「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

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勝どき五丁目地区 第一種市街地再開発事業 176m54階1300戸

2009-09-18 09:25:47 | 街づくり
 勝どき五丁目地区の都市計画について9/17の環境建設委員会で以下の主旨の質疑をしました。

****9/18 環境建設委員会****
 )第一種市街地再開発事業、)地区計画(再開発等促進区を定める地区計画)の手法を用い、飛び地のA街区とB-2街区を加えて区域面積約1.9haとし、B-1街区に54階 高さ約176m容積率1080%の超高層建築物を建てる計画である。

①事業社名を明らかにしてください。

回答:勝どき五丁目地区再開発準備組合。

②周辺住民との話し合い、合意形成をどのように行っているのか。

回答:6/24に準備組合による説明会を行った。
 以後、説明会の予定はないが、まちづくり協議会、都市計画原案や都市計画案の説明会で意見を聴取する。

③高層マンション建設による影響とくに、風害や高層建築乱立にともなう地盤沈下などを考慮するために、環境アセスメントは実施するのか?

回答:環境アセスメントをしなければならない規制にはかからない。

④超高層建築物を検討する、デザイン協議会・景観審議会は、この地域にはあるのか?

回答:存在しない。

*****以上*****

 この計画は、「築地市場移転+環状二号線トンネル計画から地上化計画への都市計画変更+勝どき五丁目地区再開発」の3点セットであると考えられます。

 地域に多大な負荷をかける計画が進行中です。

 以下、調査し分析を深めるべき問題点を指摘します。

①都の土地6割、国の土地26%、民間15%の土地の権利割合

②築年数の浅い建物の再度取り壊し

③住宅約1300戸の供給に耐えうるだけのインフラ整備が十分ではない
 保育所の設置(約300平方メートル)は作られるが、同時に、介護など高齢者福祉施設も将来の需要に対応するため必要ではないか。

④住宅過剰供給による勝どき、豊海を中心に、中央区の住宅資産価値の低下

⑤地域の防災拠点であり、区民の憩いの場である「区立勝どき五丁目児童遊園」の廃止

⑥都営月島アパート群の住民の別街区への半強制的な移転と移転に伴う生活条件の悪化(同じ家賃であるが、狭くなる部屋)

⑦地域住民への丁寧な説明がない状況での計画の進行

⑧風害、交通量増加、日照など地域へ影響が出るが、環境アセスメントすることなく計画が進行

⑨対岸の都立浜離宮恩賜庭園からの景観眺望への影響


 これら問題点を解決するには、まず、多くのひとがこの計画をしることが大切です。
 以下に、行政、区議会が行うべきである方向性を書きます。


①行政や勝どき五丁目地区再開発準備組合による周辺住民への丁寧な説明、

②それを踏まえて、当事者を含めた「まちづくり協議会」(本年10月予定)「都市計画原案説明会」(本年10月予定)、「都市計画案」(本年12月予定)でのしっかりとした議論

③中央区都市計画審議会での十分な議論(平成22年1月予定)

④そもそも、築地市場現在地再整備となると前提となる環状二号線地上化の根拠がくずれるわけで、環状二号線は再度、地下トンネルの計画とすべきことになる。すると環状二号線地上化にともなう環境整備としての本計画も同時に白紙に戻すのが筋である。
 すくなくとも、築地市場移転問題の方向性がきちんとでるまでは、この話を進めるべきではない。

⑤区、都、国の土地利用の公共性をしっかりと説明・議論すべきである。

⑥都営住宅住民の半強制的な移転への説明や配慮が必要である。

⑦中央区の超高層建築をすすめる街づくりの方向性の功罪をしっかりと振り返る必要性がある。

⑧法律家、都市計画や建築の専門家をいれた分析をすべきである。

⑨ジャーナリズムを通じての情報発信をするべきである。


 以上、街の声をお伺いして感じていることを書きました。区議会でしっかりと議論していきたいと考えます。

 住民の声をしっかりと反映した街づくりをすべきであると考えます。
コメント (3)
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