「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

川﨑の事件、不安な気持ちは、担任や養護、学校カウンセラーの先生、そして私達小児科医にご相談下さい。/病児保育鋭意実施中。

小児虐待を防ぐには、小児科医の思い。「お互いの職務や動き方を知っておくこと、顔の見える関係を作っておくことが、うまく連携するにはとても大事です。」

2019-05-21 15:33:33 | 小児虐待
 本日2019年5月21日の朝日新聞で、目黒区で虐待を受けて死亡した船戸結愛(ゆあ)ちゃん(当時5歳)の元主治医であった小児科医木下あゆみ氏のインタビューが掲載されています。

 小児科医師は、児童相談所や警察と連携をしながらも、重要なもうひとつのセーフティネットです。
 小児科医師も加わり、調査官や弁護士や検察官、警察官、児相、行政、医療機関などで虐待に関わる人たちとの連携の構築がとても大切です。

 〇――虐待をしているのに、親は子どもを受診させるのですか。

 「私も昔から不思議だったのですが、虐待したくないけどしてしまう、助けてほしいという親のSOSだと思っています。『助けて』と来るのだから、そこは大事にしなければいけないと思っています。医療者は親を責めてはいけません」

 〇「小児科医には虐待の芽に気付き、防ぐ素地があると思います。また、行政は担当地域や職域を越えられないので、医療機関が中心になって子どもを見るのは意味があると思います。」

 〇「虐待防止や育児支援に当たる『要保護児童対策地域協議会(要対協)』という仕組みがあります。市や児相が参加しますが、法的に医師が必ず入るとは定められておらず、虐待対応の輪の中に入れていないのが現状です。でも、医師は大きな役割を果たせます。その子どもの主治医が会議ごとに参加するのは現実的ではないので、スーパーバイザーとして虐待全般に詳しい医師が加わるのがいいと思います。その上で主治医から情報が上がってきたり、会議の結果をフィードバックして診察のときに気を付けてもらったりする仕組みができればと思います。」

 〇「虐待した親を検察が処分する前に関係機関と対処法を検討する『処分前カンファレンス』が全国に先駆けて始まりました」

 ――具体的には。

 「例えば警察は容疑者である親の逮捕が第一ですよね。でも、その子どもは『自分のせいで家族がバラバラになってしまった』と思いがちです。こうした状況を事前に共有できれば、医師や児童福祉司が子どものケアに同時に入ることができます。虐待事件が起きると、福祉の対応は生ぬるい、警察と虐待事案を全件共有すべきだという意見が出ますが、警察も子どものことをよくわかった上で対応しなければ、子どもは幸せにはなれません。お互いの職務や動き方を知っておくこと、顔の見える関係を作っておくことが、うまく連携するにはとても大事です」


******朝日新聞2019.05.21*******
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14022620.html

(インタビュー)結愛ちゃん虐待、教訓は 小児科医・木下あゆみさん


2019年5月21日05時00分


 昨年3月、東京都目黒区で虐待を受けた船戸結愛(ゆあ)ちゃん(当時5)が亡くなった。児童相談所や関係機関の連携不足により、虐待で亡くなる子どもは後を絶たない。親や子への支援を途切れさせないためには何が必要なのか。結愛ちゃんが香川県善通寺市に住んでいた当時の主治医、小児科医の木下あゆみさん(45)に聞いた。

 ――約4カ月間、結愛ちゃんを診ていたそうですね。

 「週に1~2回、来院していました。話を聞くのは1~2時間。結愛ちゃんは年齢に比べるとお利口さん過ぎるところがありました。これだけの頻度で来てもらっていたのは、強い危機感があったからです。医療機関が中心となり、結愛ちゃんが隙間に落ちないようにネットを張っていたつもりですが、引っ越しでネットが『すこん』と抜けてしまいました」

 「そうなると隙間に落ちるのは時間の問題です。どの道を選べば亡くならなくてすんだのか、ずっと考え続けています」

 ――結愛ちゃんが亡くなったと聞いた瞬間、どう感じましたか。

 「『悲しい』というより、『悔しい』という気持ちがわきました。でも『なぜ?』とは思いませんでした。転居前から『東京の病院を紹介するから、引っ越し先が決まったら連絡してね』と伝えていましたが、教えてもらえないまま引っ越してしまいました。都の方でも結愛ちゃんの無事を確認できていないと聞いており、誰も無事を確認できていないのだとすれば、危ないと思っていたのです」

