ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Trouble No More : The Bootleg Series Vol.13 1979-1981 / Bob Dylan

2020年06月05日 | クラシック・ロック

Trouble No More : The Bootleg Series Vol.13 1979-1981 / Bob Dylan (2017)

ボブ・ディラン(Bob Dylan)のブートレグ・シリーズ第13弾は1979年から1981年にかけてのライヴ集。途中まで追っかけていたこのシリーズ。かなりの発売頻度に加え、Vol.8位から登場した仕様違いのヴァリエーションの恐ろしい物量(4枚組、6枚組、8枚組、果てには18枚組…)に財布がついていかず、もちろん早々にコレクトは断念し、興味のあるテーマの2CDヴァージョンぐらいしか買わなくなってしまった。

今回の1979-1981年といえば、ディランがアルバム「Slow Train Coming」「Saved」「Shot Of Love」を発表してファンを戸惑わせていた頃。ディラン自身が福音派キリスト教に改宗し、ゴスペル音楽に影響され、ステージ上からも聴衆にキリストの言葉を投げかけたりと、彼のキャリアにおいてはあまり評判の良くない時期。自分はまだこの頃リアル・タイムでディランは聴いていなかったので完全に後追いだったが、やはり自分でも特に後ろの2枚は印象が薄く、ジャケのセンスも酷いという印象しかなかった。

30曲全部が未発表。各地でのライヴ音源の寄せ集めだが、これにも8枚組ヴァージョンがあり、そちらは3ヵ所のまとまったコンサート音源も聴けるようだ(いつの日にか…)。多くは4人もの女性コーラスが参加してゴスペル・ライクな調子の歌声を重ねている。バッキング・コーラスには昨年亡くなったクライディ・キング(Clydie King)も参加している。ストーンズ(The Rolling Stones)の名盤「Exile On Main St.」やジェシ・エド・デイヴィス(Jesse Ed Davis)の「Jesse Davis」を始めとする数多くのロック名盤に参加しているあの人だ。彼女は打ち解けにくいボブともウマが合ったらしい。彼女の出自も教会のゴスペルだそう。

ディランは随分と自由度の高いアレンジをしていて、こうして聴いてみるとこの時代のライヴもなかなかイイ。ディランの歌い方はこれ以降、かなり特殊な抑揚を付けるようになり賛否両論があるが(否の方が圧倒的に多いか・笑)、この時期はまだ自然な歌い方なので安心して聴き通すことが出来る。映像は見たことがないのでギターをどの程度弾いていたのかよく分からないが、ジャケットにもストラトが写っているので今と違ってしっかり弾いていたに違いない。そういえばボブのギター・プレイってあまり注目して聴いたことがない。上記3枚のアルバムもしっかり聴き直してみようっと。

amazonにて購入(¥1,338)

  • CD (2017/11/3)
  • Disc : 2
  • Format: CD, Import
  • Label : COLUMBIA/LEGACY
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする