京男雑記帳

洛中で生まれ育った京男が地元視点で見た日常風景や話を雑記的に掲載

土用のあんころ

2021年07月29日 05時14分16秒 | 和菓子
昨日は、土用の丑の日でしたね。
この土用、年に四回あります。
冬土用(1月後半〜2月初め)、春土用(4月後半〜5月初め)、夏土用(7月後半〜8月初め)、秋土用(10月後半〜11月初め)なんです。


↑塩芳軒「あんころ餅」

その四回の内、一番厳しいのが夏土用でしょうね。
昔から夏バテはあったそうです。栄養的に今と違って昔は、大変だった。
「土用の丑の日に鰻」というのは、江戸時代の学者で発明家の平賀源内の発案だという話しですね。
昔は、鰻というのは庶民の高嶺の花だったようです。
いまでもスーパーやデパ地下では、並んで鰻を買っておられます。
なんかそういうのに弱い人がいますね。


↑粒あん、道明寺

養殖鰻は、抗生物質たっぷり、いろいろな添加物、防腐剤もたっぷりのものが多い。
蒲焼きにして冷凍にして売っている。まあ、抗生物質で風邪には大丈夫、防腐剤で身体が腐りにくいなんてこともあるかも・・・。
スタミナなら豚とニンニクでいいと思うのですが・・・。
因みに父親は、鰻は御法度です。骨の多い魚はリンが多くだめらしい。鱧もそうです。透析をしなければならない身体にはなりたくないものです。


↑紫野源水「朝涼(あさすず)」


↑葛焼

もう一つ、夏土用のシーズンに「あんころ」を食べるというのもあります。
これは、京都あたりのお餅屋さんがいいはじめたものかも。
確かに食欲のない時、あんころはいいかも。
「あんころとおはぎの違いがわかりますか?
「おはぎ」は、もち米とうるち米を混ぜたものを蒸すあるいは炊き、米粒が残る程度に軽く搗いて丸めたものに、餡をまぶした食べ物である。米を半分潰すことから「はんごろし」と呼ばれることもある。それに粒あんや漉し餡、それにきなこなんかをまぶして作る。
「あんころ」は、道明寺粉(これも結局お米ですが)を使ってつくる。お店によってはお餅でつくるのもある。
私は、小さい時、おはぎが嫌いだった。きっと甘い御飯が嫌いだったからかも。でもあんころ餅なら食べていた。でもなかななか買ってもらえなかった。父親もきっとおはぎは好き出ないかも。だから赤福餅が好きなのかな?


↑塩芳軒「くずやき」


↑葛製

もう一ついまぐらいの御菓子に「くずやき」というのがある。
ひょっとして京都独特の和菓子かも。
葛と餡を合わせて練り、さらに表面を焼いて仕上げるものです。焼くとこで夏場に腐りにくくするというものですね。
慣れるとこのくずやき(葛焼き)が美味しいですよ。
他府県であるかどうかわかりませんけど。

まあ、あんころにしてもくずやきにしても、食べたからといって元気になるというものではないでしょうけど。

和菓子
クリエーター情報なし
河出書房新社

↑京男の和菓子本が新装版になりました。初版を出版した2013年1月26日時の記事新装版が出版した2018年1月19日の記事をご覧ください。
(色のかわっている部分をクリックすると表示されます)000(色のかわっている部分をクリックすると表示されます)

Twitter→@kyo_otoko
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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
>すーさん、こんにちは。 (京男)
2021-07-29 17:30:00
すーさんは、ビールでしょうね。
冷や奴で十分かも。
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>常磐万作さん、こんにちは (京男)
2021-07-29 17:28:34
私はそういうのは食べません。
父親なら大丈夫でしょうが。
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こんにちは (す-)
2021-07-29 12:59:12
わが家は昨日はウナギと無縁でした。
あっさりと、冷ややっこで一杯でした。
私にはこちらの方が元気が出ます。
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つづき (常盤万作)
2021-07-29 10:00:05
砂糖をたっぷり入れると、腐敗しません。
2日目には餡子は外します。餅は水餅にし、餡は炊きなおします。
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>常磐万作さん、おはようございます (京男)
2021-07-29 07:11:32
土用餅を自家製で配るのですか。
夏に配るのは危険じゃなかったですか?
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おはようございます (常盤万作)
2021-07-29 06:55:32
土用餅は自家製でした。重箱に入れて親類に配りました。配り番は子供達で、「おため」「お引き」を貰うと小遣いになりました。
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