「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

川﨑の事件、不安な気持ちは、担任や養護、学校カウンセラーの先生、そして私達小児科医にご相談下さい。/病児保育鋭意実施中。

今日のことば9世の中編:建前的な調整方法に関連して 『壱人両名 江戸日本の知られざる二重身分』尾脇秀和著 NHK出版2019年より

2019-09-08 09:54:00 | こども達へのメッセージ
 江戸時代にも、社会秩序維持のため建前的な調整方法が存在していました。

『壱人両名 江戸日本の知られざる二重身分』尾脇秀和著 NHK出版2019年より
 
 秩序立った社会とは、秩序に反する者が存在していないことではない。そのような者が存在していても、表面上、従来の秩序に反していない形をとることで、これまで同様の平静が保たれている状態全体のことをいうのである。秩序は、それに反する存在そのものではなく、その存在が表向き問題視され衆人の前に露呈することによって、脅かされるのである。
 但しこのような調整行為の本質は、真実に即して言えば明らかに虚偽・不正である。その本質による危うさもやはり見逃してはなるまい。この建前的な調整方法が、表向き堂々と明言されたり声高に推奨されたりしないのは、偏にその本質ゆえである。
コメント

ことば8教育編:人は学ぶことで、真の自由を得られる。そして人は自由でなければ学べない。俳優・脚本家 ピーター・フォンダ(享年79歳)

2019-09-05 23:00:00 | こども達へのメッセージ

 人は学ぶことで、真の自由を得られる。そして人は自由でなければ学べない。

 俳優・脚本家 ピーター・フォンダ(享年79歳)


 最も大事なことだと認識しています。

 日本国も日本国憲法で同様の趣旨を規定して、国と行政に義務付けています。


 「日本国憲法第23条 学問の自由は、これを保障する。」

 私の最も好きな条文です。

 

********毎日新聞2019.08.20 余録*******

https://mainichi.jp/articles/20190820/ddm/001/070/128000c

「アメリカはいい国だった。どうなっちまったんだ」。今の話ではない。50年前の1969年、米国で公開されたデニス・ホッパー監督のアメリカン・ニューシネマの代表作「イージー・ライダー」でのセリフである▲アウトロー2人が自由気ままに大型バイクを駆って、米国を横断するロードムービーだ。主演や脚本をつとめ、一躍人気者となったピーター・フォンダさんが先週、79歳で亡くなった▲ヒッピーのコミューンや排他的な地方の町など、映画は当時の米国社会の断面を切り取っていく。そこで見たのは、自由だと思っていた国の病巣や闇。「アメリカ人は自由を証明するためなら殺人も平気だ」というセリフが耳に残る▲公開の前年にはキング牧師が暗殺され、ベトナム戦争の泥沼化、公民権運動の高まりなど米国の不条理が一気に噴き出した時代でもあった。既存の価値観へのカウンターカルチャーとして若者をとりこにしたのもうなずける▲半世紀後の今はどうか。トランプ政権下で分断や格差は拡大し、移民は排斥され、人権や自由が脅かされる。怒れる若者は社会主義に引きつけられているという。フォンダさんが託した思いと、どこか響き合う▲映画のラストも衝撃的だ。トラックに乗った南部の白人に2人はあっけなく撃たれる。フォンダさん自身は家族にみとられてこの世を去ったという。ウェブサイトにこんな言葉を残している。「人は学ぶことで、真の自由を得られる。そして人は自由でなければ学べない」

コメント

ことば7子育て編:人生はのろさにあれ のろのろと蝸牛(ででむし)のやうであれ 山村暮鳥。子育てで、最も大切なことのひとつだと考えます。

2019-08-22 10:19:30 | こども達へのメッセージ

 鷲田清一氏は、本日2019年8月22日のことばのコラムで、詩人・山村暮鳥の詩を選んでいます。

 のろのろが、目に留まりました。

 のろのろ、寄り道、道草、回り道…子育てで、最も大切なことのひとつだと考えます。

 のろのろと蝸牛のように、世界を十二分に感じながら成長をしていくこと。それを見守ること。


    「自分はいまこそ言おう」    作:山村暮鳥


なんであんなにいそぐのだろう
どこまでゆこうとするのだろう
どこでこの道がつきるのだろう

この生の一本みちがどこかでつきたら
人間はそこでどうなるだろう

おおこの道は
どこまでも人間とともにつきないのではないか

谷間をながれる泉のように
自分はいまこそ言おう

人生はのろさにあれ
のろのろと蝸牛(ででむし)のようであれ

そしてやすまず
一生に二どと通らぬみちなのだから
つつしんで自分は行こうと思うと


*******朝日新聞2019.08.22********
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14148033.html

折々のことば:1558 鷲田清一


2019年8月22日05時00分

 人生はのろさにあれ

 のろのろと蝸牛(ででむし)のやうであれ

 (山村暮鳥〈ぼちょう〉)

