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良い作品は思考をめぐらす (結論)

2014年09月10日 | 日記

 

 旧約聖書の初頭の創世記には天地創造の過程が記されている。それは誰が書いたのかは分らないし、旧約聖書を編集した人々の意図も含まれていよう。神は『光あれ』と言われた。その時から遥かな時間を経過して人間の男と女がこの地球という惑星に姿を現し、人は善悪を知るものとなった、...と。

 

 この天地創造の過程を文章によって説明するならば、その記を読む事が出来る人はその内容を理解する事が出来る。

 あるいは、もし、この天地創造の過程を音楽という音で表現して下さいといわれると、その課題はより難しくなり、作曲家は頭を悩ます事であろう。更に、その曲を披露する時に作品のタイトルに ” 天地創造 ”と記されていなかったら、聴者達は左脳の助けがないので、曲を聴いた後のとらえ方はバラバラになる、ある人は、これは人の人生だ、ある人は四季、ある人は世紀の展開などを感じるであろう。

 

 ワシントンDCに築かれたその都市には作品のタイトルが無い。この街を歩くと感じるものは多くあるが、それは百人百様であろう。太陽光を浴びて木陰で寝そべってそよかぜにあたりながら時間を愉しんだ後に、なぜか?天地創造というタイトルが浮かんできた。ワシントンDCという都市の設計は計画当時、天地創造(の過程)を地上に作品として表現しようとした都市ではなかったのだろうか?

 面白いのは、このワシントンDCという都市と旧約聖書の創世記を記した人々との関係である。この街(作品)を計画した人々は創世記の天地創造に習って街を造ろうとしたのではなくて、旧約聖書の創世記を記した人々でもある。(勿論、時間的に大差があるので同人物である訳ではない)と感じた事だ。

 

 

 神は人を追い出し、エデンの園の東に、ケルビムと、廻る災のつるぎとを置いて、命の木の道を守られた。

 創世記3章24節

...ワシントンモニュメントは災の剣。

 

アブラハムよ、...わたしはあなたと契約を結ぶ。あなたは多くの国民の父となるであろう。

 創世記17章4節

...リンカーンのラストネームはアブラハム。

 

 ワシントンDCの都市というのは作品である。そして、その作品は物、物質だけではない。いにしえの太古から今日までの歴史の流れ、その歴史こそが作品だという事を表現している。

 

街をめぐり、歴史をめぐる。

良い作品とは思考をめぐらせさせられるものなのだな。

 


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