万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

戦争回避兵器の保有・配備を

2024年01月24日 09時47分20秒 | 国際政治
 第二次世界大戦に至るまでの経緯、並びに、その展開を注意深く辿りますと、連合国枢軸国を問わずに、‘何故、ここでこの判断をするの!’という場面に何度も遭遇します。日ソ中立条約、真珠湾攻撃、ヒトラーによる対米宣戦布告、そして、二度の原子爆弾の使用など、不可解で非合理的な出来事の連続なのです。この不可解さは、第二次世界大戦の計画性を十分に疑わせるのですが、意図的な世界大戦の危機は、同戦争をもって地球上から消え去ったわけではないようです。

 今日の世界情勢を見ても、ウクライナ紛争にせよ、イスラエル・ハマス戦争にせよ、不審点に満ちています。戦争回避のチャンスがありながら、何れの政治家も組織も、意図的にチャンスを逃した、あるいは、敢えて開戦に協力したとしか考えられないのです。ウクライナのゼレンスキー大統領についても、‘凶暴なる独裁者プーチンの侵略から祖国を護る英雄的指導者’というイメージが内外に振りまかれていますが、その実態は、世界権力のために演技をする戦争協力者なのかも知れません。イスラエル・ハマス戦争に至っては、EUのジョセフ・ボレロ外交安全保障上級代表が、ハマスを創設したのも資金援助したのもイスラエルであると暴露しており、同戦争もおそらく‘造られた戦争’であるのでしょう。

 そして、今日の極東に目を向けますと、戦争の火種は既に蒔かれているようです。戦争リスク、あるいは、軍事行動を起こす可能性が最も高い国は中国であることは疑いなく、既に台湾有事への導火線が引かれている気配があります。その一方で、日本国内でも、能登半島地震や羽田空港衝突事件といった不審な出来事が連鎖的に起きています。地震発生から時を経ずして、北朝鮮が核兵器を用いた人口津波の発生実験を行なった旨を公表しており、人工地震も人工津波も既に確立している技術なのでしょう。能登半島地震も、人工地震であった可能性は否定はできないのです。そして、羽田空港衝突事件も、報道されているような偶発的な事故なのでしょうか。

 戦争も災害も人為的な計画に基づくものであるならば、止めることができます。如何なる預言(予言)があろうとも、未来は決まってはいないのですから、変えることができるのです。それでは、日本国は、どのようにすれば戦争を回避することができるのでしょうか。

 物理的な方法としてまず考えられるのは、核保有です。昨今、中国では、対日核攻撃の議論がなされているそうですが、中国が攻撃手段として核使用を選択肢に含めている以上、日本国は、NPTを遵守する必要はなくなります。同条約に定められた脱退の手続きに従って合法的に脱退できますし、仮に、手続き完了に先立って核を保有し、他国の訴えによりICJ等で違法性を問われたとしても、事情を説明すれば、正当防衛の行為として事後承認されるはずです。

 強力な抑止力を有する核による武装の方が、アメリカから巡航ミサイルの「トマホーク」を大量に購入するよりも、高い抑止力を発揮することでしょう。先ずは、自前の核の傘を準備すれば、高くそびえる堅固な外堀を築くようなものであり、他の防衛設備の拡充は、後回しでも構わないのです。もちろん、核攻撃に備えた核シェルターの建設も含めて。

 なお、仮に、核保有よりも高い抑止力が期待できる手段があるとすれば、それは、指向性エネルギー兵器の実戦配備となりましょう。イギリスでは、既に実験に成功したそうですが、同兵器の存在は、核兵器と同様に相手国の攻撃意欲を大幅に削ぐこととなります。如何なるミサイルもドローンを含む攻撃機も無力化されるからです。

 かくして高い抑止力を備えた兵器の保有・配備は、たとえ世界権力が戦争を計画したとしても、この計画の遂行を物理的に不可能にしてしまいます。そして、何よりも、この物理的な抑止方法の重要性は、戦争や災害等の計画性への疑いを‘陰謀論として嘲笑する人でさえ、頭から否定できないところにあります。陰謀の実在性の如何に拘わらず、戦争回避手段として高い効力を有するからです。むしろ、この方法に反対する、あるいは、無視する人ほど、戦争協力者である疑いが濃くなるとも言えましょう。果たして、日本国、否、台湾をふくむ非核兵器国の政治家達が、核武装、あるいは、指向性エネルギー兵器等の戦争回避兵器の配備に動くのでしょうか。少なくとも、戦争リスクに直面している国民は、戦争抑止兵器の保有・配備を強く政府に求めるべきではないかと思うのです(つづく)。

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