ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
大切なこと、くだらないこと、
いろんなことについて、考えたい。

協調性とチャンスカード

2009-02-16 | 考えたこと
先月末だと思う、
シリーズ「日本の活力  最前線は今 ①」として
「欧米と 一味違う しなやか援助」という記事が
新聞の一面に載った。

大きな文字で「溶け込み 井戸掘り」と見出しになっている。

日本人が海外で 井戸掘りの援助活動をしている話は
時おり耳にする。

水は大切なものだし 井戸を掘るという行為は重要だ。

私にそういう技術があったら 海外に出向いて掘りたいくらいだ。

(たとえ技術があったとしても 体力的に無理!?)







玄関前の寄せ植えの中のステラ。ステラ・コスモスピンクと書いてある。
ゴマノハグサ科ステラ属






日本人の自画自賛ともとれそうだが、記事は
「米国や西欧の支援団体とは  ひと味もふた味も違う、
 地域密着型の しなやかなアプローチで
 共感と尊敬を集めている。」
としている。

これは かつて「顔が見えない」と酷評されてきた
日本の海外援助の変化を物語る。

スーダンでの井戸掘りも
「日本ならではの きめ細かさ」
と褒めてもらっているようだ。

井戸が完成すると 住民達に管理組合を作らせ、
共同管理のしかたを指導して 
「使い続けるしくみ」を作るのだ。

確かに、井戸を掘ってオシマイ、じゃ
完璧ではない。

その後のメンテナンスが自分たちでできてこそ、の
井戸の掘削だろう。



活躍してくれている人たちの 健康と安全を祈る。

ちなみに、ここで名前が登場するのは、
西野ゆかりさん(32)という女性だった。







こちらは 玄関脇の風の当たらない場所にハンギングしてあるステラ。
ブライダルステラ・グラマラスラベンダー。やや大輪。







記事はその裏の紙面に続いている。

アフリカ東部・ソマリランドの首都、ハルゲイサで働く
ある女性に対する現地職員の評価は

「ナオコの怒ったのは見たことがない。

 我々の文化に違和感を隠さない白人と違い、
 いつも冷静で壁をつくらない。」

というものだ。

「ナオコ」とは、保坂菜穂子さん(35)、
ユニセフの事務所に勤めている方だ。





これまでの国際人道支援団体では
キリスト教などの欧米の価値観が濃厚で、 
自己主張も声高だった、

だが ソマリアのような過酷な現場では
協調性・柔軟性が 成果を上げる、と
記事は語っている。

(ソマリアとソマリランドは別の国らしいけど。)





(前回投稿の記事の中で
 どのくらいの数に登っているのかわからない、と書いたが
 囲み記事の中にその数字があった。

 国際協力NGOセンターのまとめでは 
 国外で活動するNGOの日本人スタッフの数は
 2006年現在、計 役300人という。

 また国際協力機構(JAICA)では
 海外駐在者800人の他に 専門家4940人、
 青年海外協力隊員などボランティア1892人を派遣した
 (2007年度)。

 合わせて数千人の日本人が 
 国外で援助活動に携わっているとみられる。

 この人数は、多いか? 少ないか?)






ここまで読んで、
「ああ、協調性と柔軟性かあ!」
と 私は 納得・感嘆した。

「協調性」って、日本人には、
時として、ありすぎるほど、あるよね!?



そしてこの時、 私は 
脈絡があるような、ないような?
全く別の本の 内容を思い出した。

そこには「チャンスカード」という言葉が書かれていた。







ネメシア。同じくゴマノハグサ科のネメシア属。
ネメシアメロウ・クールシルク。 
ステラのハンギングのそばに植え込んである。






その本とは、
林真一郎氏の『美しさと若さが蘇るハーブの教え』
(講談社MOOK、2008年4月18日、1470円)
だった(p40)。

「医療的にハーブを見る」の中の
「ホリスティックな価値観」という項目の中で。

「ホリスティック」とは
「全包括的」とか「全体的」とかの意味。



ホリスティック医学には
「要素」がたくさんある、と書かれている。

人間の身体には さまざまな要素があるが、
ハーブにもたくさんの成分があり、
お互いに関係して 何かが起きている、
という考え方、

いろいろな見方ができるという事を知った方がいい、
という 多元的な考え方
なんだそうだ。



西洋医学は 身体を中心に進歩した一元的なもの。

これに「こころ」とか「気・スピリチュアル」
などを加えて まんまる、全部、ひっくるめて、
「人間」として考えよう、ということかな?



