写真は金曜午後のアクティビティ。毎週、英語学校の先生が工夫をこらした遊びを主催する。足にはぴちっとしたジーンズを履くのが主流。
【閑話休題・英語学校シティ】
地図をみると、イフガオは、バギオのあるバンゲット州の東に隣接した州でした。棚田が世界遺産にも登録されているほど有名な地域です。
話はそれますが、わたしの通っていたセブの学校には本校があり、それがバギオでした。山岳地帯にあるため、夏は冷涼で過ごしやすい。そのためかつてフィリピンの大統領府などの行政機関が夏季にマニラから移転していた都市でした。
そこに韓国の人が目をつけたのです。言語が英語で生活費が安く、辺鄙なのに生活必需品はそろう冷涼なこの地こそ、スパルタ教育で我が子に英語を身に付けさせるにはぴったりな場所だと。
こうして韓国の人が経営する英語学校が林立する町へと変貌を遂げていきました。本校となるPINESも2001年12月に設立されました。英語教師はその地で募集され、経験が蓄積されていきます。
そして5年前にセブ島留学ブームに乗ろうと進出。オーナーは前にも書いたように韓国の人です。こうしてセブ島の英語学校なのに先生の半数がバギオ出身となったのでした。
生徒の中には、バギオの本校に半年ほど留学した後、海に親しみながら勉強したい、と系列校から転校してきた方もいました。年齢は30歳代の韓国人男性で、企業を一年休んで英語学習にあてているとのことでした。ご本人は「上手じゃありません」と謙遜していましたが、日本語はペラペラ。日本企業とも縁がある仕事だそうです。奥さんもお子さんも韓国にいるそうですが、研修でフィリピンに派遣されているのだとか。その彼が
「バギオは遊ぶところが、なにもありません。夏でもダウンジャケットを羽織りたくなるほど寒いです」
と言っていました。
一方でバギオ出身の先生は
「セブの暑さは耐えられない。寒い空気を吸いたい」
という願いもむなしく、今度は冷房が作る冷たい空気にやられて、体調を崩していました。ひどい時には氷嚢を額にあてながら授業をされているほどでした。