 ――なぜ、「悲しい」より「悔しい」だったのでしょう。

 「誰もつながっていなかった家庭で、子どもが虐待で亡くなったという事件は多くあります。でも結愛ちゃんは、香川では病院や児相、市や警察が関わっていました。転居先の東京の児相が結愛ちゃんに会えていないと耳にして、私たちの病院が持つ危機感が児相に伝わっていないのではと、電話しました。結愛ちゃんが亡くなる直前でした。大変なことが起きているのではと想像していたから、亡くなったと聞き『やっぱり』という気持ちになりました」

 ――主治医として、もっと出来たのではと思うことは。

 「もし転居先が分かっていれば、その近くの病院を探して直接電話して、詳しい内容を引き継ぐこともできました。香川の児相にリスクを伝えたつもりだったのですが、もっとうまく伝えられていたら、結果が違ったのかなとも思います。そこは私の反省点です」

    ■     ■

 ――児相に対して思うことは。

 「虐待対応の要は児相ですが、やり取りをしていると、人が全然足りていないと感じます。『緊急でケース会議をしたい』と持ちかけても、『他の緊急対応がある』と言われることも。土日や昼夜を問わず仕事をされているし、一人の職員がたくさんのケースを抱えています。連携が取れるようになっても、職員の方は2~3年で異動してしまうことが多い。ストレスも多く、心を病んで辞められる方もいると聞いています」

 ――人手不足の問題は、ずっと指摘されています。

 「軽微な傷やあざ、ネグレクトなどは軽いと判断されやすく、『見守り』という名の様子見が続きがちです。でも人手が足りず、数年ごとに職員が異動してしまう現状では、児相が医学的判断を正しく理解し、問題に対応できる専門家集団になることは難しいと思います。児相の問題というよりは、制度の問題だと思います」

 ――虐待対応で医療者が出来ることは何でしょうか。

 「けがの重症度=虐待の重症度ではありません。たとえば青あざ。おなかにあるのと足にあるのとでは重要度が全然違います。ほかの機関が医療者に求めるのは『擦過傷なのか打撲傷なのか』『全治はどれぐらいか』といったことですが、小さいけがでも普通に転んだだけではできない部位にあれば、第三者によるけがの可能性があります。私はけがの解釈や子どもの心理状態なども含めて診断するようにしていますが、重みを持って受け止めてもらえているか不安になることがあります」

 ――なぜですか。

 「たとえば病院では、日本全国どこでも同じような治療が行われます。でも児相の対応は、自治体により様々です。人事異動により、法律や子どもの心理に詳しくない人や、やりがいを感じていない人が担当する場合もあります。国の研修機関で全国統一の研修があったり、国家資格になったりすれば、もっと違うのではないかと思います」

 ――医療者のレベルアップも必要では?

 「丸々と太った元気そうな赤ちゃんにあざがたくさんあり、全身を丁寧に診察すると、肋骨(ろっこつ)や腕、足に骨折がたくさんありました。虐待に関する知識がなければ『ミルクを飲んでいるし、元気そうだから』で終わってしまったかもしれません。病院で見つけてあげなければ、その子は死んでしまうかもしれない。医学生のうちに虐待に関する知識を学ぶべきだと思います」

 ――虐待をしているのに、親は子どもを受診させるのですか。

 「私も昔から不思議だったのですが、虐待したくないけどしてしまう、助けてほしいという親のSOSだと思っています。『助けて』と来るのだから、そこは大事にしなければいけないと思っています。医療者は親を責めてはいけません

    ■     ■

 ――木下さん自身、10代の子ども3人を育てています。

 「自分が子どもを産んでみて、小児科医なのに、全然思うように子育てはいきませんでした。赤ちゃんの体重は増えんしお乳は出んし夜寝んし。子育てって大変です。どの親もいっぱいいっぱいの中で、何とかやっている。そこを理解しないと何の解決にもなりません。育児って、もっと人に頼っていいと思うんですよ

 ――診察は、親から話を聞くチャンスなのですね。

 「小児科の診察は、お母さんと話す時間の方が長いです。『2人目ができたんですよ』という話から『実は……』と悩みを打ち明けてくれる。小児科医には虐待の芽に気付き、防ぐ素地があると思います。また、行政は担当地域や職域を越えられないので、医療機関が中心になって子どもを見るのは意味があると思います。ただ、じっくり話を聞こうとすると、通常の診察の何倍もの時間をかけることになります。例えば育児支援加算といった形で診療報酬をつけないと、理解のある病院でしか実施できません。自治体が費用を持つといった形も必要だと思います」

 ――なぜ医療者が、もっと関われないのでしょう。

 「虐待防止や育児支援に当たる『要保護児童対策地域協議会(要対協)』という仕組みがあります。市や児相が参加しますが、法的に医師が必ず入るとは定められておらず、虐待対応の輪の中に入れていないのが現状です。でも、医師は大きな役割を果たせます。その子どもの主治医が会議ごとに参加するのは現実的ではないので、スーパーバイザーとして虐待全般に詳しい医師が加わるのがいいと思います。その上で主治医から情報が上がってきたり、会議の結果をフィードバックして診察のときに気を付けてもらったりする仕組みができればと思います」

