妖艶な楊貴妃の湯浴みを詠ったものがあったような。中国人はいまなお究極の美に楊貴妃を思い描いているのだろうか。だが、そのときはそんなことを考える余裕はなく、生きた心地がしなかった。
【食べ放題、飲み放題】
その後、指定の服(ポリエステル製の半袖、半ズボン)に着替え、40畳ほどの大宴会場風大部屋へと案内された。数台の大型テレビと20台以上の足もみマッサージ用のソファが、ゆったりと配置されている。男女混合だった。そこで好みの飲み物とお菓子やフルーツをいただき(食べ放題)、促されるままにオプションで足もみマッサージもしてもらう。これで足もみ代も含めて、しめて68元だった。
希望すれば個室もあるらしい。
ちなみに足もみを頼むと、ミニスカートに胸の空き気味のTシャツをきた若い女性がやってきた。高校生ぐらいの年齢のようだ。彼女は「あら、こんな若い女性を揉むの?」といった意外そうな風情で、時折、謎の微笑を浮かべながら、じつに機械的に足を揉んでくれた。気づくとその部屋の客には女性の姿は見あたらない。さしずめ雰囲気は金持ちオジサマ方の社交場、といったところだった。
【サウナはお金持ちのリラックスゾーン】
「桑拿」と書いて、中国語で「サンナ」と発音する。サウナの当て字である。このように書かれたサウナ&マッサージ店は大型施設で、レストランやスポーツジムが併設されていることが多い。市郊外の4車線道路の脇に大型駐車場つきでドーンと建っていて、団体の観光客が大型バスで乗り付ける姿もよく見られた。中国のツアーガイドに連れられた日本人観光客の団体も、よく立ち寄ると店の人から聞いたこともある。
私が住んでいた昆明市西側の環城西路から西側の環城南路沿いにも、そういう店がたくさんあった。
【アポロサウナへ】
その一つ「アポロサウナ」に入る。まず市営プールの着替え室のようなところに通される。そこですべて脱いで、荷物をロッカーに預け、サウナ場へ。渡されたタオルを使って温水シャワーで体を洗い、サウナ室へ。そこで気のすむまで、ポタリポタリと汗を流す。居合わせた女性たちも苦行のようにジーッと汗を流しつづけている。彼女たちは見たところ、ちょっと太めの裕福なマダム層のようだ。サウナ室を出たところで冷たいおしぼりをもらい、冷水のプールを好みで浴びる。これは日本でもよく見られるごく普通のサウナと同じである。
ただ15年前、上海の安ホテルで共同シャワーを浴びたときは、違っていた。私が一人、当たり前のようにすっぽんぽんでシャワーを浴びていると、後からきた中国の女性たちが下着を着たままシャワーを浴び、洗濯まで始めた。そしてお互いに慌てふためいた。
中国が変わったのか、雲南という土地柄なのか、お金持ちという階級の違いなのか、ともかくお客たちの見事なぬぎっぷりに圧倒された。
【楊貴妃も大満足? のマッサージ】
次に案内されるままにサウナ場内にある施術台で、力自慢のおばちゃんにたっぷりの専用オイルまたは塩で揉みしだかれる。施術台は隅にあるとはいえ、カーテンすらないのに、身にタオル一枚かけることも許されない。ふと横を見ると、壁には薄衣をまとった楊貴妃のカラーの水墨画が掛けてある。そういえば白楽天の唐詩に妖艶な楊貴妃の湯浴みを詠ったものがあったような。中国人はいまなお究極の美に楊貴妃を思い描いているのだろうか。だが、そのときはそんなことを考える余裕はなく、生きた心地がしなかった。
【食べ放題、飲み放題】
その後、指定の服(ポリエステル製の半袖、半ズボン)に着替え、40畳ほどの大宴会場風大部屋へと案内された。数台の大型テレビと20台以上の足もみマッサージ用のソファが、ゆったりと配置されている。男女混合だった。そこで好みの飲み物とお菓子やフルーツをいただき(食べ放題)、促されるままにオプションで足もみマッサージもしてもらう。これで足もみ代も含めて、しめて68元だった。
希望すれば個室もあるらしい。
ちなみに足もみを頼むと、ミニスカートに胸の空き気味のTシャツをきた若い女性がやってきた。高校生ぐらいの年齢のようだ。彼女は「あら、こんな若い女性を揉むの?」といった意外そうな風情で、時折、謎の微笑を浮かべながら、じつに機械的に足を揉んでくれた。気づくとその部屋の客には女性の姿は見あたらない。さしずめ雰囲気は金持ちオジサマ方の社交場、といったところだった。
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