     ◇

 人生がどこまでも尽きない道ならば、先を急ぐより、一度かぎりのこの道を一歩一歩丹念に歩むほうがいいと、明治・大正期の詩人・児童文学者は言う。前方ではなく空を仰ぎ見、また大地を蹴るのではなく足裏で感じることができる。ふだん目にもとめないものが目に入ってくる。だから寄り道もしたい。宝物は存外そういうところにある。詩「自分はいまこそ言はう」から。

コメント

ことば6医療編&区政編:セカンドオピニオンは、普通のこと。どんどんご利用を!

2019-08-17 09:14:08 | こども達へのメッセージ

 セカンドオピニオンは、普通のこと。どんどんご利用を!

 医療では、当たり前、普通のことになって来ています。
 他の医師の見立ても同じであれば、さらにその診断、治療が確かなものとわかります。
 セカンドオピニオンを聞きたいと言われて、嫌がる医師は、一般的には、おりません。

 区政においても、ひとりの議員への相談をしていている状況下においても、他の議員の意見も同時に聴いてよいと思います。
 複数のアプローチにより、問題の解決が柔軟に行われるようになると考えます。
 どんどん、議員をご利用ください。
 

 中央区議会議員、小児科医師

 小坂和輝


 

コメント

ことば5:泣くか。食べるか。書くか。PILOT

2019-08-16 11:34:35 | こども達へのメッセージ
 なかなか、うまくいかなくとも、泣くか、食べるか、書くかしているうちに、新しいこと、きっとうかんできます。

 PILOTさん、ありがとう。

******朝日新聞2019.8.16******


コメント

ことば4:永遠の平和 第42代内閣総理大臣 鈴木貫太郎

2019-08-15 09:09:54 | こども達へのメッセージ
 表現の自由がないがしろにされつつある不透明な時代を生きています。
 正しい情報が与えられず、表現の自由が制限・はく奪され、先の大戦へとつながった轍を二度と踏んではなりません。

 「永遠の平和…、永遠の平和…」 第42代内閣総理大臣鈴木貫太郎氏の臨終のことば。
 原爆投下がなされてしまったあとであり、戦争を終わらせた時期の是非に議論は割れますが、少なくとも本土決戦を防ぎポツダム宣言受諾、8月15日終戦(敗戦)へと導きました。

 平和があってはじめて、遊び、学び、自己実現することが可能になります。

 東京五輪で世界中から選手村の中央区へ人々が集います。
 ひととひととがつながり、信頼関係を確かなものとして、平和を守り抜きたいものです。

 クリニックにも国際色豊かな患者さんが来院されるようになりました。
 患者さんの母国と銃を互いに向け合うことなど想像だにできません。

 中央区こそ、国際交流のかなめの役割を担うべきだと考えるもののひとりです。

 
 絶好の機会である平和の祭典まで、あと、一年。
 精一杯のおもてなしをして参りましょう。

 
 

 
コメント

ことば3:乾久美子氏:長い時間をかけてかたちづくられたその空間には……その時々の判断のゆらぎが積み重なっている 月島の路地にも多くのゆらぎがあります!

2019-08-14 17:54:25 | こども達へのメッセージ

 月島の路地にも、多くのゆらぎがあると感じました。


******朝日新聞2019.08.01*********
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14122357.html

折々のことば:1538 鷲田清一


2019年8月1日05時00分


 長い時間をかけてかたちづくられたその空間には……その時々の判断のゆらぎが積み重なっている

 (乾久美子)

     ◇

 旅に出れば、歴史的建造物はそっちのけ、農業小屋や道端の腰掛けなど土地の小さな風物ばかり撮ると、建築家は言う。それらは誰か一人の意図によって成る空間ではなく、人々のささやかな思いと計らいが交差し重なりあう中におのずと生まれるもの。その小さなきっかけを建築に埋め込みたいと。作品集『Inui Architects』から。