    ■     ■

 ――香川県は医療機関も含めた各機関の連携が進んでいます。

 「私が家庭裁判所の調査官の研修で講師を務めたことをきっかけに、調査官や弁護士や検察官、警察官、児相、行政、医療機関などで虐待に関わる人たちとの勉強会を開くようになりました。ちょうどその頃、高松高検の検事長が虐待問題に強い関心を持っていたこともあり、虐待した親を検察が処分する前に関係機関と対処法を検討する『処分前カンファレンス』が全国に先駆けて始まりました」

 ――具体的には。

 「例えば警察は容疑者である親の逮捕が第一ですよね。でも、その子どもは『自分のせいで家族がバラバラになってしまった』と思いがちです。こうした状況を事前に共有できれば、医師や児童福祉司が子どものケアに同時に入ることができます。虐待事件が起きると、福祉の対応は生ぬるい、警察と虐待事案を全件共有すべきだという意見が出ますが、警察も子どものことをよくわかった上で対応しなければ、子どもは幸せにはなれません。お互いの職務や動き方を知っておくこと、顔の見える関係を作っておくことが、うまく連携するにはとても大事です」

 ――身近なところからですね。

 「みんなが『子どものために』と同じ方向を向き、ちょっとのおせっかいというか、例えば『連絡がつかないときは家に行ってみた方がいいと思う』と申し送りに一言添えれば、その後の対応は大きく変わります。個人の資質に頼るのではなく、互いの職種を知って、自分の職域ののりしろを少し広げて隙間を埋める。虐待に関心が強い人が役割を担える、そんな法律や制度ができればいいと思っています」

 (聞き手・山田佳奈、山本奈朱香)

    *

 きのしたあゆみ 1974年生まれ。四国こどもとおとなの医療センター育児支援対策室長。小児科医として約20年間、育児支援や虐待防止に取り組む。
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小児科医師として、絶対になくしていかねばならない最重要の問題、児童虐待。『平成30年度東京都児童福祉審議会児童虐待死亡事例等検証部会報告書』

2018-11-14 23:00:00 | 小児虐待

 小児科医師として、絶対になくしていかねばならない最重要の問題、児童虐待。

 東京都の報告書が出されたということで、供覧致します。

 中央区も、児童相談所設置を急がねばなりません。



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http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/11/15/02.html?fbclid=IwAR0Go9BdWjFJXX8FxwwwYIsXs8Q4mpu0tMCNbdL8VjTvosGQ5mBfcoCnU98 

報道発表資料 2018年11月14日  福祉保健局

「東京都死亡事例等検証部会報告書」公表に関する知事コメント

本日、平成30年3月に発生した児童虐待事例に関し、東京都児童福祉審議会の死亡事例等検証部会から、提言をいただきました。
これを受けて、知事がコメントを発表しましたので、下記のとおりお知らせします。

      記

東京都知事 小池百合子

本日、平成30年3月に発生した児童虐待事例に関し、東京都児童福祉審議会の死亡事例等検証部会から、提言をいただきました。

はじめに、本年3月に保護者からの虐待により亡くなられたお子さまに対し、改めて心よりご冥福をお祈りいたします。

このたびの報告書では、自治体をまたがる児童相談所間の引継時の認識の相違や、不十分な情報の伝達及び情報確認の不足、転居後の児童相談所による48時間以内の安全確認の未実施や関係機関との連携不足など、様々な課題について御指摘をいただくとともに改善に向けた提言をいただきました。

都は現在、社会全体で全ての子供を虐待から守るため、条例案策定に向けて取り組んでいます。
また、都独自に「安全確認行動指針」を策定し、子供の安全確認の徹底を図っています。

今回の検証結果を重く受け止め、今後、こうした取組を一層進めるとともに、子供家庭支援センター、保健所、学校、警察など地域の関係機関と密接に連携しながら、児童虐待防止に向け、全力で取り組んでまいります。

問い合わせ先
福祉保健局少子社会対策部家庭支援課
電話 03-5320-4205

*********
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/11/15/01.html 
児童虐待死亡ゼロを目指した支援のあり方について

平成30年度東京都児童福祉審議会児童虐待死亡事例等検証部会報告書(平成30年3月発生事例)

平成30年3月、保護者からの虐待により5歳女児が死亡する事件が発生しました。本事例は、県都をまたがる転居ケースであり、両自治体の児童相談所等の関与があった中で発生した事例です。
東京都児童福祉審議会児童虐待死亡事例等検証部会では、本事例を検証し、このたび、検証結果及び再発防止策を「児童虐待死亡ゼロを目指した支援のあり方について」としてまとめ、東京都知事へ提言しました。

