万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

靖国神社から日本国全体に広がる問題性-皇族との軋轢

2018年10月14日 13時47分57秒 | 日本政治
 靖国神社の小堀邦夫宮司の問題提起は、マスメディアの報道方針によってか、天皇の靖国参拝問題に焦点があてられています。しかしながら、その一方で、捉えようによってはより深刻、かつ、本質的となる、皇室と神道との間の軋轢にも言及しておられます。それは、来年5月1日に即位を予定している新天皇・皇后に関する懸念です。

 この問題に触れている小堀宮司の発言とは、「もし、御在位中に一度も親拝なさらなかったら、今の皇太子さんが新帝に就かれて参拝されるか?新しく皇后になる彼女は神社神道大嫌いだよ。来るか?」というものです。特に重要となるのが後半の部分であり、この発言から、神道界では東宮妃が神道を毛嫌いしていることが既に周知の事実として認識されていることが分かります。そして、それは、今般の事件が、靖国神社と皇室との二者間の関係に留まらず、神道全体、否、全日本国民に関わる問題であることを示しているのです。

しばしばマスコミでも報じられるように、東宮妃の入内は、創価学会の強力なバックアップによって実現したとされています。父親である小和田恒氏が外務省高官であり、本人も同省に勤務していたこと、並びに、創価学会が政治支部である公明党を擁している事実に鑑みますと、‘自由恋愛’を装いながらも‘政略結婚’と見なされても致し方ない側面があります。ここに、神道における最高祭祀長としての天皇の地位が、婚姻を介して新興カルトの影響を受ける、あるいは、侵食を受けて変質させられるという、一般の日本国民にも影響が及びかねない忌々しき問題が発生したのです。たとえ日本国憲法にあっては象徴天皇と定められていたとしても、二千年を越える日本国の歴史において天皇の地位を一貫して根底から支えてきたのは、神道に他ならないからです(仏教伝来後は神仏の擁護者ともなった…)。

創価学会とは、諸外国ではカルト教団に認定されている集団であり、かつては、オウム真理教と同様に、‘総体革命’を成し遂げて政治権力を手にした暁には、創価学会の教義を国教化するという大胆な目標を掲げていました。今日では、革命的な手段は放棄されたそうですが、その代替手段として東宮妃入内が創価学会の思惑によるものであるとしますと、日本国支配という最終目的は変わらず、天皇、あるいは、皇室を‘乗っ取る’という別の手段に切り替えたに過ぎないのかもしれません。‘美智子さん’のご成婚に際してもカトリック信者疑惑が常に付きまとい、関連する噂が絶えませんでしたが、東宮妃についても新興宗教団体の‘隠れ信者’である可能性が高いのです。東宮自身もまた、ブラジル訪問に際して同組織が発行する聖教新聞に写真付きの記事が掲載されており、東宮家そのものが創価学会に取り込まれているのかもしれません(ブラジルに関しては、秋篠宮家の‘眞子さん’が頻繁に訪問しており、この点にも不自然さが漂う…)。

同教団は、政界、官界、財界、学界、マスメディア、芸能界といった各界の要所に会員を配置し、さらに、同教団の国際志向、並びに、親中・親朝鮮半島の姿勢も甚だしく、外国人信者の増加や創価学会インターナショナルの活動に加え、国連等の国際機関にも積極的にアプローチしているようです。このように最大の新興宗教教団とされつつも、創価学会員数は、多く見積もっても人口の2%程度ではないかとする推計があり、残りの圧倒的多数の国民は同教団の信者ではありません。にも拘わらず、皇室が創価学会のコントロール下に置かれている現実は、皇室と一般国民との距離を広げるのみならず、延いては、一般国民の天皇に対する崇敬心を急速に失わせ(皇室が一教団に私物化されたとする認識…)、やがて天皇の存在意義や正統性をも根底から覆しかねない事態となりましょう。

上部からの伝統破壊や‘多人種・多民族化’の現象は、日本国の皇室に限らず、近年、英王室など他の諸国の王族にも共通して見られますので、創価学会のさらにその奥には、何らかの全世界的なネットワークを有する国際組織の存在が想定されます。あるいは、既に皇室そのものが、明治維新を機に組織の‘支部’と化していたのかもしれません。政治性をも帯びた皇室問題とは、もはや日本固有の問題ではないのでしょう。このように考えますと、小堀宮司の発言は、日本国民もまた、国際的、並びに、世界史的な視点からこの問題に対処してゆかねばならない時期に差し掛かっていることを、自ずと世に知らしめたようにも思えるのです。

