知命堂日記   ~  人間五十年、下天のうちをくらぶれば、夢幻のごとくなり ~ 2005.9.11

いつ死んでもおかしくない年のころ。
夢も希望もなく、やっと生きてます。
今を夢幻と思って、ただひたすらに…

格差是正という大義名分を持ったバラマキの復活懸念

2007-08-12 06:42:29 | Weblog
8月11日の読売新聞夕刊にBNPパリバ証券経済調査本部長河野龍太郎氏の小文が掲載されていた。
参議院選挙の結果は「格差是正の民意」かも知れない。
しかし、格差是正のための所得移転を行うなら、あくまでも属人ベースで行い、特定の地域や産業をターゲットに行うべきでないという。
そのとおりだと思う。
近年、地方公共団体(特に道府県…都はそうでもない)は企業の誘致に躍起になって、産業興隆による税収増加を目指そうとしている。
この背景には、主に地方公共団体が担当してきた中小企業政策に、大企業との格差の是正と言う視点がなくなって、やる気のある有力な企業しか支援の対象にし難くなっているとういう状況がある。
ところが、一部の道府県は、やる気のある有力な企業だけを支援するというのも限界で、そろそろ格差是正の視点に基づいた政策が復活しそうだと、期待する輩も多い。特に、高度経済成長下、中小企業診断士と言った特殊な資格を有する人たちが数多く採用・養成されたが、彼らの復権の場として利用されそうである。
彼らは、財政の窮乏状況はお構いなしである。
格差是正の美名の前では、徹底したYESマンとして、あらゆるバラマキに全力を尽くすであろう。
今、さらに借金を増やせば、それを返すのは、子どもたちである。
それだけは忘れないで欲しい。
財政再建路線は、堅持すべきである。