1 検証の目的

東京都では、児童虐待の再発防止策を検討するため、児童福祉審議会の下に「児童虐待死亡事例等検証部会」を設置し、児童虐待による死亡事例等の未然防止、再発防止に向け、第三者による検証を実施している。

2 検証方法

本事例は、県都をまたがる転居ケースであることから、本家庭が転居前に居住していた自治体と情報を共有し、一連の事実関係を確認しながら、検証を進めた。また、転居前の自治体との合同の検証を全国で初めて実施し、両自治体における課題や問題点を整理した上で、報告書をまとめた。


3 主な改善策の内容

(1) 転居前後での関係機関のケースの引継状況等について
児童相談所は、転居に伴いケースを移管する場合、援助が途切れることがないよう、「児童相談所運営指針」及び「全国ルール」に基づいた手続を徹底することが必要。

児童相談所は、転居ケースを受理した場合には、提供された情報や安全確認の結果を踏まえて自ら再アセスメントを行うことが必要。

要保護児童対策調整機関は、リスクの高いケースを引き継ぐ場合には、個別ケース検討会議を開催するなどして、引継時期やリスク要因等を関係機関で共有し、転居先の機関にそれぞれの立場から情報を提供することが必要。

(2) 引継ぎを受けた以降の対応状況等について
児童相談所は、子どもの命を守るために受理後48時間ルールが設定されていることを再認識し、「子どもに会えない」という事実が最大のリスク要因であると考え、子どもの安全確認と必要に応じた安全確保を行うことが重要。

子供家庭支援センターは、児童相談所等との情報共有を徹底し、援助方針に疑問等がある場合は、児童相談所に意見を伝えることが必要。

保健機関は、児童の健康状態の確認にとどまらず、虐待やDVの視点を含め、家族の養育機能についてのアセスメントをより丁寧に行うことが必要。

※添付資料:
報告書(概要)(PDF:679KB)、
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/11/15/documents/01_01.pdf 

報告書(全文)(PDF:888KB)
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/11/15/documents/01_02.pdf 

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総務省のDV等支援措置:DV加害者から依頼を受けた弁護士ら「特定事務受任者」に対し、住民基本台帳の閲覧や住民票等の交付を制限 

2018-08-24 08:52:39 | 小児虐待

 本日8/24、日経新聞。

 「DV被害者の住所保護に穴  自治体、依頼人確認甘く 加害者側弁護士通じ漏洩相次ぐ」
 https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20180824&ng=DGKKZO34527010T20C18A8CC1000 

 本区も、総務省のDV等支援措置にどのように対応しているか、確認の必要あり。(私も、本区の対応につき、同日、区民生活課にご確認をさせていただきました。)

 少しの自治体の努力で、被害を防止できるが、その努力がなされるかのチェックが必要なケースです。
 『住民基本台帳事務処理要領』の文言が、「…加害者に交付せず目的を達成することが望ましい。」と現況なっている中、国による制度整備(今回なら、国が自治体に依頼人の確認を義務付けるなどの方針の明確化など)がなされるのを待つまでの間、各自治体が、目的意識を髙くしてがんばらねばなりません。


*****日経新聞20180824 重要指摘カ所抜粋******


「ルールが自治体内で徹底されず、被害者の住所が分かる書類を職員が加害者に誤送付するなどの単純ミスが目立つ」とこの支援者は批判。ただ「加えて多いのが、加害者が依頼した弁護士や司法書士に住民票などを交付してしまうケース」と話す。


 弁護士や司法書士が裁判手続きといった職務に絡んで住民票などの交付を請求する場合、原則として依頼人を明かす必要はない。「支援措置」の対象となれば加害者側の弁護士らへの交付は制限されるが、弁護士が依頼人を明かさずに申請した場合に自治体が積極的に確認するかどうかは運用次第となっている


 東京都足立区は2月、支援措置対象者の住所の載った戸籍の付票を元配偶者側の弁護士に交付。弁護士は交付請求の際に依頼人の名前を記載しておらず、区の担当者も確認していなかった。


 当時は支援措置対象者の住民票などの取り扱いについてマニュアルもなかったが、その後「裁判に住民票が必要な場合は裁判所に直接渡す」などの基準を作成したという。


 DV問題に取り組む一般社団法人「エープラス」は6月、全国の政令市や中核市など97自治体を対象に支援措置の運用方法について調査。回答した43自治体のうち、依頼人が不明の場合に弁護士らに直接尋ねると答えたのは31自治体、依頼人を証明する書類の提示まで求めるとしたのはわずか5自治体にとどまった。