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4 コメント

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的確な記事をありがとうございます (ありす)
2018-10-14 15:56:44
このままですと、歴史上はじめての祭祀をしない天皇皇后が誕生し、神武天皇以来連綿と続いてきた日本の安寧を祈る「存在」がいなくなります。

これがどんなに恐ろしいことか。

今でもすでにそうなっていますが、神性のかけらもない皇室となれば、日本人の精神にも何らかの変質をきたすことになろうかと思います。
神代より天皇を中心とした祈りの国が日本という国の本質なのに、その核が無くなれば、シャボン玉がはじけるように日本人としての特性を失ってしまいそうです。

また、自民党は、改憲の暁には天皇を国家元首に、と言っていますけど、とんでもないことです。これ以上権力を持たせてはいけないです。
皇室が外国勢力に蚕食されていることなど内閣が、知らないはずがないのに平然とこのような悪法を推し進めようとしますね。
本当にこれからの日本の行く末が心配です。
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ありすさま (kuranishi masako)
2018-10-14 20:41:59
 コメントをいただきまして、ありがとうございました。

 自民党の天皇元首案は、昭和の時代において昭和天皇を前提として作成していたのではないかと推測しておりましたが、最近に至りまして、そうでもないのかもしれないと思うようになりました。むしろ、天皇と国民との間の絆が崩壊し、歴史や伝統、そして、皇統との繋がりが断絶しそうにあるからこそ、憲法上において元首の座を与え、その立場を盤石としておきたいのかもしれません。もっとも、国民投票にかけましても、この案は、通らない可能性は高いのではないかと思います。何れにいたしましても、まずは国民自身が危機的状況にあることを認識し、この問題に関心を寄せることが大事なのではないかと考えております。
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在日カルト創価学会統一教会撲滅祈願 (宮内庁皇室浄化大作戦)
2018-10-14 21:53:06
小堀宮司の様に立場の有る人の宮内庁皇室に関する疑問や問題提起を、どんどん発言する要職におられる方が増えてニュースになって欲しいいです。

左翼の人達も反天連等の活動をしているのですから、偽者皇族の問題提起をすればいいのにと思いますが、何故DNA鑑定等の基本的なことを問題提起しないのか不思議です。

戦争反対の流れは明治天皇大室寅之佑の流れを汲む現在の皇族を排除して、正統な血筋の祈りの祭祀王に戻す事で実現されるのではないですか。

明治天皇の血筋は戦争天皇の様な、国民の犠牲を平然と求める忌まわしい血筋ということです。

1日も早くDNA鑑定でシッカリ検証して、旧宮家の血筋正しい相応しい方を皇族復帰して頂き、偽者皇族とは決別して祭祀王としての祈りの天皇に戻さなければ、国や国民に更なる犠牲や不幸を強いられる事になるのではと、とても心配です。

国民や政府の安全の為にも、今こそ今上天皇夫婦や皇太子夫婦の排除と、旧宮家の血筋正しい相応しい方をDNA鑑定シッカリ検証して復帰して頂き次の天皇陛下に、祈りの大祭祀王としての天皇陛下として復帰して頂きましょう。

旧宮家の方には皇太子よりも天皇の血筋の濃い方が3名もいるそうですし、男子の方も沢山いますから写真集等を出して欲しいいですですよ。

日本の出版社がダメなら海外の出版社でもいいから出してくれれば、話題沸騰するのではないでしょうか。
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宮内庁皇室浄化大作戦さま (kuranishi masako)
2018-10-15 08:44:00
 コメントをいただきまして、ありがとうございました。

 日本国の歴史を考慮しますと、私も、天皇位と現皇室の血脈を切り離すべきではないかと考えております。現状のままでは、日本国の天皇は、何らかの国際組織の傀儡に過ぎず、伝統的な天皇の役割が果たせなくなります。それどころか、日本国全体に破壊的な効果を及ぼす可能性も否定はできないように思えます。明治維新以来、日本国が抱えてきた問題に正面から向き合い、しかるべき方を天皇位にお迎えすることで、日本国は、より善き国造りに向けて再出発を図るべきではないかと考えております。
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