コメント

ことば2:「正義の人」より「ただの人」たれ、声高に運動するより、礼節ある無関心の方がどれほどましかわからない

2019-08-11 23:00:00 | こども達へのメッセージ

 大事なことばだと思います。このような方々が、日々地域を守って下さっています。

********************
「正義の人」より「ただの人」たれ、声高に運動するより、礼節ある無関心の方がどれほどましかわからない 関川夏央

鷲田さんのことば

 国境を挟んだ二つの社会を確(しか)と繫(つな)ぐのは「ただの人」の交わりだと、作家は言う。声高に「問題」を言いつのったり、「正義」を掲げ運動を煽(あお)ったりする人でなく、「歴史が培った、普通の、合理的な考えかた」を人知れず淡々と貫く人。そういう人に出会った時の静かな感動が蔑(ないがし)ろにされがちだと憂う。随想集『「ただの人」の人生』から。(鷲田清一)

<朝日新聞 折々のことば 2019.07.30より> 

コメント

ことば1:Your story, our history 図書館(公文書館)の使命を示した大事なことば。図書館こそ、区市町村が責任をもって運営するべきもの。民間に安易に委ねるべきものではない。

2019-08-10 23:00:00 | こども達へのメッセージ
 図書館の使命を示した大事なことば。  図書館こそ、区市町村が責任をもって運営するべきもの。民間に安易に委ねるべきものではない。  公文書館がないなら、図書館が担うべき仕事。 ******朝日新聞2019.8.9***** https://digital.asahi.com/articles/ASM854CYMM85UCVL00P.html Your story, our history オーストラリア国立公文書館 鷲田さんのことば  そのホームページに2010年から17年まで掲げられていた標語。人の一生にはそれぞれの背景と物語がある。国家の統治にもまた経緯と歴史がある。その一つ一つを大切にし、闇に葬ることのないよう、膨大な記録と証言を集め保存する。後の世代が自身と家族の物語を、「国と民主主義」の歴史をさらに紡いでゆくにあたり正しい判断をなしうるよう、資料を能(あた)うかぎり緻密(ちみつ)に収集し、整理する。(鷲田清一)
コメント

「あしたは、なぜあるの」「きのうと今日は、もうすぎちゃったことだから、やりなおしができないでしょう」「うん」「だけど、『あしたは、何かやってやろう!』と思うじゃないですか」

2019-05-05 12:18:50 | こども達へのメッセージ
 診察室で、子ども達から、教えられることや難しい質問に遭遇することが、何回もありました。

 小児科診療の楽しいところのひとつです。

 「あしたは、なぜあるの」

 難しい問です。


 なぜ、というところから、勉強、学問が始まります。

 子ども達のなぜを大切にしていきたいと考えます。

 みんなの子育てひろば「あすなろの木」も、なぜ?がたくさん出る場にしていきたいです。

 


******天声人語2019.5.5*****************
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14003015.html

「あしたは、なぜあるの」。もし子どもから聞かれたら、何と答えればいいだろう。かつてTBSラジオの電話相談に寄せられた、小学3年生の質問である。永六輔さんが答えあぐねると、もう一人の回答者、天文研究家の小林悦子さんが口を開いた▼「きのうと今日は、もうすぎちゃったことだから、やりなおしができないでしょう」「うん」「だけど、『あしたは、何かやってやろう!』と思うじゃないですか」。科学的ではないけれど、うなずきたくなる。そんなやり取りが番組を採録した本にある▼「反省の色って何色?」「宇宙人は何を食べるの」。数々の質問に答えながら半世紀にわたり放送されたのが「全国こども電話相談室」である。答える大人がときに手探りになる様子も、面白かった▼教育者の無着成恭(むちゃくせいきょう)さんは長く回答者を務めた。質問されて「そうだ、そういうことが問題だったんだ」と、はっとすることがしばしばあったという。例えばこんな問いだろうか。「男の子はどうしてスカートはいちゃいけないの」「天皇陛下は就職しているんですか。それとも無職?」▼子どもから「何で、何で」と問われ、てこずった経験のある方、現に今てこずっている方もおられるか。たまには子どものつもりになって「なぜ、どうして」と口にしてみるのも悪くない。そして一生懸命に答えを見つける▼きょうは「こどもの日」。子どもと思いっきり遊ぶのもいいし、自分の奥の方にある「子ども」を探す日にしてもいい。
コメント

2019年成人の日、成人を迎えられた皆様へ、二十歳おめでとうございます。小坂クリニックより応援メッセージ。

2019-01-14 22:41:20 | こども達へのメッセージ

 成人になられた皆様、おめでとうございます。

 この日を共に迎えられるに至った、ご両親、ご家族の皆様、おめでとうございます。

 2001年に開業し、もうすぐ20年が経とうとする当院に取りましても、赤ちゃんや小さなころから診させていただいてきた子ども達が、成人を迎えるに至っており、毎年、この日はうれしく思います。