********総務省HP****************

 総務省:http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/daityo/dv_shien02.html 


http://www.soumu.go.jp/main_content/000565617.pdf
総行住第58号
平成30年3月28日

各都道府県住民基本台帳担当部長
殿

各指定都市住民基本台帳担当局長
総務省自治行政局住民制度課長
( 公 印 省 略 )

ドメスティック・バイオレンス、ストーカー行為等、児童虐待及びこれらに
準ずる行為の被害者の保護のための住民基本台帳事務における支援措置に関
する取扱いについて

 ドメスティック・バイオレンス、ストーカー行為等、児童虐待及びこれらに準ずる行為の被害者の保護のための住民基本台帳事務における支援措置(以下「DV等支援措置」という。)については、平成16年に、住民基本台帳の一部の写しの閲覧及び住民票の写し等の交付に関する省令(昭和60年自治省令第28号)、戸籍の附票の写しの交付に関する省令(昭和60年法務省・自治省令第1号)、住民基本台帳事務処理要領(昭和42年10月4日付け自治振第150号等自治省行政局長等から各都道府県知事あて通知)の一部改正が行われ、それ以降、各市区町村において上記法令等に基づいて統一的な取扱いによりDV等支援措置が実施されているところです。
 今般、地方公共団体から質問がありましたので、下記のとおり加害者の代理人等である特定事務受任者からの住民票の写し等の交付の申出であることが判明した場合の取扱いについて通知します。
 貴都道府県においては、その旨を承知の上、域内の市区町村(指定都市を除く。)に周知されるようお願いします。
 なお、本通知は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第245条の4第1項に基づく技術的助言であることを申し添えます。
 
 記

 DV等支援措置に関し、住民基本台帳法(昭和42年法律第81号)第12条の3第1項の規定により、特定事務受任者から加害者の代理人として住民票の写し等の交付の申出があった場合、又は、住民基本台帳法第12条の3第2項の規定により、受任している事件又は事務の依頼者が加害者である特定事務受任者から住民票の写し等の交付の申出があった場合、加害者本人から当該申出があったものと同視し、住民基本台帳事務処理要領第5-10-コ-(イ)-(A)により対応すること。

(参考)
○住民基本台帳法(昭和42年法律第81号)(抄)
(本人等以外の者の申出による住民票の写し等の交付)
第十二条の三 市町村長は、前二条の規定によるもののほか、当該市町村が備える住民基本台帳について、次に掲げる者から、住民票の写しで基礎証明事項(第七条第一号から第三号まで及び第六号から第八号までに掲げる事項をいう。以下この項及び第七項において同じ。)のみが表示されたもの又は住民票記載事項証明書で基礎証明事項に関するものが必要である旨の申出があり、かつ、当該申出を相当と認めるときは、当該申出をする者に当該住民票の写し又は住民票記載事項証明書を交付することができる。
一 自己の権利を行使し、又は自己の義務を履行するために住民票の記載事項を確認する必要がある者
二 国又は地方公共団体の機関に提出する必要がある者
三 前二号に掲げる者のほか、住民票の記載事項を利用する正当な理由がある者
2 市町村長は、前二条及び前項の規定によるもののほか、当該市町村が備える住民基本台帳について、特定事務受任者から、受任している事件又は事務の依頼者が同項各号に掲げる者に該当することを理由として、同項に規定する住民票の写し又は住民票記載事項証明書が必要である旨の申出があり、かつ、当該申出を相当と認めるときは、当該特定事務受任者に当該住民票の写し又は住民票記載事項証明書を交付することができる。
3~9 (略)


○住民基本台帳事務処理要領(昭和42年10月4日付け自治振第150号等通知)(抄)
第5 その他
10 住民基本台帳の一部の写しの閲覧及び住民票の写し等の交付並びに戸籍の附票の写しの交付におけるドメスティック・バイオレンス、ストーカー行為等、児童虐待及びこれらに準ずる行為の被害者の保護のための措置
コ 支援措置
(イ) 住民票の写し等及び戸籍の附票の写しの交付の請求又は申出に係る支援措置
市町村長は、支援対象者に係る住民票(世帯を単位とする住民票を作成している場合にあっては、支援対象者に係る部分。また、消除された住民票及び改製前の住民票を含む。)の写し等及び戸籍の附票(支援対象者に係る部分。また、消除された戸籍の附票及び改製前の戸籍の附票を含む。)の写し
の交付について、以下のように取り扱う。
(A) 加害者が判明しており、加害者から請求又は申出がなされた場合
不当な目的があるものとして請求を拒否し、又は法第12条の3第1項各号に掲げる者に該当しないとして申出を拒否する。
ただし、(ア)-A-(C)に準じて請求事由又は利用目的をより厳格に審査した結果、請求又は申出に特別の必要があると認められる場合には、交付する必要がある機関等から交付請求を受ける、加害者の了解を得て交付する必要がある機関等に市町村長が交付する、又は支援対象者から交付請求を受けるなどの方法により、加害者に交付せず目的を達成することが望ましい
(B)及び(C) (略)

