プチホテル前の石畳とタロ川。夕方のせいか歩いているのは観光客が過半であった。
【上質なプチホテル】
グラナダ駅前でバスを降り、タロ川沿いの石畳の道を登ると、17世紀の館を改装したプチホテル「マリアナ・ピネダ宮(Palacio Mariana Pineda)」に着きます。
写真はプチホテル・マリアナ・ピネダ宮の入口。
外観からだとたくさんある建物の一つにしか見えないのですが、じつは元貴族の館。なかに入るとおしゃれでゆとりもあり、部屋も黒味がかった木の柱や木彫家具が素敵です。古い館にありがちな階段と段差ばかりで、スーツケースの移動は難儀しましたが、ヨーロッパでは珍しく出かける際に見送ってくれる温かいもてなしがありました。
プチホテルの中庭。
【王立礼拝堂】
宿のカフェで一息つき、さっそく王立礼拝堂へ。中は凍るほどの寒さにもかかわらず街では見かけなかった人の姿が。みな静かに入場料に含まれるイヤホンガイドを聞きながら、見学(回遊?)しています。
グラナダ王国を落とし、レコンキスタを終焉させたカスティーリャのイザベル女王が命じて作らせた自身と夫フェルナンド2世のための墓所。いまも遺骸が当時のまま納められています。黄金きらめくたいへん豪華な造りなのですが、これはイザベル女王の意向ではなかったとイヤホンガイドの説明。へんな説明だなあと、帰ってからイザベル女王を調べると、たいへんな苦労人であることがわかりました。王族の出ながら、カスティーリア王国の王だった父が3歳で亡くなると、母と弟とともに追放され、ために母は精神を患い、その家族で生きていた。そしてある時、王族の思惑がらみで女王の座へ。『プリンセス』系の少女漫画になっていそうな人生です。
盛りだくさんの一日の終わりはタパス巡り。濃い目のワインと苦みを帯びたグラナダのビールがうまい!
細めんを巻いて揚げたタパスの料理。串が刺さっていたり、薄切パンの上に載っていたりと、一口でほおばれるのが特徴。