ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

よし田 @名古屋市中区・栄 (※閉店)

2017年01月26日 | 名古屋(中区)

とうとう建て替えが決まった(まだ2年あるが)「中日ビル」の、飲食店が並ぶ地下2階の「そば所 よし田」へ。名古屋では知っている人は少ないかもしれないが、こちらは何を隠そう明治18年創業の銀座の老舗名店「よし田」の分店。本店は先鋭が立ち並ぶ銀座にあって、のんびりとした雰囲気で昼から一杯やっている人も多い居心地のいい店だった(現在は6丁目のビル2階に移転して営業再開)。もちろん自分も銀座では蕎麦前をいただいた。こちらは中日ビル誕生からずっと店を構えているのだそうだ。それでも既に50年以上の歴史がある。

テナントなので広くないが、給仕のおばちゃんは3人も居て、繁忙時間の混雑を予想させる。他と比べて平均年齢の高い中日ビルでは、演劇の前後や、昼時にはひっきりなしに客が入るんだろう。テーブル席に座り、壁に掲げられた短冊の品書きを眺める。出来たら蕎麦前をと思っていたのだが、酒肴が何も見当たらなかったので、まぁいいやと「もりそば」だけを注文した。

しばらくして老舗らしい応対の給仕のおばちゃんが「もりそば」を運んできてくれた。見るからにつなぎが多めの柔らかめの蕎麦(たしか「よし田」は静岡かどこかに製粉工場を持っていたはずだが、今回調べてみてもHPは無くなってしまっていた)。趣味蕎麦の人達には一刀両断されそうな蕎麦だが、本店でも蕎麦は大して印象に残らなかった覚えがある。時々ならこういう肩肘張っていない蕎麦も意外と悪くない。つゆは濃いめ甘めの、いにしえの名古屋仕様。この地方でも最近評判の蕎麦屋は名古屋仕様でない店が多くなってきたので、ある意味懐かしい味なのかも。サッと手繰って、白湯のような蕎麦湯でつゆを割り、ご馳走様。本店の名物「コロッケそば」があればいいのになァ。(勘定は¥700)

 


 

↑ 「中部日本ビルディング(通称:中日ビル)」(昭和41年・1966・建造)。大昔に屋上階の回転レストランに入ったことがあったなァ。

 


 

そば所 よし田

愛知県名古屋市中区栄4-1-1 中日ビル B2F

 

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The Grease Band & Amazing Grace / The Grease Band

2017年01月26日 | クラシック・ロック

The Grease Band & Amazing Grease / The Grease Band (1971/1975)

有名なジョー・コッカー(Joe Cocker)のウッドストックでの名演(怪演?)でもバックを務めていたグリース・バンド(The Grease Band)の2枚のアルバムを1枚に収録したCD。ジョー・コッカーのアルバムと、ウッドストックのサントラを除いて彼らの音楽を直接聴いたことは無かったが、よく拝見させていただくジェシー芝池さんのブログでこのアルバムの存在を知り、購入した次第。バンドに参加(プロデュース)していたクリス・ステイントン(Chris Stainton)は、後年エリック・クラプトン(Eric Clapton)のバックも務めたので、来日公演で生の演奏も見ているはず。

↓ 「The Grease Band」(1971・下左)と、「Amazing Grease」(1975・下右)

 

1971年に出たファーストは、アメリカでは、なんと昨年惜しくも亡くなったレオン・ラッセル(Leon Russell)の「Shelter Records」から発売されている(イギリスではHarvestから)。詳しい人はあれっ?と思うかもしれない。というのもグリース・バンドは、ジョー・コッカーのバックバンドでありながら、御大がレオン・ラッセル率いる「Mad Dogs & Englishmen」に参加してしまったので、バンドとしては宙ぶらりんに(なったはず)。なのにレオン・ラッセルのシェルターから発売されたという事は…罪滅ぼし?(ただし調べてみると1970年にはレオンとツアーもしているようだし…よく分からん)。

それはさておき、気だるい雰囲気から始まるアルバムは、イギリス出身であっても確かにアメリカ南部を指す”スワンプ”という言葉が似合う。スワンプという括り自体がかなり曖昧で、本国アメリカでもしっかりした定義がないようだが、土臭く、それでいて豊潤な音は、地味だがだんだんと体に滲みてくる感じ。まるでフェイセズ(The Faces)というようなルーズな感じの曲も。でもまぁ、どちらにせよヒットはしないだろうな(笑)。

1975年に発売されたというセカンドはさらにバンドの活動経緯が謎で、というのも1972年には一旦バンドが解散したはずなので、どうして3年も経って…、再結成があったのか、それとも蔵出しなのか。CDのライナーノーツにえらく小さい縮尺と文字で当時の解説か記事らしきものがコピーされているが、忍耐が続かず、翻訳は投げ出してしまった。いつか機会があれば…。 その辺の詳しい経緯は不明なままだが、こちらも音は少し洗練されてリズミカルになってはいるものの、地味なのはそのまま。でも”滋味”深く、滲みるんだよなァ。

amazonにて購入(¥1,180)

 

  • CD (1995/5/22)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Import
  • Label : LINE

 

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