 一つの通過点ではありますが、社会人への第一歩となる大事な通過点です。
 今日以降、自由を手にし、社会に出て行くこととなりますが、そこは、弱肉強食の社会であり、油断禁物です。

 成人を迎えられた皆様へのお祝いの気持ちを込めて、その倍以上を生きた者として、アドバイスを書かせていただきます。


 一、じっくりと、ゆっくりと、自分のやりたいことを探して下さい。

   35歳ぐらいまでにやりたいことを探し出して、やり始めればよいのではないでしょうか。
   15年ぐらい経って、失敗しても、まだまだ、50歳だから、やり直せますし、改良できます。
   深めたい部分が見えてきたら、それをまた、新たに始められます。


 一、やり直しは、何度でもできます。学び直しも、いつからでもできます。何かを始めるのに遅すぎることはございません。

   医学部時代では、社会人を経て再度、医師を目指す方が何人もおられました。法科大学院でも、そのような方がおられました。
   私自身、理学部を退学して、医学部に入学したクチです。
   いつからでも、学び直しができます。


 一、あきらめず、生きる。

   理不尽なことは、山ほど、起こります。
   でも、生きて下さい。
   生きているうちに、きっと、ひとや本やラッキーな出来事に出会います。
   ひとりで悩まず、だれか周りのひとに、ご相談下さい。当院(03-5547-1191、kosakakazuki@gmail.com)もその選択肢のひとつに入れておいてください。
   ひとは、ひとを助けるためにできています。
   万が一、友達がひとりもいなくとも、でも、法律や日本国憲法が守ってくれています。


 私が、二十歳となり社会人の仲間入りをさせていただいた時代からすると、不安定、不透明な時代に、皆様を社会人としてお迎えせざるをえなかったことは、社会を構成するひとりとして、たいへん申し訳なく感じるところです。
 大恐慌、大戦へと進んでいった時代に同期しているなどという論調さえ、少なからず、あります(例えば、日経新聞、下図)。

 誰も、ひとりでは、時代の流れは止めれません。できる範囲で、やるのみです。
 忖度?空気を読む?そんなこと気にしないで、自分の知識や経験を信じて言いたいことを言っていきましょう!
 皆様の新たな力で、新しい時代、切り開いていってください。

 私達、早くに成人に達した者も、一緒にがんばります。


******日経新聞 2019年1月*******


 
 以下は、各紙の成人の皆様へのメッセージです。
 ご参考までに。

******朝日新聞20190114*******
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13848108.html 
(社説)成人の日に 思考の陰影感じる世界へ
2019年1月14日05時00分

The space for nuanced debate in an era of outrage (訳=怒りの時代に、ニュアンスある議論へ与えられた空間) By Cathy Wilcox

 新成人のみなさんに、見てもらいたい風刺画がある。

 黒と白の真ん中に引かれた、グレーの細い線。「怒りの時代に、ニュアンスある議論へ与えられた空間」だという。

 作者は、30年以上のキャリアを持つオーストラリアの人気風刺画家、キャシー・ウィルコックスさん。昨年9月にツイッターに載せると、すぐに1500回近く「いいね」された。

 「ニュアンスある議論」とは、何だろう。

 あなたの意見に共感はできないが、意図するところは理解する――。そんな結論に至ることができる意見交換だと、ウィルコックスさんは話す。

 LINEやツイッターなどのソーシャルメディアが社会のすみずみにまで広がり、前向きな対話が細ったのではないか。その思いを込めて描いたら、意外なコメントがたくさん届いた。

 いや、線の幅はまだ広すぎる。世の中はもっと不寛容だ。「昔はその中間部分に多くがいたものだった。今の政治家や左右両極の支持者たちは違うけれど」というのもあった。

 賛成と反対、好きと嫌い、敵と味方。社会には二択では決められない、微妙で複雑な感情があふれている。ツイートに積み上がる「●(●はハートマーク)(いいね)」の陰には、いろいろなサイレントマジョリティー(物言わぬ多数派)の思いがあることを想像してみてほしい。

 そう、世の中は、白黒だけで成り立っているわけではない。

 ■SNS時代の議論

 米大学の心理学者らが2年前、銃規制や同性婚など3テーマに絞って56万件以上のツイートを調べた研究がある。異なる考えの人たちは無視しあい、似たもの同士による意見交換に終始する傾向が強い。同じ価値観同士でも、特に「怒り」と「嫌悪」への共感で行動が活発化することもわかった。

