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「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

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軽度発達障害理解のためのガイドブック(岡山県保健福祉部子育て支援課)を読む。

2012-10-04 11:23:57 | 小児医療

 岡山県作成「軽度発達障害理解のためのガイドブック」

 たいへんよくまとまっていると思います。


 日本全国、軽度発達障害の子ども達への教育の場、生活の場での適切な対応、支援が求められています。
 もちろん、ここ中央区でも。

 軽度発達障害の子ども達が、自身の可能性を最大限に伸ばすことができる教育環境を整えていかねばなりません。


*********************************

軽度発達障害理解のためのガイドブック
http://www.pref.okayama.jp/uploaded/life/45369_159471_misc.pdf



1.はじめに…………………………………………………… 1
2.支援にかかわる人の基本について……………………… 1
3.「軽度発達障害」とは…………………………………… 3
(1)まず、発達障害とは何ですか……………………………………………………… 3
(2)あえて軽度をつけるのはなぜですか……………………………………………… 3
(3)原因は何ですか……………………………………………………………………… 4
(4)治るのですか………………………………………………………………………… 6
(5)特徴は何ですか……………………………………………………………………… 6
(6)診断について………………………………………………………………………… 9
4.発見のポイントと関わり方について……………………12
(1)乳児期………………………………………………………………………………12
(2)幼児期~特にAD/HD、PDD、アスペルガー障害を中心に~ …………………13
(3)児童期………………………………………………………………………………19
(4)思春期………………………………………………………………………………27
5.さいごに……………………………………………………31


【執筆協力者】
中 島 洋 子まな星クリニック 院長児童精神科医師
笹 野 京 子なのはなクリニック院長児童精神科医師
岡 田 あゆみ岡山大学医学部・歯学部附属病院小児科小児科医師
萩 原 順 子岡山県福祉相談センター 元障害者相談課長臨床心理士
小 寺   嗣岡山県中央児童相談所 元判定課長臨床心理士
西   佐衛子岡山県倉敷児童相談所 判定課
福 田 敏 隆岡山県津山児童相談所 業務課臨床心理士
山 口 温 代岡山県倉敷児童相談所 措置課
永 冨 徹 志岡山県中央児童相談所 元判定課
【本文イラスト】
阪 本 清 美岡山県倉敷児童相談所 判定課
【資料編協力】岡山県保健福祉部健康対策課
【事務局】岡山県保健福祉部子育て支援課


************************************

1.はじめに
平成17年4月1日に発行した“軽度発達障害理解のためのガイドブック”が残り少なく
なったので、これまでに利用してくださった方々のご意見を参考に、より中身の濃いもの
にとの思いで改訂しました。なお、配布先としては前回と同様、子どもと保護者の身近な
相談者である保育士、保健師、教員等を想定しています。
内容については、本文と資料編の2本仕立てとしました。前回の資料編のうち、調査1
「発達障害に関する意識調査」と、調査2「軽度発達障害の行動化予防に向けて」は削除
しました。そして、中学校や高等学校からも需要があったことから、範囲を思春期にまで
に拡大し、それぞれの発達段階に応じた発見・かかわり方のポイントについて述べました。
「発達障害」という用語は、平成17年4月1日施行の発達障害者支援法の影響もあり、
世間に広く知られるようになりました。しかし、未だに支援体制は十分とは言えず、二次
的問題の発生が危惧されています。不登校、場面緘黙、非行、虐待等の問題が発生しやす
いこと、いじめ問題の背景に軽度発達障害を持つ子どもが多いのも現状です。
また、少年事件の加害者・被害者となって初めて支援につながる、あるいは社会に出て
幾多の挫折を経てから支援につながる子どもたちもいます。軽度発達障害を持つ子どもた
ちが、このような深刻な状況におちいることなく、いきいきと自分らしくくらしていくこ
とができるようにと願い、ガイドブックを改訂しました。広く利用していただければ幸い
です。


2.支援にかかわる人の基本について
ここでは、まず「軽度発達障害」と呼ばれている子どもたちの支援にかかわる人の基本
的な姿勢を示しておきたいと思います。
私たちが目指すのは、どのような子どもでもいきいきと自分らしくくらせる環境を提供
することです。そのためには、まず身近な家族を支援することから始めることが多いと思
います。それは間違いではありません。家族も広い意味では支援の利用者だからです。
実際、支援にかかわる人は、家族の負担の解消ばかりに目を奪われてしまいやすいとい
う現実があります。しかし、家族の負担を解消したことで、子どもの権利が侵害されるよ
うな結果になってはいけません。支援を受ける主体は「軽度発達障害」と呼ばれる子ども
たちなのです。支援にかかわる人は、常にそのことを忘れないように支援をしていく必要
があります。
さらに、どのような障害を持っている子どもであっても、そうでない子どもと同じ成長
- 1 -
の時期やくらしの場面を共有しています。そこには、障害にとらわれない共通のくらしの
課題があります。支援にかかわる人は、その点も見落としてはいけません。障害の有無に
かかわらず、各発達段階の課題を乗り越えていけるように、子どもの成長を支援する必要
があるのです。
どのような支援でも、一方的に押しつけるものではありません。一緒につくるという姿
勢が大切です。そのためには、まず子どもや家族がどのようにくらしているのか、その全
体像を把握することが重要です。また、困難におちいっていることと、その周辺の問題だ
けに焦点を合わせないことです。子どもや家族の持つ力を大切にしましょう。
それから、子どもや家族がどのような支援を望み、また必要としているのかを把握し、
支援にかかわる人はそれを共有することも重要です。家庭や学校でのくらしの場面をイメ
ージし、何が必要なのかを具体的にしながら、話し合いを重ねましょう。
なお、支援にかかわることは、子どもや家族のくらしに大きく関与することになります。
支援の仕方によっては、子どもや家族の人権を侵害することにもなりかねません。そのこ
とには、常に注意を払う必要があります。

支援にかかわる人が考えておくべき点を以下に引用しました。

引用文献:★中野敏子、滝沢久美子、福知栄子、森山千佳子
「誰のため何のためどう活かすあなたの支援「基本のキ」『障害』のある学齢期の子どもとと
もに」太揚社より引用(2005)
・わからないといえること。わかったふりをしない
・調べておきます。必ず連絡します。一緒に調べていきましょう。
そのひとことが重要
・今日は、話してよかったという気持ちを大事に
・痛みをわかる人、痛みをわかろうとする人
・知識にこだわる 危険
・話しを聴けたことと、「できる」こととは違う
・見通しをなくすと苦情になる
・よかれと 思ってしているところに 課題がある
- 2

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