著者はここで

「日本人には 
 あれもこれもというDNAが刷り込まれていますから、
 ホリスティックな見方は得意な方だと思います。

 一方で 科学的な教育もしっかり受けているから、
 理解度は高いでしょう。

 世界でも 日本は
 チャンスカードをもっている と云われています。」

と言う。



なんか、嬉しい。

日本人がチャンスカードを持ってる、と言われると。

(↑ ただのアホ?)

これからますます 日本人が活躍して、
日本的な考え方が 世界を救うんじゃないかな?

(↑ ますます、アホ?)







地面に植えてあるから、愛犬の被害を蒙ることがある。
なんとか無事でいてくれる(汗)。






この、「あれもこれもというDNA」って、
要するに、
神さまが世界中に八百万柱もいらっしゃる、という、
あの考え方かしら?と思った。

八百万(やおよろず)、というのは 
ひと柱、ふた柱・・・と数えて800万、というわけでは
決して(たぶん)なくて、
ようするに、「無限!」 
あるいは「無限に近いくらい、いっぱい!」
という意味だと思う。

すごいよな~。

そこいらじゅうに 神さまがいっぱいなんだもん。



それから、神道と融合してきた仏教も 同じだと思った。

たくさんの神さま。

たくさんの仏さま。

「あれも、これも」のDNAで
そういうの、全部を信仰してきたから、
日本人は 「協調性・柔軟性」があるんだろうなあ、と思う。

私は 仏教の 
こういう なんでもアリのいい加減さが大好きなんだ(笑)。



私は、この、日本的な、神さま・仏さまの考え方が
世界を救うのではないかな?と
本気で思っている。

「稲尾さま」とか「上野さま」とかを
同列に並べる、あの感覚だよ!(笑)

そうしたら、未開と呼ばれる地域の人々の
ありもしなそうな怪物(?)に対する怖れとか
やっかいな、しかもくだらない、してはいけないタブーとかにも
理解を示すことができると思う。

どんな信仰に対しても 
あまり「違和感」は覚えないんじゃないかな。

節操がないとか いい加減とか 芯がないとか
いろいろな言われ方をする日本人の信仰だけど
「なんでもアリ」っていうのも、いいじゃないか!

まして それで世界が救えるならば!(爆)



8 コメント

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ゆる~い信仰? (scops)
2009-02-18 22:59:40
確かに節操がないところもあるし、いい加減。(笑)
でも反面、許容力があるということなんでしょうね。

真剣に信仰されている方にお叱りを受けるかもしれないけど、このいい加減さも平和のなせる業だと思います。
平和だからいい加減になるのか、いい加減だから平和でいられるのかわかりませんが・・・(笑)
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おはよう。 ()
2009-02-19 06:21:27
友達同士のグループでも、その人が仲間に入ることで和やかになる。そういう人っていますよね。世界の中で日本人がそういう役割を果たすのに向いているというのは嬉しいことです。

日本人がその国に必要な手助けをしたやれることは嬉しいことですよね。

これだけ科学、技術が進んでもまだその恩恵を受けないで暮らしている国があるということ、何もかも進歩すればよいというものでもないですが、井戸掘りすれば水が得られるのにその知識、技術がないばっかりに学校にも行けないで水汲みをする子供たちもいるんですよね。

今の日本から考えたら、井戸なんて小さなことのように見えるけど、大きな大きなことですよね。

ネメシア我が家のはこぼれだねで繋がっていますが、まだ花は咲いていません。
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いろいろ (とほ)
2009-02-19 06:30:38
おおらかな宗教がいいですねぇ。
西洋には、好戦的なものもありますね。
狩猟民族か、農耕民族かの違いでしょうか。

青年・シニア海外強力隊はNGOと志を同じくして・・・・
そして、JICAは・・・・・
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もう春ですね。 (ペパーミント)
2009-02-19 12:53:03
綺麗に咲いている花。
いいですね。
写真にうっとりします。


>日本人は 「協調性・柔軟性」があるんだろうなあ
確かにね。
一つに纏まって、何かをやり遂げるのが好きですよね。
たまに異端者がいると攻撃の的になりますもの。
海外支援もその域をはみ出さないのですね。
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うす曇になってきました (ジョルジュ)
2009-02-19 13:54:52
scopsさん、
狂信的な人って、怖いですよね。 どんなに統率力があろうと 指導力があろうと、大勢の人が ひと言も異を唱えずに 同じ行動をとる、というのは 悪い方向に進むと とんでもない事になります。
「ゆる~い信仰」、いいですねえ(笑)。
「許容力」! そうですね! 
「なんでもアリ」は 「許容力」と言い換えればステキですね(笑)。