 名古屋大学大学院の大平英樹教授(感情心理学)は「SNSでは、同じ意見をほめ、異論は遮断できる。これを続けていると、異質のものを想像したり、中長期的に感情を制御したりする機能が低下するという考え方がある」と話す。

 会って意思の疎通をするとき、相手の考え方は言葉だけでなく、口調や表情、しぐさなどからも判断できる。会ってみたら悪意はないとわかった、ただ自分とは違う価値観を持った人だった、というように。

 スマートフォンやパソコンの画面だけを通じたやりとりだけでは、十分にはわからない。時にはスマホから顔を上げて真っ正面から向かい合い、触れてみよう。怒りや嫌悪の裏にある、何十、何百もの陰影に。

 みなさんが成人の仲間入りをした世界に目を向けると、そこにも分断線が広がっている。

 グローバル主義を否定するトランプ大統領の米国で、ポピュリズム勢力が台頭する欧州で、相反する意見への拒絶反応が激しさを増している。

 ■違いを超えて対話を

 ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王は1日、新年恒例の平和メッセージを出した。「閉鎖的なナショナリズムの姿勢が政治の中にも表れている」「真の政治活動は、人々の誠実な対話と法に基づいている」として、文化や宗教などの違いを超えた対話を呼びかけた。

 暴力や差別に対するように、みんなで怒りを共有し、告発する勇気が必要な時もある。同時に、異なる価値観に思いを巡らせ、対話し、理解しようとする寛容さも大切にしたい。

 ニュアンスある世界へ、ようこそ。

*******毎日新聞20190114*********
成人式 向けでなかったので略

*******東京新聞20190114*********
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019011402000155.html
成人の日に考える 「伝達人」になろう

2019年1月14日


 新成人、おめでとうございます。大人の境が曖昧(あいまい)になり、今さら何を祝うのかという声も。でも今日は本来、この国の持続を祈る日なのかもしれません。

 愛知県主催の「かがやけ☆あいちサスティナ研究所」は、その名の通り、ユニークな試みです。

 サスティナとはサステナビリティー=持続可能性。企業と現役大学生がお互い対等なパートナーとして、企業側が抱える持続可能性の課題に本気で取り組もうというのです。

 今回が四期生。今はやりのSDGs(国連持続可能な開発目標)のいわば先駆けです。

◆持続可能性が危うい
 温暖化の進行で、化石燃料の時代は終焉(しゅうえん)に向かい、経済の血脈といわれるエネルギーや投資の流れも大きく変わろうとしています。宇宙船地球号のエンジンが変わる時、新しい船を動かせるのは本当に古い水夫ではないのかもしれません。未来のことは未来を生きる人に聞けというのも、至極自然な筋道なのかもしれません。

 今回も、デンソーやトヨタ車体といった地元の看板企業のみならず、イケアのような外資系グローバル企業も名を連ね、県内の大学から応募した四十人の現役学生が、四人一チームで十社・団体に“配属”されました。

 六月に環境問題の基礎講座を受けたあと、八月、九月はパートナー企業・団体の現場を調査、十月は、各チームを担当する専門家のアドバイスを受けながら、プレゼンを練り上げる。そして十二月の成果発表会でプレゼンの審査を受けて、最優秀に選ばれたのは、チーム・スターバックス。ミッション(課題)は<私たちの社会貢献活動に共感し行動できる仲間を増やす企画を検討せよ>でした-。

 チーム・スタバは、愛知県内の別々の大学の二年生と三年生が二人ずつ。女子三人、男子が一人。抽象的なミッションに、当初はひどく戸惑いました。

◆拡散ではなく手渡しで
 プラスチックによる海洋汚染が国際問題になる中で、スタバはすでに、プラスチックストローの廃止を決めている。これをPRするという手もないではない。

 「でも今あるものを宣伝するだけなんて、つまんないよね」。この点で四人はぴったり一致した。

 「カフェって、みんなが集まる場所。双方向のコミュニケーション空間にできないか。PRには一方通行感がある-」

 そこで、唯一の男子が提案したのが「伝達人(でんたつびと)になろう!」というキーワード。ただ伝えるだけでなく、伝えることをその場で促す人になろうよ、と。

 方向性が決まったところで、そのあとは女子力の独壇場。「コミュニケーション カップス」なるものがひらめいて、試作品が出来上がる。

 カウンターで注文した客に、コーヒーカップの形のカードを二枚手渡す。そこには「地球温暖化が進行しています。あなたにできることはなんですか?」などと印刷されている。商品を受け取るまでに自分なりの答えを書いて、スタッフにじかに手渡してもらう。ネットで「拡散」するのではなく、その場で「じかに」が、みそだ。

