蕎麦喰らいの日記

蕎麦の食べ歩き、してます。ついでに、日本庭園なども見ます。風流なのが大好きです。

笊蕎麦 刻  小諸市

2009-12-15 23:23:27 | 蕎麦
小諸駅近くの相生書店街近くに、最近出来たお店である。


ご主人が一人でこなされているからか、お品書きは割とシンプルなのだが、この日は田舎蕎麦は用意がなく、せいろだけだった。


薬味には神経が行き届いた感じのネギが使われている。汁は江戸風の濃い目。蕎麦は二八と思われる口触りだが、香は高い。今年の新蕎麦は出来が良くないといわれる中、なかなか見事なものだった。




黙々と仕事をされる感じのご主人だが、せいろを一口味わえば、人柄の温かみのようなものが感じられる。
評判になって客が押し寄せると、一人では回らなくなる場合も生ずるかもしれない。それが、どうにも心配になった。

飯楽  神楽坂坂上

2009-12-14 21:07:09 | 神楽坂よい処
本来の神楽坂は飯田橋裏駅からの急な上り坂までを言うらしいが、この頃では地下鉄東西線の神楽坂駅までを称している。


場所は、確か以前に一茶という蕎麦屋さんが出していた場所と思われる。


丁寧に刻んだネギが載る蒸し鶏。きめ細かい包丁使いも塩味の付け方もなかなかなものだった。




こちらのお店は小籠包が評判なので、通常のものとほたてを中心とした海鮮の具の2種類を注文した。確かに熱々の豊かなスープが、味を引き立てる。




スープが良いので、麺も行けそうだと思ったら小籠包以上の味に思われた。2つの非常に性格の異なるスープがそれぞれ甲乙つけがたい。




もちろん、玉子スープ付き炒飯も見事だった。

鶏スープ

2009-12-13 21:36:08 | おつまみ
冷え込む晩には、熱々のシチューやスープのようなものが欲しくなる。


鶏肉は一口大に切り、オリーブオイルで炒める。
焼き色が付いたら、生ネギ、人参、ジャガイモを加える。大きさは鶏肉にそろえる。
野菜の色が変わってきたら水を加え、小一時間煮る。
塩コショウで味を調えて、出来上がり。
鶏肉の脂が出ているので、赤ワインにもよく合う。

たかさわ  信濃町高沢地区

2009-12-10 21:26:34 | 蕎麦
新潟県が眼と鼻の先の高沢地区の蕎麦生産者組合で出しているお店だ。


席に座ると自動的に出てくる茸の煮ものと野沢菜。
常々茸の煮ものはちょっと甘すぎるように思うのだが、野沢菜は浅漬けのシャキッとした味わい。


茸の風味がよいので、バター炒めも美味。


信濃町産の厚揚げ。信濃町は夏が暑いところがよいのか、美味しい大豆が取れ豆腐類や枝豆が天国的に美味しい。この厚揚げもきめが細かく、それらしい甘みも上品でとてもよかった。かんずりとの取り合わせもよいのだ。


そして限定の十割。当然、黒姫産の蕎麦でさすがという感じの味わいだった。

虹鱒のフライ

2009-12-08 22:58:48 | おつまみ
鮮度の良い虹鱒が手に入りましたので、フライにしました。

まずは腸を出します。お腹に包丁で切れ込みを入れて、肝臓や超を出しさっと洗います。


フライパンにベーコンを入れて炒めます。カリカリに近い所まで炒め、出てきた脂で虹鱒をじっくり焼きます。
別鍋で油を回したパン粉をふりかけて出来上がり。

月江寺  富士吉田i市

2009-12-07 22:10:09 | 古民家、庭園
富士吉田の町は富士浅間神社へ向かって直線的に延びる門前町のようだが、神社のはるか手前の参道から少し外れたところに、このお寺がある。


なかなか立派な門構えのお寺だが、観光的なお寺ではなく、迷惑を承知で玄関のブザーを押すことになる。


庭に興味があって訪ねてきた旨をお話しすると、こちらでも大黒さんが丁寧に案内して下さった。築山の手前には、近年花樹が植えられたが、その奥へ入っていくと、


黒朴石(溶岩だと思われる)の石組が大変な迫力で残っている。日本庭園鑑賞便覧によれば、江戸期の作庭だそうだ。


黒朴石の枯山水。終わり際の紅葉の葉が血のように赤い。






石組のこんなに近くまで入り込むことも、鷹揚にお許しいただけ、感謝の一言につきる。


歴史も大事だが、現時点での迫力も流石と感じられた。

神楽坂 山せみ

2009-12-06 21:57:08 | 蕎麦
お店は毘沙門天の並び、中村屋の直ぐ目の前にある。そこそこレベルの高い蕎麦屋さんは、2-3軒集まっていた方が、休みやすくて便利に見える。



山せみさんは、外からお店の中がよく見える造りが特徴のようだ。


入店した時刻が比較的早く、サービスの突き出しが出てきた。鮮度はまあまあで、別に困る程ではないが特別に嬉しいわけでもない。


こちらは、正規に注文した鴨の燻製。鴨肉の裏側にある野菜(みず菜など)をくるんで食べるとよい。


サービスの突き出しで生ビールを飲み干してしまったので、久保田を注文。酒器は「山せみ」さんらしい姿。


締めは田舎。おそらく今年の新蕎麦と思われるが、残念ながら口中に広がるような香りは楽しめなかった。

天仙  江戸川橋

2009-12-04 21:09:38 | 日本料理
江戸川橋は護国寺への参道の起点であり、もしも神田川を船で上って来た場合には船から陸路への乗り換え地点となる。江戸時代には、この直ぐ近くで江戸前の鰻を陸に上げたというが、物流だけでなくここらで一息入れたお客も多かったのではと思われる。


お昼時だというのに、ランチメニューの看板一つない。ビルの地下に入っているお店だというのに入口の引き戸は、当然のように手をかけて開ける。自動ドアのような神経をささくれだたせる仕掛け見られない。しかし、暖簾の下からちょっと隙みすれば、怖気づくほどの事もなさそうだ。


少しだけ待ったが、うまくカウンターの隅に座れた。ご主人の淀みのない動作がみて取れて、全く退屈しない。目の前で四人分の定食用の天麩羅を揚げて、さらに余裕があるのか、気さくにお客とのやり取りまでして見せる。




かき揚げ天丼をお願いしたら、上質の海老が主に少しのイカが少量加わる贅沢な姿。汁は江戸風の甘めだが、嫌みはまるで無い。そういえば天麩羅定食の人達はレモン塩なども用意されていた。
天丼なら天丼で、その食の文脈に合わせて、気負うことなく旨いものを提供する姿が嬉しい。

紅葉の季節の清澄庭園  江東区

2009-12-02 20:44:12 | 古民家、庭園
都心に辛うじて残る大名庭園(関宿の久世家の下屋敷だった)は、紅葉の季節にもそれらしい姿を見せてくれる。


中の島の紅葉はいかにも散り際で、ギリギリ間に合ったようだ。


この庭には落葉樹はかなり少なく、池の北側のモスグリーンの世界に、この紅葉の一点が色を添える感じだった。




涼亭はお茶事などで貸し出されていて、今まで入ることが出来なかったので、これは感激の光景。
カメラで写すと周りのビルが気になるが、この建物の中にいるときには、それ程でもなかった。




庭の中の一番の見どころというのではなく、紅葉の頃の独特な姿を写してみた。


このトリさん、ずいぶん人に慣れた様子だった。