ある夏の夜、空はまだ薄っすらと明るいが、もう店じまいしようかという時間帯の麺類食堂「常〇(つねまる)」(創業明治32年・1899)へ。店名の丸ゴシックのフォントと、”麺類處”と異体字で書かれた暖簾がミスマッチ。カウンター席に腰掛け、最初は丼物でもと思っていたが、あまりにも蒸し暑くてそんな気になれなかったので、冷たいものを探す。好物の”きしころ”があるかなと思ったが、こちらはこの辺りの店には珍しく”きしめん”を扱っていないようだ。そこで主人に「冷やしたぬきそば」をお願いした。長い歴史のある店だが、店構えも中もそれを感じさせるものは見当たらない。
”岐阜と言えば…”と「更科」の「冷やしたぬき」の名が出てくるぐらいなので、大抵どこの麺類食堂にもある品だが、岐阜市の各店がどんな仕様なのかはよく知らない。しばらくして運ばれたこちらの「冷やしたぬきそば」には、ほうれん草、甘く煮た揚げ、揚げ玉がのっている。揚げの上に少量の練りわさびがのっているが面白い。揚げ玉もわさびも少なめ。つゆはかなり甘さを感じるもの。そばは張りを失っておらず、なかなか口当たりが良い。でも甘いのでもう少しわさびが欲しかったなァ。次は涼しくなってから丼物を。(勘定は¥580)
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めん処 常〇
岐阜県岐阜市神田町2-12
※令和4年5月末、主人の健康上の理由により閉店されました
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