 後日スタッフが感想や返事を手書きして店内に掲示する。もう一枚は「あなたも、どう」と友達へ。こうやって「伝達人」の仲間を増やす、ついでに客も-。

 スタバ側は「提案にあったカードを早期採用したい」と約束してくれました。

 実は、優勝チームの中の二人が新成人。名古屋市立大二年の清水夏波さんは「正直サスティナをやるまでは、働くことにあまりいいイメージを持っていなかった。夜遅くまで働いて、疲弊して帰宅してって。だけど、企業社会でがんばっていても、目をきらきらさせながら、私たち学生に夢を語ってくれる人がいる。私自身、大人になることに夢が持てるようになりました。こんな大人になりたいと-」。

◆大人の自覚伝えたい
 教えられるもの、与えられるもの、それらをただ受け止めよう、繰り返そうとするだけでなく、自ら、あるいは仲間と考え、見いだし、見つけたものを誰かに伝えてみたいと念じることができる人。いいね!の一言で片付けず、一緒にやろうと促すことができる人、恐らくそれが「伝達人」、伝達人こそ大人なのかもしれません。

 もう一人、名城大二年の仁瓶栞里さんは、地元の成人式で司会の大役を務めます。

 選挙も恐らく多くが経験済みの新成人仲間に、何を「伝達」したいですかと、聞いてみました。

 即座に「自覚」という答え。それも言葉ではなく雰囲気で、と。

 清水さんが働く大人の姿から多くを感じ取ったみたいに。


*******日経新聞20190114**********
成人式 向けでなかったので略

******読売新聞20190114*******
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20190113-OYT1T50071.html 

成人の日 踏み出せば見える景色がある
2019年01月14日 06時00分
 一人の大人として、社会とどう関わり、責任を果たしていくか。この先の生き方を改めて考える日にしてほしい。

 成人の日のきょう、125万人が大人の仲間入りをした。新たな門出を祝いたい。

 新成人が生まれた1998年以降、日本は数々の自然災害に見舞われた。その都度、若者たちのひたむきな頑張りが、復旧・復興への大きな力となってきた。

 昨夏の西日本豪雨で特産のミカン畑が崩落するなど、甚大な被害を受けた愛媛県宇和島市では、2日に式典が開かれた。

 代表であいさつした二宮有里佳さんは、飲料水の運搬や土砂のかき出しといったボランティアを炎天下で体験した。「つらく苦しい時こそ笑顔で支え合う大切さを学んだ」と、壇上で語った。

 95年の阪神大震災を契機とする災害ボランティアは、社会貢献活動として定着している。

 被災した住民のために、一心に汗を流す。世代や立場の異なる人たちとの共同作業が、若者の新たな人生観を育み、自らの古里や地域を見つめ直す機会にもなる。

 宮城県気仙沼市の根岸えまさん(27)は、まちづくり団体で働く。東京の女子大生だった頃、2011年の東日本大震災の被災家屋で清掃作業などを経験し、地元の人たちとの交流を深めた。

 黙々と働く漁師や主婦の姿に「大人たちの使命感を感じ、震える思いだった」という。被災現場で直面した出来事は、成長の大きな糧になったに違いない。

 卒業後、迷わず気仙沼に移り住んだ。同じ20歳代の移住者仲間と一緒に、豊かな自然や暮らしぶりなど地域の魅力をインターネットで発信している。

 勇気を持って一歩、踏み出すことで、見える景色がある。

 岩手県陸前高田市の漁師の元でカキの養殖、販売に携わる三浦尚子さん(27)も、ボランティア経験をきっかけに地域に魅せられ、5年前、神奈川から移り住んだ。

 首都圏に住んでいては、疲弊する地方の実情は分かりにくい。三浦さんは「自分の知らない世界が開けた」と振り返る。

 今春からは様々な分野で外国人材の受け入れが拡大する。互いの価値観を理解し合うためにも、幅広い視野がより大切になる。

 3年後には、成人年齢を18歳に引き下げる改正民法が施行される。施行時には、18~20歳がそろって成人となる。現在、15歳の中学生にも、3年後には大人になる自覚が求められている。

**********産経新聞20190114*******
https://www.sankei.com/column/news/190114/clm1901140001-n1.html 
主張】成人の日 未来を創るのはあなただ
2019.1.14 05:00コラム主張

 成人の日を迎えた皆さんの門出を、心から祝福したい。

 成人としての自覚と責任感を持ち、よい人生、よい社会を築いていってほしい。皆さんの前途に幸多かれと願わずにいられない。

 必ずしも社会の明るい未来像が描けているわけではない。総務省の人口推計では、今年元日時点の新成人は125万人と2年ぶりに増加した。それでもピークだった昭和45年の半分程度でしかない。