風さん、
嬉しいですよね?!
役に立つことができる、それだけで嬉しいですが 日本人ならではの手助けというものがある、と言われると すごく嬉しいです。
古来の文化を壊すような発展は 疑問に思う事もありますが、子供たちが 水汲みのために学校に行けない、という状況は なんとかしてあげたいと思います。
ネメシア、これは年末に買ってきた苗です、
ずっと咲きっぱなしで 楽しませてくれています。
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寒いけれど、真冬の寒さではありません (ジョルジュ)
2009-02-19 14:05:21
とほさん、
好戦的と受け取られている宗教は 私には理解できません。
ただ、「原理主義」などと呼ばれている人達はともかく、
それほど反社会的なものなら 何世紀もの間 支持され続けては来なかったはず。
「目には目を」という言葉は 「目」以外を攻撃してはいけない、という意味でもあったはずです。
解釈の違いでしょうかねえ。
肉食を続けていると 好戦的になるとか、
気候が厳しいと 宗教も厳しくなるとか、
いろいろ言われていますが そうなのかな?

ペパーミントさん、
最近は 穏やかな薄い色の花を選ぶことが増えてきたような気がしています。
冷たい風が 直接当たらない、そして お日さまが早めの時間に当たってくれる、そんな場所にあると こうして咲き続けてくれる花がある、それがとても嬉しいです。
どうでしょう?
海外支援をしたい気持ちを持っていても 実際に出かける人は少ないと思います。
そういう人たちは ある意味、異端なのではないでしょうか?
異端者を攻撃したり排除しようとする人たちの中では 居心地の悪い思いをなさるタイプではないかしら、と想像します。
活躍できる能力と体力のある人たちに 活躍の場を与えられた事に 感謝しています。
そして これからますます そんな機会が増えるといいなあ、と思います。
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何回も行ったりきたりして読んでるのですが・・(笑 ()
2009-02-20 16:09:31
ジョルジュさん
山のように書きたいようで、書こうとすると、どこから話し出せば良いのか分からなくなっちゃう。。。
あっちもこっちも、ゆる~く繋がっていて。。ビックリ♪

私よりすご~く若いのだけど、海外青年協力隊で海外に行っていた友人がいます。
>活躍できる能力と体力のある人たち
まさにそういう感じです。

ポツンと話す言葉が核心を突いていて、反芻して考えさせられるし、私とはとても違うのだけど、どこか感性が似ている所もあるような、ないような・・・で、
感じとしては、ごく普通です。

海外に行きたいという人がいて、彼女にアドバイスを求めた時に

自分の意見はきちんと言うこと。
相手の意見はきちんと受け止めること。
自分の力量を見極めること。

というようなことを言われました。
これが「柔軟性と協調性」ということかも。。と思い出しました。

一度、留学生の子と一緒に初詣に行ったことがあります。
彼はイスラムだったので、他の神様はお参りできないと言ってました。
クリントン国務長官が、明治神宮で玉ぐしを奉げているのを見て、キリスト教徒はお参りしてもも構わないんだな・・と。

こういうことに関しては「あなたはそうなの?」と、まるで気にしないところが、柔軟性といえるのでしょうか?
イスラムの神様には、他の宗教の人は参拝できないのかしら?
宗教はさっぱりわかりません。

と言いつつ、お寺さんや神社のあり方には疑問もあるのですが、日本人の緩さとの釣り合いなのかな。。と思ったり。
でもこういう時代なので、もう少し社会に対して発信をしていっても良いようには、思うのですよ。

もう少し考えて、また来ますね(笑
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時として (ジョルジュ)
2009-02-20 23:38:15
「柔軟性と協調性」は、時として「無神経さ」を産み出すことも。
豚肉を食べないと言ったら、絶対、食べない! という人を 私は理解できませんが、「ああ、あの人は、そうなんだな。」と そのままにしておくことはできます。
調味料の原料に豚肉を使って イスラム圏の人に売っていた企業は おそらく日本人的「無神経さ」を持ち込んでしまったのではないかと。。
イスラムの神さまを信仰している人にとって、邪教の神仏に祈ることは とんでもなく悪いことらしいです。
私は社寺にお参りする時は(お散歩のコースの最後にお寺や神社があります)、普通に ただ静かに合掌して参拝します。

確かに、こういう時代ですので(ひと言じゃ言えませんね!)、宗教者は もっともっと発言して欲しいです。
失望させられることも多いです。
逆に 何も発信しない人ばかりではないな、と ホッとする事もあります。
でも やっぱり まだ 発信が足りないですよねえ。。
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