ロクマルでいこう、60でGo!

" AS SLOW AS POSSIBLE AND AS FIRST AS NECESSARY "

ヘッドライト テールライト

2018年02月12日 | ロクマル日記

 2月半ばの晴れたニューヨークの郊外の夜中、時間はもう少しで夜の10時に届くところ。仕事を終えてランドクルーザーに乗り込みイグニッションを回して暫く暖機の為に待つ。今日はラジオを消してかすかな月明かりを楽しもう。街の郊外ではすれ違うクルマもまばらである。信号で止まってギアをニュートラルにした時に純粋な2Fエンジンの音色が響く。それはのこぎりの歯を丸くした様なリズム感がある。周りには対向車も無ければ追続車もない。信号が変わるとギアをシフトして走り始める。2Fのサウンドにはギアボックスのサウンドや振動音が混ざりアクセルの踏み加減に合わせて波長を変える。周りは森。5百メートル事に外灯が設置してある郊外の道を一人で飛ばす。ランドクルーザーが相棒だが、一人ぼっちのドライブに過ぎない。前方から一台の車が迫ってきてヘッドライトから瞬時にテールライトに姿を変えて闇の中へ溶けていく。時々除雪車によって掘られたのであろう冬の道の落とし穴が路上ある。多くの場合穴を避けるが時々穴の脇を踏んでランドクルーザーに硬い振動が走ったりする。30分程走るとニューヨークマンハッタンの摩天楼の夜景が視界に飛び込んでくる。やがて、ヘッドライトの連鎖、テールライトの連鎖に僕は迎え入れられる。そして車内がやっと暖まった頃に自宅に到着。一人になる時間、孤独を愉しむ時間、運転以外何もしない空白?な時間、殆んど何も考えないけれど何かを感じる時間を持つ。ランドクーザーは何時も男の孤独を飾ってくれる。

 

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