ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

小進庵 @愛知県碧南市

2019年11月23日 | 愛知県(三河・老舗)

愛知県碧南市へ。以前にこの近辺を散策した時に見逃した近代建築物を探して廻る。昼食に寄ったのは「小進庵」。創業は昭和10年(1935)だとか。以前自転車で通った「衣浦トンネル」の出口からそう遠くない場所に店がある。近くに寺社が多いので店が面した道が古い街道だったに違いない。店の横に更地の駐車場があったので(道路を挟んだ向かいにも有り)車を停め、暖簾をくぐる。店内はこじんまりとしたスペースで、テーブル席2つとカウンター席がある。店の長い歴史からご高齢の方がやっていらっしゃるのかなと思っていたら、そうでもないご夫婦がやられていた。きっともう代が替わられているのだろう。品書きを拝見。外看板通り寿司もあり、後は丼物と麺類。寿司も食べてみたかったが、”創業から変わらぬ”と書かれていた海老を4本も使うという「天丼」を注文してみた。

さほど時間はかからず「天丼」が登場。大きめの丼ぶりに盛られた「天丼」は端に海老天が4本のっているが、面白いのは海老天ののっていないスペースもほとんど硬さのある衣で覆われていること。つまり大きな丸くて薄い1枚の天ぷらの上に海老天が4本片寄せあって寝転んでいる感じ、あるいは羽根付き海老天というべきか(分かりづらいかナ…)。独特で面白い。もう少し小振りな丼ぶりにのっていると景色が更にキマると思うんだけどなァ。まずは海老のない衣の部分を箸で崩し、ごはんといただく。天ぷらはかなり甘さのあるタレをくぐっている。海老は大きくはないものの、この値段で4本って素敵。無論衣だけの部分より更に旨い。提供時間からすると揚げ置きかもしれないが甘辛くて旨い。味噌汁とたくあんを挟みつつ、ガツガツと喰らっていった。80年以上も前からこんな天丼だったなんて興味深いなァ。次に行った時は麺類と寿司のセットにしてみよう。(勘定は¥700)

 


 

↓ 東浦町の「山中従天医館」(昭和5年・1930・建造)。傾斜地に建てられた建物で、黄色に塗られた外壁とスクラッチタイルの腰壁が印象的。煙突があるのでマントルピースでもあっただろうか。

 

 

 

↓ 「碧南市新川まちかどサロン(旧・名鉄新川町駅舎)」(昭和19年・1944・建造)。この建物裏手には素っ気ない現行の新しい駅舎がある。

  

↓ 松江町の「旧・新川中央病院本館」(大正3年・1914・建造)。オーダー(列柱)のある玄関廻りの意匠と奥の瓦屋根の建物とのギャップが楽しい。遠くからしか見れないが現在は使われていなさそう。

 

↓ 散策後は銭湯「新川温泉」(建築詳細不明)へ。昭和2年(1927)開業という歴史ある銭湯。創業当時の建物かどうかは分からないが、コンクリート造りの門柱や外トイレ周りの意匠がとても素敵(写真2枚目)。周辺は新興の住宅が多いが、近辺はかつて色街だったらしいので探せば古い建物も見つかるかもしれない。脇の駐車場に車を停めて、ひとっ風呂。中は外観から想像したよりは古くなく、まだ明るい日差しの入る浴場でとてもいい湯をいただいた。帰り眠気に襲われないようにしなければ。

 

 


 

 

小進庵

愛知県碧南市錦町4-21

 

( 碧南 へきなん こしんあん 麺類食堂 大衆食堂 寿司 鮨 中華そば ラーメン ランチ 老舗 近代建築 銭湯建築 )


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