ロンドンのシェアハウスから至近のハイドパーク。地面すれすれまで枝が降りている様子が日本の森とは違っていて興味深い。イングリッシュガーデンの特徴だろうか?
【上に政策あれば・・】
さらに持っていたオーストラリアのパスポート。香港市民の誰もが英語が流ちょうというわけではないようですが(よくそういう描写をかつての香港映画ではしのばせています)、上流階級や勉強熱心な家庭の人々は英語が堪能。
そこで英語が公用語の元イギリス領のなかでも移住の受け入れに寛容だったカナダとオーストラリアにパスポートを求めて、殺到したのです。そしてパスポート(つまり市民権)を取得できると、住み慣れた香港へと戻っていく人が多かったのです。
イギリスの空港ラウンジで出会った目の前の女性はのんびりとした、ごく普通のおばさん風情の人でしたが、香港生き残りすごろくを的確に勝ち上がってきた人だったのです。
彼女の息子は英語ばかりか日本語も堪能で、いまではイギリス在住の医者として身分も安定。そして彼女は香港住まいで、パスポートを巧みに使って行ったり来たり。しかもオーストラリアのパスポートまで取得済。
中国の苛烈な政策に対峙するのではなく「上に政策あれば、下に対策あり」の小市民の知恵。なんともたくましい。イギリスという国は、いろいろな人々のエッセンスで成り立っているのだと、改めて感じ入ったのでした。
2019年7月から8月にかけて訪れたイギリスは、どこを向いても興味深く、散歩の楽しい日々でした。
明治期にイギリスに留学した夏目漱石はじめ多くの日本人が口をそろえる「冬は寒く、日が短く、精神に堪える」イギリスを知らず、振り返れば楽しかったイギリスはロンドン。いままで酷暑しらずだった国なので、住居にクーラーがなかったり、思った以上に物価が高く、寝るスペースに苦労したり、いろいろとなかったわけではありませんが、なんとか突破できる程度の苦労でした。
歴史も不思議も思索も、存分にできる国。アジア圏に比べてやはり治安の良さを感じました。いずれまた訪れたい国になりました。
ただ、当時すでに、物価は日本の感覚の1.5倍から2倍で
「あれ、日本って貧しくなってる?」
と思った最初の国でもありました。私が社会人になってからは海外で買い物をする=お得な買い物の感覚になっていたのですから大転換です。すべて円高のなせるわざだったとは。
(二度目のロンドン・終)
※お知らせ
【はじめてのデジタル引っ越し】
次回からトルコ編となります。ただ、
gooブログが今年11月に閉鎖されることに伴い、いろいろとしなければ、ならなくなりました。デジタルお引越しははじめてなので、いろいろ聞いたり、調べたりして無事に行いたいと思っております。
つまり引っ越しに伴い、ブログの更新をお休みします(目安1か月。)引っ越しが決まりましたら、また、お知らせします。(たぶん、ハテナブログかなあ? みなさんはどうですか?)