花熟里(けじゅくり)の静かな日々

脳出血の後遺症で左半身麻痺。日々目する美しい自然、ちょっと気になること、健康管理などを書いてみます。

「長嶋茂雄氏の10年間にわたるリハビリ」

2015年01月05日 13時18分34秒 | リハビリ・健康管理
1月3日にTBSで「独占!長嶋茂雄の真実」が放送され、興味深く見ました。長嶋さんのリハビリの様子は「戦うリハビリ」(2008年2月、NHK・TV)で放送され、長嶋さんの「リハビリはウソをつかない」という言葉に、多くの患者が勇気づけられ励まされました。勿論、私もその一人です。其の後、時々TVに映る長嶋さんの体の状態を見て、右手を常に上着のポケットに入れたままでしたので、右手が全く動いていないことは知っていました。今回、10年に及ぶリハビリ映像を見て、私が新しく知ったことが多々ありました。

・長嶋さんは、東京女子医大病院に入院後、初台リハビリテーション病院で回復期リハビリを受け、(杖なしの)自力歩行ができるようになって病院でのリハビリ終了を告げられても、継続を希望し、現在も病院でのリハビリを週4回続けていること。

・毎日、45分間の散歩を実施、その中に、林の中の1周1.3㎞のコースをほぼ毎日スピードを上げて歩く訓練を実施したこと。結果、当初1周に1時間かかっていたが、現在では、1周 17分で歩けるようになったこと。(換算すると、1000mを13分になります。)

・映像では歩行時に右手を出していました。この映像は全く初めて見ました。右手は全く動きませんが、右手へのリハビリは機能回復訓練と、右手をも使っての腕立て伏せなどのパワーリハビリを継続して行っていること。

・「最後に走ること」という目標を持ってリハビリに励んでいること。

以上の新たな事実を見るにつけ、様々な感想を持ちました。下記します。
・杖なし歩行ができるまでに回復していることから、体幹部のマヒは手足に比べて軽度なのではないかと勝手に推測しています。 私は手足よりも体幹部のマヒが強いので、歩くときに、どうしても体がグラグラしてバランスがとりにくいのです。したがって、杖は今でも手放せません。

・右手をポケットから出して歩いており、歩く速さが、1000mを13分くらいとなります。  私の2倍以上の歩行速度になります。 長嶋さんの歩く姿を見て非常に力強さを感じます。しかし、公園の中の歩行であり、一般の道路での歩き方はどうなのだろうと思います。  歩道でも自転車が来ますし、歩道のない道もありますので。長嶋さんは果たして右手をポケットから外に出して、力強く早いスピードで歩けるのでしょうか?

・(杖なしの)自力歩行ができるようになった後でも、週4回病院でのリハビリ(パワーリハビリの様子が放映されています)を続けているという事実には驚きました。映像に映らない様々な最先端のリハビリが実践されているものと思います。一般的には、リハビリ病院での 3-6か月の回復期リハビリが終了すると、否応なく退院させられ、全くの自主的な生活期(?)のリハビリを行います。たとえ、個人的に通院による病院でのリハビリを望んでも受け入れてくれるところはありませんし、金銭的にも到底できません。社会的な名声があり、金銭的に余裕のある長嶋さんだからできると思います。

長嶋さんは発症後10年経過しており、損傷を受けた脳の代替回路による大幅な機能回復は期待しずらくなっていると思います。例外はあるでしょうが、私の経験では発症後3-4年位で回復はほぼピークに達し、あとは非常に緩やかな回復期になるように思います。要するに、回復がある時点で止まるのではなく、ある時点から回復の速度が非常に遅々となると思っています。
番組を見て長嶋さんというスーパースターであることによる特例的なリハビリは一般人には参考になりませんが、走れるようになりたいという目標に向かって積極的に、そしてエネルギッシュにリハビリに取り組む姿を見て、私も啓発され、もっと前を向いて生きていこうと思い直しました。

有難う 長嶋さん!!


(2015年1月5日 花熟里)




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