 少子高齢化は今後も続くとみられている。勤労世代が減る一方で高齢者数は2040年代の初めまで増える。10月の消費増税だけでなく中長期的に税金や保険料の負担が増さないか、社会保障制度を維持できるか、など不安はつきまとおう。


 中国や北朝鮮がわが国にもたらす安全保障上の脅威も、簡単にはうせまい。地球温暖化もすでに深刻な不安要素となっている。

 しかし新成人の皆さんには、決して内向き、あるいは後ろ向きになってほしくない。むしろ日本と世界の未来を創るのは自分たちだという自負を持ってほしい。

 それぞれが得意とする分野で、よりよい社会を実現する知恵を出し合おう。職業や学業の場で将来をよくするすべを考えてみよう。少子高齢化や安全保障などの問題をめぐって、政治のあり方に積極的に声を上げるのもいい。

 3年後には成人の年齢が18歳に引き下げられる。今回の新成人に限らず、全ての若者に未来を考えてほしい。

 参考にできる事例がある。2025年国際博覧会(万博)の大阪誘致には大学生らの団体「WAKAZO(ワカゾウ)」が一役買った。内外の若者から意見を募り、独自のパビリオンを考えるなど積極的だ。昨年6月のパリでのプレゼンテーションにも登壇した。

 「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとする大阪万博に主体的に関わり、少子高齢化時代を考えようとしている。「若造」どころか実に頼もしい。

 高齢者も、若い世代の負担が増えるままの社会にするのは本意ではあるまい。企業の定年後の継続雇用などにより、年を取っても働ける環境が整ってきている。力を合わせ、若い世代が生きがいを持って働き暮らせる社会にしたい。安全保障環境の整備や地球温暖化の防止は、全員の課題だ。

コメント

英国バーキッド医師の言葉。何事にも通じます。その人の能力より、物事に向き合う態度が大切です。…

2018-08-15 23:00:00 | こども達へのメッセージ

 何事においても通じる、大切なこと。そして、勇気も与えてくれる言葉。

 李 権二医師のSNSより。
******************

コメント

「ぼくらの七日間戦争」が書かれた背景

2018-07-03 23:00:00 | こども達へのメッセージ
 大人をこどもはきちんと見ています。

 「ぼくらの七日間戦争」背景にあるもの。

 著者は、語っています。「権力に反抗してきた全共闘世代が、親になったら管理教育をし、体制に順応する子どもにしようとしているのは「違うんじゃないか」との思いで書いた。」

*******************

33年、心つかむ「ぼくらの七日間戦争」 「小学生が一番好きな本」8位
2018年6月25日05時00分

 33年前に出版された宗田理(そうだおさむ)さん(90)の小説「ぼくらの七日間戦争」=キーワード=が、再び脚光を浴びている。出版社が行った、小学生が選ぶ「一番好きな本」投票では8位にランクイン。新たにアニメ映画化も決まった。どうして、長い間、子どもたちを引きつけるのか。

 ■「力合わせ悪い大人倒す、すごく共感」

 ポプラ社が企画した「こどもの本 総選挙」。全国の小学校や図書館、書店などに呼びかけて投票用紙を配り、昨年11月~今年2月まで募集した。「1、2万票を見込んでいた」(事務局)が、12万8055票も集まる反響を呼んだ。

 5月に発表された結果では、「ぼくら――」が8位に入った。上位10作は『ざんねんないきもの事典』や人気絵本作家ヨシタケシンスケさんの作品など、近年刊行された本がずらりと並び=表=、1985年に出た「ぼくら――」の異例ぶりが際立つ。小6では最も多くの票を得た。なぜ選ばれるのか。

 「総選挙」に投票した茨城県常総市の長谷川賀子さん(12)は小5のとき、友達から「これ、面白いよ」と言われて読み始めた。クラスでも朝の読書時間にちょっとした話題になっていた。以来、シリーズ全作を読破するほどはまったという。「いまは『大人が言うことが絶対』みたいに言われるけど、大人だって間違えることもある。自分たちの『こうしたい』という気持ちをかなえさせてくれる本」と熱く語る。

