夜にしっかり腰を落ち着けて呑んでみようと前から思っていた岐阜県関市の「そば輝」。神田神保町の名店「松翁」で修行した若い主人の店。この日は両親と嫁と息子が一緒だったので”足”があり、気兼ねなく呑める。店に入り、テーブル席に案内されると、早速日本酒を選ぶ。ただ、品書きに載っていた日本酒は、売り切れなのか何なのか、実際には無いものがほとんどで、選べる酒は3種ほど、しかも辛口の酒しかなかった。ま、仕方がないと順番に持って来てもらう。酒肴には「だし巻き玉子」「自家製味噌きゅうり」「天ぷら」「こんにゃく田楽」「牛すじ煮込み」などを次々と注文。
「だし巻き」は大きく、ふわふわに焼かれている。文句無しに旨い。「自家製味噌」はもろみ味噌で、辛味もある。田楽の味噌も同じ味噌だろう。「牛すじ煮込み」はこの地方では珍しいあっさりとした味付け。天ぷらは揚がった都度置いてくれる。コーン、舞茸、海老、海老の頭、穴子、さつま芋など、揚げたてを放り込み、日本酒で口を濡らす幸せ…。日本酒は「日高見」「ばくれん」「くどき上手」などをお代わりしていった。給仕の女性(女将?)がおっちょこちょいな感じでヒヤヒヤしたが(笑)、大勢で行くとこうやって色々突つくことが出来るので楽しい。
息子は腹が減って早々にざる蕎麦を注文したのだが、その蕎麦が何とも旨そう。酒を呑んだあとに見る艶々とした蕎麦はとても魅力的だったが、いつもざる蕎麦ばかりなので、たまには違ったものをと「肉蕎麦つけ麺」という変わり蕎麦を注文した。温かいつけ汁に豚バラ肉が入り、鴨つけのように冷たい蕎麦を浸けていただく。豚の甘みが充分に出てなかなか旨いものだった。通常の辛汁も付いていたので、保温ポットに入ったとろっとした蕎麦湯を両方のつゆに足して楽しんだ。おなかいっぱい。こんな風に使える店が歩いて行ける範囲にあれば…。(勘定は¥15,000程/5人)
そば輝
岐阜県関市星ヶ丘10-13
( 関 せき そばき 松翁 まつおう 猿楽町 神田 神田神保町 神保町 池波正太郎 蕎楽亭 ミシュラン 兄弟子 蕎麦前 そばまえ 天婦羅 天麩羅 てんぷら )