環境省のかたが、まちづくりにおいて環境が壊されないように維持しようと、なんとか制度化された仕組みだと思います。
その国に先駆けて、東京都は、環境アセスメント条例を、作られました。
東京都の環境アセスメントに期待を寄せるものの一人です。
さて、日本橋首都高地下化の環境アセスメントの公述人の一人に幸運にも選ばれ、本日、意見をして参りました。
健康を守る小児科医の目線から、特に分析をした意見です。制限時間15分でその時間内で意見は終了。
公述人は、私を含め3人でした。前の二人のご意見は、いずれもすばらしかったです。たいへん勉強させていただきました。
参考:日本橋首都高の地下化参考資料⇒ https://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/ecc827799d82558995ee3c55b96524b1
https://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/7b703c17b0c5536d6c99a2febce56614
私の意見の概要:
1、もう一度、都民の意見を募集すること
一般的な環境アセスメントでは、都民は、二度、意見書を提出する機会があるが、今回は、一回のみの実施であった。
それと関係するのか、『特例的環境影響書案に関わる事業者の考え方』(令和元年7月東京都)では、「第4章 特例的環境影響評価書案について提出された主な意見及びそれらについての事業者の考え方の概要」と「第6章 特例的環境影響評価書案について提出された都民の意見書及び事業段階関係区長の意見の概要並びにそれらについての事業者の考え方」の用いられた都民の意見書は、第4章と第6章で一言一句同様の内容である。
本来、二度行うべきだったものが一度しか行わず、都民の意見を二度用いたと取られかねないが。(質問後の審議会委員からのやりとりで、東京都が理由を述べた。)
2、「神田橋JCTと江戸橋JCTの間」の地下化では、完結しえない一部の計画である。一部の計画ではなく計画全体の形で環境影響評価を出すべきことについて
「神田橋JCTと江戸橋JCTの間」という一部ができたからといって、首都高の循環が解決されていない。八重洲線や東京高速線が整備されうることを仮定しての計画である。
八重洲線や東京高速線整備もあわせて全体の計画の形で環境影響評価を行うべきである。八重洲線や東京高速線の機能強化において、その計画が実現不可能であったり、環境影響評価上問題があってからでは、後戻りできない。
一般道であれば、迂回など、様々なルートがあり、その計画区間だけを評価すればすむであろうが、一般道の話をしているのではない。八重洲線や東京高速線へは、トラックは通行するなとか言うのか?高速道路の話をしているのであるから、このような不完全な計画を環境アセスメントしても、たとえその環境アセス自体がいくら正しくとも、全体を考えねば意味がない。
1人目と2人目の公述人が指摘されたように、首都圏の交通体系を見据えた計画を、開かれた会議の中で作り上げた上で、再度、環境アセスメントを行っていただきたい。
3、地下化した首都高の安全性について、広くとらえれば、環境の問題でも有り、アセスメントの項目として取り上げて、分析をしていただきたい。
本案では、急勾配と急カーブがあり、安全な高速通行ができる道路とは考えられない。事故が多発し、事故から大規模火災発生で使い物にならなくなる可能性がある。
安全な通行ができるものであるか、前提条件としてお示し願いたい。
環境アセスメントの項目にはないが、その他にでも入れて頂き、首都高速の交通の安全性を評価頂きたい。
4、工事用車両計画の立て直しについて
工事中における工事用車両の走行に伴う騒音が基準値を上回っており、再度、基準値を上回らないように計画を立て直すべきである。
すでに騒音が起きそうなところで、工事車両が通るから、上回ってもしかたないですますのではなく、東京都が事業者なのであるから、東京都は、ご自身の環境アセスメントで環境基準を超過するような数字は出さないでいただきたい。
首都高地下化をする周辺では、大規模再開発工事が集中するエリアでもあり、騒音を減らす努力を願いたい。皆が、少しの超過はやむを得ないと考えてしまうとそのわずかな超過は、積み重なってまちの騒音の許容範囲を破ってしまうことにつながる。
5、大気汚染物質は、常盤橋換気所に集中するであろうから、その周辺の大気汚染の分析は細かく行うべきことについて
トンネルの大気の排気口は、常盤橋換気所に集中するであろうから、その周辺における二酸化窒素NO2及び浮遊粒子状物質SPMの分析を細かく行っていただきたい。
また、超過する場合は、常盤橋換気所に、NO2やSPMを処理する装置を設置することを求めていただきたい。
6、川底を有効活用したルート案との比較について
川底を有効活用することで、江戸橋JCTから先の箱崎まで地下化が可能となる。ルート案について複数案を出し、それらの環境影響評価も含めて比較した上で地下化を計画すべき。
7、事後評価を必ず行い、大気汚染など環境基準を超過する場合は対策を講じるべきこと
制度として、必ず、事後評価も行い、大気汚染など環境基準を超過する場合は対策を講じるべきこと。
以上