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子どもを虐待から守る、最も大事な検証報告書のひとつ:2011年10月名古屋市 中2虐待死事件 検証報告書

2018-07-15 09:48:23 | 小児虐待

 虐待死などあってはならないが、繰り返さぬためにも、ひとつの事件の背景から学ばねばなりません。

 最も大事な検証報告書のひとつ:2011年10月名古屋市 中2虐待死事件 検証報告書があります。

 ⇒ http://www.city.nagoya.jp/kodomoseishonen/cmsfiles/contents/0000095/95587/kensyouhoukokusyo.pdf

 こちらの報告書も大切です。2008年2月高知県南国市 小5虐待死事件 検証報告書

 ⇒ http://www.city.nankoku.lg.jp/download/?t=LD&id=2725&fid=15216



*******名古屋市HP*********
http://www.city.nagoya.jp/kodomoseishonen/page/0000095587.html

 

名古屋市児童虐待事例検証報告書


平成23年10月に名古屋市名東区で起きた児童虐待事例について、名古屋市児童虐待事例検証委員会から報告書が提出されましたので公表します。

事例の概要


平成23年10月22日午前6時30分頃、実母から119番通報。実母の交際男性が本児の頭部及び胸部を蹴ったとして、本児が心肺停止状態で病院に搬送される。同日午前9時42分、本児の死亡確認。

実母の交際男性は、同日名東警察署に任意同行ののち、傷害罪で緊急逮捕され、同年11年11日に傷害致死罪で起訴された。

平成24年3月8日、名古屋地方裁判所において懲役8年6月の判決が下された。

検証委員

蔭山 英順   日本福祉大学 教授  (委員長)
岩城 正光   認定NPO法人CAPNA (副委員長)
白石 淑江   愛知淑徳大学 教授 
杉浦 宇子   弁護士
服部 はつ代  名古屋市教育委員
蛭川 洋子   名古屋市民生委員児童委員連盟
長尾 正崇   広島大学大学院 教授(名古屋市経営アドバイザー)

検証経過

第1回 平成23年11月25日 今後の方針の決定
第2回 平成23年12月9日  ヒアリングの実施について確認
第3回 平成23年12月27日 児童相談所のヒアリングの結果報告
第4回 平成24年1月20日  瑞穂区役所及び小学校のヒアリングの結果報告
第5回 平成24年2月1日   中学校、瑞穂警察署、名東区役所のヒアリングの結果報告
第6回 平成24年2月16日  今後の進め方の決定、関係者のヒアリングの実施決定、検証報告書の提出時期の確認、フォローアップについての確認
第7回 平成24年2月28日  関係者のヒアリング、問題点・課題の整理及び検討
第8回 平成24年3月19日  問題点・課題の整理及び検討
第9回 平成24年3月26日  中間報告書の検討
第10回 平成24年4月20日  検証報告書における提言の検討
第11回 平成24年4月27日  検証報告書の最終まとめ

 

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子どもを虐待から守る 日本大学危機管理学部准教授鈴木秀洋氏の論説。改正できなくとも、児童福祉法25条の3の有効活用を!

2018-07-14 14:26:40 | 小児虐待

 私が、法律を学ぶ動機の一つが、虐待を無くすことへの考察を深めたいと思うからでした。

 中央区にも、虐待の相談は届いています。

 子ども達を守って行かねばなりません。

 以下、都政新報における日本大学危機管理学部准教授鈴木秀洋氏の論説は、参考になります。

 なお、鈴木先生は、下記の児童福祉法25条の3を改正すべき(「できる」を「しなければならない」に変更)と考えられています。

 現状は、少なくとも「できる」わけだから、「できる」ことを根拠として、能動的に要保護児童対策地域協議会は動き、情報共有の迅速化を図っていかねばなりません。


******児童福祉法****


第二十五条の二 地方公共団体は、単独で又は共同して、要保護児童(第三十一条第四項に規定する延長者及び第三十三条第八項に規定する保護延長者(次項において「延長者等」という。)を含む。次項において同じ。)の適切な保護又は要支援児童若しくは特定妊婦への適切な支援を図るため、関係機関、関係団体及び児童の福祉に関連する職務に従事する者その他の関係者(以下「関係機関等」という。)により構成される要保護児童対策地域協議会(以下「協議会」という。)を置くように努めなければならない。