 一番好きなのは、廃工場に立てこもって大人と戦うシーンだ。「みんなで力をあわせて悪い大人を倒していく。実際にはできないけど、すごく共感します」

 ニュースで見る今の大人たちへの視線も厳しい。「政治の人は、『これ、絶対にウソじゃん』と思うようなことでも頑張って隠蔽(いんぺい)したり、変な言い訳をして逃げ回ったり」。アメリカンフットボールの悪質タックル問題は「謝って終わりにしちゃおう、みたい」。本が書かれたのは、携帯電話もポケベルすらなじみのない時代。だが、「全然、昔の本だと感じない」という。暇なとき、今でも本を開く。

 母親に勧められた川崎市の藤森貴大君(11)は「大人には抑圧されないという不屈の意志が感じられた」という。「全部大人の言いなりにはなりたくない。この本は子ども目線で書いてある」

 他にも「学校に苦手な先生がいてイライラしている時、この本がすごくストレス解消になった」「友だちの大切さ、勇気など様々なことが学べる」――投票用紙とともに、そんな声も寄せられた。

 ■新装版・映像化で新たな読者

 「ランクインは驚きではありません」。出版したKADOKAWAの坂本真樹・角川つばさ文庫編集長代理はこう話す。「この10年、ずっと売れ続けているので」

 「ぼくら――」は、1985年に角川文庫から出た後、88年に宮沢りえさん主演で映画化され、「熱狂的に売れた」(坂本さん)。その後は沈静化したが、07年にポプラ社が図書館向けにハードカバーで新装版を出すと、再びブームに火がついた。

 KADOKAWAもその2年後、漢字にふりがなをふるなどして、角川つばさ文庫で刊行。「毎年3、4万部近く重版し、新しい読者がどんどん入ってくる」。今回8位に入ったのも09年版だ。同社は今月、アニメ映画化を公表。「子どもだけでなく、親世代、実写の映画を見た世代にも見て頂ける」と期待する。

 ポプラ社の山科博司宣伝プロモーション部長は、07年に新たに出版した当時は「そんなに売れるとは思っていなかった」と明かす。「30年たっても、子どもたちは『ぼくら』みたいになりたいとあこがれる。子どもの普遍的な欲求に寄り添ったすごい物語です」

 作者の宗田理さんはロングセラーの理由をどうみるか。「子どもは何年たっても、大人に反抗したり、いたずらしたりするのが好きなんですよ」。当初は「悪書」と言われ、学校から「読まないほうがいい」と言われたこともある。

 権力に反抗してきた全共闘世代が、親になったら管理教育をし、体制に順応する子どもにしようとしているのは「違うんじゃないか」との思いで書いた。

 一方、時代の変化も感じている。「今の子どもたちは『個』になり、みんなで遊ぶことをしなくなってきた。そういうものへの郷愁を感じているのかもしれません」

 (中村靖三郎)

 ◆キーワード

 <ぼくらの七日間戦争> 夏休みの前日、東京下町の中学で、1年2組の男子生徒たちが突然いなくなり、廃工場に立てこもる。抑圧する大人に対して、子どもたちが「解放区」を作って団結し、戦いを挑む7日間を描いた。発行部数は、角川文庫で180万部、角川つばさ文庫37万部、ポプラ社で19万部。

 ■小学生が選ぶ「一番好きな本」トップ10

    タイトル・出版社/出版年

 1位 ざんねんないきもの事典 おもしろい!進化のふしぎ(高橋書店)/2016年

 2位 あるかしら書店(ポプラ社)/2017年

 3位 りんごかもしれない(ブロンズ新社)/2013年

 4位 続ざんねんないきもの事典 おもしろい!進化のふしぎ(高橋書店)/2017年

 5位 おしりたんてい かいとうVSたんてい(ポプラ社)/2017年

 6位 おしりたんてい いせきからのSOS(ポプラ社)/2017年

 7位 このあと どうしちゃおう(ブロンズ新社)/2016年

 8位 ぼくらの七日間戦争(KADOKAWA)=最初の出版は1985年/2009年

 9位 ふしぎ駄菓子屋 銭天堂(偕成社)/2013年

10位 りゆうがあります(PHP研究所)/2015年
コメント

作家 島田雅彦氏が述べるヒューマニズム。2018年こどもの日。子ども達が育つ中で、ぜひとも育んでほしい心です。

2018-05-05 12:02:17 | こども達へのメッセージ

 作家 島田雅彦氏が、ヒューマニズムを述べられています。

 ヘイトスピーチ、差別・いじめ、ハラスメント、自己責任論などが蔓延る今の世の中で、まさに大切なことだと思います。

 こどもの日。子ども達が育つ中で、育んでほしい心です。

******日経新聞20180422 抜粋*****

コメント

できることは、今を生きること。 妻が願った最後の「七日間」

2018-03-10 23:00:00 | こども達へのメッセージ

コメント