雲南、見たり聞いたり感じたり

雲南が中心だった記事から、世界放浪へと拡大中

語学留学でセブに行く61 バケーション1 

2020-10-25 13:55:54 | Weblog
宿舎になっていたMGIホテルのプール裏、海に面した小さなビーチにひっそりと立っていた像。
 セブにいたころはマリア様だとおもってみていたのだが、今、あらためて見ると、サントニーニョ教会のキリストの子供時代を模したとされるサントニーニョと同じものだと気づく。
 持ち物やマントなどの衣服が同じ。木に手彫りされた像である。やはりセブで一番の守り神なのである。宿舎が災難に会わないように安置されているのだろうか? それにしてはホテルの建物や敷地のほうではなく、海(つまり南面)を向いていた。海からくる異世界のもの、台風などの被害にあわないように、という意味なのだろうか。
 
【諸聖人の日(万聖節)】
語学留学に行ったというのに、書くのはほとんど、週末の話。本当に英語の勉強に行ったのか、と自分でも疑ってしまうほどですが、平日はまじめな学生の日々でした。
 ただテレビもなく、家事も必要なく、本屋が数キロ圏内にはまったくないので新聞以外、読むものもない。ネットもしょっちゅう途切れる。治安も不安、ガイドの呼び込みがしつこくて気軽に歩くのも難しい。公共交通機関がもう少し気軽なら日々のリズムづくりに一人でふらりと出かけたいものですが、そう気軽とはいかない。

そして宿舎の週末は人が少なすぎて寂しい限り。

そして宿舎内には英語母語話者が先生のみのため、外に出なければ生きた英語は聞くこともできない。
そんな状況のなかで、週末の遊びの予定に腐心する生徒たちの姿を見ていると、そちらに自然とベクトルが向いてきてしまうのは、私の性格上、仕方がないことでした。

もちろん、週末の部屋の掃除と予習・復習にかけて、あとは宿舎の木陰でぼーっとしたり、運動をしたりして英気を養っている人もおりました。そういう人のなかには学校で2週ごとに開かれる「レベルチェックテスト」で最優秀成績を収める人も。

これは、生徒のレベルは様々なのでテストの内容もバラバラなのですが、とくに成績が伸びた人を表彰する、というものでした。
家人も一度、表彰されたようです。

そんななか、私が学校の環境になじんだころから耳に入ってくるのが、

「連休はどこに行くの?」
「一緒にこのツアーに乗らない?」
という話。

11月1日からの大型連休に突入すると知りました。All Saint’s Day(オール・セインツ・デイ:諸聖人の日)という、フィリピンのお盆休みのような重要な日で4日連続の休みとなるというのです。月謝を払っている身としては、また休み? と思わないではないのですが、国民あげての祝祭日となれば、やむをえません。

土日の休みの倍の祝日をどう過ごそうかと、生徒たちは腕まくりせんばかりの勢いで予定を立てていました。
(つづく)
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語学留学でセブに行く60 それでもセブのタクシーは話せるだけいい

2020-10-18 12:07:56 | Weblog
写真は宿舎前のメインストリートのラッシュ風景。大勢を載せた紫に派手な模様の車体のジプニーは、かつての日本の「トラック野郎」のよう。ジプニーはそれぞれの運転手の一国一城でもあるのだ。手前は水色の車体のトライシクル。バイクを改造して人を載せるボディを取り付けたものだが、もともとのバイクには車体を取り付けることは想定されていないので、馬力や乗り心地がいまいちになるのは致し方なし。当然、何人かで乗れば、安く上がる。トライシクルに大きな荷物を積んで5人乗っている様子を見たこともあった。こちらも運転手はこの車体分を稼がなければと必死である。

【つねに緊張するヒリヒリ感】
そんなの杞憂でしょ、というなかれ。「払うまで降ろさない」事件は中国でよくあることなのでした。北京の人力三輪車、田舎のタクシーなど。中国の中では全般的におだやかな雲南ですらありました。

浙江省紹興の足漕ぎ船では、乗船賃を払おうとしたところ、お金を出すと怒り出し、地元の酒を買うよう要求する、というわけのわからない出来事もありました。
(降船先にあったごく普通の小さなお店で、安い紹興酒を一瓶買って渡すと、親父さんはほほを緩めて一件落着。たんなる酔っ払いだったのか、それともお金に価値を感じてない人だったのか。)

それらに比べれば、この、無精ひげでぎょろめのセブのタクシー運転手のほうがいくらかマシだった、といえるでしょう。

とはいえ、やっぱりこわいし、面倒くさい。

ただ一つ、救いだったのは、モール内では通じなかったWi-Fiが外に出たら復活したためにグラブタクシーを呼べたこと。そこからの帰りは順調に行きました。

以後、怖いので、セブ観光で何か所が回るときには最初に捕まえたグラブタクシーをキープするようになりました。タクシーを時間単位で借り上げるので懐は痛むのですが、バスや電車といった便利な公共交通機関がなく、いちげんの旅行者には乗りにくいジプニー以外ではタクシーしか頼るもののない世界では、それが最良の方法のようです。

(英語の先生に話すと「やっぱりジプニーに乗るべき」だと。安さが全然違うと。語学留学で長くおられる方はジプニーの遣い手になっていて、ジプニーチャーターもお手の物でした。もう少し長めにセブにいたら、気軽に乗れる人に脱皮できたのかもしれません。)

(タクシーの章、おわり)