○2 協議会は、要保護児童若しくは要支援児童及びその保護者(延長者等の親権を行う者、未成年後見人その他の者で、延長者等を現に監護する者を含む。)又は特定妊婦(以下この項及び第五項において「支援対象児童等」という。)に関する情報その他要保護児童の適切な保護又は要支援児童若しくは特定妊婦への適切な支援を図るために必要な情報の交換を行うとともに、支援対象児童等に対する支援の内容に関する協議を行うものとする


○3 地方公共団体の長は、協議会を設置したときは、厚生労働省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。


○4 協議会を設置した地方公共団体の長は、協議会を構成する関係機関等のうちから、一に限り要保護児童対策調整機関を指定する。


○5 要保護児童対策調整機関は、協議会に関する事務を総括するとともに、支援対象児童等に対する支援が適切に実施されるよう、厚生労働省令で定めるところにより、支援対象児童等に対する支援の実施状況を的確に把握し、必要に応じて、児童相談所、養育支援訪問事業を行う者、母子保健法第二十二条第一項に規定する母子健康包括支援センターその他の関係機関等との連絡調整を行うものとする。


○6 市町村の設置した協議会(市町村が地方公共団体(市町村を除く。)と共同して設置したものを含む。)に係る要保護児童対策調整機関は、厚生労働省令で定めるところにより、専門的な知識及び技術に基づき前項の業務に係る事務を適切に行うことができる者として厚生労働省令で定めるもの(次項及び第八項において「調整担当者」という。)を置くものとする。


○7 地方公共団体(市町村を除く。)の設置した協議会(当該地方公共団体が市町村と共同して設置したものを除く。)に係る要保護児童対策調整機関は、厚生労働省令で定めるところにより、調整担当者を置くように努めなければならない。


○8 要保護児童対策調整機関に置かれた調整担当者は、厚生労働大臣が定める基準に適合する研修を受けなければならない。



第二十五条の三 協議会は、前条第二項に規定する情報の交換及び協議を行うため必要があると認めるときは、関係機関等に対し、資料又は情報の提供、意見の開陳その他必要な協力を求めることができる

******中央区の現状******
 増加が著しく、児童相談所設置を急がねばなりません。





******都政新報*****

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望まない妊娠などを理由に実の親が育てられない子どもの養子縁組をあっせんする民間事業者の規制法

2016-12-23 10:30:00 | 小児虐待
 今回の第192臨時国会で成立した重要な法律のひとつ。

 養子縁組児童保護法。


*********朝日新聞************************

養子あっせん許可制に

2016年12月10日05時00分



 望まない妊娠などを理由に実の親が育てられない子どもの養子縁組をあっせんする民間事業者の規制法が9日の衆院本会議で全会一致で可決し、成立した。あっせんに必要な手続きを初めて定めた新法で、2年以内に施行。届け出制から許可制に変えることで悪質な事業者を排除し、あっせんの質の向上を目指す。事業者は都道府県の審査を受けて許可を得る必要があり、無許可だと罰則が科せられる。社会福祉士などの資格がある「あっせん責任者」の配置も求め、親子支援を義務化。あっせんする過程は都道府県に報告させ、事業の透明化を図る。
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中央区も、早く児童相談所設置の動きを!

2016-09-21 19:32:58 | 小児虐待
 本日、本会議一般質問でも、中央区が早急に児童相談所を設置することを求めました。

 あまり良い回答をいただけませんでした。

 引き続き、働きかけて行く所存です。

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http://www.asahi.com/paper/editorial2.html


児童虐待 役所の枠超え対応を

2016年9月21日(水)付


 全国の児童相談所(児相)が2015年度に対応した児童虐待の件数が、前年度比約16%増の10万3260件となり、初めて10万件を超えた。虐待による18歳未満の子どもの死亡は、14年度で71人にのぼった。

 いずれも厚生労働省のまとめで明らかになった。

 虐待件数は25年連続で過去最多だ。背景には虐待への社会の意識が高まったことや、専用電話からの相談が増えたこともあるようだ。深刻な事案がこれまで埋もれていたといえる。救済の態勢を整え、被害を防ぐ手立てを急ぐ必要がある。

 虐待事例では、目の前で家族に暴力をふるう面前DVなど、直接暴力を受けたときと同じくらい心が傷ついてしまう心理的虐待が半数近くを占め、身体的虐待、ネグレクト(育児放棄)、性的虐待が続く。

 まずは一時保護や家庭への支援がしっかりできる態勢が必要だ。最前線に立つのは児相の児童福祉司だ。主に心理学や教育学を専攻し、児童福祉施設などで1年以上の経験を積んだ職員が、自治体から任用される。その人数は15年間で2・2倍になったが、虐待件数の増加(5・8倍)に追いついていない。

