数字だけみると今日の9月9日は、重陽(ちょうよう)の節供。
フトそう考えました。
重陽の節句はたびたび出てくる中国の重日思想から発した祭日。
重日とは月の数と日の数が同じ数字となる日付。
めでたい特別の日付と考えられたんです。
重陽の節句は、9月9日と「9」が重なっています。
9が重なることから重陽の節句は「重九(ちょうく)の節供」とも呼ばれます。
次に重陽の「陽」ですが、中国伝来の陰陽説によれば、奇数は陽の数、偶数は陰の数とされていました。9は一桁の奇数としては一番大きな数ですので「陽の極まった数」として陽数を代表する数と考えられました。
言葉でも、「幾久しく」の「く(九)」とか「よろしく」の「く(九)」の数字はつながっているんです。
ということで「陽の極まった数の重日」ということで「重陽」となった。
重陽の節供は他の重日思想に基づく節供と同様に「日付」に固定された祭日。
それで現在では初秋の頃が重陽の節供となるのですが、元来は旧暦の日付で祝われたわけですので元は晩秋の頃の行事でした。
単に晩秋の行事と言ってもぴんとこないかもしれませんが秋の深まった頃に行われる月見、中秋の名月が旧暦8月15日の行事ですから重陽はそれより20日以上も後に行われた行事なのです。月見に関しては中秋の名月の1月後に後の月見(旧暦9月13日/新暦11月3日)があります
だから本来のは旧暦9月9日(新暦2006年10月30日)が本来の重陽の節供になります。
結論からいえば、新暦の9月9日はあまり意味がないかもしれませんね。
それに重陽の節供はまたの名を「菊の節供」ともいいますが、まだ菊の花は小さなつぼみの状態でぴんとこないネーミングになってしまいますが、本来(10月30日)であれば、菊の見頃だったのですね。