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語学留学でセブに行く59 タクシーはややこしい

2020-10-11 10:05:48 | Weblog
写真上はショッピングモールのSMモールで開かれていたドッグコンテスト。写真上部にはトロフィーがずらり。右下にはボクサー犬が様々な歩行を終えて退場するところ。

写真上はドッグコンテストに参加するために待機する犬と飼い主。高級住宅街にはおしゃれた犬のトリミングショップもあった。

【トラブルに対処できず降りる】
SMモールという、セブで有名なショッピングモールに行ったときのことです(アヤラモールより庶民的は雰囲気。英語学校の先生方はこちらで誕生日プレゼントなどを買う方が多かったです)。

ここには庶民の味方のジプニーが走っていて、語学学校の宿舎にも行くものもあるようなのですが、なにしろ日本のバスと違って、行き先が小さくペンキで手書きされた謎の記号のように書かれているだけ。先生に乗り方も聞いてはいたのですが、行き先を運転手に聞いたりするのが面倒だし、二人いたのでタクシーで帰ることにしました。

まずグラブアプリを立ち上げたのですが、Wi-Fiをうまくキャッチできなくて申し込むことができません。前回程度のトラブルなら緊張は強いられますが車体を写真に撮って交渉すればなんとなる、と腹をくくって案内図にしたがって地下のタクシー乗り場に行きました。案の定、大勢が並んでいましたが、みな、家族やご近所で乗りあっていくので、列の進みは早く、それでもようやくたどり着いたと思うころに我々の番になりました。

ここでも役に立つのかどうかは不明ですが、モール側の係員がタクシーの番号などを書きとってはタクシーのドアを開けてくれ、安全性をアピール。一応、チェックしている風情を見せています。

そうして、ごく普通のタクシーに乗り込んで、行き先を伝えると、走り出しながら、
「そんな遠くまで行かせる気か?」

 と突然、怒り出しました。

「それなら当然だが、割増料金じゃなきゃ行かないよ」

 私は驚いて

「メーターで動けばいいでしょ」

 と言ったのですが、


「そんな遠くに行くと、俺の帰りはどうなる?」

とタクシーの運転手らしからぬことを言い始めます。

時間はまだ5時。夕方であって夜ではありません。言い合いしてもらちがあかなかったので、

「なら降りる」

 というと、車を止めては、くれました。そのまま下車したのです。

じつは降りる、と判断したときにちゃんと車を減速させておろしてくれるのか、心中では心配していました。素直に降ろさず、たとえほんのちょっとの距離でも初乗り料金を請求して払うまで降ろさない、などの事態になるとやっかいです。


(つづく)
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語学留学でセブに行く58 グラブタクシーの居心地 

2020-10-03 15:31:48 | Weblog

写真上はセブの町中の走る日本車。写真下は左を走る赤い車が庶民の味方、ジプニー、右上の白い車はタクシー。
セブでは日本車、なかでもトヨタをよく見た。ほかにはマツダ、三菱の4WDなど。それらの車に乗車すると「日本車だよ」と声を掛けられるのは、誇らしく思っているからか、私が日本人だからなのか。その場合の車は整備もよく、清潔だった。
一方、庶民の足のジプニーは、とにかく安い。タクシーの10分の1、距離によっては100分の1で乗れる。ただ、排ガスがひどい。セブの空気のためにはもう少し整備してほしいが、乗組員の生活もギリギリだと、以前CNNフィリピンでは取材していた。乗り心地は以前、書いたジプニーの回をご参照ください。

【Grab】
シティツアーの翌日、このタクシーの話を日本人のベテランの生徒に話すと「そういう時はグラブが便利よ」と教えてくれました。

グラブ(Grab)とは東南アジアで展開しているタクシーの配車サービス。アメリカ発のウーバー(Uber)は撤退しているので、フィリピンでは最大手です。利用にはスマホが必須で専用アプリをダウンロードして、クレジットカードなどを登録すればすぐに使えます。

スマホの位置情報をオンにしてタクシーを使いたいときにアプリを開くと、地図上にグラブに登録しているタクシーが現れます。それぞれのタクシーを利用した登録者の評価や車種、利用料などがでてくるので、これぞと選んだ運転手をクリックして依頼すればオーケー。

会うときにわかるように「こういう服をきて、ロビーのソファに座っています」などの文を付けることもできます。

料金はだいたい一般的な走行距離のタクシーのメーター料金+手数料。車種などによって料金が異なったりするようです。グラブに運転手が登録する際には厳しい面接審査があるとのことで、その後、何度か利用しましたが、市中を流しているタクシーより社内は清潔だし、あいさつも驚くほどきちんとしていて、服もぱりっとしていました。

なによりグラブアプリを通じてのクレジットカードなどの電子決済なので、運転手との直接のお金のやりとりは一切なし。チップも不要。乗車前に乗車位置と行き先を示すと料金が表示されるので、遠回りされたり、お金をぼったくられる心配もありません。

とても丁寧な対応すぎて、依頼すると

「10分で行きます」

とチャットで返信があったので、トイレに入ったりとのんびり過ごしてから待ち合わせ場所に行こうとしたら、5分ぐらいたった時に

「あなたは一体、どこにいるの?」
「私は探しています」

など矢継ぎ早に来て、あわてて待ち合わせポイントに駆け付けたことが1度ならずありました。表示された到着時刻よりも早く来ると考えて行動するなんて、セブではあまりなかったので驚きました。
(つづく)
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