 厚労省は、19年度末までに550人増やして約3500人にするよう児相の配置基準を見直す方針だ。早急に実態に見合った要員確保に努めてほしい。

 同時に児相まかせでは子どもを守る社会は実現できない。

 5月の児童福祉法の改正で、来年4月から児相が通告を受けた事案を市町村に引き継げるようになった。児相を比較的深刻なケースに専念させ、市町村には身近な相談窓口としての役割を果たしてもらう狙いだ。

 ただ市町村は財政難で職員を減らす傾向にある。首長が先頭に立ち、人員の重点配分や、専門知識をもつ人材育成にリーダーシップを発揮すべきだ。

 司法への期待も大きい。

 時に親の意に反して子を引き離すのが児相の仕事だ。しかし児相が親から憎まれ、その後の支援が難しくなるケースが多い。例えば裁判所が一時保護の許可を児相に出すしくみができないか。第三者である裁判所の許可があれば、親との無用な対立を避けられよう。

 厚労省も一時保護などへの司法の関与を考える有識者会議をつくり、議論を始めている。どんな手続きや要件を設け、どの程度の証拠を必要とするか。裁判所の態勢づくりもふくめ、課題は多いが、虐待の深刻さを思えば、役所の枠を超えて社会一丸となって対処すべき時だ。
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子どもの貧困、相談窓口 かかりつけの小児科医師も含め。

2016-05-10 09:11:14 | 小児虐待

 子どもの貧困に関連した記事を朝日新聞が5/8-5/10で特集していました。

 同時に相談窓口も掲載しておりましたので、参考までに、こちらにも記載致します。

 あと、相談窓口に、最寄りのかかりつけ小児科医師も入るのではないかと、信じるところです。


●24時間子供SOSダイヤル 子どものSOSの相談窓口。子どもや保護者らからの電話を原則、各地の教育委員会の相談機関が受ける。電話は0120・0・78310(なやみいおう)


●カリヨン子どもセンター(東京) 10代からの相談に応じ、必要な時は子どもシェルターで保護。カリヨンを含む全国の子どもシェルターと相談機関計15カ所も紹介できる。相談は東京弁護士会「子どもの人権110番」(03・3503・0110)を通じて受け付ける。時間は月~金曜の午後1時半~4時半と午後5~8時、土曜の午後1~4時

●子どもの人権110番 最寄りの法務局・地方法務局につながり、法務局職員か人権擁護委員が、虐待やいじめ、体罰などの相談に応じる。電話は0120・007・110(平日の午前8時半~午後5時15分)

http://digital.asahi.com/articles/photo/AS20160508000030.html 

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 また、同特集では、専門家の意見も紹介されていました。
 
 中央区にも要保護児童等対策協議会がありますが、総合的支援となることを見て行きたいと考えます。 


*********朝日新聞(2016/05/08)*******

■総合的な支援を

 親が養育困難に陥り、深刻な貧困状態にある世帯を丸ごと支援する手段は、生活保護を除くと乏しい。親子を一体で保護する唯一の児童福祉施設が母子生活支援施設で、全国に247あり、3542世帯が入所する(2014年)。ただ「支援を必要とする世帯の一部にすぎない」と、児童相談所の勤務経験がある帝京科学大学の和田一郎講師(児童福祉)は言う。

 「貧困が背景のネグレクトなど、目に見えにくい虐待は、一時保護に踏み切る判断が難しい」とも指摘。親と関係がこじれそうな時でも、児相の職員が安心して判断できるよう、福岡市のように児相に弁護士を常駐させることを提案する。

 日本社会事業大学の宮島清・准教授(児童福祉)は「現状では、子どもや母子を地域から引き離して施設などに保護するか、中身がほとんどない『見守り』の二つしかない」と話し、介護保険のように、調査に基づいてケアプランを作り、実践していく仕組みが必要だと指摘する。ソーシャルワーカーが、子と親の困難を探り、当事者も一緒に、生活、就労、子育て、医療、住居などの支援を総合的に決める。「国が貧困対策を最重要課題と位置づけ、所得の再分配を進め、必要な予算と人材を確保すべきだ」と話す。

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『小児在宅医療シンポジウム 母親の就労の観点から』

2015-10-15 23:00:00 | 小児虐待

10月4日(日)に仙台市で開催された第34回東北・北海道小児科医会総会の小児在宅医療シンポジウムでの発表より

 ↓

『小児在宅医療シンポジウム 母親の就労の観点から』
http://aomori-nicu.jp/4526

 小児在宅医療の支援の充実を、ぜひ、中央区でも進めていきましょう!

 

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