蕎麦喰らいの日記

蕎麦の食べ歩き、してます。ついでに、日本庭園なども見ます。風流なのが大好きです。

睡足軒の森  新座市

2016-02-18 23:36:04 | 古民家、庭園
睡足軒は、明治の茶人松永耳庵が飛騨から田舎家を移築した屋敷である。
松永耳庵は明治の三大茶人の一人と言われ(他の二人は、益田鈍翁、原三渓)、戦後に小田原に移住するまでは埼玉県所沢市に柳瀬荘を造営し、その活動の中心としていた。柳瀬荘は、小田原移住時に東京国立博物館に寄贈され、今日でも健在である。




睡足軒は、そこから少し離れた平林寺の前に移築された。武蔵野の姿を伝える雑木林の中にあり、よりプライベートな場所として使われたような印象を受ける。


建物の内部に立ち入る事は出来なかったが、玄関の戸が開けられていて、内部の様子を伺い見る事ができた。
この建物の中に茶室も設置されているそうだが、黒光りする塗りの床板からは、より実用的な用途に使われていたのではないかと推測される。




広々とした敷地内には、コテージのような造りの紅葉亭も建てられている。
「電力の鬼」と言われた実業家の、実際的な側面を現しているような気もする。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (雪だるま)
2016-02-19 05:53:51
きちんと整備されているようで
こういう遺構が残され続けて欲しいと願います
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Unknown (j-garden-hirasato)
2016-02-20 06:36:15
何気ない佇まいがイイですね。
原三渓が造営した三渓園とは、
趣が全然違います。
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Unknown (kikouchi)
2016-02-23 21:51:31
>雪だるまさん
関東の平野、歴史的には鎌倉時代から活躍はずなのですが、その歴史的な建造物は鎌倉大仏くらいしか残されていないようです。
明治以降の建物でも、古い方に入ってしまう地域です。
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Unknown (kikouchi)
2016-02-23 21:59:28
>j-garden-hirasatoさん
三渓園でも、数年に一度特別公開がされますよね。その時、内部を伺えば驚くべく格の高い建物を見ていることが理解できます。
それに比べ、近代に入ってからの家屋敷。茶人への憧れを持ちながら、実業の世界で活躍する身への差し障りがあり得ると考えられたのでしょう。耳庵は60歳から、茶道を始められ直ぐにその道を極められたようです。建物の姿は、彼が戦後に小田原に残したものがずっと優れていると感じます。
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